くず鉄作りの海 - ジャンプ感想ログ(2006/02)

2006/2/26


ジャンプ感想(2006年12号)

『魔人探偵脳噛ネウロ』

ネウロ一周年記念の表紙&巻頭カラーきました!!ひゃっほう!
そして扉では一周年を記念しての人気キャラクター投票が開催されました。
なんというか、キャラ一覧だけでもうお腹いっぱいになりそうでした。今まで名称不明だったキャラクターやそんなものにまで名前を付けるかい、というかそれ投票対象かよ!と言いたくなるような不必要なまでの充実っぷり。いや、ネウロファンにとっては大喜びなんですがね。

「我々は考えました……どこまで扱えば、ネウロのキャラクター全ての方に平等、公正な人気投票になるだろうか……と」
「我々作者と編集部で鋭意検討を重ね、たどりついた結果がこれです。この一覧を見て、よもやその意味するところを知らぬ者はこの中に一人もいないでしょう」
「皆、このキャラクターたちは熟知していらっしゃる。これほど公平な人気投票はない」
「今、皆様が目をつけた、その番号をハガキに書いていただく。ただそれだけです」

このキャラクター一覧を見て……
すぐある予感が走った……
この人気投票、運否天賦じゃない……

正直、『ネウロ』という漫画は主人公(ネウロ)とヒロイン(弥子)の人気が普通に高い漫画なので、人気投票をすればこの二人の一位、二位はほぼ確定であると思っていました。どこかの忍者漫画のように、主人公とヒロインの人気がかわいそうなくらいに低く、ヒロインにいたっては12位とベスト10入りすらできないという悲惨なことにはならないはずです。
至郎田のように、主にネット上での盛り上がりから人気を得ているキャラもいますが、それでもこの二人を超えるほどのものではないと思っています。しかも犯人キャラ限定の、”犯”人気投票が用意されているため、至郎田人気はこちらに流れて人気キャラ投票での票数は下がるものと見られます。
しかし、この充実させすぎなキャラ一覧、これを見たとき、確信しました。この人気投票は”荒れる”…!いや、むしろ作者はそれを楽しみにしている!

さてここで、今回の人気投票の予想をしてみます。

【本命】
・1 脳噛ネウロ◎
・2 桂木弥子◎
さっき”荒れる”とは言いましたが、それでも得票数が分散するだけで、やはりこの二人の一位、二位入りは手堅いと思います。ただ、どちらが一位に来るのかは難しい。一位、二位の差も僅差になると思います。

【三位〜十位内】
・3 笹塚衛士
常にテンション低い、低血圧の男。しかし決めるときはきっちり決める、おいしいとこ取りの男です。最近では石垣へのサドっぷりが加速していますが、これもある層のファンの人気には拍車をかけているのではないでしょうか。

・25 早乙女國春
吾代の回想の中でしか登場しない人ですが、登場するたびに心に沁みる、いい台詞を残していくことで読者の印象も強いと思われます。また、8○1系での人気が高いのもかr(ry

・吾代忍
ネウロの奴隷二号。パトロン編ではしっかりと活躍もし、ただのバカ力だけの男ではないところも見せてくれましたが、社長に人気を食われそうなのが心配です。

・8 あかねちゃん
髪の毛(オンリー)萌えという新分野を開拓した先駆者。性格は優しく、正義漢も強い。さらに仕事も有能、お茶を入れるのだって抜群の腕前とまさに完璧超人。しかし、このあまりの完璧ぶりに高嶺の花となってとっつきにくいとう意見も出るかもしれません。

・17 籠原叶絵
弥子を見守る姉のような存在の彼女。その大人びた魅力と、時には弥子にうどんを吹きかけられたり、カマドウマとエビピラフにトラウマを刻まれたりするかわいらしさからかなりの人気を得ることでしょう。

・38 浅田忠信
弥子を見守る、といえばこの人。今まで名前不明のため「見守る人」、「弥子のファン会員一号」などいろいろな名称で呼ばれていましたが、これで彼の呼び名も定着することでしょう。

