2007/5/30ジャンプ感想(2007年26号) NARUTO 『バキ』の梢江のセクシーシーンと同じくらいに萌えない香燐のツンデレぶりを見る度に思うことは、岸本先生はこいつを使って一体何がしたいのだろうかということです。 岸本先生がこうもしつこく香燐に(萌えない)ツンデレを発揮させることによってもたらされる効果は何なのか、この問題について、ちょっと真剣に考えてみました。 香燐がサスケにデレる ↓ それによって読者の不快感を煽る ↓ 次に読者は「このままこれとサスケがくっついたらウザいな」と思う ↓ 「せめてくっつけるなら他の女にしてほしい」 ↓ 「他にサスケに気があったヤツっていうとサクラ?」 ↓ 「香燐に比べたらまだサクラのがマシ」 ↓ 相対効果でサクラに対する読者の好感度が上がる そうです、岸本先生は人気投票で10位以内にすら入れなかったこの漫画のヒロインの人気を上げようと思って香燐を出したのです。ゾウキンをきれいに見せるにはどうしたらいいか。この場合ゾウキンをきれいに飾り付けることは逆効果です。良く見せようと思ったらその回りをもっと汚くすればいいのです。 BLEACH 雨竜の破芒陣をくらったザエルアポロ。まだ斬魄刀解放もしていないし、雨竜と阿散井の『BLEACH』界のビッグボンバーズコンビにこんな簡単にやられるとは思っていませんでしたが、ダメージ自体はかなり深刻に受けていて結構いっぱいいっぱいのご様子。あちゃー。 困った時には『遊戯王』の新カードのように何かしら新アイテム、新機能を出してくる雨竜。 そして全身大火傷のダメージを、まるで肉を食ったルフィのごとく虚を食べることで回復させたザエルアポロ。 なんというジャンプの王道に対するリスペクトでしょうか。 生まれた時から「喰われるため」に作られていたザエルアポロの部下たち。ザエルアポロからしてみれば、自分の回りに動いて喋る薬草を配置しているようなものでしょうか。回復薬とは言っても、ダメージの回復までに食べなきゃいけない量がどこぞの女子高生探偵でもない限りはシャレにならない量なのですが、もう少し利便性は考慮できなかったのでしょうか。ついでに言えば、もう少し食欲を阻害しないようなデザインにも。やろうと思えばロリ&メノリのように女の子デザインにだってできたでしょうし、それはそれで久保先生もご自身のドS嗜好を満足させるシーンが描けたことでしょうに。 実際、もっと深刻なダメージを負った時は口に食べ物を通すことすらままならないこともありそうですが、そういう時は回復薬の方から進んでザエルアポロの口の中に入るのでしょうか。ああ見えてよっぽどの食いしん坊だったと思われます。 不細工なデザインばかりのザエルアポロの部下たちですが、食べてみたらストロベリー味とかコンソメ味とかして意外に美味しいのかもしれません。ちょっと出来の悪い人形焼きみたいなものと思えば食べられないこともなさそうです。 ザエルアポロ「う〜〜ん、ケガをしてしまったよォ」 ルミーナ「ザエルアポロ様、ケガをしたのかい?それなら僕の顔をお食べ」 いつもこんなかんじのやり取りがされているのかもしれません。 ジャムおじさん「ぶはぁ〜〜〜…っ。どうした?何を驚いている?言ったろ?うちのパン共は少し特殊だとね。こいつらは食用さ。空腹の時にこいつらを喰えばワシの空腹は回復する。そういう風に作ってあるんだ」 食パンマン「ア、アンパンマーン!」 ジャムおじさん「喚くな!後でまた新しいのを作ってやる!!」 こう考えると、『アンパンマン』の世界も結構エグいよなあ。 そんな食いしん坊ザエルアポロを見て石田が漏らした一言は、 雨竜「…バケモノめ…!」 ザエルアポロ「天才、と、言って貰おうか」 どっちかというと「変態」と言った方が正確だと思うのですが、桂木弥子の食事光景を見ても雨竜は「バケモノ」と言ったかもしれません。 魔人探偵脳噛ネウロ 「人間」としての枠の中の限界を感じていたアイ(イミナ)。しかし、人間の限界を超えた能力を見せるXIに出逢うことでその考えが変わります。人間は限界を超えることができるという発想はこれまでにネウロも何度か言ってきたことで、この点では二人の考え方は共通しているわけです。 アイ「私は…アイでいい。殺されて消えた見えない存在。あなたのそばの…アイでいい」 Xとi、二人合わせてサイになる、と、このコンビが誕生した経緯でした。その後はXIが暴れた後始末から食事の世話に至るまで、何から何まで面倒を見る間柄になったわけです。 アイ「些細な事は忘れてしまうあなたですが、今からお出になる先は覚えてらっしゃいますか?」 なんか受け取りようによってはバカにされているようにも聞こえなくない台詞ですが、ともかくXIもまた蛭が事件を起こした村に出向きます。 弥子とアイの再会もあるかなとちょっと期待していましたが、今回は完全にお留守番のようで、弥子との遭遇はなさそうですね。 ところで先週のXIがカエル食べていた扉絵はこのカエルの前振りになっていたんですね。