くず鉄作りの海 - 暗殺教師感想ログ(2013/1)

2013/1/6



暗殺教室感想(2013年6・7合併号)


第26話 師匠の時間

イリーナとロヴロの師弟対決かと思いきや、殺しのターゲットはなぜか巻き込まれた烏間。烏間にとってはいい迷惑以外の何者でもありませんが、ロヴロ師匠も予想外にノリノリです。師匠と弟子そろって露骨に木の陰からナイフを持って舌なめずりしています。あとビッチ先生のリアクションはやっぱりおかしい。

暗殺対決とはいっても、本領が騙し討ちのビッチ先生にとって、襲ってくることが知られているうえに顔見知りという烏間相手はやはり不利。不利というよりは、不思議のダンジョンで装備品なしからやり直しでプレイしている状態に近いです。

一方、ターゲットにされた烏間も、裏約束で二人ともかわしきった時のボーナスを取り付けます。殺せんせー、さらりと「1秒間動かない」という約束をしてしまいましたが、1秒あれば烏間でなくても余裕で頭部に一撃加えることくらいはできるでしょうから、かなりの大盤振る舞いですよねこれ。まあ、そもそも頭部を破壊すれば殺せんせーは死ぬのかどうかが不明ですが。あの何でもありの体質ですから、セルみたいに細胞核さえ無事なら再生できるとかあるかもしれないし。
もっとも、「何があっても動きません」としか言ってないので、場所やシチュエーションまで限定していない以上、どうとでもできてしまいそうですけど。「動きません」という場所が高度1000メートルの空中ということだってありえるし。



正攻法で挑む手段をもたず暗殺も空回りするビッチ先生とは対照に、ロヴロは真っ向から烏間に攻撃をしかけます。事前に動きを阻害するために床板に細工をしておく入念ぶりに、かつて熟練の殺し屋として名を馳せた己の体術で烏間の首を狙います。が、しかし、それも不発。
ロヴロどころか、おそらくはこの場にいる全員にとって想像以上に格闘能力の高かった烏間に攻撃を当てることはそう簡単なことではありませんでした。
『暗殺教室』1巻に書かれている烏間惟臣の経歴を見ると、元第一空挺団所属、趣味・特技は戦闘技術全般というバリバリの武闘派です。第一空挺団といえば日本の陸上自衛隊の中で日本一強いとさえ言われるところです。『バキ』のガイアたちが所属していたのもこの第一空挺団です。戦闘能力が高いことは分かってはいましたが、あらためて彼のプロフィールを見直すとかなりの戦闘能力を持つことが分かります。烏間も訓練で雪山にこもっては熊を襲って食料にしていたりしたのでしょうか。
あらためて彼の能力の高さを再認識させられることになったわけですが、烏間惟臣、戦闘面に関しては日本の中では最高レベルの人材です。弱点は犬好きなのに死ぬ気で犬に怖がられることくらいです。



烏間相手に小細工は不要と、熟練の殺し屋の技能を活かして正攻法で挑んだロヴロ、その方策は間違ってはいなかったのでしょうが、それも烏間の想定外の戦闘能力の高さに失敗。ビッチ先生はすでに手詰まり状態ですが、この時点で最良の手段が通じなかったロヴロの方も作戦を見直す必要が出てきました。
そして事前に自信ありげにビッチ先生の勝機を見込んでいた殺せんせーもマジビビリです。


2013/2/7



暗殺教室感想(2013年8号)


第27話 克服の時間

やる気を出した烏間の反撃でロヴロの奇襲は失敗。さらには腕にまでしっかりダメージを残されて、プロであるロヴロはすぐに暗殺の不可能を判断します。
致命傷になりそうな頭部への蹴りの方は寸止めにしておきながらも、第二、第三の襲撃ができるようにしておくほど烏間も甘くはありませんでした。
そして、「1秒動かない」という約束がかなり現実味を帯びてきた途端、ガチで震えている殺せんせー。自分から安易に約束していたものだから、仮に約束を果たすことになっても大丈夫なように何かずるい策でも用意しているものかと思ったら何も考えてなかった。ノープランでした。最悪、「日本は法治国家ざんす‥‥!その法で暗殺は禁止されている‥‥!故に暗殺の成功など無効っ‥‥!」とか言い出しかねない勢いです。

そして昼休み。
E組生徒達はいつものように教室で弁当や買ってきたパンを食べてくつろいでいます。
そういえば、この学校ってE組以外の生徒の食事はどうなっているんでしょう。給食制だとしたらいくら待遇差とはいえ供給自体しないのは問題になりそうですから、食堂くらいは完備しているのかな。E組以外はブルジョワ待遇だし。
烏間は外に出て木陰でハンバーガーを食べるのが習慣のようです。本来の職業と立場的にはそれなりに高給取ってそうですけど、食事は結構庶民的です。外でハンバーガー食べるとか、テリーマンみたいなワイルドな男アピールです。
あと、普段、ビッチ先生と教員同士で食事するなんてこともないみたいですね。ビッチ先生はビッチ先生で高い出前とか頼んでそうですけど。