・26 コアラ抜刀斎
名称不明のため、「殺人コアラ」などといった名称で親しまれてきた彼(彼女)ですが、ネウロのイメージシーンに登場するキャラクターの中ではそのルックス、クールさはピカイチ。上位に食い込んでくることは必至でしょう。

・D 至郎田正影
・G アヤ・エイジア
”犯”人気投票での本命でもあるこの二人、至郎田が『ネウロ』におけるネタ、犯人豹変のキーポイントキャラであれば、アヤ・エイジアは『ネウロ』がネタだけの漫画ではないことを示したストーリー面でのキーポイントキャラです。人気投票でもこの二人がどこまで上位に食い込めるかが見物です。
ただ、至郎田に対しては大量投票、組織票を計画している人たちもいるようですが、それについては悪いこととは思いませんが、ネウロファンとして見ても正直どうかと思います……ネウロをどこかの忍者漫画のようにしたいのでしょうか…

【以下、予想外の人気を得そうな大穴たち】
・59 陳ヤマト
王道中華「会屠桜(Au-To-Row)」の店長。ただ、老い先短いのが弱点。

・89 魔元帥
別名を魔スコット元帥
ネウロの召喚失敗により呼び出したパチモノ魔元帥(?)。ごはんを食べさせてあげると満足するぞ。

・58 地獄の断頭台
すでにキャラクターですらありませんが、こんなものをチョイスしてくる作者のセンスに心打たれました。



『銀魂』

「ついでにやられた借りもな。3借りたら7や、覚えとき兄ちゃん」
「待てっこらっ…!4アップたぁなんだ…!な…なめてんのか……!」
「暴利もいい加減にしろ…!悪党っ……!」

         ↓ 7:3分け
         ノ  ̄ `ー-、          ククク…
      /⌒       \        とんでもない
     /           `ヽ   
.     |   l~~\        ヽ     借りた恩は必ず返す
     |  ハノ   ヽハハ、      |     我々が 悪党のわけがない
.    | ノ   ー――   \   .| 
    | / ____―― __ヽ、 |    
    r-l、 ___`  '´___ |Yヽ
.   に| | `―゚‐'|   |`ー゚―' |.|っ|     やられた借りを4アップで返すぐらい
    |O|.| ――'|   |`――' ||б!     ヤクザのルールを考えれば
    ヽ_||  _.ノL__」ヽ_  |l_ソ      安いもの
 , -‐''' ̄| / 下三三三三ヲヽ .| ̄'''‐-
 ::::::::::::::::|l\   ̄ ̄ ̄ ̄  /|:::::::::::::::    4増しは非常にリーズナブル
  :::::::::::::::|.\\  ≡  //|::::::::::::::::::    良心的借りでございます
  ::::::::::::::::|  \  ̄ ̄ ̄ /  |::::::::::::::::::::

最後の不意打ち的な泣かせにはちょっとほろりときちゃいました。『ワンピース』のような露骨な泣かせ方は琴線に触れないのですが、こういうのには弱いです。



『NARUTO』

ナルトよりも大蛇丸のが人間離れしてきているんですが、ヤマトもサクラも、なんで誰もそっちには突っ込まないんでしょう。すでに彼らの間では、首が伸びたり、口から蛇を出すくらいはいつものことという変態として認識されているということなんでしょうか。

九尾ナルトのメガフレアを怖い顔のおっさん三枚重ねで防いだ後の大蛇丸ですが、首だけ地面に埋まって八墓村の助清のようなかっこうになっています。なんか笑うところなのかどうか微妙な体勢ですね。


