くず鉄作りの海 - ジャンプ感想ログ(2005/10)

ジャンプ感想(2005年47号)

『NARUTO』

戦いが終わり、別れの時が来ました。握手を照れるナルトに対して自ら手を差し出す我愛羅。まだ照れているナルトに対し、次に砂を使ってナルトの手を引っ張ります。我愛羅が変わったことを表すものでしょうが、見方によってはちょっと怖いです。
「人柱力を理解してやれるのは人柱力の奴だけだ」ということで、人柱力同士の友情が芽生えました………て、我愛羅はもう人柱力じゃないんですよね。



『アイシールド21』

今週のムサシはかっこいいなあ。わざとらしく「何かしたか、今」と言うムサシ。なにげに相手を挑発するのが好きなところはヒル魔と似てますね。

さて、赤羽の吹き飛ばしの技の秘密、それは重心移動のタイミングを狙った合気のような技でした。栗田や三兄弟をも軽々と吹き飛ばし、キックの壁さえものともしない。つくづく達人です。



どうやったら止まるんだ あの化けモンはー!!



『大泥棒ポルタ』

扉絵の女の子がカスケに見えました。まつげと後頭部以外のパーツがまったく一緒のため区別が難しいです。



『テニスの王子様』

樺地がしゃべったァーーー!!!
激しい戦いの最中、ついにキラーマシーン樺地に自我が目覚めました。「百錬自得の極み」を吸収し、人語を発する段階にまで進化したのです。
そして戦いはさらにヒートアップ。天候も荒れ、雷まで鳴ってます。
お互いにひかない手塚と樺地。樺地もますます荒れ狂う!咆哮する!
樺地「い゛い゛いぃぃぃーーー!!」
樺地「ばぁう!!」

戻ってる!戻ってるよ樺地くん!!また退化してるよ!

さりげなく「い゛い゛いぃぃぃーーー!!」の吹き出しの下で氷帝のギャラリーが樺地の叫声にびびっています。今にも耳を塞ぎ出しそうなくらいに怯えています。そりゃ怖いでしょうよ。私はコレを見て、『ロード・オブ・ザ・リング』のナズグルを思い出しました。



『魔人探偵脳噛ネウロ』

今回のネウロのテーマは異文化交流。今さらですが、今回の登場人物たちも、外国人はデイビッドだけですが、それぞれに名前の中に、
木さくら:ロシア
原則之:イタリア
池田子:オランダ
デイビッド・ライス:米(ライス)=アメリカ
春川輔:イギリス

と、各国を示す言葉が含まれており、これは今回のシリーズが、外国との、異文化との触れ合いが隠されたテーマであることを示しています。
春川教授が、国境を越えてファンを生み出した歌姫アヤの話を持ち出したのも意味のない展開ではなく、今回のお話のテーマにからんだ重要な伏線であったわけです。
かつてアヤは「歌詞は国産で十分なの、大切なのは音よ。人間には国や人種を越えて…ある構造の脳を持つ人がたくさんいるの」と言っていました。アヤの場合、どんなに文化、生活様式の違う人間でも、人の本質は同じであり、それゆえ自分と同じものを感じている人が世界にはたくさんいて、その人たちに共鳴する曲を作り続けたわけです。
今回のお話は、アヤの場合とは対照的で、外国を、他文化を理解すること、つまりはお互いの違いを理解することがお話のテーマだったのです。
今回の話の初めから、控えめにこの隠されたテーマを主張していたわけです。

さて、今週のネウロですが………

……

……



…すいまセーン…ボク、ウソついてまーした…










さすが松井先生!!俺達にできないことを平然とやってのけるッ! そこにシビれる、あこがれるゥ!



『タカヤ』

ヒロインのアイドル対決。いまだにこの漫画の方向性がよくわからないのですが、今回は『バキ』にはなくて『タカヤ』にはある、『タカヤ』の持ち味をいかしたといったところでしょうか。『バキ』のヒロインだと、対決するのはアイドルではなく、ヤクザ(何度も膝蹴りをくらわせた)とか蛮勇中国人(無抵抗をいいことに恋人が止めるまで殴り続けた)ですからね。彼女が「何かフリフリした服で出て来」ようものなら、全国の『バキ』読者の間で「救命阿(ジュウミンヤ)!!」の叫び声が上がることでしょう。





ジャンプ感想(2005年46号)