そしてアイにかいがいしく口元ふかれている様子はただのイメージイラストではなく、彼らの日常的な光景だったようです。そういえば、あの扉絵で皿に盛られていた料理にはカエルの他に人間の腕らしきものありましたが、多分気のせいでしょう。ただ、XIなら胃袋の構造を変異させることも自在だろうから、雑食性なら弥子と同じくらいに何でも食べられそうですが。 瞳のカトブレパス 帰宅すると大勢の着物姿の若い女性が列を作って「おかえりなさいませ、だんな様」と出迎える世界の人間だった志村。これを西洋風にすると、メイド姿の若い女性が列を作って「おかえりなさいませ、ご主人様」と出迎える世界です。現代日本でこんなシチュエーションに出会えるのはメイド喫茶くらいのものです。かなり羨ましい世界の人間のようです。 トカゲの次は蜘蛛男。名前は男だけど「 その正体は式神だった志村家の侍女(?)たち。ハクタクや一部の人間をのぞいてみな式神だったようです。というか、実は志村家には志村とハクタク以外に人間はいなくて、志村が寂しい思いを紛らわすために大量の若い女の子を式神で作り出したのでしょう。「おかえりなさいませ、だんな様」と出迎えされた時に「いつもこうなんです、やめてくれって言ってるんだけど…」と言っていましたが、本当はそのだんな様自身のご命令だったのかもしれません。 さて、彼女たちが式神だったことも重要なポイントでしたが、もう一つ注目すべきは彼女たちが紙きれに戻る前のシーンです。よく見てください、なんとノーブラです。 たしかに古い時代の習慣に従えばノーブラでもおかしくはない、どころか下着自体着用していない可能性さえあります。これもだんな様のご命令でしょうか。そのことを追求されたらきっと、「いつもこうなんです、やめてくれって言ってるんだけど…」と言って誤魔化すのでしょう。 サムライうさぎ 四名の講武館剣士を斬り殺したのは同門の松山進之助であり その松山を制裁したのは、うさぎ道場の宇田川吾助 恐るべしは講武館相手に道場破りを行ったうさぎ道場 市井の風評はそのような形に落ち着いた 醜態を晒したとして、門弟に切腹を言い付けられる松山。以前に吾助に敗北して切腹させられた門弟二人と同じようにこれで志乃の元ダンナも切腹かと思いきや、逆に門弟を斬り殺して逃げました。とはいえ、知行八百石のセレブの身分から一転して指名手配の身にまで落ちたわけですから、社会的には死んだに等しいです。そしてやっぱりまた人が死んだ『サムライうさぎ』。 吾助の独白では「最早オレ達の前には現れないだろう」と言ってますが、後々物語最後の敵として用意するための伏線として松山を取っておいたとも考えられます。松山の顔の傷の説明もされないままでしたし。数年後、吾助への復讐に燃える松山が、およそいっさいの流派に聞いたことも見たこともない奇怪な剣術を会得し、うさぎ道場の高弟たちを次々と血祭りに上げていく展開があるかもしれません。 で、吾助はすっかり忘れたように見えますが、結局借金した100両は返ってきていないので、道場は質のカタに入れられているはずですよね。 その質屋の仕業かは知りませんが、道場の冨樫先生の看板が猫に変えられていたうさぎ道場。いや、もしかしたら猫ではなく虎なのかもしれません。無双許し参り中の虎眼先生のやったイタズラかもしれません。 ラルΩグラド ミオ「あ、あんたなんか人間じゃなーい!!」 なぜ言い直す。あと語尾がなんかマヌケになってるんですけど。少しだけミオ先生をウザいと思った瞬間。 先週のミオの「人間じゃない」発言にかなりショックを受けていたラルでしたが、たいして引きずることもなく数ページで自己解決してしまいました。今後、ラルが葛藤していく原因になったり、ミオとの間にわだかまりができていく伏線とばかり思っていただけになんだか肩すかしをくった気分です。 レッドフェニックスの特性は「不死」。カゲも本体も不死身という、ラスボス級に最強の能力が出て来ました。対するラルたちの策は、「殺すことが不可能なら半殺しにする」と珍しくストレートな方向できました。でも幼女を半殺しにするなんてシチュエーションは少年誌的に不可能なので、痛めつけられるのはやっぱりカゲの方です。 これまで『ラルΩグラド』の戦いって、何かしら策を弄して最小限の労力で敵を倒すという戦いばかりだったので、今回のように全力でぶつかっていく戦いには期待したいです。主人公やその仲間(ガネット)が初めから最強クラスの力を持っているのに、その全力を発揮する場面が滅多にないのが『ラルΩグラド』を読んでいて物足りないと思う要因だったのかもしれません。 とはいえ、「不死」と「再生」の能力を持つ相手に力押しで倒せるわけはないので、何かしらの打開策を見つけるしかないわけですが。しかし、こうも無敵だとどうやって倒すんだろうって感じになってきますね。倒すことは不可能のまま懐柔策を見つけてヤヤちゃんを仲間に引き入れたとしても、そうなると今度は無敵キャラが主人公の仲間に加わることになり、ストーリーの方が破綻してしまいます。 この手のタイプの敵を倒した例というのは、 ・再生不可能なまでに粉みじんにする ・相手の再生機構を狂わせる(『ジョジョ』での吸血鬼に対する波紋法) ・相手を行動不可能な状態にする(『幽☆遊☆白書』で蔵馬が戸愚呂兄に施したやり方) などがありますが、敵の本体が幼い女の子、かつ少年誌掲載の漫画という時点で上記の方法の適用はショッキングすぎて難しいでしょう。 こうして見ると、今回のレッドフェニックス戦、漫画的にかなり難易度の高い展開に挑んでいることが分かります。 ▲
