暗殺教室感想(2012年35号) 第5話 カルマの時間 今週は扉絵でモブキャラさんたちの紹介です。杉野のようにピックアップされるのはわずかでしょうけど、クラスメート30人のキャラ作りはちゃんと考えていそうですね。個人的に、この中では岡野さん推しです。 今週新たに判明した先生の弱点、「パンチがヤワい」。マッハ20のスピードが出せるなら、そのスピードで繰り出されたパンチも相当威力は高いものと思っていましたが、体そのものが全緩衝素材である先生には打撃系の攻撃が「E−超ニガテ」という弱点がありました。 もっともマッハの速度を超えた愚地克巳の真・音速拳も、マッハの壁を越えた瞬間に自壊するという弱点がありました。殺せんせーの体の軟体性は、マッハの壁によるダメージを受け流すための自己防衛能力でもあるのかもしれません。 寺坂「よォ、カルマァ。あのバケモン怒らせてどーなっても知らねーぞー」 復学したカルマを因縁を付けるほどではないにせよ、からかってきた寺坂たち。とりあえず誰よりも最初に先生にダメージを与え、さらには攻撃的な方面で目立つ存在であるカルマに対して放置はできないようです。 カルマはどう見ても他の不良生徒を率いて群れるタイプではないし、このままカルマ一人が目立ち続ければ、自分たちのキャラ立ちの危機に至るということくらいは感じていると思われます。 しかし残念なのはこのセリフ。自分たちよりも先に先生暗殺に近づけたということへの焦りや敵対心というものがまるで見られません。それどころか「あのバケモンを怒らせて」という言葉には、かつての暗殺してやろうという気概はなく、すでに心が折れていることが伺えます。殺せんせーは暗殺の非人道性に対してド怒りしていただけなので、彼らに暗殺の機会がなくなったわけではないのですが、彼らにとって殺せんせーはすでに対抗できない怒らせたらヤバい「バケモノ」となっており、再起は当分は見込めないでしょう。 そして先週に続き先生にダメージを与えることに成功したカルマ。前回は単に相手の不意を突く手際と応用力の高さが示されただけでしたが、駆け引きの上手さと相手の精神を追いつめるという非常にタチの悪い方向での頭の良さまで持っていました。人のおやつを勝手に食べるとか、悪魔超人でもやりません。 そもそも政府指定の危険存在である殺せんせーを「先生」として成立させているのは、殺せんせーが自分から課した「生徒に危害を加えない」というルールであり、身体能力の異常性はさておき、つまりは社会の中で「人間」として振る舞っているからです。第一話で寺坂たちには他の人間が無事じゃ済まないという脅しをかけはしましたが、もしも仮に殺せんせーが自身の身体能力にものを言わせてそれを実際にやってしまえば、結局はカルマの言うとおりの「人殺しのモンスター」となってしまうでしょう。 カルマ「あの先生さぁ、タコとか言ったら怒るかな?」 すっごい悪巧しますよってかんじの笑顔です。 先生の精神的ウィークポイントを情報収集したいのでしょうけど、「タコ」扱いについては禁句どころかむしろ殺せんせーにとっては「おいしいネタ」になっているようです。 しかし「タコつぼ」て先生…… タコっていうより巨蟹宮に浮き出たデスマスクみたいです、先生。 ところで、渚とカルマの二人は結構(他の生徒たちと比べてですが)仲が良さそうですね。たまたま同じクラスが続いたからというのもあるでしょうけど、なるほど、渚に触手攻め以外の薄い本のフラグが立ちそうです。 そして翌日、先生の机の上にはナイフで刺されたタコがありました。 わざわざこんなヌルヌルした物を朝一で持ってきたのかカルマくん。手段のためなら労力は問わないタイプですね。朝食を食べていなかったのも、きっと早朝から魚市で活きのいいタコを選んでいたからかもしれません。 直接的な殺害が難しければまずは相手を弱らせてから叩く、それも相手の弱みを最大限に利用して。まるで『ネウロ』で血族がネウロに対して取った作戦に似ていますね。カルマの家系を辿ったら血族の一人か二人はいそうです。 