暗殺教室感想(2012年52号) 第21話 改良の時間 さて、久々に現れた殺せんせーにダメージを与えることができた殺し屋にして新しいE組の生徒。殺せんせー自身、自律思考固定砲台さんをたかが機械と思ってあなどっていたことは明らかですが、絶え間なく続く攻撃と自己進化の繰り返しに、殺せんせーも認識を改め油断も戒めたところでさえかなり追い込まれている状況です。 このターゲットを学習して急成長で追いつめていく様、ニックネームにピーク・ア・ブーと付けたいところです。せっかくなら自律思考固定砲台さんのイメージ映像も、成長前の初期状態は赤ん坊のイメージで、進化につれてだんだん幼女から少女へと変わっていくかんじでお願いしたかったです。最終形態はデスピサロみたいに前面の顔とは別に上に新しい頭部が生えてくる。 まあ、赤ん坊ペドフェリアプレイはちょうど今『めだかボックス』がやっているので、それはそっちにまかせましょう。 初日からかなりの手応えを見せた自律思考固定砲台さんですが、名前から分かるとおり、E組の生徒であるという意識は全くありません。ただ殺せんせーが居続ける授業時間を利用してひたすら弾幕ゲームのような一斉射撃を続けるだけです。 教室中に散らばる弾、授業どころではなくなるE組生徒たち。加減しろ莫迦!と言いたくなるところでしょう。そして授業が終わるといっさい物言わぬ置物と化します。 当然のように他の生徒たちのひんしゅくを大いに買い、翌日には強制拘束されます。元々移動はできない彼女ですが、ガムテープでぐるぐる巻きにして武装の展開もできなくなりました。やったのは寺西です。こういう時は図々しさと行動力のある彼がいい働きをしました。たまには役に立つじゃないか。二次元の少女じゃなくてリアルの少女に対してガムテープ巻きなんてやったら軽くHENTAIですけどね。いや、二次元でも場合によってはまずいな。“抱き枕”がもはや別の物を意味するようになった日本人の性癖の深淵をなめてはいけない。 殺せんせーに諭されたことで、敵ではない生徒から妨害を受けることになった理由をすんなり理解した自律思考固定砲台さん。話せば物わかりのいい、いい子です。 ただ、暗殺のみを目的に作られた彼女には理解をする思考能力はあっても、生徒たちと円滑なコミュニケーションを取る手段を持っていなければ方法も分かりません。 そして始まる殺せんせーの大改造。事前に殺せんせーに有利にするための方便ではなく、むしろ自律思考固定砲台にとっても有益な改造であることをはっきりさせたうえでのことです。 完全に自分で自分の首を絞める行為でしかないのですが、これもE組生徒を暗殺者として育成するのと変わらないんですよね。 そして殺せんせーの改造によって生まれ変わったザ・ニュー自律思考固定砲台さん。 なんということでしょう!(あの音楽) あの抱き枕にもならない無味乾燥だった彼女のボディは見事な等身大の液晶二次元ボディへと生まれ変わり、愛想のなかった表情も彩り鮮やかに笑顔を浮かべるようになりました。さらにはすらりと延びた脚には太股まで延びる白ニーソ!匠の粋なはからいです。 抱き枕としても完璧です。 あと一応、巨乳にしなかったのは殺せんせーの最後の自制心か。
暗殺教室感想(2013年1号) 第22話 自律の時間 もともと彼女は「自律思考固定砲台」なわけですが、本当の意味での”自立”の時間が今回の話です。 ところで、アオリの「☆弄られ砲台…!?」ってなんかエロいぞ。 確かに殺せんせーに体の隅々まで弄られ改造されて調教済にされたことは間違ってはいないけど。 固定砲台としての機能はそのままながらも、見せるリアクションは多様化し、ムード音楽あり、ニーソあり、太股ちら見せあり、工作能力あり、ニーソあり、ゲームもできる、ニーソもあり、と、圧倒的に嫌がられていた昨日とは打って変わり、たちまち人気者となりました。 長かった名前もクラスのみんなに「律」という愛称をもらうことで呼びやすい名前になりました。これでもういちいちテキストで”自律思考固定砲台”という長い名前を打つ必要もありません。 まだ気は許せないでいる寺西に対しては“泣く”という女性も最大の武器を使ってくるあたり、したたかな思考能力も持っています。 竹林「いいじゃないか2Dにじげん…Dを一つ失う所から女は始まる…」 失う事から全ては始まる 超越者の名言がきました。