どこにいるか探してね



『メドン・ド・ペンギン』

バカ兄弟のすごろくには頭いいじゃんと思っちゃったんですが。
実際、いい結果が出ないならルールの方を変えてしまえばいいじゃないという発想は日本人にはなかなか出てこない発想です。最近の話題にからめると、長野オリンピックのスキーのジャンプ競技で、日本が団体で金メダルを取った後にスキー板の長さを規制するルールが作られました。平均身長の低い日本人よりも平均身長の高い欧米人有利のルールとされていて、その後の日本のジャンプ競技はいい結果が出せなくなっています。
まずルールありきで、その中でいかに工夫していい結果を出すかというのが日本人的発想で、いい結果が出なければルールそのものを都合のいいものに変えてしまえばいいじゃないというのが欧米人的発想です。ちょっと極論な言い方ですが。
とまあ、今週は感想の内容がぜんぜん漫画と関係なくなってしまうくらいのおもしろさでした。



『ムヒョとロージー』

五嶺さんが死にそうだねい。エビスへの仕打ちがツンデレだと判明したのも死臭を感じさせます。
ムヒョと違って才能の差を凡才なりに奇手と謀略でカバーする五嶺さんは好きなので死なないでほしいですねい。
それにしても電話越しとはいえ、焼き討ちが起きている阿鼻叫喚の状況を乱痴気騒ぎと間違えられる五嶺さんの天然ぶりがかわいいですね。

あとリオ先生が取り出したモノがバレンタインチョコに見えました。



『テニスの王子様』

真田にさえ「未だ出来ぬ技(武士口調)」と言わせるほどの技、手塚ゾーン。「無我の境地」を使う宇宙人たちでも真似することが難しいとはよほど難易度の高い技のようです。真田の「動かざること山の如し」って手塚ゾーンみたいな技だと思っていたんですが違ったみたいですね。
たしかにここで映像化された手塚ゾーンを見る限り、銀河系に爆発を起こし、その爆発で地球に無数の隕石を降り注がせて地球上から恐竜を滅ぼしたほどの破壊力持つ怖ろしい技です。手塚ゾーンを3回も使えば地球そのものも滅ぼせるのではないでしょうか。こんな技を真似できるのは黒マテリアを手に入れたセフィロスか、『ロトの紋章』の異魔神くらいです。
そんな人智を越えた大技を不完全ながらもコピーした越前。バックに手塚の生き霊を背負っています。なんか手塚が死んだ人みたいな扱いになってるんですが。
昨日の手塚対樺地の試合ですでに一度、そして今日の試合で越前が不完全ながらも手塚ゾーンを使用したため、今頃地球の三分の二の国家は壊滅していることでしょう。ノンキにテニスの試合なんか見学している場合じゃないよ。
て、あれ、そういえば樺地も手塚ゾーンをコピーしてましたよね。しかも完璧に。もしかして樺地って越前や跡部よりも凄いんじゃないでしょうか。


2006/2/17


ジャンプ感想(2006年11号)

『メゾン・ド・ペンギン』

第一話から『スピンちゃん』でネタに詰まったときの大亜門のような体当たりネタをやっているのを見て、伝説に残る打ち切り漫画となる予感がしました。
2、3、笑えるネタはあったんですが、これで17ページでもきつい。10ページ目くらいで読む気力がなくなりました。毎週4ページくらいでネタが厳選されているくらいなら読めるというかんじでしょうか。



『BLEACH』

松本姉さんの制服姿ですが、似合わないなあ。この人が着ているとAV嬢のコスプレみたいに見えてしまいます。
あと日番谷隊長が学校に行っていないのは、やっぱりあれで高校生と言い張ることに無理があったからなんでしょうね。まあ、他の人たちもそれぞれ違う意味で高校生と言い張ることに無理はあるのですが。

ケガが完治したウルル。完治したのはいいけど、結局あの「殺戮状態」とかいうのはなんだったんでしょう。もうサラサラ説明する気もなさそうです。単に私がウルルの素性について深読みしすぎているだけで、浦原の荒んだ子育てが生み出した今時のキレやすい子だったとか、そういうことだったんでしょうか。
そしてそんな浦原の元にやってきたのはあの人。
破面にも関わらず席官クラスのルキアに瞬殺され、あげくに「破面になれたのが不思議なくらいの出来損ない」とまで言われたあのディ・ロイの足下にも及ばなかった男、茶渡です。ご都合主義的な展開で霊力を身につけて一護といっしょにソウル・ソサエティに乗り込みまでしたが、雑魚クラスの死神を蹴散らしただけで、隊長クラスの死神にコテンパンにされて、それ以降まったく活躍の場もなくナニしに来たのだった男、茶渡です。
…と、説明が長くなりましたが、わかりやすく言うとヤムチャです。