2007/5/24ジャンプ感想(2007年25号) 瞳のカトブレパス(新連載) 荒木先生の元アシスタントだということでその影響が指摘されている田中先生ですが、個人的にはあまり「荒木っぽさ」というのは感じませんでした。確かに、能力バトル的な戦い、トーンの使い方、血しぶきと肉片の飛び散る描写の仕方などといったところに影響が見て取れるところはあります。ただ、そうした表面的なところに影響は見られても、それで「ジョジョ的」、「荒木的」な作品であるかと言われれば、全然違うよ、というのが個人的意見です。どちらかといえば最近のジャンプ漫画のノリの方が強いんじゃないでしょうか。 さて内容の方ですが、左目に鬼太郎の親父のごとくカトブレパスという妖魔(という魔物)を飼っている男が妖魔退治をするというお話。ヒロインは京都弁です。 自分のツボに入るようなところはありませんでしたが、絵、内容ともきれいにまとまった質の高い新連載だと思います。現状、主人公の能力が無敵すぎる点がありますが、この辺りは後から制限を付けるなり、能力の効かない相手を出すことで調整していくのでしょう。 私的にいいと思ったところはヒロインの京都弁ですかね。こういう方言で話すキャラクターというのがジャンプではちょっと新鮮だったのと、個人的な京都弁萌えからです。うん、ものすごくどうでもいいことですね。 不満点は妖魔のデザイン、性格等にグロさや怖さがなかったところ。親玉が敬語で喋ってる時点でもう小物臭が出るわ怖さはなくなるわでマイナスでした。 ワンピース 本体が死ねば影も消滅する、影を奪った本体を殺さない理由はこれでビンゴでした。でも、ブルックの仲間みたいに影を取られてから知らずに陽の中に出て成仏しちゃった人もいたわけだし、生かしておきたいのならもう少しアフターケアは徹底しておくべきだと思います。いつ消滅するかわからない戦力っていうのも不安定なこと極まりないですし。もし奪った影を永続的に保持しておきたいのなら、本体の五体の自由を奪って、『幽☆遊☆白書』で黄泉がやっていたように拷問状態で生かさず殺さずの状態で永久保管しておくのがベストですが、少年誌的にアレはやれないですよね。って、『幽☆遊☆白書』もジャンプ掲載漫画だっけか。 ゲッコー・モリア「これ程の部下がいりゃあの時…!!”新世界”でカイドウの野郎に敗れることもなかったか…!!!」 今週ゲッコー・モリアさんの格が下がった瞬間。 これまでの『ワンピース』のボス(船長)クラスの敵って、みなグループの中で一番強いというのがセオリーでしたが、このゲッコー・モリアは戦闘能力に関しては高くなく、本当に部下に任せるタイプなんでしょうかね。 ところで「カイドウ」って誰ですか。スネイクの人?ネーミングからして七武海ではなさそうなので四皇の誰かでしょうか。この期に及んでさらに新勢力を加えてくるなんてことはさすがにしないと思うので、そのあたりでしょう、というかそう思いたい。 アイシールド21 本庄「戻れんのか…根性あるな、野球少年」 モン太(おかしい……バカな…) 本庄「10年前のあの日―スタンドに居た、だろ?」 モン太(なんで……??) 本庄「覚えってかな、あの時渡したグローブ」 モン太(この人がナゼ俺のことを…………??) 本庄「戦うフィールドは変わっても、ずっと極め続けてんだな、キャッチの道を…!」 モン太(…………ほほう…) 桜庭「いや〜〜……三大レシーバーとかなんとか言われてるけど………キャッチナンバーワン、それは俺じゃねェ…雷門、おめェさんだよ」 一休「そんなんアタリまえじゃんッ」 桜庭「やっぱり?」 モン太(やっぱりな…) こういうことって… たいていはそう……… たいていは…… 結構、素でこういうヲチなんじゃないかと疑い、次のページではモン太が硬直状態で地面に倒れ伏せているんじゃないかと思ってしまった私は心が汚れているのかもしれません。 感動のシーンなんでしょうけど、本庄さんどんだけ記憶力いいんだよ。蒼色サヴァン並みの記憶力だよ。それから試合中に選手でもないのに当たり前のようにフィールドに入ってきて選手にベタベタ触っていくのもどうかと思います。 NARUTO サクラ「イタチを倒せばサスケくんの目的は消える。つまりイタチは拘束するしかない。だからもっと大人数で隊を組み、動くしかないってことですよね」 言っていることは分かるのだけど、なぜ彼らがそこまでしてサスケの追跡に付き合ってくれるのかがさっぱり理解できません。綱手も自来也もナルトに何か弱みでも握られているのでしょうか。