『HUNTER × HUNTER』

久々の巻頭カラー、ですが、1ページ目、2、3ページ目とも扉絵でした。色塗るのがめんどうくさかったんでしょうね。
見開きでゴン、キルア、レオリオ、クラピカが適当に描きました感たっぷりな生き物から逃げています。レオリオとクラピカは本編では姿を見なくなって久しいのですが、こういう時にはきちんと登場しています。
こち亀の○○回記念巻頭カラーの時だけ表紙に登場する脇役たちのごとき生殺しぶりです。

メレオロンとタコルゴさんが味方に加わる一方、ノヴさんが心を折られて完全敗北、リタイアしてしまいました。結局ゴンたちの戦力はこれで+−0。
ところでゴンたちがネフェルピトーのことを略名で「ピトー」と呼んでいることにちょっと違和感がありました。「ピトー」って呼び方は愛称というかニックネームのようなものだと思っていたので。

一方王様はというと、まだ軍儀をやっていました。自分が勝つまでは絶対にやめないつもりですね。駄々っ子を野放しにするとこういうことになります。
そしてその二人の様子を見守るシャウアプフはアカズの娘さんに危険を感じています。でも多分本当の本当の本音はいいかげん軍儀を見てるのに飽きたのでしょう。雑誌(?)を読んで暇を潰していますが、いつまでも軍儀を続ける二人にシャウアプフの方が「心身共にもう限界が来ている」のでしょう。



『魔人探偵脳噛ネウロ』

お留守番中の吾代、そろそろ限界に来ています。人間、二、三日なら飲まず食わずでも死ぬことはないので大丈夫でしょう。

ぐっすり眠っているネウロとヤコ。ネウロの睡眠時間が三時間と言っていましたから、まだ就寝して1、2時間といったところでしょう。ヤコの寝相がいいのがなんだか意外です。
ネウロのよだれが強酸性なことが発覚。硫酸並みの威力です。「硫酸って人にぶっかける以外に使用法あるんですか?」とばかりにネウロのよだれがヤコの顔にー!というところでヤコの目が醒めました。
今、ヤコの命の危機でも絵的でもとても惜しかったところでした。

二人が寝ている間に事件が発生。今回は毒ガスによる殺人。デイビッドが必死にドアを叩いていましたが、第一発見者が彼ということは、他の人が来る前に自分でガスを仕込んでカギをかけてしまうということも可能なわけですね。ただ露木の食事の時にすぐに席を立ってしまった不審な動作もあるので、これだけではなさそうです。
そして犯人発覚にいたるまではいつものごとく早いです。今回は慰めておいて「犯人はお前だ」ときました。荒木飛呂彦氏の『デッドマンズ・クエスション』や『岸部露伴は動かない』で、「幸せの絶頂の時に地獄に突き落とされるのが一番最悪」という考え方がありましたが、今回の犯人指摘もそれに近いです。5メートルの高さから突き落とすよりも、もっと持ち上げておいて10メートルの高さから突き落とす方がダメージが大きいということです。



『大泥棒ポルタ』

一話目はあえて感想を書くことを避けましたが、どうにもおもしろくなることが期待できない……うーん……
主人公サイド・敵サイドのキャラクター、トリック、ストーリー、絵柄、どれを取っても輝いている部分がないんですよね……



『リボーン』

志村ー 後ろ!後ろ!!



『タカヤ』

「デスクラッシャーをパクる」

より強い相手と戦うには新しい技が必要。新しい技は倒した相手から奪えばいいさとロックマンのように強くなろうとするタカヤ。まあ、これまで戦った相手の技をパクるのはこの漫画の原作の主人公の十八番でもありました。タカヤが成長すれば、そのうち直に戦わずとも見ただけでも技をパクれるようになって、技をパクった格闘家に「天才め!!!」と言われるようになるでしょう。



ニューホールドの完成




ジャンプ感想(2005年45号)

