くず鉄作りの海 - ジャンプ感想ログ(2005/12)

2005/12/29


ジャンプ感想(2006年4・5合併号)

『NARUTO』

サイの無感情ぶりは、ちょっと露骨にアピールしすぎじゃないかと思ってしまいます。ここまでやると後々にサイの変化と和解の展開があるんだろうなあと見え見えになってしまいますし。
今回の章の最後には多分、

サイ「こんな時、どんな顔したらいいかわからない」
ナルト「笑えばいいと思うよ」
サイ「……!!(ナルトの顔を見て死んだ兄の顔を思い出す)」
サイ、ほほえむ。

なんて展開が待っているのでしょう。

サソリのスパイはカブトでした。大蛇丸配下の中で登場済みで、なおかつ、無事でいたのは彼だけですから、意外性を持たせようと思ったら新キャラを出すくらいしかないですからね。

約束通り来たはいいが、カブト、大蛇丸の目が気になってビクビクしています。野ウサギが立てる物音にもビクついています。そんなに怖かったのでしょうか………
……と思っていた矢先、



怖ッ!!!

しっかり見つかっていました。ダメじゃん、カブト。
しかし、ジャンプの中で、大蛇丸ほどストーカーする姿が似合っているキャラも他にいないでしょう。さっき、ちょっとカブトくんのことを小馬鹿にしちゃいましたが、こんな人につけ回されるかと思ったら、そりゃあ物音一つにもビクつくようになります。
それにしても木陰から見ているとは、またトラディショナルなのぞき見をする男です。まるで憧れの先輩に恋いこがれる乙女のようです。意外と古風な男ですね。


恋する乙女



おーもーいーこんだーらー しーれんのーみーちーをー



暁か…僕は興味しんしんさ



お前、帰れ




『BLEACH』

いやもう、ごめんなさい。正直この漫画を見くびっていました。
限定解除、当初、副隊長以上の死神は現世では霊力を制限されるという設定があったことは一応覚えていたんですよ。でも、作者の方は設定の後付を塗り固めるのに忙しくってそんな設定があったことなんてすっかり忘れていると思っていました。ほんとごめんなさい。
そうですよね、いくらなんても隊長、副隊長クラスの二人がここまでヘタレているのはおかしいですよね。このままじゃあ席官クラスのルキアの足下以下ですもの。そうですよね。
あとディ・ロイも多分、破面だけどなぜか現世では霊力を制限されていたから本気の力が出せなかったんですよね、そうですよね。



『テニスの王様(キーンーグ)!!』

「王様(キーンーグ)、王様(キーンーグ)!!王様(キーンーグ)、王様(キーンーグ)!!」

誰かこの声援を止めさせてください。人を笑い死にさせる気ですか

ああもう、王様(キング)という恥ずかしいニックネームを名乗ることに何の躊躇も抱かない跡部様も素敵ですが、さっそく「王様(キーンーグ)!!」なんて声援を送るあなたたちも素敵ですよ。見ている方も恥ずかしいですよ、これ。
いったい氷帝のナイスミドルの監督はこの異常な状況をどういう思いで見ているのでしょう。というかこんなことになる前に止めろよ。

そして跡部様はさっそく越前からパクったCoolドライブを使って先手を取ります。人からパクった技に自分の技名をつけてしまうあたり、なかなかしたたかな男です。多分、これはパクリじゃなくてインスパイアされただけだとか言って自分のオリジナル技にしてしまうつもりですね。お前の技は俺の技、俺の技は俺の技。アトベイズムです。



『魔人探偵脳噛ネウロ』

今週はセンターカラーでカレンダー付きでした。
1ページ目を見て、ネウロにしては普通の絵だなと思っていたところへ2ページ目の絵にやられました。なにかこちらの図の方が落ち着く私がいます。

今回のシリーズ、いろいろな伏線が絡み合って進んできましたが、全部綺麗にまとめられていました。ギャグだけでなく純粋な話し作りも上手くなってきたなと思います。
正直、今回の話の主役である吾代が、最後はどういう収まり方をするのかはまったく読めませんでした。
そういえば吾代はほんとに給料をもらえるんでしょうかね。

今回の話の中心は吾代でしたが、同時に弥子の可能性の成長を示唆する話でもありました。いつかアヤ編でネウロが言っていた、弥子の「人の心を捕らえる力」が発揮されたシリーズでもあります。