サスケ一人を連れ戻すためだけに、彼らは大量の犠牲者が出そうな計画を立てているんですけど、それにツッコミを入れる奴もいやしない。しかも最終的にサスケが木の葉に戻るか戻らないかはサスケの気まぐれ一つです。組織としてみればかなりハイリスク・ローリターンな作戦です。 ところでイタチを拘束したらしたで彼らはどうするつもりなのでしょう。もしかしてイタチの五体の自由を奪ったうえで、『幽☆遊☆白書』で黄泉がやっていたように拷問状態で生かさず殺さずの状態で確保しておき、木の葉に戻ることを条件にサスケに好きなだけ恨みを晴らしていいよとイタチを引き渡すつもりなのでしょうか。さすが忍の世界、やることがえげつないぜ。 ぼくのわたしの勇者学 第一話ではそこそこでしたが、第二話はというと……かなりテンションダウンです。 性質的に『バレーボール使い』と競合しそうな作品ですが、『バレーボール使い』が二話目以降も「バレーボール使い」ってなんだよ、という疑問や、郷田の個性でテンションを保っていたのに対して、こちらは早くもテンションダウンした印象を受けます。鋼野の個性自体はかなり明確に固まったのですが、これって「どっかで見たようなキャラクター」だったりするんですよね。何かをパクっているというわけではないのですが、鋼野の個性を中心にしてこの先読者の興味を引いていくにはあまりにもインパクトの弱さを感じます。 サムライうさぎ 武士としての体面にこだわる自分にとって、体面にこだわらない生き方をする吾助と志乃が許せなかった松山。松山が吾助たちに因縁を持った理由も、体面を保とうとする自分(武士)の生き方に反していたからでした。こうして見ると、『サムライうさぎ』のテーマって、己を殺し別のものを立てようとする武家社会の流儀に真っ向から反発するところにあるんですね。 現状その武士の体面を最も強く象徴している講武館っていうのは、吾助のラスボス的存在としてすでに登場しているわけです。 松山と斬り合うも、帯刀していた刀を二本とも折られた摂津。摂津の剣の腕前がずっと不明のままでしたが、ご都合主義的に強かったりはしなかったことに少し安心しました。真剣はたやすく折れる、というのは虎眼流でも言っていたことなので、簡単に折られてしまうのはまあ、ありうることなのでしょう。 ところで『サムライうさぎ』に登場する武士たちはみな、一応刀を二本差しているわけですが、両方とも長さが同じなのが気になります。この時代の武士が帯刀する刀は武家諸法度で大刀(本差)と小刀(脇差)の大小二本を差すように正式に決められており、長さの同じ大小なんてものはないはずです。なので、もう一本は短めの刀を差していないとおかしいわけです。 志乃の泣き顔がちょとかわいいと思ってしまった自分。というか、初めて志乃をかわいいと思った瞬間。というか、エロい。 今までの言動を見る限り松山はかなりドSの性格をしているようなので、志乃の泣き顔にエクスタシーを感じていた疑いもあります。 松山「武家の女ってのはなァ…ご主人様を立てる為にいるンだよ!!てめェが泣こうが関係ねェ!!!」 やっぱりドSだったよこの人。いったい何を立てていたのやら。 テニスの王子様 決勝戦の開始。青学の出場選手は河村をのぞくレギュラー陣。河村も試合には出られないようですが、負傷した当日に焼肉を食うだけの元気はあったので、顔を出すくらいは問題ないのでしょう。それよりも同日イチモツを焼き断たれた乾の容態の方が気になります。ついでに120万の焼肉代を支払わされた竜崎監督の精神状態も。不安定な精神状態の竜崎監督が、試合中に選手に覆面を被れとか、ダブルスの試合なのにシングルで試合をさせたりとか、そんなトチ狂った指示を出したりしないか心配になります。 真田「決勝までよく来た。だが内容はお粗末極まりない。幸村の加わった我が立海と戦えるレベルではないわ」 すげー自信です。サーブで相手の腕を骨折させたり、テニスボールを真っ二つにしたりするような超人どもを前にして大した度胸です。とても関東大会で青学に負けたチームの台詞とは思えません。さらに言えば決勝戦の試合で負けた男の台詞とも。彼らの計算でいけば、少し前まで病床にあった幸村さえいれば青学のレギュラー三人は始末できるということなのでしょうか。なんとも怖ろしい男です、立海部長、幸村精市。 まあ、「お粗末極まりない」というのが桃城と海堂が演じた漫才テニスのことを言っているのなら青学に反論の余地はいっさいないわけですが。 魔人探偵脳噛ネウロ ライト兄弟って、右の人違うライトだよ! こんな理解するのに数秒かかるネタを仕込んでくる松井先生が素敵です。 ネウロをおびき寄せるため、罠にはめるために用意された「謎」。しかしネウロはそこに違和感を感じます。さすが魔界の「謎」を食い尽くして地上にやって来た「謎」グルメだけあって、本場物と養殖物との違いくらいはすぐに分かるようです。『ネウロ』1巻で弥子がシロタの料理を食べた時の反応にも似ていますね。 