そのカルマの挑発に対して、殺されたタコをたこ焼きにして返して余裕を見せた殺せんせー。しかしこれって共食いになるんでしょうか。 自衛隊のミサイルは第二話でおみやげに持って帰ってきていたものですね。当然誰も欲しがる者はいなかったでしょうからその辺の倉庫にでもしまっておいたのでしょうけど。いや、あぶねーよ。ていうか教室の真ん中でミサイル点火するな。 そして先生の触手には形態変化機能まで備わっていました。ドリルです。ドリルといえば『天元突破グレンラガン』などで見られるように男の子のロマンですが、触手にこれが付いてしまうと薄い本で大活躍しかねない別の意味でのロマンになってしまいます。 早くもカルマに押され気味の先生でしたが、カルマの精神的揺さぶりには余裕を見せることで体制を立て直しました。 これまでの暗殺に対しても、眉の手入れをしたり花を持たせたりと何かしら余裕アピールをしてくるのがいつものことでしたが、イレギュラーな存在だったカルマに対して向き合う余裕が出てきたようです。今回はカルマがタコを持ってきてくれていたので、「このタコ、クラスのみんなで育てていたものだったのに」なんてことにはならなくて良かったですね。
暗殺教室感想(2012年36・37合併号) 第6話 二択の時間 ☆マッハ20で反響殺到!!大人気学園触手漫画!! どう見てもエロ漫画の煽りです。本当にありがとうございました。 なんだよ学園触手漫画って。どんな隙間産業な新ジャンル開拓してるんだよ松井先生。 引き続きあの手この手で殺せんせーに奇襲をしかけるカルマですが、油断のあった昨日までとは違い、ガチで警戒をしている殺せんせーにはもはや傷を付けることすらできなくなりました。 当然のことですが身体能力が桁違いすぎる殺せんせーを相手に攻撃を当てることができるとすれば、油断をした隙を狙うしかありません。実際にカルマは小さなダメージではありましたが、単なる挨拶の握手と見せかけて、先生のおやつをくすねるというイタズラと見せかけて、の手段で2回奇襲に成功しました。 しかし、その2回の内に息の根を止める段階まで持っていけなかった時点でカルマの負けでした。殺せんせーの精神的ダメージも狙ってじわじわと攻め立てていくという作戦があだとなったかたちです。 殺せんせーはけっこう弱点が多い。ちょいちょいドジ踏むし、慌てた時は反応速度も人並みに落ちる。 やっぱり殺せんせーのリサーチが一番優れているのは渚のようですね。この「慌てた時は反応速度も人並みに落ちる」っていうところなんて、無敵に近い殺せんせーの弱点としてはかなり大きなポイントじゃないですかね。 カルマが暗殺に失敗する度に、ネイルアート、花柄フリフリエプロン、ヘアメイク、どんどんカルマがきれいなカルマになっていきます。殺せんせーが他にも美肌用品や猫耳なども用意していたところを見ると、このままカルマが暗殺失敗を重ねていけば、きっと愛らしい猫耳エプロン男の娘が出来上がっていたことでしょう。作中には出てきませんでしたが、当然尻尾の方も用意していたはずです。 しかし殺せんせー、こんなこともあろうかと裸の女の子が身につけていそうなフリフリのエプロンを用意していたんですか。 あと渚のエプロン姿もかわいい。ちゃんとこっちも全身描いてくださいよ松井先生! 先生が本気になった途端、奇襲が全く通じなくなったカルマ。さすがに苛立ちを隠せなくなり、一人で爪を噛み始めています。そういえば吉良吉影も同じクセを持っていましたね。そのうち爪がバリッと割れて「かつ」という二文字が浮かび上がりそうです。 一方、殺せんせーの方は完全に余裕を取り戻しています。顔も例のナメた時の顔です。ブニュンブニュンとパンチにならない壁パンをしていた時とは大違いです。完全に調子に乗っています。渚ノートのことを思い出すと、そろそろボロを出しかねませんよ先生。 カルマ「先生ってさ、命をかけて生徒を守ってくれる人?」 殺せんせー「もちろん。先生ですから」 カルマ「そっか、良かった。なら殺せるよ」 カルマが取った最終手段。