くず鉄作りの海 - ジャンプ感想ログ(2007/09)

2007/9/25


ジャンプ感想(2007年43号)

ONE PIECE

アブサロムに続いて意識を取り戻したペローナ様。まさかこのまま三怪人三人とも復活して第二ラウンドをやるつもりなのかと、展開を長引かせる尾田先生の悪い癖が出たかと心配になったのですが、アブサロムは体力的に、ペローナ様は精神的にとっくにライフは0、あとはずっとオーズのターンでした。

オーズ「女いねェか?」
ペローナ様「”女”って…!!や…やべェ!!もうやだ。逃げるぞここから!!」

ついさっきウソップに陵辱行為を加えられたばかりのペローナ様にとってはこんなデカい怪物が女を探しているだけでもう耐え難いほどの恐怖でしょう。特に話の前後が見えていないペローナ様は間違いなく、食欲を満たしたオーズが今度は性欲を満たそうと行動を開始したと思ったはずです。
そしてオーズのお世話を仰せつかったゾンビたちもこれにはたまげたことでしょう。散々島中の食い物を平らげたうえに今度は女をご所望ときたもんです。暗君誕生です。



BLEACH

恋次「クローンなのにてめえのシュミで服装変えるのがバカだっつてんだ!!」

この辺のギャグのノリのよさは普通に上手いと思います。
大量のクローン相手に阿散井、雨竜はどう対処するかと思ったら、なんか普通に消しちゃったザエルアポロさん。せっかく相手を追いつめていたのになんてことをしているのか。そもそも自分の宮を壊されたくなかったのなら、大量の敵のクローンなんて作らなければいいし、わざわざ事前調査までして用意した阿散井、雨竜の能力封印の解除なんてしなければよかったのに、これ全部彼の自業自得です。阿散井の卍解の能力は知っていたんだからこうなることは分かっていたはずなのに。むしろこうなることを楽しんでいる感すらあります。もしかしたら彼はドMなのかもしれません。斬魄刀解放する時も自分の刀を無理矢理口の中に入れて気持ちよさそうにイッちゃった顔をしていたし、かなり信憑性のある説だと思います。
ただ、それでも彼は一応は十刃という破面の幹部という立場にあります。そんな上の立場にある男がそんな性癖を持っていることを知られたらいろいろと困ったことになってしまいます。組織としての利益よりも個人の利益を第一に尊重してお互いの足を引っ張り合ってばかりいる破面の集まりですから、その中に蛭魔がやったように、SMプレイに興じて悦にいっているザエルアポロさんの恥ずかしい写真を撮って脅迫する奴が出てこないともかぎりません。だからザエルアポロは普段はその性癖は隠しておいて、やたらと回りくどい戦い方をして簡単に勝つことが出来たはずの相手にバレないように手心を加えることで自分を痛めつけさせていたのでしょう。



魔人探偵脳噛ネウロ(Cカラー)

・表紙
Cカラーで阿鼻叫喚の悲鳴を上げている弥子。何があったのかと3ページ先を見てみると、ネウロにバックから固いモノで突き刺されていました。


・アニメ速報
10月2日(火)より25:29〜、日本テレビ系にて放映開始
アニメ第一話はどうやら「食【しょく】」の回から始まる模様。弥子の父が殺された竹田の事件についてもアレンジが加えられるようで、いろいろと原作にはないアレンジが加えられていくことになりそうです。
「食【しょく】」の話というと、まず第一にシロタのことばかりがピックアップされがちですが、この回というのは弥子の食に対するこだわり、ネウロの『謎』解きに対するこだわりが最初に明示された話でもあり、この二人の芯となる性格付けがされた重要な話でもあります。先に弥子の大食い属性を出しておけば、父親殺害の事件直後、好物のケーキも食べる気分になれなかった弥子の落ち込みの具合がどれだけのものだったかも見ている人に分かりやすくなります。その辺の効果も狙って話の位置順序を変えてきたのかもしれません。
さて、気になるのは放映話数。1クール(=13話)かそれとも2クールはやるのか。基本的に『ネウロ』は一つ一つの話のシリーズは短いので、尺の都合から展開をはしょったり、ラストを飾るために無理矢理な締めをせざるをえないようなことになる心配はないとは思いますが。いろいろ順番を調整して、1クールならラストには23話の跳【はね】、2クールならHAL編を入れてきて91話の忘【ぼうきゃく】あたりが持ってこられそうです。