早坂の豹変をずっと期待していましたが、豹変はなし、最後に自分の表情を取り戻すという流れになりました。ユキの「豹変したみたいに見えたぜ…」というのはやっぱり作者自身狙っているんでしょうかね…

一方、豹変した望月さんは、またずいぶんと表情豊かな人になりましたね。
当初は笑顔の仮面に覆われている男、そして裏では情報を操り、裏の世界の人間の貫禄を見せていた彼ですが、最後には



なんかお茶目なおっさんに豹変してました。
そもそも吾代のクビを喜ぶ理由がわかりません。いつの間にこんなノリのいい人になったんですか。



『みえるひと』

狐耳ハセに狙いすぎじゃないかと思ってしまいました。



『ポルタ』

「ヘルメス」の蛇のマーク、二匹の蛇が絡み合うマークは錬金術のヘルメスの杖が元でしょうけど、これ、よく見ると二匹の蛇が絡み合ってるんじゃなくて、蛇の頭部と頭部、尻尾と尻尾でつながってますね。どういう生き物、これ?
あと「デッドリー・ダンス」って、両手足しばった状態じゃ「ダンス」にはならないだろうと思いましたが、そんな(この漫画においては)ごくささいなことにツッコむべきではありませんね。どうでもいいですが、○○○・ダンスっていうと、『無頼男』のスタンガン・ダンスを思い出します。




ジャンプ感想(2006年3号)

『BLEACH』

意外にもウルルはそのままやられてしまったようですね(死んではいないですが)。つか、なにしに出て来たのか……「殺戮状態」とやらの説明もフォローも、する気はさらさらなさそうです。
そしてイールフォルトさんは圧倒的な力の差を見せつけて高笑いしています。先週、幼女に撲殺されかかってすごい焦っていたくせに。余裕ぶって自己紹介までしていますが、ついさっき顔面から大量に血を流して「くそがあああああっ!!!」と言っていたブザマ極まる姿はみんなしっかり覚えていますよ。



『魔人探偵脳噛ネウロ』

望月がすっかり笑顔の仮面がはがれてしまっている一方、早坂はまだ笑顔の仮面を維持して素の顔を表しませんでした。今週で早坂の豹変した顔が見られると思っていたのですが、早坂は豹変ではなく、ネウロに倒された後に本当の感情をさらけ出した顔を表すという展開になるかもしれません。

吾代とユキの戦いは吾代の顔面への頭突きで決着。
吾代「ダカラ言ッタロウ……オマエサンは少シ……スマートサが足リネェッテ」
ユキのハンドポケットの攻撃の正体については少々強引な気はしないでもないです。怪我は負わせられても殺傷力は低そうに見えますし。

旅行編で弱体化の兆候があったネウロでしたが、それでもマシンガンで撃たれるくらいは全然平気のようです。
ただ、撃たれた直後に一瞬だけネウロの表情が固まっているので、もしかしたらまったくの無傷というわけではないのかもしれません。
ネウロの背後で望月が泣いて喜んでいますが、早坂がやられたらどう考えても次は自分の番になるでしょうに…
このままネウロが望月を脅して望月の会社を自分の好きに利用するようになる可能性もありますが。

それにしても今週はネウロとヤコの密着度が高いですね。
黒服への攻撃ついでに頬ピンされるヤコがかわいいです。



『銀魂』

今週はかなりおもしろかったです。やっぱりこういう台詞の応酬こそが銀魂の醍醐味だと思います。



『テニスの跡部様』

ついに跡部出陣。そしてまたもや帝王コールにのっての入場です。
もしかして、跡部が試合に出るときは毎回これやってるんでしょうか。こんなことばかりやってれば、そりゃあ他校の生徒からもデフォルトで「様」付けされて名前を呼ばれるようにもなりますよ。
そのうちこの素敵な入場デモンストレーションもエスカレートして、跡部が試合に出る度に、入場テーマ曲(オリジナル)を流したり、バックでスモークやライトの演出をしたり、バイクに乗ってコートに入場とかやってくれるようになるかもしれません。

コート上で向かい合う跡部様と越前。いきなり高笑いを始めました。なんでしょう、このハイテンションは。二人とも変なクスリでも打ってるんじゃないでしょうか。きっと今二人とも雲の上のようなトコにいてスッゲー楽しかっ…あれ、な状態にいるのでしょう。

