2006/5/24ジャンプ感想(2006年25号) 『アイシールド21』 これまで虫ケラ扱いしていたセナを猛烈に意識しだした阿含。思いきりカタギの人間には出せないようなガンを飛ばしています。 しかし当のセナは限界寸前。仮に神龍寺戦を勝利したとしても後々セナの体が大変なことになりそうですね。 雲水「奴の目には今もう、小早川セナしか映っていない」 解説役の雲水君が、一歩間違えれば乙女チックな描写になりかねない説明をしてくれました。 神龍寺監督「フム…なんと、静かな殺意よ」 とうとうこの監督、なにか『テニスの王子様』並みにスポーツの試合らしからぬことを言いだし始めました。自分のチームの生徒が人を殺しかねない空気を発しているのを止めるどころか奨励しています。前々から思っていたんですが、この監督は自分が監督を務めている部がアメフト部であることをどれだけ自覚しているのでしょうか。 ところで留学奨学金の相手を間違えたって、名字はともかく、この二人を顔写真で間違えるのはありえない気がします。嫌がらせでしょうか。 こんな薄幸な境遇が一度や二度どころでなく幾度も続いたであろう雲水。以前のジャンプ感想で >あと雲水くんはいつか我慢が限界に来て阿含を刺し殺すんじゃないでしょうか と書きましたが、あまりにも浅い読みでした。自分と違い天賦の才のある弟への気持ちは妬みや羨みを通り越して服従にまでいたっていました。健気だけどちょっと卑屈です。 『NARUTO』 ようやく対面するナルトとサスケ。 サスケの攻撃に備えて武器を取り出したサイ。それを見たサクラがすかさず「アナタやっぱり!」と言い放ちます。思わずナルトもヤマトも険しい表情になります。サイおまえ、どんだけ信用ないんだ。 ところで、さらわれたとかいうのならともかく、自分の意志で大蛇丸のところに転がり込んだサスケを連れて帰ってどうするつもりなんでしょうね。自分の意志で裏切った人間を連れて帰ってまた木の葉の一員として仲良く、なんてのはどう考えてもありえない話で、よくて一生軟禁、もしくは木の葉の最先端忍術で洗脳して考えを改めさせる、最悪は処刑といった決定が下されるのでしょう。ナルトがどんなに友情論を唱えて「帰ってこい」と言ったところで、自分の立場をもう少しよく把握しているサスケにとっては「ふざけんなバカ」という気持ちでしょう。 『BELACH』 それなりに居候の身で遠慮しているらしい一角。弓親の方はまともな服を着せてもらえているところを見ると、一角だけお姉さんの愛情こもったチョイスなんでしょうね。 それぞれ現世での居候先を見つけた死神五人ですが、学校の制服以外は何の用意もせずに来たってことでしょうか。今さらですが、ソウルソサエティの公な重要任務としてルキアと彼ら五人を現世に送り出し、学校の転入手続きまで手配をしておきながら、彼らの居住先の手配については何もしていなかったことがなによりの驚きです。例えるなら、仕事で海外出張に行けと命じておきながら、現地での寝泊まりする場所は自分で確保、さらにはお金もこちらのお金では換金できないから自分でなんとかしろと言っているようなものです。彼らに指示を出した人たちは、ジャングルにでもサバイバルをさせるつもりだったんでしょうか。 一方、浦原のところで戦力外通告を受ける井上。 たしかに、今回松本副隊長がレギュラー要員に加わったことで、もはや巨乳要員には不足していません。松本嬢ならば井上サンの抜けた穴を倍ほども補って余り有ります。 しかしそこに必死でフォローを入れる(席官クラスのルキアに瞬殺されたディ・ロイの足下にも及ばなかった男)チャドですが、彼にフォローされてもなんの慰めにも説得にもなりません。 とうとう「足手纏いだと言ってるんスよ」と冷たく言い放つ浦原。 