ロヴロと同じく殺る気は隠さず真っ正面から烏間に向かってくるビッチ先生。
と、思ったら服を脱ぎだしての色仕掛け?さすがに中学生徒たち(と師匠も)が観ている前なので上着だけにとどめていますが、それがなければあの通販で購入した下着も活用していたところでしょう。それにこの漫画は少年誌だし。いや、『To LOVE る』の矢吹先生だったらやっていたか。むしろ下着すら不要のレベルで。
しかし師匠からも「さっきと同じ只の道化」と言われるように、烏間には色仕掛けは通用しません。そのうえビッチ先生の手管を知っている顔見知りという悪条件で100%耐性が付いています。
しかし、あんまり色仕掛けがきかないとかそういう方面を強調しすぎると、今度は変な方向での疑いをかけられかねませんよ。少しは異性を意識するくらいのことはしてほしい。
「極上のサービス」を見返りにするという半ば泣き落としのような交渉に出ますが、烏間はナイフを振るってきたところを対処すればいいだけの簡単なお仕事ですとビッチ先生の暗殺を終わらせる算段に入っています。
それが烏間がようやく見せた油断でした。
師匠ロヴロも教えていなかったワイヤートリックで烏間の体勢を崩し、マウントポジションを取りました。一気に圧倒的有利の状況に持ち込んだビッチ先生。
ただ、その刃はぎりぎりで烏間には届かず。いくら有利な体勢といっても、体力勝負になればビッチ先生には勝ち目はありません。

ビッチ先生「殺りたいの。ダメ…?」

そして最終手段はおねだり。これは新しい。おねだりからの暗殺ックス。これは言彦も初めて見る。師匠と違ってあきらめの悪いビッチ先生の粘りに烏間もついにギブアップ。
こうしてビッチ先生の残留決定。自分が教えていなかった技術を独学で習得して見せたビッチ先生の才能を見て、師匠ロヴロも考えを改めます。

今週はビッチ先生メインの話ではありましたが、普段目立たないポジションにいる烏間にもスポットの当たる話でした。第一話で殺せんせーに軽くあしらわれていたイメージもありましたから、こうして彼の戦闘能力の高さを認識させられたことは大きいですね。
そして色仕掛け中よりも烏間と格闘中の時のビッチ先生の方がなんかエロいっすね。なんかっていうより、顔を赤らめ息を喘がせて露骨にエロいです。
あと「極上のサービス」の内容も気になりますが、少年誌なのでもちろん教育上よろしくない行為を意味していたわけではなく、極上の肩たたきとか美顔マッサージとかのことを言っていたのですよね、松井先生。


2013/2/7



暗殺教室感想(2013年9号)


第28話 映画の時間

─映画がダメなら満員電車を─

渚が持っていた「映画広場」の裏表紙の小ネタ。相変わらずこういう細かいところに必ず仕込んでくるのが松井先生ですが、映画よりももっとダメっていうか、社会的なダメージもこっちのがでかい気がします。あと自分の顔のカメラ使え。

今回はつなぎの息抜き的な回で、殺せんせーのいつもの私用外出に、渚、カルマ、そして律が付き添います。それにしても、渚とカルマは単に以前のクラスが同じだったというだけ以上に仲いいですね。将来の夢が「悪の官僚」なカルマがヒーロー物好きというのは確かに意外なところです。
そしてどんどん何でもありになって自分の端末コピーまでしていた律。もしも本体が壊されるようなことがあっても、フー・ファイターズみたいに端末から再生できたりもするんですかね。ちゃんと全身図にはニーソを履いていたことは高く評価したいです。
自律思考して会話までこなすプログラムが入っているとなればこれだけでスマホの容量を思いっきり食っていそうですけど、渚たちのスマホにいつの間にか見覚えのないアプリが追加されていたりするのか、それとももっと根本的に乗っ取られているのか。これ一つでsiriとは比較にならないくらい何でもできるから、私のガラケーにもこれダウンロードできませんかね。オプションで衣装チェンジ機能も追加してほしい。
ただ、スマホのカメラを通してこちらの行動も筒抜けということは、プライベートに関しても把握されていそうで怖いですね。

先生のマッハ移動の謎。普段は柔らかいが、圧力を受けると硬くなるという先生の皮膚。『バキ』なんかでも語られていましたが、音速移動の最大の壁となるのが文字通り空気の壁。音速越えをする戦闘機などは形状を工夫することで空気抵抗をうまく流すような設計もされていますが、やはり機体自体にもかなりの強度が必要とされます。
いつもの殺せんせーの驚異的身体能力の紹介でしたが、やっぱりこういう面から見ても殺せんせーの存在は初めから単体での戦闘・破壊活動用に作られたとしか思えないですね。



暗殺対象と映画を鑑賞する幸せな時間。殺せんせーは普段から時間と身体能力をフルに使って教師の仕事もプライベートも最大限にエンジョイしていますが、いつ殺されることになっても悔いのないようにっていうところもあるのかな。
あと、殺せんせーの視力なら、東方定助のように目測だけでバストサイズもcm単位で正確に計測できるのでしょうね。
しかし、おっぱい目当てならこんなメジャーどころよりも、むしろB級映画を狙っていった方がいいんじゃ。