跡部「王子様だか何だか知らねーが…俺が王様(キング)だ!!」
言葉の意味はよくわからんがとにかくすごい自信です。
というか、越前、いつの間に王子様なんて恥ずかしいニックネーム付けられたんですか。



『タカヤ』

冒頭で「あててんのよ」が復活しました。
が、しかし、タカヤの反応は完全スルー。今のタカヤは女性に胸を押しつけられるよりも強い男の戦いを見る方が興奮するようです。
当初は「あててんのよ」で全てが言い表せる漫画であった『タカヤ』が、今は「インスパイア・ザ・バキ」で全てが言い表せる漫画へと変化したことを示しているのでしょう。

予想通り先手でいいところを見せてしまった一晃が負けてしまいました。それにしても花房の技を食らったときの一晃の顔がどう見てもギャグにしか見えません。

どうも花房がボロクソに悪く言われていますが、正々堂々と戦って試合の決着が付いたのにまだ攻撃してこようとする一晃や、試合に乱入して不意打ちで殴りかかるタカヤについてはどうなのか……
決着が付いたのに負けを認めない一晃に「(試合は終わったんだから)負けを認めろ」と忠告し、腕を折る前にもちゃんと「次は腕を折る」と警告してくれている花房君は十分紳士だと思います。『バキ』の世界なら「やさしいんだな」と言われているところですよ。
たしか花房は選手入場の時に卑怯どうこうと紹介されていましたが、今のところこれといって卑怯なことは何もしていないですよね。いつになったら卑怯な戦いぶりを見せてくれるのでしょうか。



『みえるひと』

残念なことに、今週の展開を見る限りやっぱりバトルメインな話で続けていくようです。
『BLEACH』で言うところの破面みたいな連中が現れました。彼らもハセのように力を覚醒すると形態変化して、「これが俺たち『アニマ』の陰魄解放だよ、兄弟」とか言い出すかもしれません。

ところで最後に出て来たインコ男に妙な既視感を覚えます。なにか見覚えがあるんですよね……なんだったか……


   ノノノノ  -___
  (゚∈゚*)  ─_____ ______ ̄
  丿\ノ⌒\  ____ ___
 彡/\ /ヽミ __ ___
    ./∨\ノ\  =_
   .//.\/ヽミ ≡=-
  ミ丿 -__ ̄___________

…あ



………こんなのが…!!!
オレ達の街の下に…!!!!
               ノノノノ  -___
              (゚∈゚ )  ─_____ ______ ̄
  ∧_∧        丿\ノ⌒\  ____ ___
 (;・∀・)       彡/\ /ヽミ __ ___
 (エージ)          /∨\ノ\  =_
 | | |          //.\/ヽミ ≡=-
 (__)_)         ミ丿 -__ ̄___________


  (⌒\ ノノノノ
   \ヽ( ゚∋゚)        エージ君!!>
    (m   ⌒\
     ノ    / /
     (   ∧ ∧
  ミヘ丿 ∩∀・;)
   (ヽ_ノゝ _ノ


     丿   ,;⌒⌒i.
  ノノノノ⌒ヽ (   ;;;;;)  ______
 (゚∈゚ )  ミ)     ,,:;;;) |         |
/⌒\/(    ) ヽ| |/ |,;ノ | 人間願望  |
( ミ   ∨∨  | /  i; |______|
 ノ  /     | | ,,i; ,, . ,;⌒‖
( \/ヽ ,,,丶, | |,,;.    ;i,,   ‖ヽ
 \ ) ) ..   ,,   ´ヽ (,,  ‖丿.,,,
 ///   ,,   ,,  . ´ヽ   ‖,,, ..,
`ヾ ヽミ ,,  .、 ヽ .. ヽ丶,ヽ  ‖、,,




ジャンプ感想(2006年2号)

『ムヒョとロージー』

もう完全にロージーは天賦の才があることになってるんですね。展開の都合で急に「実は才能ありました」という流れでキャラが強化されるのはなんとも萎えます。今のロージーからは一欠片の魅力も感じませぬ。力を得るために代償を払ったエンチューの方が好感持てます。
個人的には努力の末に裁判官の地位にまで上り詰めたエビスにがんばってほしいです。うん、エビスちょっとかわいくないですか?エビスかわいいよかわいいよエビス。え?ぜんぜんかわいくない?ああ、そうですよね……
どうも他の主要キャラ、ロージーはうざいだけだし、リリー、マリル兄妹は髪の毛のクルクルが『うずまき』みたいでキモいしで、どいつも魅力がないために消去法でエビスがかわいく見えているようです。
『くず鉄作りの海』はエビス裁判官を応援します。