・本編

日常編パートU。珍しく弥子がヒドイ目に遭わなかった回です。
あ、表紙で遭ってるか。


すぷう〜〜


ああーーっ



サムライうさぎ

借金編後日談。田丸をボコった後は札差たちの要求通りに借金取り消しのお触れは取り消し。結果として加四郎は借金を踏み倒されることなく、吾助たちは利息がチャラにされたうえで加四郎からアルバイトの紹介もしてもらい、大団円。多少強引なところはありましたが、とりあえずはきれいに片がつきました。しかし、作事方物書、道場師範、筆学所先生の兼任とすごいハードワーカーぶりですが、吾助の体の方は大丈夫なのか。

加四郎「それに宇田川サンよ、アンタも嫁さんいるんなら…早ェトコ子供作ったらどうだい?」

15歳の男女に早いところ子供作ったらどうよ?とはなかなか過激な発言をしてくれる人ですが、この時代で15といえばもう元服して立派な成人ですから、そんなに無茶なことは言ってないわけですか。孕石雪千代なんて13で下女3人を孕ませましたしね。

久し振りの休みの日に「二人で家でゴロゴロしようよ!!」と言う志乃。先の「早ェトコ子供作ったら」発言から連想されるように、若い男女が一日家でゴロゴロしているというのはつまり、『バキ・サーガ』においてバキと松本梢江が家でゴロゴロしていたのと同じ意味合いを持ち、ここで言う「ゴロゴロ」とはダブルミーニングを持っているわけです。
そしてゴロゴロしているうちに「剣術と○○○○はッッ、そっくりだ!!」とテニスで「無我の境地」を開眼するのと同じくらいにあらぬ方向に吾助も開眼してしまうのかもしれません。そんなバッドタイミングに吾助たちの様子を窺いに来た清木が吾助と志乃のうさぎサーガを目撃してしまって思わず「なんだいこりゃッッ」と自分の目を疑う光景を目の当たりにし、このままでは吾助に勝てないと悟った清木は禁じ手である毒手の会得に励むのでしょう。



テニスの王子様

メテオドライブを夢ヲチなどとは全く疑わなかったのは私だけではないはずです。困ったことに今の『テニス』ならこれくらいやってもおかしくない。そして仁王がマスクをはいで赤也になった時もまだ私は夢ヲチだとは思いませんでした。困ったことに今の『テニス』なら(以下略)
というか、この後不二に追いつめられた仁王が普通にメテオドライブやるんじゃないですか。そして仁王もついでにデビル化するのかもしれません。海堂にできたのなら仁王にできない理由もないですし。そう、乾の夢は正夢だったのです。
ラストの不二の顔が市丸ギンみたいになっててなんか怖いです。第6の返し球はラケットを伸ばして相手の心臓を貫いたりするんでしょうか。困ったことに今の(以下略)



ベルモンド - Le VisteuR -

ジョルジュ「うわぁ…ベルっちの中…すごくあったかいナリ…」

胸を指で貫かれ、グリグリされるベルモンド。あの人がこれを見ていたらきっとこんな感想を漏らしたはずです。

こ・う・ふ・ん

さらには触手アイテムでベルモンドの眼球を抜き取るジョルジュ。今までで一番拷問らしいことをやってくれました。しかしそれをベルモンドでなく敵側にやられてしまい、ベルモンドの拷問キャラの位置づけが危ういものになってきています。しかしこの触手アイテム、もし登場する漫画が『To LOVE る』なんかだったらいきなり女の子を捕獲して水着の中に触手を這わせていたんでしょうね。


2007/9/18


ジャンプ感想(2007年42号)

