ジャンプ感想(2005年29号) 『アイシールド21』 キン肉マンゼブラばりの残虐パンチで気合いを入れられてムサシ復活。 キッカーにはスマートだぜの人が入るものと思っていたのでムサシの復帰はちょっと意外でした。 あれから 一年半… あれから 1万3千297時間と 49分の時を経て(ヒル魔計測)… あの男が帰ってきた…!! あ、間違えた。 あの男が帰ってきた……!!! うわー、誰!? ムサシ変わりすぎです。帽子を脱いだ「皇帝」の人かと思いました。 回想シーンに登場していたムサシもこんなじゃあなかった気がするんですが。 『テニスの王子様』 ワシのスーパーテニス敗れる!! 信じられない顔をして倒れるミスター・スーパーテニス。あげくに「普通じゃん」なんて言われちゃってますが、彼も全国大会まで上り詰めた猛者、常人にはマネできないスーパーテニスプレイを披露する予定だったのでしょう。彼のイメージからすると、たとえばラケットで岩石をバターのように切り裂くとか、硬式のテニスボールを噛みちぎるとか、そんな豪快なスーパーテニスだと思われます。 しかしそこまでやっても、今の『テニスの王子様』の世界では凡人レベル。 スーパーと名の付くほど目立ちたければ、せめて念能力オーラの一つや二つ身につけないとこの先生き残ることは難しいでしょう。 あと氷帝の跡部も、手塚部長に対抗して何かおもしろい名前のオーラを体得していそうです。 『魔人探偵脳噛ネウロ』 またもやセンターカラー。だんだん人気が出てきているようでちょっと安心です。 数多くの人間を死へと追いやってきたカメラマン篠山。この左目って最初機械かと思ってたんですが、ネウロがお仕置きの後に「網膜に」って言っているので、本物の目だったみたいですね。 ハンディカメラと「ガシィン」と合体しているところなんて、そのまんま『バオー来訪者』のサイボーグ・ドルド中佐を連想していました。 それにしても「撮り殺してやる」って素敵なセリフです。いきなり「撮り殺してやる」なんて言われても、普通何をどう殺すのかわからないところがまた素敵です。 吾代がアヤの大ファンだったのが意外でウケました。「社長に付き合わせてライブ2回も行ったのに…」って、仲良かったんだなー二人って、としみじみ思います。 そして今週最後は人外ぽいのが出てきました。まだわかりませんが、ネウロ以外にはあまり人外の存在や魔界の住人とかには出てきてほしくないなーと思ってます。
ジャンプ感想(2005年27号) 『BLEACH』 まったりパートは今週でおしまい。涙と鼻血を流しながら「すいませ…いや…ありがとうございます」と言っているルキアがかわいかったです(文章だけ見ると変態みたいだ)。 ルキアとはここでお別れ……といってもまたすぐ再会することになるんでしょうが。 そういえばルキアは死神の力はなくしたままなのかなあ。再登場するときは死神の力も復活して登場っていうことになるんでしょうか。何をどうすれば死神の力が身に付くっていうのも忘れましたけど。 『切法師』 どうもこの漫画には「コレだ!」という引きつけるものに欠けます。早くも流し読みになりつつあります。 あと時代物に「業煤徒(ごうすと)」とか「陰夫(いんぷ)」というネーミングにも違和感を感じてしょうがないです。族のチーム名みたいだし。 いっそ、これくらいやってくれたらすがすがしいかもしれません。 「オレぁよォ”陰陽連”の倫太郎(リンタロー)つーんだ、よろしく……!?(ピキッ) あんまチョーシこいてんとよォ…テメーらの魂魄(タマ)ごと切り裂くぜ…!?(ビキッ)」 『魔人探偵脳噛ネウロ』 今回の話、今までの犯人の豹変ぶりや、DCSのような多少天然さも交えたぶっとび具合を期待するものとは違いますが、それでも個人的にかなりお気に入りの話でした。 ネウロの作者さんが、イカれ具合やインパクトの強さだけでなく、話作りでも十分に魅力あるものが描けるのだということが証明された話でもあります。 「悲しい」とまで言われたアヤの殺害動機でしたが、自分の歌のために自分を「ひとりきり」にするということで、だいたい先週の予想通りでした。 とはいえ、台島との出逢いのシーンや、ひばりが「こんな時だよね〜、私が一番カッコいい時って」と言っているときの回想シーンにはちょっとホロリときました。 竹田刑事や至朗田シェフほどの変化はしませんでしたが、アシュラ像のようになっているアヤの変化シーンはちょっとゾクっときました。ジョジョ好きが例外なくネウロに注目していると言われていますが、作者松井優征さんのこういう構図を思いつくセンスがジョジョ好きを引き寄せているのかもしれません。 今回はネウロが普通にヤコを褒めたのも新鮮でしたね。 去っていくときにわざわざ天井に張り付いて出て行くところがネウロらしいです。うどん食ってる最中のヤコを呼び出したときや、事務所編でヤコを「ナメクジ」と罵ったときも天井に張り付いていましたが、天井に張り付くのが好きですね、この(魔)人。『武装錬金』の斗貴子さんの特等席が屋上のタンクの上だったように、ネウロにとっての特等席が天井なのでしょう。 二人共、大好きだから… だから… 私の中からいなくなって? 愛と悲しみの○シュラバスター 『テニスの王子様』 突然体から謎のオーラを発しだした手塚部長。これには青学も比嘉中の面々も驚いています。こんなのと対戦しなくちゃならない木手くんはもっと驚いていることでしょう。 木手「………で、そのチンケなオーラで 何を見せてくれるのかな」 すげえ!全然動揺してないよ!!さすが「殺し屋」とかいう意味不明な異名を持つだけあるよ! いや、ていうかオーラって言っちゃった!