『BLEACH』

神(作者)に愛されていた男、一角は後付の卍解でぎりぎりながらも破面に勝てましたが、神に愛されていなかった日番谷隊長と恋次副隊長はそうはいきませんでした。卍解しても斬魄刀解放すらしていない「破面」相手に劣勢の模様。振り返ればこの二人が戦いで勝つところは一度も見たことがないですね。恋次にいたっては小さい女の子に助けられ、あげくにその凄まじい戦いぶりにびびっています。もう涙なくして恋次の姿を見ることはできません。

そんなヘタレのシンボル、恋次を尻目に、幼女に撲殺されかかって焦ったイールフォルト、あわてて斬魄刀解放をしました。
て、角で刺すだけですか。「蒼角王子」という名前からしても他の特殊能力はなさそうだし、ものすごく雑魚っぽい雰囲気が漂います。
このままウルルが死亡するということもないと思われるので、次週、ウルルも力を解放してイールフォルト撃破、恋次はえーと…まあ、がんばれ、的な展開になるんじゃないでしょうか。ヘタレの具現化、恋次が活躍する姿を思い浮かべることが非常に難しくなっています。
ウルルについては、あの「人の字型」の前髪が逆立ってカブトムシの角のようになって、イールフォルトと角付き対決すると予想されます。

ウルル「…「何だそれは」…?そう言いたげな顔してるな…これがあたし達の「斬魄刀解放」だよ、ヘタレ」

それにしてもここまで力の差に開きがあると、副隊長にも及ばないルキアに瞬殺されたディ・ロイが破面だったというのがかなり疑われてきます。出来損ないだったなどという言い訳ではフォローしきれないと思います。いや、それ以前にディ・ロイが本当にホロウだったのかどうかを疑うべきか…



『NARUTO』

サイくんはチン○チン○言い過ぎです。



『魔人探偵脳噛ネウロ』

「ピンクのパンダが黒い部分を渡そうとしてくる」
この辺のなんだかよくわからないイカれた描写はさすが松井先生だと思います(一応褒め言葉)。
それを聞いて「何ィ!?…少しかわいいじゃないか」と顔を赤らめる笛吹警視……
えっと、どっとに対してかわいいと感じたかは胸にしまっておきましょう。

早坂とユキは実は兄弟。ユキがフルネームを明かさなかったことや早坂がユキに「いつからそんな子になったんだいユキ」という台詞など、伏線は十分にあったわけですが、それでもこれは意表をつかれました。

望月の話の中に出て来た「有名なFBI長官」ですが、1930年代〜1972年に死亡するまでFBI長官を務めたジョン・エドガー・フーバーです。盗聴によって、大統領や対立する人間の個人情報を公からプライベートの隅々にいたるまで入手し、脅しの道具に用いることでアメリカを裏で支配し続けました。

望月と早坂の言っていた、麻薬の「白」と武器の「黒」という言い方は、「許しません、白い粉 通しません 黒い武器」の密輸取り締まりのキャッチフレーズからですかね。

今週は望月が豹変。フェイスフラッシュですか。人前に素顔をさらして大丈夫なんでしょうか。
本性を現した早坂の顔がどうなるのか楽しみです。
今回のシリーズの最初に、椅子に座る一つ目男が絵がありましたが、早坂の豹変後の顔もこれになるのでしょうか。旅行編でのライスの豹変後の顔もしっかり事前に伏線を出していたので、ここへつなぐ可能性は高いです。



『テニスの天使様』



サンドロ・ボッティチェリ 『神秘の降誕』(1500) ロンドン国際美術館所蔵





許斐剛 『神秘の同調』(2005) 週刊少年ジャンプ掲載


これまでに『キャプテン翼』や『SLAM DUNK』など、スポーツ漫画は数多くあれど、スポーツを宗教画にまで変形昇華させたのは許斐先生が始めてのことでしょう。
彼らはこのままどこへ飛んでいくのでしょうか。そしてこの漫画もいったいどこへ飛んでいこうとしているのでしょうか。パトラッシュ、ボクはもう疲れたよ。