飛び降りる自分を見殺しにするか、助けに来て救出する間に撃たれて死ぬか、の究極の二択を迫りました。 これってどちらに転んでもカルマの死亡が確定なのですが、自分が助かるという選択肢はまるで考えていないようです。どちらに転んでも先生を、肉体的にか精神的にかで殺すためだけに自分の命をかけました。 そして先週のカルマの「勝手に死んじゃった」発言は、てっきりカルマが先生を一人自殺に追いつめたのではと思ったのですが、そこまではしていなかったようです。あくまで自分の世界にとって、ということですか。暴力的なところはあっても、先生に信頼を寄せるだけの気持ちは年相応にはちゃんと持っていたのですね。 しかしこの学校、ほんとに成績ヒエラルキーが絶対になってるんですね。 究極の二択を迫ってきたカルマに対して、蜘蛛の巣のように触手をネバネバにすることで、『生徒を助ける』、『自分の身も守る』、「両方」やらなくっちゃあならないってのが「先生」のつらいところだなとばかりに二択取りをしてきた殺せんせー。ぬめぬめしたりドリルになったりネバネバしたり、応用性高いですねこの触手。多分「服だけを都合よく溶かす粘液」とかも出せるんじゃないですか。 「見捨てる」という選択肢はないことを体で示した先生に、これまで悪意だけで動いていたカルマの表情にも変化が見られました。ほんとにきれいなカルマになっています。とても爽やかな笑顔で「殺すよ」って言ってます。
暗殺教室感想(2012年38号) 第7話 毒の時間 ・ ・ − サブタイ通り今週は毒による暗殺です。 今回はつなぎの回ではありますが、実際、対先生用素材以外に先生に有効な物質があるかは不明だったので、それをはっきりさせるうえでも必要なエピソードですね。 バレンタインの手作りチョコのようなノリで「飲んで下さい!!」と手作り毒を持ってきたのは、三つ編みがかわいい眼鏡っ子の奥田さん。不意打ちが苦手なら堂々と正面突破です。というかもはや暗殺なのかこれは。 「先生の事は嫌いでも暗殺の事は嫌いにならないで下さい」 奥田が作った毒はいずれも先生の顔を表情(?)を変えるにとどまりました。なんか『寄生獣』のパラノイアみたいなことになってます。個人的に最後の真顔が一番怖いです。色んな意味で。顔のパーツもちょっと中心寄りになってるし。 今回先生が飲んだ毒は、 ・水酸化ナトリウム ・酢酸タリウム ・王水 いずれも毒薬に指定されている物で、人間が飲んでいたら致命的です。よい子はマネしちゃだめだぞ。 というか、味で分かった先生は全部飲んだことあるのか。 そして先生との個人レッスンで一番効果があるというオリジナルの毒を作り上げた奥田。もう完全に先生のことを信頼しきっています。そして出来上がった毒を早速先生に飲ませにいきました。あらためて文章にするともう狂気の世界です。 しかし、殺せんせーが奥田に作らせたのは先生の身体機能をレベルアップさせるものでした。 液状化してどんな隙間にも入り込めるようになった液体生物バージョンの先生は間違いなく薄い本で活用されることでしょう。触手だけで飽きたらずスライムにまで手を出すとか、もう完全に少年ジャンプの第二の『To LOVE る』の道を歩んでいます。 ところで生徒たちの「はぐれ先生」という感想。液状化したのならバブルスライムあたりが適当だと思うのですが(元もブニョンブニョンなんだし)、スピードと殺せなさのイメージの方が強くてはぐれメタルのイメージなんですかね。はぐれメタルには薬品(聖水)が効く分、まだあっちのが良心的なモンスターですけど。 猛毒を持った生徒もただの生徒として教育してしまう殺せんせー。現状、先生暗殺に近づける生徒はもういなさそうに思えてきたところですが、政府はプロの暗殺者を送り込むこととなりました。 事が地球の一大事なだけに、烏間も担任についているとはいえ、3-Eの生徒たちだけに任せるということはないだろうと思っていました。「もとより素人の子供達に殺れるとは思っておらん」という口ぶりからしても、強行的な手段まで含めて他にも仕掛けてきそうではあります。 そしてその暗殺者さんですが、妖艶なお姉さんのようです。妖艶な、っていうか乗ってます。馬乗りです。馬乗りって言ってもお馬さんごっことかマウントポジションとかそういうのじゃありません。大人のお馬さんごっこです。少年ジャンプは直接的な描写さえしなければオッケーなんだっけ。 まだ顔も詳細も分かりませんが、どう見ても中学生のおっぱいではないので、烏間と同じく副担任として送り込まれるのでしょうか。担当教科は保健体育でお願いします。