そんな言い方はないだろうと抗議をしかけるチャド、どうやらこの台詞が井上だけでなく自分に対しても言われていることには気づいていないようです。 『魔人探偵脳噛ネウロ』 今週の扉絵……畜生、狙いすぎだぜ。扉絵のネウロ&弥子がかっこいい&かわいすぎます。 ネウロへの そんな弥子に気遣いを見せる美少女あかねちゃん、弥子に紅茶を淹れてくれます。 うん、これ、渡す相手を間違えたらシリの毛まで抜かれるよーな賠償金を払わされるね。 そして弥子も普通だったらホラー映画のワンシーンになりかねない特製紅茶もためらうことなく飲んでます。 ところでふと気づいたのですが、この紅茶に入った目玉、けっこうでかいですよね。弥子は「魚の目玉」と言っていますが、マグロやサンマの目玉にしては大きすぎます。本当に魚の目玉なんでしょうか、これ。 そもそもこの事務所には食べ物を保存しておくような冷蔵庫はないので、紅茶の茶葉などの冷蔵の必要がないものは別として、食材の取って置きなどないはずです。この目玉、あかねちゃんはいったいどこから用意したのでしょう… そういえば、この目玉の大きさって… は…! ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ オレは今、なぜか老師におききしたことのある仏説を思い出した! 傷つき飢えて今にも死にそうな旅人がいた。そこへ熊とキツネとウサギが出て来て旅人を助けようとした。 しかし、非力なウサギだけはなにもとれず、旅人に与えることができなかった。 そんなウサギは旅人のためにどうしたと思う… そうだ、なにも与えるもののなかったウサギはみずから火の中へ飛び込み、自分の体を食料として旅人に与えたのだ。 そのうちあかねちゃんが弥子のためにレバー炒めとか骨付きカルビとかを出すようになったら、弥子はその材料の出自を気にした方がいいと思います。 さて、ネウロは拒否、あかねちゃんも駄目、と来て、次に弥子が頼ったのは入院中の笹塚刑事でした。 笹塚「いいよ、昔バイトで家庭教師やってたし。多分、何でも教えられる」 しかも快諾です。 まだこの二人、気軽に勉強を教えてもらうような関係でもないと思っていたので、この展開は予想外でした。 弥子(やっぱ勉強教わるなら年上だよね!!てゆーか笹塚さんホントいい人!!) ここでネウロファンの6割は恋愛フラグの立つイベント発生を予感したことでしょう。 笹塚「ゲフッうぇ…」 石垣「セッセンパーイ!!!!」 弥子「!?大丈夫笹塚さん!?」 笹塚「…大丈夫、チョロッと血吐いただけ」 なんてこった。恋愛フラグよりも先に死亡フラグが立ちそうでした。 今週ついに再登場した春川。 コミック5巻で予告されていた「二人目の春川」、その正体はコンピュータ上に複写したプログラムの春川でした。 ところで一旦人格のデジタル複写ができたのなら、記憶領域の物理的な容量さえあればあとはいくらでも春川のコピーが作れますね。ジェイムズ・P・ホーガンの『造物主の選択』の中でそんな話がありましたね。 今週の回想シーン中の弥子パパ う /\___/\ わ /u゚,,,,,,,,r 、,,,,,,,,::\ っ | (●), 、 (●)゚u:| | 。 ,,ノ(、_, )ヽ、,, 。 ::| マ |゚。 u _,ィェエヲ`゚u ::::| ジ \ 。゚ `ー'´。 u :/ で `ー ----一''´ ? 『みえるひと』 エロいねーちゃんの服装が特攻服だといまごろ気づきました。 現・明神も元ヤンですし、どうやら初代明神は素行の悪い少年少女を捕まえては更正させて案内屋にするという熱血教師のようなことをしていたようです。 『タカヤ』 う /\___/\ わ /u゚,,,,,,,,r 、,,,,,,,,::\ っ | (●), 、 (●)゚u:| | 。 ,,ノ(、_, )ヽ、,, 。 ::| マ |゚。 u _,ィェエヲ`゚u ::::| ジ \ 。゚ `ー'´。 u :/ で `ー ----一''´ ? ▲