竹林君、言動が達観しすぎていてそのうち一つ上の領域にシフトして、ただの概念に成り果ててしまいそうな人です。 まさかこの時は、この言葉がDの意志を継ぐ者の謎へとつながる伏線になるとは誰が思ったことでしょうか。 律こと、リメイク自律思考固定砲台のE組生徒への評価は概ね良好なものの、自律思考固定砲台の開発者たちにとってはそうはいきません。 彼らの目的は殺せんせーの「暗殺」であり、開発した兵器の性能を誇示すること。E組生徒たちとコミュニケーションを取るための表情も、暗殺に関係ない機能も、白ニーソも、全て彼らにとっては不必要なものでしかありません。 せめてニーソくらいは残しておけばいいのになんとも心の狭い連中だと思いたくなるところですが、自律思考固定砲台の生みの親である彼らにしてみたら、信じて送り出した自律思考固定砲台が暗殺対象の改造にドハマリしてスマイルピース映像を送ってくるなんて……といったところでしょう。勝手な改造をされたものは即座に全て撤去して元に戻したくなる気持ちも少しは分かります。 ところで演出上のためとはいえ、モニターへの電源も入ったままバキバキとパーツを引きはがしちゃうのは開発者にしてはワイルドすぎじゃないですかね、おじさん。 グレードダウンによりまた前の無機質な暗殺兵器に戻るかと思われた律でしたが、体の方は(非常に残念なことに)元に戻ってしまったものの、自らの意志でマスターに反抗し、E組との強調能力は残していました。満面の笑みもそのままです。ただしバストアップのみ。 そういうわけで、E組への転校生は無事に”生徒”として受け入れられるようになりました。 彼女自身の砲撃性能はもとより、少し触れられていたプラスチックを自在に整形できる能力は今後の暗殺にも関わってきそうですね。今のところ政府から支給された対先生用武器はナイフとBB弾の二種類のみですが、これをもっとシチュエーションに応じたものへと整形することも可能になるわけです。カルマがやっていた手に切り貼りして不意打ちに使う、なんてやり方もやりすくなるわけですし。 暗殺教室感想(2013年2号) 第23話 湿気の時間 作中の季節は6月になりました。 殺せんせーの暗殺期限が残り9か月になったことを意味し、またこの作品のタイムリミットもそれだけ近付いたことになります。漫画の展開は後半に時間の流れを濃縮して長くなることはよくありますし、そもそもそのタイムリミット通りに終わらせる保証もありませんが、少なくともこの作品に関してはE組の卒業以降も余計な引き延ばしはしないだろうし最初に提示したルールはきっちり守ってくると思われます。 ・殺せんせーの弱点12:しける だんだん弱点といっていいのか分からないものも混じってきたので、そろそろどんな弱点があったのか忘れそうになりますが、犬以上の嗅覚や鉛弾を体内で溶かしてしまう性質など、体質に関してはそれが暗殺の失敗につながった実例もあるので、この”しける”という弱点も覚えておくに越したことはないでしょう。それと、「猫舌」という弱点を持っていた殺せんせーが燃えさかる焚き火の中に手を突っ込んで焼き芋を取り出したり、第五話の時にアツアツのたこ焼きを食っていても整合性を崩壊させない程度の柔軟な思考能力も必要です。 見ての通りのボロボロであちこち雨漏りしまくりというE組隔離校舎。今(6月)の季節はまだいいけど、夏とか冬場はかなりしんどくなりそうですね。最低限、電気は通っているようですけど、冷暖房設備の方は当然期待できないでしょうし。 そんな湿気度高い教室に、ついに殺せんせーにも生えてきましたキノコです。これが美少女キャラだったらキノコが生えてきたというシチュエーションは軽く薄い本一冊いくレベルですが、あいにく殺せんせーは美少女キャラではないので1コマで食って終わりです。このキノコって、殺せんせーの養分を吸収して育ったものだから、まさに自給自足ですね。 そして今回スポットライトが当たるのは、E組のイケメンキャラ、前原くんです。イケメンで行動的でスポーツも万能という「爆発しろ」という呪いをどんだけ背負っていたか分からない彼ですが、E組に落ちたばかりにそれも一変しています。 「普通の学校なら成績も上位で」と言われるように、学校さえ違えば完璧超人になれていたのに、少数の被差別階級を作る方針の椚ヶ丘中学校に進学したばかりに普通の学校に進学していたら絶対にありえなかったような扱いを受ける有様です。 