暗殺教室感想(2012年39号) 第8話 胸の時間 アシュラマン「先生、阿修羅稲綱落としの形は数字の8とおっしゃいましたね。では、その数字の8を横にするとどうなりますかな?」 サタンクロス「お…(∞)おっぱい!!」 というわけで、第8話は「胸の時間」です。 ・扉絵 第5話に続いて3年E組生徒の紹介です。 これ、第5話の扉絵からの続きになっていて、つなぎ絵みたいなかたちで続けていくのかな。 今回はサポートタイプの生徒たちです。渚や茅野もこのグループに含まれています。ただ、これまでの暗殺ぶりを見る限りでは、積極派の杉野が一人で個人行動を取っていたように、いつもこのグループで行動しているわけでもなく、あくまで性格別にまとめているだけなのでしょう。 顔出し自体も今回初かもしれない神崎さんの存在感がすごいのですが、この子、帰宅したら執事とかメイドが出迎えるような家に住んでる気がします。 ところでこの扉絵の渚くん、ちょっと胸があるように見えますが気のせいですかね。上に着ているベストの構造上の問題だと思います。渚はつるぺたなんだから胸のふくらみなんてあるはずがない。 ・本編 殺せんせー「日本の駄菓子のクオリティは素晴らしい。変装してでも買いに来る価値はありますねぇ」 殺せんせーの存在自体は今のところトップシークレットだから街中では指名手配犯のような心配は無用なのでしょうけど、タコの姿のままで行けば当然驚かれるであろうから、そのための変装ですか。こんな手抜きの変装で誤魔化せてしまう日本人のおおらかさのクオリティも素晴らしいと思いますけど。 あと殺せんせー、結構身長あるんですね。烏間と並んでも頭一つ分でかいくらいの高さがありますから、190cmくらいはいってるのでしょうか。天井に頭が届くというほどではないので、とりあえず骨延長手術前のジャック・ハンマーくらいの長身と思えばいいでしょうか。というか、あの触手の伸縮性・可変性を考えると、仮にプロフィールに身長が記載されたとしてもネウロのように「188〜220cm」みたいな曖昧な身長にしかならないのか。 「日本の駄菓子のクオリティ」という言葉がちょっと違和感があったのですが、殺せんせーは日本人ではない、という可能性もあるのかな。普段、世界各地の菓子類を食い漁っているからあえてこういう言い方をしているだけかもしれませんけど。 普通にデレデレじゃねーか!! ヒネりなしかよ!! 殺せんせーも元は普通の人間だったらしい伏線はあるので、人間の雌の乳房に性的興奮を抱くのはおかしなことではないですが、生殖機能は有しているのだろうか。 烏間とは違い、直接殺せんせーを暗殺するために送り込まれた暗殺者、イリーナ・イェラビッチ。ガチの殺し屋です。担当教科は英語。 カルマ君に早速「ビッチねえさん」という通称を決定されてしまいました。他にこれ以上的確な呼び名もなく、ファイナルアンサーきました。ビッチねえさんちーっす! 暗殺技術の教育担当として一応3年E組生徒のことを気に懸ける烏間とは違い、ビッチねえさんの方は生徒への接し方はドライです。そして本物の殺し屋である彼女に対する生徒達の反応はもちろん良くはありません。単に「邪魔をすれば殺す」という彼女の暗殺のスタンスに対する反感だけでもありません。戦意喪失組の寺坂あたりはどう思ってるかは分からないけど。 今週、ビッチねえさんに30HITの即死コンボのキスを決められてしまった渚ですが、HITが何の隠喩なのか、なるべく深読みする方向でみなさんも一緒に考えてみましょう。先生からの宿題です。