2006/5/18ジャンプ感想(2006年24号) 『エム×ゼロ』 いいか、みんな (゚д゚ ) (| y |) 「M×0」では答えは0にしかならないが エム ( ゚д゚) ゼロ \/| y |\/ 二つこうして重ねれば… ( ゚д゚) エムゼロ (\/\/ エロになるんだ ( ゚д゚) エロ (\/\/ さて今週のジャンプですが、お色気漫画二本の新連載が始まった影響か、ジャンプのエロ率がかなり増加しています。『ワンピース』や『みえるひと』などの本来お色気路線ではない漫画においてさえ今週は際どいエロス描写が行われています。 少年誌のジャンプにおいて加速化するエロス描写、本当に大丈夫なんでしょうか… 『ワンピース』 ナミ対カリファの戦いが始まってからというもの、エロ描写がとどまるところを知らない『ワンピ』ですが、今週も少年誌ギリギリ、ないしは越えてしまっている描写がいくつか見受けられます。本当に大丈夫なんでしょうか… まずカラー表紙では、ナミが熱く火照った太いウィンナー状のモノをつまんでいます。ナミにつままれたそれは熱い汁を滴らせてて妖しく光を反射しています。 そして本編、カリファに全身を隅から隅までまさぐられるナミ。カリファの巧みな指使いの前に、ナミも思わず「あっ」と声を漏らし、力が抜けて倒れてしまいました。さらにはツヤツヤお肌、というより、安物のダッチワイフのような体にされてしまいました。思わず「何て体にしてくれたのよっ!!!」と、もうお嫁に行けない!とばかりに目に涙を浮かべて抗議するナミ。 もはや少年誌掲載のボーダーラインをアクセル全開で突っ切っています。 本当に大丈夫なんでしょうか… 『ムヒョとロージー』 密室で二人きりになるリオ先生とティキ。リオ先生はすでに半裸で息を荒くしています。 ティキ「…ああ楽しみだ」 ティキ「早く、中が見たィ」 と興奮を抑えきれずにリオ先生に攻め寄るティキ。しかしそんなティキを焦らすように「じき…見れるわ」とたしなめるリオ先生。さすがこういうシチュエーションにも慣れているのか、対応が大人の女です。 でも本当に大丈夫なんでしょうか… 『魔人探偵脳噛ネウロ』 新聞で陳さんが……! ネウロとXの戦いもひとまず決着を経て平穏が戻ります。しかし、絵石屋邸で起きた事件は、その当事者には暗い影を落としているはずです。絵石屋由香を訪問する弥子。両親を殺され、その犯人が自分の肉親であったことが発覚、さらにその犯人を含めた肉親二人(+犬)がXに殺されるという不幸にあっているのです。夜神家と同じくらいに不幸な家族運です。 しかし当の由香は、あの時あの場に弥子がいたことが大きな助けとなっていました。結局、絵石屋塔湖の「最後の自分像」の謎、隠し財産の秘密を解いたのはXでしたが、それを心に届く言葉として伝えることができたのは弥子だけでした。 さて今週表紙には温泉旅行編で登場したあの男、春川が登場です。今週はまだ本編には出て来ませんでしたが、コミック5巻のヒントにあった「○○○の○○」(一応伏せ)も登場するのでしょうか。 今回の舞台は久々に学校です。そして弥子を待ち受ける相手はテスト勉強と、今までヒロインが女子高生であるにもかかわらず学園要素がほとんどなかった『ネウロ』にしては珍しい展開です。 そういえば弥子が叶絵以外との同級生と会話をするシーンもこれが初めてじゃないですか? 藁にすがる思いで弥子が頼ったのはどんな『謎』でも解く魔人、ネウロでした。頼み込む弥子にネウロが取った行動は予想通りというか期待通りというか、ドS魔人の本領発揮です。 