弥子(…そして、今回のXが…あんな恐ろしい事を…攻撃を…仕掛けてくるとも知らずに…) 今回の事件が単なるXの小手先試しでは終わらないことを予感させる弥子の独白。Xの手には蛭が巻かれています。この蛭がXの指令で今回の事件を仕組んだ蛭と呼ばれる男を意味しているのは明らかですが、この蛭の輪の中にいるのがネウロではなく弥子であるというのが気になります。 これまでのネウロ対Xの戦いではXは弥子を重要視することもなく、彼女は蚊帳の外の扱いにされていましたが、今回ネウロを追いつめるための手段として弥子を標的にしてくるという可能性もありそうです。 プライベートが一切不詳だったアイの素性が語られた今週の『ネウロ』。セミロングの写真のアイは髪型を変えたんじゃなく昔の写真だったわけですね。今の髪型よりもこっちの方がいいなと思っちゃうんですが、叶絵あたりとかぶるのを避けているのかな。 『飛行機落としのイミナ』という物騒なニックネームを持つのが昔のアイでした。「イミナ」は「忌み名」からでしょうか。自分の名前すら知らないXとの関連付けかもしれません。 「たまたま乗り合わせた飛行機で隣の席だったことが二人の出会いの始まりでした…」と、恋愛ドラマでも始まりそうな初体面だった二人ですが、これがさらに、「そんな二人は国家工作員と怪盗でした…」と来れば一転してB級サスペンス映画の始まりです。 ▲
2007/5/16ジャンプ感想(2007年24号) 狐弥子があまりにも蕩れーだったので思わず描いた。 私…ハ… マン ゾク ダ ・5/16のweb拍手より >弥子狐もいいですが、弥狐(ヤコ)でもいいのではないでしょうか?! それだ! あと『ネウロ』の感想でも森永繰子のネタ元についてたくさんコメントをいただいたので追記しました。 (2007/5/17) ぼくのわたしの勇者学(新連載) 先々週の予告の主人公のアップだけ載っていた絵を見た時はかずはじめ先生が復活したのかと思ったりもしたのですが、実際内容を見てみると絵柄すら似ていませんでしたね。 「ギロチンまさゆき」や鉄球で不良をやっつけてしまったところなどはそこそこ笑えたので、これからの連載での伸びに期待したい作品です。しかし、空振ったネタも多かったので、『ペンギン』のように安定のなさ、すぐにネタが切れて潰れていく不安も感じられます。 個人的に不満だったのは、性急過ぎかもしれませんが、鋼野が本当は強いのか弱いのかはっきりしなかったところで、立ち位置のはっきりしないもどかしさが若干残ってしまいました。最後は不良グループを撲殺してのけたけど、甲冑と鉄球があったからとも見えますし。ただ、普通の人間が全身鎧を着て動くこと自体困難なので、やっぱり強いのかな。 余談ですが、西洋の全身を包むような甲冑というのは、見た目通りかなりの重量があり(15世紀頃のプレートアーマーで18〜25kgほど)、これらは自分の足で立って剣を振り回して戦うためのものではなく、乗馬用を前提にしていて、突撃槍(ランス)を構えた騎士が馬に乗って戦うために作られています。 BLEACH ザエルアポロ「馬鹿がッ!お前如きの矢が!この僕に!貫通したと思ったか!?刺さって!貫いたと!そう思ったのか!?」 この2ページ前の絵ではどう見ても貫通しているんですけど、わざわざコインにタバコを通すマジックみたいに貫通したように見せるトリックまで仕込んで、部下を巻き込んでやられたように見せる演技までして、こんなハイテンションで大口叩いているんでしょうか。よっぼどドッキリが成功して嬉しかったんだろうなあ。起きあがる時に「ドッキリでした!」のパネルを持っていても違和感ない。 ザエルアポロ「お前の能力は既に、全て解析済みなんだよ!!」 『BLEACH』の戦いって、相手の能力を解析したからってスタンド能力みたいにどうこうなるってものでもなかった気がしたのですが、この人は相手の能力を解析すればその能力を無効化する特性を持っているらしいです。聖闘士には一度見切った技は二度と通じないと言いますが、そういう世界なのでしょうか。『テニス』の乾みたいな奴です。きっと彼が倒される時は、「…そ、そう、俺は所詮しがないウンチク野郎さ。データによるデータの為の…ピ〜〜ッ(暴走)」と言って倒れて、最後にはイチモツを焼かれて死んでいくのでしょう。 織姫に命を救われたロリとメノリ。自分をボコボコにしてくれた相手を助けてあげるとはなんともお人好しと思う人もいるかもしれませんが、これはなかなか冷静な判断だと思います。 もしこの場をそのままにしてグリムジョーに連れられるまま立ち去ったとしたらどうなるでしょうか。織姫の部屋には織姫の姿はなく、後には失血死したロリの死体とメノリ(だった物)の肉片が落ちているだけです。犯人としてまっさきに疑われるのは織姫です。あげく、この外出はどう考えてもグリムジョーの単独行動なので、脱走の疑いまでかけられかねません。織姫としては、この外出が織姫自身の意志ではなく、破面二人の殺害の犯人が自分ではないことを明確にしておかないことには後々非常にマズいことになってしまいます。 