そんな自分の置かれた境遇にやはり納得いかないのでしょうか、浦原に「俺を鍛えてくれ」と言い出します。この時期の少年にはもっと他にするべきことがあるんじゃないかと思うのですが、そこは男のサガなのか、あれだけ肉体的にもお話的にもヒドイ目にあったにも関わらず、まだ強くなることを望みます。
強いのはどっち。そんなシンプルなテーマでありながら、(この漫画においてはまた別の意味で)その内容たるや果てしなくディープです。
すでに京楽隊長、ヤミー、ディ・ロイに3連敗…でもやめない、もうやめられない、そんな思いでいっぱいなのでしょう。



『ツギハギ漂流作家』

今回の悪者はクスリ打ってるようにしか見えない…
うーん、この人は悪者を描くのが下手なのかも。



『アイシールド21』

一休の撮った映像を見たときの神龍寺の面々の反応がストレートでいいですねえ。



神龍寺は男子校みたいなので、普段女子高生と接する機会がない分刺激が強そうです。
阿含の女癖の悪さも、普段野郎だらけの環境にいることへの反動から起きているのかもしれません。



わかりやすい。

あとセナと鈴音のストロベリー具合が進んでますね。



『ムヒョとロージー』

こちらもアイシールドに負けじとロージーと今井さんのストロベリー具合が進んでおります。
同じソファーでぴったり寄り添ってお勉強です。入れ立てのコーヒーよりもアツアツです。
一方捨てられた男、エビスですが、みんなゴリョーの世話に手を焼いているとのことで、オレがいねーとダメだなと嬉しそうです。もじもじしてます。キモッ。
ゴリョーの世話に手を焼くってなんなんでしょう。みそ汁のダシにうるさいとか、風呂の温度は40度、1度のズレも認めないとか、食べた魚のあらいがまずいと、わざわざ厨房まで乗り込んで「このあらいを作ったのは誰だあっ!!」と言って怒り出すとか、そんなところでしょうか。
そりゃあ確かに代わりが務まる人材はなかなか見つからないでしょうよ。



『魔人探偵脳噛ネウロ』

その者、蒼き(囚人の)衣をまといて金色の後光を背負うべし……
失われし探偵と魔人との絆を結び…
人々を蒼き清浄の地へ導かん

「おおぉ〜。古き言い伝えはまことであったかぁ〜〜」
「ババ様ぁ!!」


服役囚になってもまったくオーラの衰えていないこの方!歌姫アヤ・エイジアの再登場です!
アヤファンとしては嬉しい彼女の再登場。さらにその歌声も進化していました。たしかに今の彼女なら「音界の覇者」のごとく、音だけで人を絶命させることもできそうです。
探偵と、その探偵に捕まえられた犯人という関係ですが、この二人の間には奇妙な友情も成り立ったようです。しかし、あんまり関係が深くなりすぎると殺されてしまうかもしれないという諸刃の剣、素人にはお勧めできない人間関係です。
弥子は「ガラス越しでも殺せそう」と言っていますが、かりに弥子が面会に行かなくなったとしても、アヤがその気になればいつでも脱獄して会いに行けるのですから、弥子にはもう逃げ場はないと言えます。とってもスリリングな友好関係です。

忘れかけていましたが、今週の看守もまたブッ壊れています。この人はイカれた人物を出さないと気が済まないのでしょうか。まあ、私的にはイカれたのが出てこないとそれはそれで物足りなかったりするのですが。
看守の脳を揺らしたアヤの発声のシーンはうまいですね。こういう音声表現の描き方の上手さは音楽家の家系によるところも影響しているのでしょうか。