ところでSM行為とは「主人が奴隷を肉体的・精神的に責める」ことで性的快感を得るものであり、特に精神的な責めにおいてはM側の人間に羞恥、屈辱を与えることを目的としています。 そう、今のこの二人がまさにそれです。「靴を舐めろ」なんてもう典型的なパターンですよ。 ネウロ「我が輩の靴をきれーーいに舐めて…「この奴隷にどうか○○をお教え下さいご主人様」…と頼むのだ」 ここでネウロが言う「ご主人様」とはメイド喫茶に来たお客が言われる「ご主人様」とは全然意味合いが違うことは私が説明するまでもないでしょう。 もはや弁解の余地のないくらいのSMプレイです。本当にありがとうございました。 ところで事務所にはあかねちゃんもいるはずで、真っ昼間から人(髪)が見ている前で堂々と情事を始める二人をあかねちゃんはどういう思いで見ているのでしょう。 ジャンプでSMプレイなんてやっちゃって、本当に大丈夫なんでしょうか… 『みえるひと』 朝帰りをしちゃった明神とひめのん。見回りのおじさんに「まったく…!!最近のアベックはモラルがなっとらん」とまで言われるほどのアツアツカップルぶりを見せつけています。 以下、今週の『みえるひと』より引用。 明神「動けッ…」 姫乃「だめ…!!今、動いたりしたら…!!!」 姫乃「立っちゃだめっ。じっとしてお願い!!!」 明神「待てッ…いくな………!!」 姫乃「たとえどんな事をしようとも…私は絶対に、いかない」 コモン「てめえ…ッずっと見てやがったのかッ…!!」 エロすぎです。本当に大丈夫なんでしょうか…(私の頭が) 『DEATH NOTE』 月の死後、ニアが三代目Lとなったようです。そして二代目Lについていた相沢達もLの指揮下に。勝った方が真のLでありボスとなる。下克上みたいですね。 ところで最後に出て来た女性は誰…?ミサ…? ミサならミサで、一週くらいでいいからそこにいたるまで経緯くらいは描いてほしかったですね。 もともと推理、相手の裏のかき合いに重点を置いて、精神論、感動描写についてはわりと簡潔だった『デスノ』でしたが、最終回もあっさりとしたかたちで終わらせたなという印象ですね。無理な引き延ばしをされるよりはずっといいのですが、物足りなさもあります。 ところでLや相沢達のことよりも、残された夜神家の母と娘のことの方が気になります。 『テニスの王子様』 第一試合に続いて第二試合も不動峰中の棄権です。伊武と金太郎の試合の棄権にはいぶかしんでいましたが、やっと理由が分かりました。どうやら不動峰中の面々は苛酷な特訓のしすぎで5セットマッチという長い試合では体がもたないほどにボロボロになってしまったようです。ウォーズマンのように30分以上の試合はできないのでしょう。 ていうか、もしかして全試合この「ヲチ」でいくつもりなんでしょうか。 こう見えた。 『タカヤ』 ▲
2006/5/10ジャンプ感想(2006年23号) 『エム×ゼロ』 ・学園もの ・ラブコメ ・架空要素(To Love る:SF(宇宙人、メカ)、エム×ゼロ:ファンタジー(魔法)) ・お色気 と、先週連載開始した『To Love る』といろいろ被る要素が多いのですが、この二つを同時期に開始させた意図が気になります。 もしかしたら、この二つを競わせて、生き残った方をポスト『いちご』の座につけるつもりなのかもしれません。編集部としては彼ら二人に「死ぬまでやれ」、「そして上がって来い!!!」というところなのでしょうか。 あとヒロインのお父さんは随分と若作りね。 まあ、「お父さん」と呼んだだけで血のつながりのある親子とは限らないわけですが。例えば援助交際における「パパ」の意味合いでの「お父さん」だったのかもしれませんし………なにこのアバズレヒロイン。 『DEATH NOTE』 ついに月死亡。 