ついに言っちゃったよ! もう漫画的な表現手法とか、そういう言い訳もなく、中学生がテニスをする漫画でオーラの存在を公に認めちゃったよ! さらに言うなら木手くん、少しはこの異常現象に驚くべきだよ。この漫画がテニスの漫画だということを自覚してくれ。 ああもう、いきなり突っ込みどころが多すぎて突っ込み切れません。 オーラにひるむことなく、とどめを刺さんとばかり、たにしの必殺技のビッグバンを繰り出す木手くん。 そして「バーカ、ビッグバンはそもそも主将に教わったんやさ!!」と、なぜか必死で説明を入れるたにしくん。 さらに木手くんは「無駄だよ、消し飛ぶんだ」と、テニスの試合では聞くはずのないセリフを言います。 しかしあっさりカウンター。手塚部長の能力は相手の能力を真似ることのようです。 ………って、あれ、これってやっぱり無我の境地じゃないの? でも「何か違う」と言っているので何かが違うんでしょうね。
ジャンプ感想(2005年26号) 『魔人探偵脳噛ネウロ』 今回はツッコミどころを抜きにして普通におもしろい展開でした。 締め付けストーカー男はやはり真犯人ではありませんでした。 では真犯人は、といったところで、今回は今までナメクジ扱いされていたヤコが推理の冴えを見せます。 事務所編では漠然とした勘だけだったのが、今回の事件では確信するまでに至ってます。いじられキャラとしてだけでなく、探偵としても成長しつつあるのでしょうか。 でも冴えた推理を見せても、今回も頭ムズつかみでモノみてーにブン投げられちゃうのがヤコのかわいいところです。 今回の犯人、ヤコが「一番残酷で、そして一番悲しい人」と言うアヤの殺害動機も今までとは違ったものになりそうですね。 「世界で一人きり」、「あなたがそばにいても…わたしは歌える」、そして自殺したのはアヤと親密な関係にいた人。このあたりのキーワードから推測すると、自分も「世界で一人きり」と言うアヤは、自分の脳を揺さぶる歌を歌うことで三億人の、同じように「一人きり」の人間の脳を揺さぶることができた。しかし殺害されたマネージャーのように、アヤに心の支えとなる人間ができてしまうと、もう「一人きり」ではなくなってしまうので、人の脳を揺さぶる歌を歌うことができなくなってしまう。そのため自分の心の支えとなる人たちを殺すしかなかった。このようなところでしょうか。 と、こんなふうにまじめに犯人の動機を推測している時点で、今までにこの漫画に登場した犯人たちとは一線を画していることがわかります。今までに登場した犯人たちの動機はと言えば、(動機の説明を省略された毒殺女をのぞく) 「人が悲しみや絶望に歪む表情を見たかった」 「自分が巣の中心にいたかった」 「食の千年王国を作る」 と、どれもこれも推測しろという方が無茶なイカれた理由ばかりです。 特に三番目に関しては、『ミスター味っ子』とか、そっち系統で出てくるような言葉です。 そこでいきなり今回の「悲しい」とまで言われる犯人の殺害理由。 悲しみにくれる葬式の場にピンクのスーツを着て出席してしまったような落ち着かない気分になります。 最後に、「2時間も前座どもで焦らしてきましたが」のイっちゃった表情の司会者が素敵でした。 『DEATH NOTE』 ノートは奪われたけどやけに楽しそうなニア。 あと夜神パパへの質問はほとんど誘導質問だなあ。 こんなふうに言われたら確証はないけどそうかも、って思っちゃいそうです。 あとp339の「それにこれほどの…」と言っているのは、ニアが髪の毛のくるくるが三つもできたことを言っているのかと思いました。 『テニスの王子様』 来たるべくして来たメガネ対決。どちらが真のメガネ萌えキャラなのかを決める戦いが始まりました。 が、今更前後左右の縮地法とか零式ドロップとか出されても、その前までの試合でこれでもかというくらいにぶっ飛んだ超人テニスをやられた後ではあまりにも地味、あまりにも普通、あまりにも盛り上がりに欠けます。 第一戦:空飛ぶブタのビッグバン V.S. 指が六本に増える男のCOOLなドライブ 第二戦:魔球ハブ V.S. 爆発する球と何か包み込む動き 第三戦:海賊流裏手打ちテニス V.S. 一人でダブルスする男 この後にいまさら、爆発も分身も空中飛行もないテニスをやられてもインパクトに欠けます。第四戦なんてもうどうでもいいやといわんばかりに省略されましたし。 しかしそこは超人テニス倶楽部のキャプテン手塚さん。とっておきの出し物を披露してくれました。 突然「ラケットは…人を傷つけるためにあるんじゃない!」と何の脈絡もなく怒ったかと思うと、「覚醒」しました。 そろそろベジータ風に「まるで無我の境地のバーゲンセールだな」と突っ込まれそうですが、不二先輩いわく、今回のはどうやら無我の境地とは「何か違う」らしいです。 何がどう違うのか、我々常人の脳味噌には皆目見当もつきませんし、人間が発光する怪奇現象に何の疑念も抱かない彼らの思考も理解できません。 このあまり必然性も感じない手塚部長のパワーアップですが、おそらくどんどん無敵化が進む主人公越前との釣り合いを取るためなんでしょうね。現時点で越前・父をのぞいて唯一主人公に勝っている、主人公の越えるべき壁となるキャラクターですから、インフレ化の波にのまれて気が付いたらヤムチャになっていたということでは困るのでしょう。 先々週の感想でテニスの王子様の『コスモスストライカー』化を予想しましたが、今回の覚醒で手塚部長が「無我の境地」に対抗する暗黒宇宙エネルギーを身につけて、↓のような展開になる日も近いのかもしれません。