そして今週最後にはXI(サイ)も登場しました。内閣総理大臣にまで成り代わっていたXI、というか、そんな目立つところに赤い箱置いちゃだめだろ。
しかし、覚えたことをすぐ忘れる鳥頭の彼に総理大臣の業務なんてこなせたんでしょうか。そういえば、今までの描写を見ると、XIが殺して成り代わった人間の記憶もXIは引き継いでいるように見えますけど、「箱」を観察することでその人間に蓄積された記憶も読み取ることができるような才能も持っていたりするんでしょうか。「箱」を見ながら「こいつの中身もとっても平凡だ」と言っていたことがありましたが、箱の中の内臓だとか骨だとかのことを言っていたわけではなく、他の人間には読み取れないような情報も読み取っていたのかもしれません。



『テニスの王子様』

「今立海のコートに氷帝学園が乗り込んで来てるらしーぜ!」
幸村「氷帝……跡部か
「氷帝」、「乗り込んで来たヤツがいる」、これだけで誰だか分かってしまうところがさすがは跡部様です。跡部様ほどの方ともなれば、その数々の奇行活躍の威光も各地に広まっているのでしょうね。

跡部様が立海に乗り込んだ理由、それは「王子様」や「王様(キング)」に並んで自分で名乗ることに勇気のいる異名「皇帝」を持つ男、真田と戦うことでした。この人もナルシスト具合なら跡部様といい勝負をしています。「絶望とともに散れ」、「は、反応できぬ」、「たわけが…」、こんな素敵な台詞の数々、今時タイムスリップしてきた侍でさえ言いませんよ。
越前が真田と対戦して新技COOLドライブを身につけたように、跡部様も真田と対戦することで新技を完成させようとしたのでしょう。
しかし普通、試合がしたいのなら練習試合の申し込みなど、他にいくらでも手はあったでしょうに、アポ無しで単身道場破りという行動に出るところが跡部様らしいです。
圧倒的な力の差でまたも敗北を喫するかに見えた跡部様。しかし、強敵こそが新技の閃きに必要だったのです。


                    [氷の世界]

                      \  __  /
 ハ、ハンノウデキヌ            _ (m) _ピコーン
  ∧_∧                  |ミ|
Σ(; ´∀`)             /  .`´  \
 (  つ つ                ('A`)  !
 人 ヽノ                 ノヽノヽ
 (__(__)                  くく
-----------------------------------------------
  真田                   跡部


戦いの最中、「氷の世界」を閃いた跡部様、喜びのあまり高笑いを始めます。
「フフフフ……ファーッハッハッ
すげえ高笑いです。こんな笑い方をするのは私が知る限りでは悪魔超人くらいです。


2006/2/10


ジャンプ感想(2006年10号)

『ツギハギ漂流作家』

なんだか『ワンピース』を思わせるような絵柄ですね。尾田先生のアシだったりとかするんでしょうか。あと、どことなく『ポルタ』にも…(不吉なことを言うな)。
未開の地を求めて各地を旅していくのが目的、という話なら今までのジャンプの作品にはなかったパターンですし、作者の手腕次第では面白くなりそうですが、第一話を読んだ感想としてはどうもイマイチ感が…
ムリヤリ悪者を登場させてなぜか激強な主人公がそれを懲らしめるというテンプレ展開だったせいですかね。今後の展開次第ではどう化けていくかもわからないので、見守りたいところです。
逆に、予想される最悪のパターンは、主人公が各地を旅しながらいろんな悪者や技の使い手(漂流作家)と戦う劣化ワンピース展開です。どうしたって系統が似ている『ワンピース』と比較されて、悪い面ばかりが見えてきちゃうでしょうから。
あと主人公が悪者に笠を「ズドン」と振り下ろしているシーンがなんだかぎこちないですね。



『ワンピース』

ロビンを逃がすことにしたクザン(青キジ)、ロビンのために海に氷の道標を敷くだけでなく、海軍が後を追いかけられないように船の舵も凍らせてありました。
しかし、ここまで露骨に誰の仕業かわかってしまう手助けをしてしまえば、さすがに海軍の人間もクザンを疑わないわけにはいかないでしょう。
スパンダイン「ガキが一匹小舟で脱出するのをおれは確かに見たんだ」
スパンダイン「だが あの時追いかけようにも急に舵が凍りついた様に動かなくなって……!!」
スパンダイン「悪運の強いやつだ……!!きっとサウロ氏が死に際に逃がしたに違いない!!