デスノートを使用した月の死後の行き先については、リュークのような死神になるとか、死神界に送られた月が死神大王を倒して死神界を牛耳るまでの冥界死闘篇になるなど、いろいろと予測は立っていたのですが、答えはその全てを否定するもの、「天国や地獄なんてありませんよ。ファンタジーやメルヘンじゃあるまいし」でした。 死神の世界というファンタジックな要素を持ち出しておきながらも、それ以外の部分についてはリアルにいく、「死は平等」という答えにつながるとは予測できませんでした。月の死の間際になって、『DEATH NOTE』の第一話、キラが誕生した瞬間へとつながったわけですが、月が本当に初々しい顔をしてますね。ここ数週は最高のブサイク表情を晒してくれていただけに人はこうも変わるのかという気にさせてくれます。 ところで、「死は平等」と言いながらも、たしか夜神パパが死んだときにリュークが、「息子がキラじゃないと信じて天国へ行けた」と独白していたと思ったのですが、このリュークの台詞の矛盾はどうなるんだろう、と確認しようと思って検索してみたら、コミックスでは「息子がキラじゃないと信じて 逝けただけでも幸せか…」に変わっていたんですね。 9巻が出る頃に死後の世界はない、という結末にすることに決めたんですかね。 もしコミックスの出るタイミングがもっと遅かったら、きっと巻末にこんな謝罪文が載ることになっていたはずです。
なぜ、突然、原作者のわたしが、この漫画のあとがきを書くのか?
それは、現在、デスノートを使用した人間の死後の行き先について、大変重大なミスが、このコミックに収録されている中に、あったためです。 そのことについての抗議の手紙や電話をたくさんいただきました。 「ふざけるんじゃねえ!」とか「いいかげんな話を書くな!」とか「ミサたんハァハァ…」とかの、少年少女の絶望と怒りと悲しみの声でした。 (中略) 『DEATH NOTE』は、壮大な構想と緻密な計算のもとにつくられている作品ですが、長く話が進むと、そこにヒズミやキズができてくるということでしょうか…。 「大人はウソつきだ」と思った少年少女のみなさん、どうもすみませんでした。 大人はウソつきではないのです。まちがいをするだけなのです……。 『To Love る』 第二話でもお色気シーンあり。毎回一カ所はお色気シーンを入れていくつもりなんでしょうか。長編いとり先生ですね。由美かおるでさえ毎回は入浴シーンはやらないというのに、なんと律儀なこと。 『ムヒョとロージー』 調子に乗ってなんでもかんでもクソミソ飲み込んでいたら、とうとう逆流しちゃったトーマスさん。 吐くなら飲むな、飲んだら吐くな。吐いたら拾え。 成人のみなさんはちゃんとこのルールを守って飲酒してください。 『テニスの王子様』 いくらなんでも試合終わるの早すぎるだろうと思っていたら、なんと本当に伊武の棄権。 本人が「まだ出来ますっ」と言っていても周囲が試合を止めてしまうほどの容態にされてしまったようです。実際に伊武も強がってはいても、冷や汗を流してブルブルと体を痙攣させるという、試合どころか今すぐ病院に担ぎ込まなければならない有様です。 この金太郎という男、いかにも無邪気さを装っていますが、かなりえげつないことをしたようです。多分、金的や人中(鼻の下にある急所)にボールをぶつけるくらいのことは平気でしてくるでしょう。 もしかしたら伊武は金太郎からお裾分けしてもらった桜乃のおにぎりがアタっただけという可能性もありますが。 それにしてもこの中学生テニスの全国トーナメント、仁王立ちで目を見開いたまま気絶する子や、全身痙攣状態になる子、後に「雲の上のようなトコにいた」と臨死体験をしていたことが判明した子など、事情を知らない人が見たらどうしてテニスの試合でこんなことになるのか理解に苦しむことばかりが起きています。まだ死人が出ていないことが奇跡です。 