「左腕の借りを返しに来た」とか言われても、こういう物事をこじらせるだけこじらせる借りの返され方をされても返される側としては非常に困るでしょうね。 ワンピース 相手から影を奪い自分に従わせる「カゲカゲの実」の能力を持つゲッコー・モリア。影を奪った、もう用のない本体は殺さずに海に流すだけというのはなんともチョコラテな行為のようにも見えますが、別に情けをかけているわけでもなく、本体が死んでしまったら影の方も消えてしまうとか、そういう制限がありそうです。 とりあえずゲッコー・モリアの姿が大きさを差し引いても人間には見えないうえにこれまでの七武海と比べても投げやりなデザインなのですが、あの顔面の紐をほどいたら「これがおれの本体のハンサム顔だ!!」と言ってゲッコー・モリアの本体が出て来たりするんでしょうか。もしくは爬虫類(ヤモリ(ゲッコー))なだけに、あの紐を解くと中から亀が、次に蛇、エリマキトカゲ、カメレオン、スニーカーと来て、最後にティラノザウルスの足が出てくるという壮大な爬虫類形態の変化を見せてくれるかもしれません。 魔人探偵脳噛ネウロ 「現時点での情報をプログラム化して送る」っていうのは強引すぎる、というか、ちょっと違和感を感じてしまいました。 今回の登場人物名は「九尾の狐」の話にちなんで狐、動物つながりのようです。 大菅依:管狐(くだぎつね) 権野十兵:権ギツネ 飯綱晃:飯綱(狐憑きの一種) 森永繰子:(クリコ→コックリ(狐狗狸)さん、森永グリコ(グリコ・森永事件の犯人が狐目の男)) 稲荷山華代子:お稲荷さん 狸崎登志男:狸 ※コメントを受けて修正・追記(2007/5/17) 蛭の手によって殺害された狸崎。ここに至ってもまだ蛭の顔を見せていないところを見ると、先に出て来た登場人物の中の誰かが蛭であると考えられます。現状怪しいのは「よそ者」、「一人で来た」の条件を満たしている権野です。顔のホクロが後々の豹変の伏線になりそうですし。 ただ、ここまで分かりやすいと逆にフェイクをかけてきている気もします。こういう分かりやすい伏線はことごとく裏切ってくるのがやっぱり『ネウロ』でしたし。 地方によっては妖怪並みに怖れられていた弥子。それでもお供えされてそれをちゃんと食っているのがこの漫画のヒロインらしいです。「人間まで喰うらしいぞ」で「食う」ではなく「喰う」という漢字が使われているところがまた人々の恐怖心の高さを感じます。獣の如く喰らうと思われているようです。こんな変な噂の流れ方を誰がさせたのかって思い当たるのは一人しかいませんね。 ところで上でも描きましたが、狐弥子が私的に非常にツボに入りました。 同じ部屋ですぐ隣で布団を並べて寝るという、これ以上ないくらいに絶好のストロベリーシチュエーションで夜を過ごすネウロと弥子。少なくとも『サムライうさぎ』の吾助と志乃以上には関係が進んでいます。しかし、ここまでストロベリー指数の高いセッティングをされて何も色気沙汰無しなのが『ネウロ』だったりするのですが。 これが『いちご100%』だったらとりあえず何かどうでもいい理由を付けて二人同じ布団に入ることになっています。 これが『エム×ゼロ』だったらとりあえず二人きりというシチュエーションにドギマギする若者の初々しい姿が見られるところです。 これが『To LOVE る』だったらとりあえず二人とも裸になります。特に必然性もなく。つうか、こういうシチュエーションに限らず。 今週ラストは新レギュラーキャラ、アンドリューの登場。今回のシリーズの位置付けがまだ明確ではないのですが、Xの小手調べだけに留まらず、このままXと築紫たちも村に集合してV.S. Xのセカンドバトルにまで持っていくつもりなのでしょうかね。 サムライうさぎ 講武館の100両という条件をのんで金策に当たる吾助と摂津。最後は道場を質物に入れることで100両の借り入れに成功した吾助たちですが、これ、結局試合に勝っても負けても道場は失うよね。一見、摂津の方が冷静なように見えますが、100両という条件をのんでる時点でどちらも冷静じゃないです。門前払いくらう以上に問題ありだよ。 注釈に「一両十万円ぐらい」とあるので、今にして1000万円ほどのお金になりますが、書院番士物書の吾助の給与が10〜20石程度(≒10〜20両)なので、これは吾助の年俸5〜10年分に相当します。「この先何年も志乃を不安に」どころか、下手すりゃ地下強制労働施設行きです。 焼肉の王子様 別人じゃないかまるでッッ いろんな意味でッッ まさか許斐先生がここまでやってくれるとは思いませんでした。クールで生意気な主人公というキャラ付けで、どんな時にもそのキャラ設定を崩すことなくやってきた越前をここまでデストローイするとは思いませんでした。 「『テニスの王子様』ってどんな漫画なの?」と聞いてきた人に上の画像を見せて、これがそうだよ、と言っても多分信じてくれないでしょう。百歩譲って『テニスの王子様』の絵だと信じてくれたとしても、これが「テニス漫画」であることは信じてくれないと思います。私も信じていませんし。 