…………
おいおい、これだけ自己主張の激しい妨害をされてなぜ今自分の後ろにいる人間を疑わないんだ。それともなんだ、クザンに何か弱みでも握られているのか。クザンも目の前の男の馬鹿っぷりに思わず苦虫をかみつぶしたような顔をしています。このまま「オー人事」のナレーションが流れてきそうです。



『BLEACH』

雨に濡れた子犬でも拾ってきたかのように怪しい風体の野郎二人をお持ち帰りした弟に「でかした」と声をかけるお姉さん、なかなか器の大きい人じゃないですか。
みずほお姉さんは『げんしけん』の大野さんと趣味が同じなんですな。アップになった瞳にハゲ頭しか映っていないのが素敵です。

今回倒された破面はみんな最下級のギリアンでした。まだヴァストローデ級の破面は10人も揃ってなかったわけですね。
いろいろと後付設定の嵐が吹き荒れた『BLEACH』でしたが、ここはちゃんと辻褄は合わせてあると思います。隊長・副隊長クラスの霊圧の限定などという読者の8割が忘れていたであろう設定を今頃引っ張り出してきたせいで敵味方の強さに読者が混乱するという事態も起きましたが、今回倒されたのがギリアンクラスの破面だったというのならあれくらいあっさりやられてしまうのも妥当なところでしょう。
しかし、ただ一人、霊圧限定もなかったにも関わらずギリアン級の破面に苦戦したハゲが今後主力として活躍できるのかどうかが心配されます。
そして霊力が復活して参戦するなり、噛ませ犬の役割を回されたルキアについては、もうそっとしておくべきでしょうか…



『魔人探偵脳噛ネウロ』

八時のオ○ラキャスターに、いや、それ神っていうか、髪っていうか、ヅラだよ、と突っ込みたくなった今週のネウロ、百舌のぶっ飛びぶりがストレートで気持ちよかったです。
しかし、初期の竹田や鷲尾の頃はまだ人相が大きく変わるレベルの豹変ぶりだったのが、最近では顔が光り輝いたり、顔面でハサミがシャキシャキ動いたり、人相の変化では済まないレベルの豹変ぶりを見せています。豹変のネタがいまだにつきないどころか、そのイカレぶりがどんどんエスカレートしているところがいろんな意味で怖ろしいです。つい最近ネウロを読み始めた読者がいたらこれをどういう思いで見るのか気になるところです。
ところで血液を整髪料に使用したら固まってゴワゴワになっちゃうと思うんですが。

さて、百舌の豹変のインパクトもすごかったのですが、今週のネウロはムヒョとロージーに習うかのようにエロスな描写を連発していました。



身動きできないところを背後からハァハァされるヤコ


固いモノを押しつけられるヤコ


拘束プレイ


女の子の入浴シーン



エロを感知しました


さて、噛み切り美容師を捕らえることに成功はしたものの、ネウロにとっては消費した魔力=今回の謎のカロリーと差し引きゼロの結果に。以前にも謎もないのに魔界能力を使うと腹が減ると言っていましたが、便利で万能な魔界能力も際限なく使うわけにはいなかったわけですね。
「期待はずれだ」と言われたことにショックを受けるヤコ。ネウロがしていた期待とはアヤ・エイジア編で弥子が見せた、人間(アヤ)の心をとらえた力、そしてパトロン編では吾代の心の心を開かせた才能をかってのことでしょうね。
しかし、その期待通りにはいかなかった今回、自分の能力に疑問を持ち始めたヤコが向かったのは………

こ…この人は…!!!!

我々はこの囚人を知っている!
いや!
この気品ある後ろ姿とこのエレガントな髪の毛を知っている!