『リボーン』

捕まってた六道は替え玉かなんかだったんですかね。『サイコ』の梅見屋のごとく、主人のために身代わりになる手駒を用意していたということでしょうか。
で、偽六道と、さらに新たな六道の部下が登場しました。まずは「ジャズやるべ」な女の子が出陣。必殺技はクラリネットから発射する音波で物質を沸騰させる「バーニング・ブラビート」。これを人間が食らうと「沸騰してボンッ!」だそうです。て、彼女の小物臭いもの言いとやられぶりに騙されそうですが、これ、桁違いに凶悪な能力ですよ。改造ヨーヨーだとか犬マネなどとはすでに次元の違うインフレぶりの恐ろしい能力です。天下一武道会決勝戦での天津飯との戦いを終えたら、次に戦う相手がフリーザだったというくらいの違和感を感じます。
『バオー来訪者』の最強の敵、ウォーケンも超能力で同じこと(「分子空動派」という技)ができましたが、もしもビアンキさんが彼女の「バーニング・ブラビート」を食らっていたら、



ということになっていたわけです。
いやあ、ビアンキさんがこの攻撃を食らわないでよかった。ほんとよかった。今のジャンプでこんなことやったら連載自体やばいことになってます。



『魔人探偵脳噛ネウロ』

腐蒲温泉に到着した弥子。終始ネウロに振り回されて旅行を満喫する余裕はないものと予想していたんですが、温泉街巡りにバイキング料理の食い尽くしと、しっかり楽しんでいました。
クソまずいお湯も「おいしー!!」とガブ飲みするヤコ。今までもカマドウマ食べたい宣言など怪しい兆候はありましたが、食用に耐えうる物質(モノ)ならなんでもおいしく食べてしまうようです。食べ物の美味しさの判断はできるようなので、味覚が壊れているわけではなさそうですが………
そんな弥子に自慢の料理を「料理じゃない。食べるってことに対して失礼」とまで言われたどこかの料理人のことを思うと不憫でなりません。そりゃあ眼球ピクピクさせてブチキレもします。

て、なにかが足りない気が………
……
……
……!!
ヘイ!!温泉に来て温泉に入るシーンがないとはどういうことだい!
画竜点睛を欠くとはこのこと。今回のシリーズが始まってそれを期待しているネウロ読者がどれだけいるかと。水戸黄門のお銀の入浴シーンなんかとはワケが違います。

今回、ネウロも睡眠を取るということが判明。どことなく『マサルさん』を思わせる寝方ですが、普段はどこに寝床を確保しているんでしょう。



『タカヤ』

「相手をブッ殺すという気迫」だとか、「3連ベッド」だとか、『もて王』がジョジョネタに走れば『タカヤ』も負けじとバキネタに走ります。そのうち作者が「ダメだあ、バキネタしか思い浮かばねーッ!」と言い出さないか心配です。
今後『タカヤ』で予想されるネタは、
1. 山奥で魔獣とガチンコバトル
2. 高校生のヤクザ組長と戦う
3. 腹違いの兄登場
4. 渚ちゃんとバキサーガ
絵柄、というかヒロインの違いだけに、4番は本家とは違い、全国の読者にトラウマを植え付ける心配はなさそうですが、少年誌なので、逆に多分、「フワフワしたかんじ」で誤魔化されると思います。



『Death Note』

フラーという、17世紀の神学者が言った……
『見えないところで、友人の事を良く言ってる人こそ信頼できる』


ニア、SPK側の人間にとってはボロクソに言われてもおかしくないメロをけっこうかばいます。逆に言えばメロはライバル扱いすらされていないのかもしれませんが。
反発(メロの方で一方的に)しながらも、最終的にはメロとニアの二人でキラを追いつめていくことになるのかな。

あと、意識してのことなんでしょうが、だんだんメロの顔がLっぽく描かれてきています。



ニアのささやかな嫌がらせ。



『HUNTER × HUNTER』

モラウの能力は応用力があっていいですね。徐倫のストーンフリー、『糸』の能力のように、一見戦闘では役に立ちそうにない能力だけど、使い手の機転と応用力次第でいくらでも強くなれる能力です。
レオルはもっと今までに貸しを作った相手のいろんな能力を駆使すると思っていたんですが、イナムラだけ出して終わりでした。

モラウによって空気中にまかれた毒によって戦闘能力を失ったレオル。モラウが撒いた毒とは…


多分既に誰か同じことやってる。

そして一方パームさんはいろんな意味で非常に危険な状態です。終わりから2ページ目のベッドの上にあるモノ……これ、いいんでしょうか。いつもの下書き絵でなかったら多分アウトですよね。
王と護衛軍を「視」にいくパームさん。ものすごく死にそうな雰囲気がただよっています。『H × H』の場合、他のなかなかキャラを死なせない漫画と違って、主要キャラでもあっさり殺してしまうことがあるので緊張も高まります。