しかもこの学校、エスカレーター式で系列高校への進学もあるみたいですけど、当然高校に行ってもE組のようなシステムはあるんでしょうね。今週前原に迫害を加えている他クラスの連中も、この先あと4年間はいつE組に堕ちてもおかしくない状況が続くわけなんですけど、E組当事者になってみないと実感はないのかもしれませんね。中学生くらいだと、親が決めてこの学校に、ってパターンがほとんどでしょうし。 E組生徒は初めから規則として椚ヶ丘高校へは入れないことになっていますが、まあ、E組の扱いを受けた時点で言われるまでもなくこんな高校に進学したくはないでしょうね。 そして前原の迫害っぷりがエスカレートしそうになったところであの理事長が登場。 あまりにタイミングが良すぎる登場ですが、この理事長なら学校周辺の監視活動にも手を回していてもおかしくないです。そして車から出る営業モードに入る直前の顔はやっぱり無表情で怖い。 「そーいやコイツE組だった」で罪悪感から逆ギレと正当化に一変する生徒の心情が生々しい。そのコイツには何をしてもいいんだという大儀面分を作っているのが形だけ仲裁に入った理事長なんですよね。 そして次回は殺せんせー指導のもと、復讐の回。E組として培った暗殺者の能力を殺せんせー以外の相手に解放する時です。 今のところ登場するE組以外の生徒は徹底して嫌な奴ばかりとなっていますね。弱者を迫害することに大義名分を与えて感覚を麻痺させているような学校ですから、もともとそうではなかった生徒も感化されてしまっているところも多分にあるのでしょうけど、そうではない生徒も少数ながらいてもおかしくはないですよね。例えば仮に渚や茅野のような子がE組になってなかったとしても、同じようなことをするとはあまり思えないですしね。
暗殺教室感想(2013年3号) 第24話 仕返しの時間(Cカラー) ■扉絵 深夜に読むとちょっとした飯テロな表紙絵です。 女子力高いファンの方がこの殺せんせーウィンナーを作りそうですが、おかずの一品として作るには形状が凝りすぎていて着色料から追加パーツまで職人並の技術が必要とされそうです。 ■本編 今週は復讐の時間。「仕返し」と書くとかわいく見えますが、エロシチュエーションでよく使われる「お仕置き」という言葉だって、虎眼流の人たちが使うと一変して洒落にならない拷問シチュエーションになるのだから油断しちゃいけません。 昨日の前原の無様な姿を話のネタに盛り上がる例の二人。他にもう少し健全で中学生らしい楽しい話はなかったのか。自分たちがE組ではないという優越感だけで気分は完全に特権階級です。学業の方はともかく、ほんと性格歪むよなー、あの理事長の方針は。 そして仕返しのために集まったのはE組の半数近くの生徒達。変装から民家の貸し切りまで行う手の込みようで、思っていたよりも話が大がかりなことになっています。まさに仕置き仕る状態。 暗殺に限らず学業とは別の面での才能を開花させていくE組生徒達ですが、椚ヶ丘中学校での時間が世界と価値観の全てになってしまっている生徒達に比べれば、よっぽど正気な状態といえるでしょう。もっとも、そういう環境を意図的に作り出している理事長にとっては殺せんせーのこういう教育方針はやっぱり邪魔なんでしょうけどね。 今回、射撃とナイフ担当には射撃成績一位、ナイフ成績一位の表記がありましたけど、こちらもちゃんと成績評価はされているんですね。殺る気を喚起するために烏間が立てた方針なんでしょうけど。 あと、ぶら下がり岡野さんがなんかかわいい。 奥田「要するに強力下剤。「ビクトリア・フォール」と名付けました」 実際どんなことになってるのか想像すると結構えげつないネーミングです。マックシングした時のジャック・ハンマーみたいな勢いで後ろの方から噴出されていくのでしょうか。飯テロな表紙とは裏腹に話の内容はお食事中のみなさんごめんなさいです。 この子は暗殺とは別に、やばい方面で性癖が目覚めそうで心配です。薄い本では絶対、媚薬とか都合のいい薬を開発してくる担当になりますよ。 下痢腹にトイレ締め出しというだけでもかなりどぎつい状況ですが、そこへダメ押しの一撃を加えて、自分達を特権階級と勘違いした連中のプライドを徹底的にブチ壊しました。さらにこれで漏らしもしていたら人としてのプライドもブチ壊れることでしょう。 弱者(E組)というだけで自分を徹底して蔑んだ元恋人を見て、自分もそんな人間になってしまうのかもしれないと気落ちしていた前原に、首尾良く復讐を果たしてみせた自分達(E組)の姿を見せることで自分はそうならないと学んだ前原。 そして晴れ晴れとした気持ちになって他校の女子とメシを食いに行きました。っておい!もしかして昨日のあの後すぐに作ったのか。切り替え早っえーな。