ついに、ついに、あの人の再登場ですかー!?



『HUNTER×HUNTER』

最初は眉無しだったはずのネフェルピトーにいつの間にか眉毛が生えていたことに今頃気づきました。
と、どうでもいい余談はおいといて、ノヴさんが復活!……と思ったら、承太郎のイカサマが見破れず真っ白にになったダービー弟のような顔になって今にもこのままポックリ逝きそうです。「なんか…こいつ…年とったように見えるぞ…とても20代の若者には見えん」
誰か14キロの砂糖水を飲ませて回復させてあげてください。




『みえるひと』

ツキタケもひめのんもガクの愛を注ぐ対象と言っていますが、ツキタケに関してはずっと彼が勝手にガクにあこがれて後に付いてきているだけと思ってました。いや、この二人って双方向のコミュニケーションがまったくなかったし、いつもツキタケが「アニキ、アニキ」って一方的に呼びかけているだけだったから。
主人公サイドの戦闘要員は明神とガク。ひめのんはまさに名前の通り守られるお姫様、『聖闘士星矢』のアテナのポジションですね。なにか秘めた力があるみたいなので、最後においしいところは持っていきそうです。そしてエージは、えーと、貴鬼かな……
ツキタケは、戦闘面だけで見れば、ガクをパワーアップさせるためだけにいる存在ですね。バイクマンのエネルギー補充のためだけにゼブラチームのメンバーに入れられていたモーターマンのポジションですね。

そしてツキタケからエネルギーを補充したガク、ホルトを、ホルトが……いやあああ!バラバラにブチ撒けられてしまいました。
まさに八つ裂きです。しかもさらにトドメにハンマーでグチャグチャに潰してます。骨ごとひき肉 ( ミンチ ) にしてやるわ!です。「やれやれ、こいつの魂をひめのんの呪縛から解き放つのは骨が折れそうだわい」


2006/2/1


ジャンプ感想(2006年9号)

『ムヒョとロージー』

先にこちらのリンク先にある『アルトネリコ』というゲームの延命剤注入のシーン(動画)を見ておくことをお薦めします。

エビス「ロージー…俺、初めてだから…痛くないように出来るかどうか、わからないけど…」
ロージー「いいよ。エビスだったら…僕、頑張れるから…」
今井「早く入れてやれ。優しく…な」
ロージー「この形で、左腕に差し込んで…」
エビス「わかった。それじゃ、入れるよ…」
ロージー「いっ!…っっ!!」
エビス「ロージー!?」
ロージー「大丈夫!…全部…入れて…」
エビス「……全部…入ったよ」
ロージー「ありがとう…もう少し…このままでいさせて…」

というわけで、ブヨイセンを倒すために「煉注入」を行ったエビスとロージー、「は…入りました」、「ああ…次は魔縛りだ」と首尾良くブヨイセンの魔縛りに成功。経験を積んだロージーも見事一人前のに成長し、今回の戦いも終わりですかね。

ところで今井さんってほとんどのコマでしかめっ面してますね。



『BLEACH』

当初は噛ませ犬臭の凄かったグリムジョーでしたが、いつの間にかどんどん格上げされて卍解一護でも歯が立たないほどの強者となっていました。他のナンバー無しの雑魚破面や、破面かどうかすらも怪しかったディ・なんとかとはやはり格が違うようです。
しかし、そこへ突然現れた東仙に、担当の先生に叱責される不良生徒のようにあっさりと連れ帰られてしまいました。ヤンキー社会は縦社会、さすがのグリムジョーもボスの藍染は怖いようです。
ところで東仙が「五体もの破面の無断動員」と言っているところから、グリムジョーが今回の襲撃メンバーのリーダー(引率者)のようですが、この人、シャウロンたちに「退け!!一時撤退だ」と言って、無断で置き去りにされるところでしたよね。



『魔人探偵脳噛ネウロ』

表紙の弥かねちゃんがいいですね。剣を持つのは、意外!それは髪の毛ッ!