そして四天宝寺の部長が登場。テニス漫画にとうとう毒手の使い手までが登場しちゃいました。はっきり言ってこの漫画で「毒手使いが登場」と言われてもぜんぜん冗談に聞こえないのでタチが悪いです。 おそらく四天宝寺戦では主人公越前が毒手にやられてかなり危険な状態に追い込まれることでしょう。しかしそこで桜乃の作った、あの伊武に食あたりを引き起こした毒おにぎりを食べさせて、毒をもって毒を中和、越前の毒が裏返るのでしょう。 そういえば先週久しぶりに登場したヒロイン、今週はもう3コマしか登場していません。しかもそのうち2コマは顔の形もわからないくらいに小さく、後の1コマは後ろ姿です。ヒロインでありながらその登場は金太郎というキャラクターの印象づけの踏み台にされただけです。ヒロインがここまでひどい扱いを受ける漫画も珍しいでしょう。連載開始してからもうかれこれ6、7年になるというのに、主人公とヒロインの関係に何の進展も見られません。それどころか、はっきり言って彼女の登場率はこいつら(↓)にはるかに負けています。 青学の背景トリオ もはやその登場頻度たるやツチノコ並み。ウォーリー以上に探すのが難しいです。 この漫画に求められているものを考えれば、女性キャラの存在などむしろ不要物、いらない子なのかもしれませんが、せめて青学の背景トリオくらいの待遇は与えてあげてもいいんじゃないでしょうか。 『魔人探偵脳噛ネウロ』 今回のサブタイトルは「手【て+】」。『ネウロ』の第一話のサブタイトルが「手【て】」であったことを考えると意味深です。 右手を切断されたネウロ。Xもこの程度の手ならばちょっとの前の自分でも作れたとまで言います。やはり魔人としてのパワーも落ちてしまっているのでしょうか… いよいよ本格的にネウロの安否が心配されます………と思ったところで、 「図に乗るな。腐っても未だ我が輩、魔人の領域だ」 切断されたネウロの右手の反撃に一撃で戦闘不能に追い込まれるX。 やってくれました。全然余裕でしたこの人。 そしてネウロの指さしの演出、位置を変えないまま「→地上」から「→落ちていくX」へと対象が変わる演出にしびれました。今までの『ネウロ』の中で一番かっこよかった演出じゃないでしょうか。 あとさりげなくネウロの弥子への仕打ちが愛情表現であることもわかりましたね。超ドSですけど。 ネウロとX、それぞれ弥子とアイというパートナーの元へと帰還する二人。 熟睡するネウロとそれに寄り添う弥子 膝枕されているXと顔まで拭いてあげているアイ ……なんてこった……俺たちは重大なことを見落としていた!! ポスト『いちご』の座を受け継ぐのは『エム×ゼロ』や『To Loveる』なんかではなかった… いや、正しく言うならば、『いちご』の座を受け継ぐ漫画はすでに存在していたんだ… ネウロとの戦いが彼に何をもたらしたのか、いつもとは違う目でアイを見つめるX。まさに恋愛フラグONになった瞬間です。そのXから出た言葉は… X「アイ、あんたを粉々にしてもいい?」 アイ「お断りします」 おいおい、女の子にいきなりそれはストレートすぎるよX。もうちょっと段階を踏んでから……って段階踏んでもダメだよ! ネウロの弥子に対する愛情表現が虐待であったように、Xの愛情表現は粉々にすることのようです。さすが『ネウロ』、ラブコメの「ラブ」の部分だけ取っても変態ばかりが出てくるぜ。 『タカヤ』 なに、このセルフ突っ込み ▲