人智を越えた存在とテニスの試合をさせられた二人に「また満足出来なかった様だな」と言う氷帝の監督。そりゃそうでしょう、彼らもたまに宇宙人とではなく人間とテニスの試合をさせてほしいはずです。



『ポルタ』

・救出に入るのになぜか持っていたココアパウダー
・盗みに入られただけで城を爆破し、人生の終わりを決断する伯爵
・「サクライは絶対逃げられないようにキツく縛ってそこの地下室に」という説明台詞
・「そこの地下室」と言われただけで即座に地下室の場所が分かるポルタ
・なぜか逆ギレするポルタ
など、相変わらずツッコミどころに事欠きませんが、今週の一番のツッコミドコロはカスケの持っていた「ダミー人形サクライVer.」でしょう。
今回のようにジャックにサクライを隠されるという事態が想定されていたはずはないので、ジャックを騙すためにこのサクライ人形を作成しておいたとは考えられません。そうなると、いったいカスケがどういう目的でこのダッチワイフ人形を作ったのか気になるところです。



『みえるひと』

ハセ編を最後に終わりかと思っていたら新展開。ちょっと意外でしたがかろうじて生き残ったようですね。
うたかた荘での日常のやりとりの部分はけっこうおもしろかったです。この漫画はこういう日常パートの部分だけやった方がおもしろいんじゃないでしょうか。



ジャンプ感想(2006年1号)

『テニスのシンクロニシティ』



何を言ってるのか分からねーと思うが、俺も何を見せられたのか分からなかった…
頭がどうにかなりそうだったぜ……
分身だとかオーラだとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ


煽りに「真の黄金ペア、誕生!!」と書かれていますが、「真の恐怖、誕生!!」とか「真の悪夢、到来!!」とか書こうとして間違えたのだと思います。宍戸君が冷や汗をかいているようにしか見えません。

二人とも目はうつろで無表情、動きもどこか不自然です。これは間違いなく何者かに操られています。おそらくバックで青学の念能力者、越前か手塚部長あたりが操作系の念能力を駆使して操っているに違いありません。彼らの体を覆うオーラは彼らを操る念能力者が発しているものでしょう。
…と、思ったのですが、あることを思い出し、もう一つの可能性を忘れていたことに気づきました。
菊丸のことです。そう、菊丸といえば「分身」です。
一人ダブルスを可能にする男、菊丸。これだけの窮地に立ったくせに彼がまだ分身殺法を使用していないのはおかしな話です。
しかし、もしこれが、まだ使っていないのではなく、すでに使っているのだとしたら……
かつて『HUNTER×HUNTER』に念で己の分身を作り出す「ダブル」の能力を持つ男がいましたが、菊丸ほどの使い手ともなれば、自身に似せるだけでなく別人の姿で分身を作り出すこともたやすいはずです。そう、もうお気づきのことと思いますが、この同調(シンクロ)の正体は、完璧に息のあったコンビネーションではなく、一人の人間を分身により二人に見せかけているのです。
つまりはこういうことです。↓



これが同調(シンクロ)の正体

本当は大石はまだ試合に出られる体ではなかったのです。



『アイシールド21』

先週、「神様に愛されていなかった男、瀧くんがちょっと好きになれました。」と書きましたが、スマン、ありゃウソだった。やっぱりウザいや。

今週はついにセナが無我の境地に達しましたね。



『銀魂』

やけに似蔵との戦いを引っ張るなと思っていたら、高杉との決着はなしで、中ボスを倒して今回のシリーズは終わりでしたか。

さんざ引っ張って……なんじゃっ! この結末はっ……!

早くギャグパートに戻ってほしいですけど、この後さらにワンピースのように回想も入りそうだなあ。



『魔人探偵脳噛ネウロ』

…いつからだ?
この人の顔に…
こんな笑顔が貼りついたのは

ユキが寒さを感じていたのは他でもない、身内の早坂に対してでした。
早坂の騙し絵のような顔の表現方法は、早坂の笑顔が作り物であることを示していたんですね。
ユキと早坂の付き合いは結構長いようで、ユキだけが知る、早坂の昔の顔というのもあるんでしょうな。早坂が作り物の顔をするようになったのは望月の下で働くようになってからでしょうか。
吾代にしてやられて怒り絶頂の早坂。来週あたり彼の本当の顔が現れそうです。