しかし、個人的にそれ以上に驚いたのがその前のページの越前の姿です。 別人じゃないかまるでッッ なんか「裸エプロン」の鼻歌まで歌ってるよ。越前ってこんなキャラじゃなかったでしょ。こんなまるで中学生みたいなかわいい行動するキャラじゃなかったよね。越前って確か、いつも「まだまだだね」っていう口癖で人を見下したり、失神した人間の髪の毛を笑いながらバリカンで刈ったり、「黙れ!愚民!」って言ってラケットで人の首をはねたりするようなキャラクターだったはずです。 こんな人間味のある越前の姿を見たのって『テニスの王子様』始まって以来じゃないですか。 悪根を焼き断つるが御けじめとばかりにイチモツを焼かれ死んでいった乾。その後、焼肉のアミに汚物が付いてしまったくらいのリアクションで焼肉大食いを続行する越前と手塚ですが、実際乾のエクスカリバーは深刻な被害にあっているんじゃないでしょうか。最悪、決勝戦の出場選手の中に当然のように乾の名前がなくなっていることも考えられます。 ところでこの乾、どう見てもパンツをはいていません。まさか最近流行の「はいてない」ネタまで使ってくるとは思いませんでした。一体、許斐先生はどこまで そして、生存者0名というまさに残酷無惨な結末を迎えた『焼肉の王子様』。参加選手に立海テニス部もいたら、ある意味これで最終回でもきれいな終わり方だったかもしれません。むーざん、むーざん。 太臓もて王サーガ(最終回) もう一年続けば宏海や太臓の卒業までやって完結できたところでしたが、惜しくもここで終了となりました。 この漫画で一番笑わせてもらったのは、人気投票で「空条承太郎」がベスト10にランクインした時ですかね。本当に、ここまでジョジョに染まってそれを前面に押し出してきた漫画家は初めてだったと思います。 ▲
2007/5/3ジャンプ感想(2007年22・23号) 焼き肉の王子様 出場選手五組三十名 食い過ぎによる死者七名 ドリンクによる死者六名 暗殺による死者一名 焼き肉返死六名 生還十名 中二名重体 テニス道は焼き肉狂いなり。 表紙 今週は5月5日の子供の日にちなんでジャンプ漫画の主人公が甲冑を着ての勢揃いです。甲冑というのは結構描くのが難しいもので、ディテールをどこまでこだわるかだけでもその漫画家の画力が問われるお題であったりします。海賊漫画にも関わらず一番気合いの入った鎧を描いているのが『ワンピース』。そして『NARUTO』のプラモデルみたいな鎧はもう少し何とかならなかったのでしょうか。 他は『ジャガー』や『もて王』などがネタを仕込んだり、『BLEACH』が西洋甲冑みたいな鎧にして独自性をアピールしています。それから『ラルΩグラド』のこれはただの変態だ。 初めから甲冑を着せる気すらない『To LOVE る』の空気の読まなさぶりなどはいっそ清々しくさえあります。 NARUTO 君麻呂が命をかけた相手だからとサスケについていくことに決めた重吾。でも正確には、君麻呂は「サスケのために」命をかけたのではなく、「大蛇丸に必要な人間(器)だから」命のかけたのであって、その君麻呂が命を尽くして仕えた大蛇丸はサスケが退治してしまっているわけで、最近の『NARUTO』に必要なのはツッコミ役だと思う今日この頃。 ナルト「なんで!?もう大蛇丸はいねーのにアイツは里に帰って来ねーんだ?」 バカに同じことを何度も説明しなきゃならないジライヤが不憫です。 BLEACH ロリ娘の腹を蹴って吐瀉物をまき散らせたあげく、片足引きちぎるというドSっぷりを見せる久保せ…グリムジョー。もう一人は片手で一瞬で塵にしたにもかかわらず、ロリ娘にはわざわざ手間をかけて命だけは見逃して虐待行為に及んでいるところが特に。 藍染の奴隷(性的な意味で)にここまでやって大丈夫なのかと思うところですが、 グリムジョー「…バカが。てめえら如きの為に藍染が動くかよ」 の一言ですげー納得。 グリムジョーに目の前で正規十刃を殺された時にも何一つ文句を言わなかった藍染が、今さら侍女一人消されたくらいで何か言うとは思えません。さらに言うなら、お茶会とか、女の子をさらってこいとか、彼が突発的に思いついたことの邪魔さえしなければ、部下同士でいくら殺し合いをしていてもノープロブレムと思われます。 ただ、藍染は動かなくても東仙は動くかもしれませんが。この人の役回りって使えない上司の尻ぬぐいですね。グリムジョーも左腕の恨みをまるで一護に付けられたかのような因縁の持ち方をしていますが、彼の左腕を斬ったのも東仙なんですよね。 グリムジョー「てめえの借りは返した。これで文句は言わせねえ。次はコッチの用事につきあってもらうぜ」 意外と律儀な男だったグリムジョー。織姫が彼の「用事」につきあった後はまた織姫への借りができるわけで、彼の性格からすればまたそれを律儀に返しに来ることでしょう。しかし、「ただ助けに来る」のはチョコラテなものの考えとする彼なので、その時にはまた織姫に借りを作り、無限ループが形成されそうです。 