2006/5/2ジャンプ感想(2006年21・22合併号) 『ワンピース』 あちこちのジャンプ系サイトで「ソープ嬢」と呼ばれているカリファさんがちょっとかわいそうになりました。 以下、動物シリーズで統一されていたCP9のメンツですが、 ・ルッチ:豹(ネコネコの実・豹(レオパルド)) ・カク:キリン(ウシウシの実・麒麟(ジラフ)) ・ジャブラ:狼(イヌイヌの実・狼(ウルフ)) ・ブルーノ:牡牛(名前と外見) ・フクロウ:梟(名前と外見) ・ファンクフリード:象(ゾウゾウの実) ・クマドリ:ライオン(技の名前に獅子) そしてカリファは「羊」ということで、クマドリと同じく苦しい合わせ方でしたが、きちんとメンバー全員動物でそろえてくれました。 わざわざ両腕を使って角の部分まで表現してノリノリなカリファさんがかわいいです。 そして「力が抜ける」と「サンジのツルツルボディ」の謎も解けました。ナミの太股から爪先までをなで回すカリファ。カリファさんがいつ少年誌のエロ表現臨界点を突破してしまうか心配でなりません。ところでサンジの場合、全身がツルツルになっていたわけですが、ということはつまり……… サンジとの戦闘シーンを省略したのは非常に賢明な判断であったと思います。 『BLEACH』 阿散井にチャドの修行を押しつけた浦原ですが、チャドを鍛えるには卍解の力が必要、でも「アタシの卍解は人を鍛えるとか、人に力を貸すとか……そういうのには向いてない」と言います。 一見、浦原の卍解がマユリ様や鈴虫の人ように特殊能力系のものであるためのようにも思えますが、さらに言葉の裏を考えると、「アタシの卍解じゃ強力すぎて手加減しても未熟なチャドさんを殺してしまいかねないが、阿散井さんの貧弱な卍解くらいだったらちょうどいい修行相手になるんですよ」と言っているものと思われます。 やっぱり殴っておいた方がいいと思うよ阿散井くん(返り討ちにあうだろうけど)。 『テニスの王子様』 ようやくジャンプに主力ギャグ漫画が復活してくれました。ところで休載中の間に許斐先生の元に跡部様ファンの方々から何通のカミソリレターが届いたのかが気になります。 今週登場した金太郎、越前達が会話をしていたわずか数分の間に試合に出て、また戻ってきました。そしてコートには地面にひざまづく不動峰中の伊武。この付近でディアボロが戦っているようです。 一見、超スピードで試合に勝って金太郎が戻ってきたようにも見えますが、いくらなんでもテニスの試合がこんなに早く終わるわけがありません。信じがたいことかもしれませんが許斐先生は元テニスのインストラクターです。ちゃんと計算されてます。角度とか。 この場面だけを見て彼が速攻で試合を終わらせたと見るのは早計でしょう。おそらく、 金太郎、地面に落ちた桜乃のおにぎりを持ってコートに入場 →金太郎、おひとつどうぞと伊武におにぎりをお裾分け →おにぎりを食べた伊武、腹痛を訴えて試合を棄権(今週ラストのページ) →金太郎戻ってくる という流れだったのだと思います。 『DEATH NOTE』 キラつながりか、ジョジョ四部の吉良吉影のような散り様となった月(キラ)。かろうじて生きてはいますが、すでにキャラ的にはハゲにされた跡部様と同じくらいに死んでいると言えます。 いくらなんでもあの腕時計の切れ端で逆転は難しいだろうと思ってましたが、追い込まれて苦し紛れの策にすがっていたわけですね。 そしてとうとう魅上にまで見捨てられる月。ほんの数分前までは「神」と呼ばれて崇められていたわけですが、それが一気に「クズ」に降格です。そもそも魅上のミスがニアが逆転するきっかけになってしまったんだから、魅上にしたってそんな偉そうなことを言えた立場じゃないんですけどね。 さて、ブチ切れ状態で月を撃った松田。一番キラの思想に染めやすそうだった彼でしたが、それ以上に夜神局長への思いは強かったようです。そういえばいつだったかどさくさに紛れて夜神パパのことを「お義父さん」と呼んでいましたしね。きっと彼の頭の中ではキラ事件が終わった暁には、夜神総一郎のプッシュで出世街道をまっしぐら、さらに彼の勧めでその娘、粧裕と婚姻関係を結び、30歳くらいで新居の一戸建てを買って、子供の名前には男の子だったら二人の名前を取って「裕太」、女の子だったらどうしようとか、そんな薔薇色人生設計がかなり詳細に練り込まれていたと思われます。 