吾代は予想外に早くヤコ側に戻りましたが、あんまり長くずるずると伸ばされるよりはいいと思います。とりあえず吾代の活躍が素敵だったのでよしです。
あと初めて吾代がネウロに褒められていますね。ネウロが演技抜きで誰かを褒めるのは、ジャンプにきちんとペン入れされた『HUNTER×HUNTER』が載るくらいになかなかないことです。
ヤコもアヤ・エイジア編で初めてネウロに能力を認められて褒められていましたが、この時がネウロが初めてヤコを一人前として扱った瞬間でした(何の一人前かは置いといて)。吾代もまた、今回で初めてネウロに一人前と認められ、正式な仲間(と言うよりは配下かもしれないけど)として扱われるようになった瞬間なのだと思います。

ところでネウロ、ヤコに「無駄に魔力を使うとハラが減る一方だ」と嫌がっておきながら、運び屋たちにしっかり魔界道具使ってますね。



『NARUTO』

作り笑いならば女性の方が二枚も三枚も上手。サイの作り笑いなど児戯に等しいとばかりにサクラが作り笑いのお手本を見せてくれました。
「厄介事をやり過ごすには笑顔が一番」。サイの過去話は『るろうに剣心』の瀬田宗次郎のようになりそうですね。

…いつからだ?
この人の顔に…
こんな笑顔が貼りついたのは



『BLEACH』

ソウルソサエティ編後に覚えたばかりにしてはやけに自分の卍解のことに詳しいなと思っていたら、一角の卍解は昔から使えたということですか。出世欲がなく、自分の実力を隠すのが好きな人が多いですね。どこかの殺人鬼のように平穏に生きたいのでしょうか。

回想の中の、やちるを背負った更木隊長の姿に子連れ狼を連想してほのかに笑いを誘いました。

勝ったはいいが瀕死の一角。そんな一角を出迎えた弓親がかけた言葉は……

弓親「生きてると思ってたよ、一角」

いやアンタ、「斑目一角の隊葬の用意を」とか言ってなかったか。その舌の根も乾かないうちに白々しいにもほどがあります。ウソ偽りで塗り固められた笑顔、人のことを全然信用していない男の笑顔です。

…いつからだ?
この人の顔に…
こんな笑顔が貼りついたのは



『ポルタ』

先週の感想において、私の理解の低さから、「蜘蛛の絵のチープさに絶望」などと、北嶋先生に対して大変失礼な発言をしてしまったことを謝罪するとともに、この発言を撤回いたします。
そもそも蜘蛛とは、

>クモ形綱真正クモ目に属する節足動物の総称。
>体は頭胸部と腹部とからなり、胸部に四対の歩脚がある。
腹端に紡績突起があって糸を出す。
(gooの国語辞典より)

という生き物です。


そして今週のポルタの一コマより。



……

すみませんでした。
口から糸を吐くこの謎の生き物は蜘蛛なんかではありませんでしたね。

私の早とちりから勝手にこの生き物を蜘蛛と決めつけたあげく、北嶋先生へ暴言を吐いてしまったことを深くお詫びいたします。



ジャンプ感想(2005年52号)

『アイシールド21』

「アイシールド21」とは一人の男の名前ではなかった。ノートダム大付属中百年の伝統、最強ランナーの称号でした。
つまりあれですか、今後、赤羽以外にも全国各地から第二、第三のアイシールド21を名乗る男が現れ、真のアイシールド21を決める百年に一度の戦いが行なわれるわけですね。

全アイシールド21入場!!

赤羽・アイシールド21ッッッ
盤戸スパイダーズッッッ

小早川・アイシールド21ッッッ
泥門デビルバッツッッ

進・アイシールド21ッッッ
王城ホワイトナイツッッ

陸・アイシールド21ッッッ
西部ガンマンズッッ

犯砂亜・アイシールド21ッッッ
米国ッ NASAシャトルズッッ

サムワン・アイシールド21ッッッ
タイ国ムエタイッッ

慣例とは言え許されるのか!この最前線に加わりますッッ
百年経ったからまた来たよッッ
正真正銘本物ですッッッッ!齢、百と四十六ッッ
前アイシールド21杯覇者ッッ!アイシールド21中のアイシールド21ッッ
ノートルダム・アイシールド21その人ですッッ


今週、神様に愛されていなかった男、瀧くんがちょっと好きになれました。
現実を自覚し、「ボクはただの人だ」と言っているときの兄を見る鈴音の表情がなんとも切ないですね。いつかこういう日が来ることは分かっていたけどずっと言えずにいたんでしょうなあ。