尸魂界でも虚園でも、「職業は滅却師です」と名乗っただけでツチノコを見たかのような反応をされる雨竜。彼のパパが才能があるにもかかわらず滅却師をやめたのは案外これが理由だったのかもしれません。 ところで今週一コマも阿散井が出て来ていないのですが、見えないところでザエルアポロが呼んだ有象無象の破面にリンチでもされているのでしょうか。結局ザエルアポロにはかすり傷を付けただけで石田に主導権を奪われてしまいました。ザエルアポロの方ももはや阿散井の存在自体見えていないようですし、久保先生が阿散井に何をさせたかったのか分かりません。ついでに久保先生がチャドを虚園に連れてきて何をさせたかったのかも分かりません。 魔人探偵脳噛ネウロ 老後に思いを馳せる吾代の顔がクスリをキメているようにしか見えない。 HALの電子ドラッグの機能を取り込んでネウロに相対しようとするサイ。 サイの配下に葛西がいたことで、葛西が言っていた『絶対悪』=サイという見方ができてしまうわけですが、やはりサイ=『絶対悪』というイメージはそぐわないです。葛西がここにいるのも引っかけで、本当の『絶対悪』の存在はサイとは別にいるのではないかと思っています。それに以前葛西が言っていた『絶対悪』の「最近手に入れたお気に入りの家具」というのもここでは出て来ていませんし、今回のシリーズが落ち着いたところで本当の『絶対悪』があの人間チェアーに座って登場するという展開をやるのかもしれません。 『ネウロ』の現時点での作品時間は「春」。 基本的に季節を連想させるシチュエーションはあまり出てこない『ネウロ』ですが、弥子の服装等から推測していくと、
で、今が春というわけですが、こうして見ると、作中時間もいつの間にやら二年以上が経過していることになります。意外にもしっかりと進んでいた『ネウロ』の作中時間。第一話時点での弥子の学年が一年生だったとして、今年の春でもう弥子は高校三年生になっているわけです。このまま作中時間が経過すれば弥子は卒業してしまうわけですが、その後はどうなるのでしょうね。 『もて王』や『To LOVE る』とは違って高校が舞台である必要性はあまりない(というか学校が舞台になること自体がまれ)『ネウロ』ですから、このまま大学に進学して「女子大生探偵桂木弥子」として話を続けていくこともありそうです。 サムライうさぎ 摂津正雪の身分は同心、給料は十五俵二人扶持と、身分は吾助と同程度のようです。同心というのは吾助も所属する書院番などの配下にあり、仕事内容は今で言う警官的なもの。市中の見回りなども同心の仕事でした。前回、茶屋に入り浸っている摂津がお金を払っていないと言っていたのは、市中見回りの一環として茶屋に顔を出して(遊んで)いたからなのでしょう。要するに自分の身分を利用して仕事サボってタダで遊んでいたわけですが。茶屋の側からすれば、警官が常時待機してくれているようなものなのでギブアンドテイクだったのかもしれません。 先週志乃と桐之進では結婚するには身分に差がありすぎるということを書きましたが、桐之進が志乃を嫁にもらった意図がそれだったようです。ただ、当時の結婚が同じくらいの身分同士で行われていた理由って、体面だけじゃなく経済面とか実際的な理由もあったと思うので、いくら男性優位の社会であったといっても桐之進の父親とか家族に反対されそうな気もしますけど。 ある日自分の息子が、その辺で見かけた14歳の女の子に「一目惚れしたから結婚したい」とか言い出したら絶対止めると思います。経済的にとか体面的にとかだけじゃなく、人道的な面からも。 ところで回想シーンの桐之進の顔ですが、この時はまだ顔に傷が付いていませんね。この妖怪に妻子を殺された男のような傷は、この一年以内に付けられたことになりますが、どこぞの危ない道場に他流試合を申し込んで伊達にして帰されてしまったのでしょうか。 もしくは限界に来てブチ切れた志乃のうさぎ拳法にやられた傷という可能性にも期待したいです。 P2! 最近この漫画を読んでいて思うのは、この作者って女性?ということ。絵柄に限らず、男キャラ、女キャラの思考が女性的視点に近いんですよね。 作者名は男性ぽい名前ですが、『ホイッスル』の樋口大輔氏の例もありますし、本名ではないということもありそうです。 遊部の楽しさを追求し、自分の限界を超えてしまうハードトレーニングに倒れる者も。 オーバーワークの弊害が常識化した近代スポーツには暴挙とも言えるこの信仰。 ヒロム「僕まだ練習します。もっと強くなりたいから」 信仰が暴挙を生み――― 暴挙のみが――― 奇跡を生む!!! 遊部「君たちが考えた科学的トレーニングなどと言う生優しいやり方では到底追いつかないのだ!!」 蒔絵「しかし遊部よ。現実の卓球部員の現状はどうだ!?確実に弱ってるではないか」 遊部「王華に近づくというだけなら君等のトレーニング法でもあるいはよいのかもしれない。しかし王華を越えたいのなら今のやり方以外にはない」 遊部「うちの部員がそれに耐えられず半年後に死ぬと言うのなら、それだけの男だったと言うことだろう」 ▲ |