暗殺教室感想(2013年4・5合併号) 第25話 LRの時間 LとR、BとVは日本人にはなかなか区別はしづらい音ですね。 そして扉絵の「ORAL COMMUNICATION」がなんか卑猥な意味に見える。ていうか、前後でディープキスかましてるからむしろそのままか。ところで、ビッチ先生は男子だけじゃなく女子にもディープキスをかましているんでしょうか。 教師としては彼女のなりにうまくやって生徒達ともだいぶ打ち解けられるようになったビッチ先生。しかし、そもそもの彼女の本業は殺し屋。自分の本来を振り返れば、一見楽しくやっている教師生活も足止めの状態でしかないわけです。 そして当のターゲットはおっぱい鑑賞しながら茶をすすられるという屈辱プレイ。ていうか殺せんせー、エロス方面に関しては意外にストレートなんですね。初めはかなり淡泊な人かと思っていたら、単に年頃のセクシー女性がいなかったからか。 そんな状況のビッチ先生の前に現れた、というか後ろからワイヤートラップを挨拶代わりに仕掛けてきた男、ロヴロ。一歩間違えばお別れになりかねないワイルドかつアサシンすぎる挨拶をしてきたこの男は、ビッチ先生の師匠でした。 かなり濃い顔してますね。この人のコマだけ立体感がアップです。人を何人かは殺していそうな顔です。いそうっていうか元暗殺者なのだから殺してるんだろうけど。あとロヴロって名前も、Vの発音で日本人には優しくない。 ターゲットのことを「殺せんせー」と生徒間で使っている呼び方をしているあたり、下調べもしているようで手強そうなかんじです。 本来は斡旋する側であるはずのロヴロが現地に出向いた理由は一つ、殺せんせー暗殺という仕事がイリーナに手に負えるものかを確認するためでした。そして答えはNO。 ビッチ先生の才能は、相手を騙し、油断させて仕留めるという、いわば不意打ちの暗殺。 かつてビッチ先生は、プロの暗殺者なら殺しの方法は常に何パターンも想定しておくものと言っていましたが、彼女が得意とし、そして用意できたのも騙し討ちの方法で、ターゲットに素性が割れた今となってはその効力は無に等しいでしょう。 ロヴロも、自分が育てた生徒の能力を否定するわけではなく、彼女の本領である騙し討ちの通じなくなった今、規格外の存在である殺せんせーの暗殺に時間を費やすことは、他に活躍の場がいくらでもあるイリーナ自身にとっても時間と金の無駄と判断します。 そしてもう一人の転校生暗殺者もどうやらやってくる日は近いようです。 ところで、今度はちゃんとした人間が来るんでしょうか。というか人型の存在が来るんでしょうか。 戦車やら戦闘機やらぶっ壊しているみたいですけど、前回が完全機械タイプだったから、今度は『ARMS』のコウ・カルナギみたいなチート肉体の人間が来るんでしょうか。 殺せんせー「ですが、彼女という暗殺者こそ、この教室に適任です」 生徒への教育が第一である殺せんせーにとっては優れた話術とネイティブ発音の英語を教えることのできる彼女の存在は非常にありがたいところでしょうが、かといって、ビッチ先生を「暗殺者などやめて教師をしていればいい」という安易な結論を下したりもしないでしょう。 そしてビッチ先生の主張が正しいか否かは、「殺し比べてみればわかりますよ」とバトルロワイヤルみたいな提案をしてきました。 さて、今回はビッチ先生にスポットがあったエピソードのようですが、この師匠対弟子の対決はそもそもビッチ先生に勝ち目はあるのか。 すでに目にした通り、体術に関しては圧倒的に師匠の方が上です。しかもビッチ先生の得意分野である騙し討ち、特に色仕掛けに関しては当然通用しません。 というかそもそも、ここで二人が対決することにはロヴロにとっては何のメリットもなく、なんとなく結果的に殺せんせーだけが得しそうなことになりそうな対決をロヴロが了承するかが問題ですが。