ところがそのすべてを夜神月という男にブチ壊しにされてしまったのです。松田が胸に秘めた恨み辛みは周囲が思っている以上に深いと思われます。 最後に、今週ナイスポーズを披露してくれたこの方の一発ギャグで『デスノ』の感想を締めくくりたいと思います。 コマネチ 『魔人探偵脳噛ネウロ』 決着を付ける時が来たネウロとX。 X「人の細胞を直に見れば…もっと詳しくそいつ自身の組成を知れるんだ」 X「完全に理解(なり)きるには中身を開いて見ないとね」 今まで推測はしていましたが、やはりXがその相手になりきるには対象の人間を「箱」にする必要があったようです。普通、姿形だけなりきっても、日常生活での行動に違和感があれば周囲からも不審に思われてしまうはずです。その人物の記憶もおそらく「箱」から読み取っていたのでしょう。 どんどん人間離れした変化を続けるX。しかし変化している当人にとってはそれは言いようもない不安でしかありませんでした……そしてその不安を共有できる仲間もいない… Xにはアイという協力者はいますが、たとえどんなに彼らの間に信頼関係があったとしても、別種の存在であるという溝は埋められません。アイはともかく、Xにとってはアイへの愛着や信頼があったとしても、それはペットやジョッキーにとっての愛馬に対するようなものなのでしょう。 そんな彼だからこそ、人間外の存在であるネウロに強く興味を持ったようですが、しかし、そのネウロも普通の人間に変わりつつあります。人間から化け物へと変化しつつあるXと、化け物から人間に変化しつつあるネウロ、対照的な二人の戦いとなります。そしてかつては人間の武器では傷つけられなかったネウロも、今では十分Xにも殺せる可能性が出て来ています。 今回のXの挑戦状にネウロが乗ったのも、このまま人間化が進めばXに殺される危険性は高まる、そうなる前にXとの決着を付けておこうとしているのでしょう。 今回久々にネウロが手袋を脱いで魔人の手を見せましたが、コミックス一巻の時のネウロの手と比べてみると、大分異形具合が落ちています。たしかにネウロの身体が人間に近くなってきているのでしょう。 そして一方の弥子ですが、最後に残された『謎』、絵石家塔湖の想いについて解説します。しかし、「ヨダレたらしながら宝石の本を見た事とか…誰でも一度はあるでしょ?」と言う弥子、こちらはこちらでその食欲がX並みに化け物へと変化しつつあるようです。 『ツギハギ漂流作家』 先週の感想でこの漫画にフォローを入れたことを今は後悔しています。 こんなタチの悪いジョークは初めてです。 そして今週は…… 「さて毎年恒例の新人文学賞、『室町杯』についてだが」 「エントリーしてきたルーキーの中から誰に出場資格を与えるか…皆さんの意見を伺いたい」 「こうして見ると今年の新人はハイレベルですなあ」 「それでは今年の室町杯はこの6人で競わせますか」 なんでしょうか、これ。文学賞の決定に「出場資格」だとか「競わせる」とかいう言葉が出てくるのを初めて見ました。もとよりこの漫画、作家面の描写は皆無に近かったのですが、まさかとうとう天下一武道会展開をやるつもりなんでしょうか。 漂流録の世界は野蛮だ 他の文学にはありえない考え方が存在する− 漂流録にはあって他の文学には存在しないもの、それは− どっちが強いんだ!!? 小説と俳句が競うなんて、ぜったいにありえない でも漂流録は違う 同じ漂流作家同士の決闘はモチロンのこと、 異種生物とだって闘える トーナメントだってヤルッ 漂流作家の強さへの探求心はどこまでも深……… ふざけるなーーーーッッ!! 『タカヤ』 ▲ |