『銀魂』

「だからこういうの苦手なんだってば」
編集の変なテコ入れで、無理矢理シリアスパートを描かされている作者の心境かと思いました。



『BLEACH』

エドラド・リオネスさんの態度が、最初の小物臭い印象から変わって、だんだん戦士の気位のある態度に変わってきてますね。ヤミーとはえらい違いですな。

そして一角の卍解・龍紋鬼灯丸。もはや鬼灯でもなければ、槍の原型も影も形もありませんがな。アンド、すっごい持ちにくそう。
でかくなったことはでかくなったけど、恋次やマユリ様、犬の人のような卍解に比べるとミニサイズの卍解ですね。「卍解=でかい」という信念を持っていたどこかの隊長さんが見たら、「愚弄している」と激怒して襲ってくることでしょう。卍解を会得している死神が少ないのはひとえに、会得の困難さによるものではなく、会得してもサイズの小さい卍解だったりすると某隊長に始末されてしまうためと思われます。恋次が某隊長に敗れてトドメを刺されなかったのはでかい卍解を見せたからなのでしょう。小さかったら多分殺されてました。
一角が「誰にも言うんじゃねーぞ」と言っていたのも朽木隊長に知られるのが怖いからですね。



『魔人探偵脳噛ネウロ』

石垣「先輩もプラモ作りましょーよ」
笹塚「それ完成したら壊すからな」
相変わらずS(笹塚)とM(石垣)の関係で成り立ってますね、この二人組。

次第に本性を現し始めた望月と早坂。
後ろ姿の望月にキラキラと輝く描写がされていますが、これが望月が本性を現すときの伏線ぽいですね。先週、北風と太陽の描写があったので、望月の顔が太陽に変化するのかもしれません。

弥子は麻薬取引の犯人に仕立て上げられそうになり、吾代は望月の配下に。
今まで予想を上回る展開をされたことはありましたが、今回ほど先の読めない展開は初めてですなあ。
ネウロがいる限り、警官や望月配下の黒服達に捕まることはないと思うのですが、この後どう展開していくのかまったく読めないですね。
そして自分の会社のマスコットを犯人に仕立てて望月達にとってどういう利益があるのか……
普通ならイメージダウンでマイナスにしかならないはずですが、何を計画しているのか…うーむ。



『ムヒョとロージー』

数日前までのロージー:一級書記官、六氷魔法律事務所助手
今のロージー:ヒモ

後ろの方で『DEATH NOTE』が一生懸命、少年誌でできる限界のベッドシーンを描いてるところ、こちらはすでに済ませたところ。いつの間にかコトは済んでいて、フワフワした描写でごまかしを入れる隙もありませんでした。バキと梢江の格闘シーンもそこだけ別雑誌・別単行本で掲載されていたので、こちらもロージーと今井さんのSAGAの詳細については番外編として次号の赤丸ジャンプあたりで掲載されると思われます。

そして早速人ゴミの中でストロベリっていたところを「朝っぱらイチャついてジャマくさい」と言われるバカップルぶりを発揮しています。
この人ゴミのさらに後ろではムヒョが仁王立ちで「イロを知る歳かッッッ!!!」と言っているはずです。
気のせいか、今井さんの描き方がだんだんかわいくなってきている気がします。もうこの漫画のヒロインは今井さんでいいと思います。



『ポルタ』

いつものようにチープな展開だったんですが、蜘蛛男の登場だというのに蜘蛛の絵のチープさに絶望。北嶋先生は岸辺露伴を見習って、まず蜘蛛を食べて味を知ることから初めてほしいです。


とりあえず今週はポルタの謎の大回転で初めてこの漫画で笑わせていただきました。




この新必殺技で蜘蛛伯爵を攻撃して心臓を一突きする展開を期待しています。
殺傷力は高そうですね。
ドッリーーール!




伸び縮みも可能。



『ミスターフルスイング』

この漫画は好きじゃないので今まで感想にも書いてなかったんですが、最近のこの漫画の日本の各都道府県へのケンカ売りはおもしろいですね。よくアメリカ人が作ったB級忍者映画だとか侍映画を見ると、私たち日本人はその偏見と誤りだらけの日本文化観に苦笑を漏らすなり不快感を覚えるなりするものですが、今までにこの漫画に登場させられてしまった北海道や大阪、徳島の方々もきっと同じものを感じていることでしょう。