噛み切り美容師は百舌で確定。弥子に手錠をかけるやり方は本当に上手いですね。あまりの自然さにもう一度見直して手錠をかけていたことに気づきました。ただスキを見せて自然に会話をするだけでなく、「5チャンのドラマ、筋だけいいんで見て教えて」などと相手の注意の意識が別の所に向くように仕向けています。
あかねちゃんの抵抗があるも、むなしくハードセッティングされて封じられてしまいます。髪の毛の動きを封じるときにもちゃんとセッティングをするところが美容師らしいです。でもこの形、なんか…ウンk(ry

そしてついに百舌の豹変。
「松井の描く犯人の豹変の場合に限って、常に最もイカれたケースを想像しろ……奴はその斜め上を行く」
カミキリムシで来るとばかり思っていたら福笑いできました。ハサミなっちゃってるし。左目のほくろ、変な位置についているなと思っていたんですが、こんな伏線だったとは思いませんでした。ていうか最初のカミキリムシの顔はあくまでイメージ映像ということなのかな…



『HUNTER×HUNTER』



「暴力こそ、この世で最も強い能力(チカラ)!!」




「!!」







「なぜ助けを呼ばぬ!?」
「ここも。こっちも!血だらけではないか!!」





くそっ 何という…何と脆い生き物なのだ…!!





なぜ泣く!? ……なぜ殺らぬ!?
「ずみ゛ばべ…だで…だっで…ごんだに゛やざじぐざでだごどな゛ぐでぇ」





余は こいつを どうしたいのだ…!?


それはこっちがききたい。
すっかり恋愛フラグが立って、いちご100%中な王とコムギ。
先週の禍々しい表情は自分の行いを悔いているのではなく楽しんでいた!やっぱりこいつ人でなしだ(昆虫だけど)!!と思わせておいての見事な豹変ぶりです。なんですか、このマジック総帥は。「余、コムギのためなら国一個だって潰しちゃうぞーー(はぁと)」、「わあ、総帥様さいてぇ」
もしこの光景をシャウアプフが見ていたら、今頃は宮殿の屋上から飛び降り自殺していることでしょう。



『みえるひと』

ガクとツキタケっていっしょに死んだんですか。
いきなり始まったガクとツキタケの回想シーンですが、このまま来週まで続けて二人が霊になる経緯まで描かれるかと思ったら中途半端なところで止まってしまいました。これが『ワンピース』なら最低でも五週以上はかけてじっくりと回想シーンをやっているところでしょうに。
それにしても戦闘シーンから離れてこういう日常的な展開を描いているときの方がこの漫画はおもしろいと思います。本編ではクックル先生がなんか斬刀解放みたいなことを始めてますが、こっちはいまいち私のハートに届きません。
あと轟にものすごく怪しさを感じているのは私だけでしょうか。後々轟がツキタケを誘拐して豹変した顔とか見せそうな気がします。



『ポルタ』

「ポルタが……来週から…連載していないッッッ」
「ダカラ言ッタロォ……オマエサンハ少シ……スマートサガ足リネェッテ
 ナァ……北嶋センセイ。違ウカナ…」

暗闇の中でポルタに近付くゼブラヘッド。暗視ゴーグルを付けている自分とは違い、暗闇の中何も見えていないポルタのためにわざわざ「ホラホラホラホラホラァ……!!!」と声に出して自分の位置を知らせてくれています。あんた、お歯黒だけどイイ人だ。

地獄でマークに会ったら、伝えといてくれ」
そうですか…マークは地獄に落ちたんですか。死んだからって勝手に地獄に落とさないでほしいものです。絶対感謝してないだろお前。

コードネーム”ポルターガイスト”…………
もう、「ポルタ」ってついていればなんでもよかったんでしょうね…

そして「スマートにいこうぜ!!」の台詞を最期にさよならとなりました。
最後の最後までその口癖とは裏腹に「スマート」なところは見せてもらえなかった『ポルタ』。ラスト2ページの見開きで決め台詞も、今となっては「粋じゃねぇにも程があらぁ」と同じくらいに虚しく響きます。