NARUTO

捕まえた忍に「暁」のことについて尋問する自来也ですが、さっきあっさりゲロった忍も今度は強硬に反抗します。だったら最初っからそうしてればいいのに。

自来也「話はここまでだ。だが当分はここに居てもらうぞ」

これって、最悪、自来也が死んだら彼は餓死するまでここに閉じこめられちゃうんでしょうかね。こんな何もないところでトイレに行くことすらできずに拘束され続けるのも十分拷問に値すると思います。ブラックペンタゴンの懲罰房棟だって最低限食事とトイレは用意されていたのに。
そしてペインとの戦いにそなえて口寄せの蔵出しをする自来也。さんざん死亡フラグを立てまくった後なので、心おきなく死ねる準備をしているようにしか見えません。RPGでイベント死亡予定キャラの装備品を剥いでおくようなものでしょうか。



リボーン

リボーン「じゃあマフィアは好きか?」
山本「ん?それってマフィアごっこのことか?」

山本の勘違いネタはいつまで引っ張るつもりなんでしょう。10年後の彼は少なくとも憧れの野球選手にはなれていなかった様子なので、どこかで本当のことを知っていつの間にか自分の人生が取り返しのつかないことになっていたことを知るんでしょうが、彼が一番の被害者だよなあ。
しかし、そんな彼でも自分が今いるのが10年の世界だということは理解しているようですし、そんな中、ブラックスペルの人間にリアルで殺害されかけたりして、それでもまだマフィア「ごっこ」と思うことのできる山本くんは現実逃避に走っているとしか思えません。いい加減、脳天気とかポジティブとか言うだけじゃ無理が出て来ています。ただ、もしかしたら山本の中ではツナやヒバリ、骸たちがつるんでいるのは「マフィアごっこ」で、それ以外の一連の事柄はすべて別のことと考えているのかもしれません。そりゃ私だって、いきなり10年後の世界に飛ばされて、そこでハイテクノロジーな武器で殺し合いが行われるのを目の当たりにして、それが「マフィアの抗争ですよ」と言われても理解できないと思います。むしろマフィアの抗争だとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえもっと恐ろしいことが起きていると思うことでしょう。関係ないですが、いきなり異世界に飛ばされて、そこで馬人間と戦う漫画を目の当たりにした時は、編集部の後押しだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえもっと恐ろしいことが起きていると思ったものでした。



BLEACH

巨乳に変身して強くなったネル。「〜ッス」口調もなくなって「そんな、声まで変わって」という驚きぶりの一護。なんかもう別人です。TBCもビックリです。そして風に吹かれてめくれるネルの衣服(布きれ)。その背中には 3の入れ墨が。一護の位置からすると多分別のものも見えていたことでしょうが。
藍染さんが意味のない十刃の招集をした時には十刃はちゃんと10人いたので、今のネルはやはりドルドーニさんのように十刃落ちの扱いになっているんでしょうか。
幼児ネルの時にも見せたロイヤルガード的な能力は大人になっても健在。この分だと傷ついた一護のケガを治すのに大量の唾液がぶっかけられるかもしれません。絵的にはかなりマニアックなシチュエーションになりますが、ソッチ系の描写はわりと得意とする久保先生ですから、一部の読者の期待には応えてくれるかもしれません。ついでにネルの大好きな一護を傷つけたノイトラさんには執拗に股間を強打するという制裁が加えられることでしょう。



ドラキュラと天使さん(金未来杯読み切り)

うーん、なんだろう。何が悪いってわけではないんですけど、全てがどこかで見たような漫画なんですよね。1990年代くらいの漫画を読んでいる感覚があります。ちょっと探せば同じような設定・ストーリーの漫画はすぐ見つかりそう。パクりってわけではなく、使い古されていそうな話なんですよね。あと絵柄は今風なんですけど、キャラクターのデザインやネーミングセンスが微妙に古くさいのもそんな印象を受けてしまうのかも。

ところで、この話では人体の一番血色の良い箇所が唇なんで唇から血を吸うということになってますが、それってキスじゃなくて噛んでるんだよね。ある意味ディープキスかもしれないですけど。うわ、これなんてエロ漫画。あとで唇が蚊に刺された時みたいに腫れたりしないのかな。キスされたらタラコ唇になっていてムード台無しです。
あと、実際に人体で一番血液の流れが多い部分というのは、心尖部と、それぞれ左右の頚動脈、上腕動脈、尺骨動脈、大腿動脈の九ヶ所です。『バキ』でも出血した時に致命傷となる危険のある位置として紹介されていましたね。つまり、より効率的に血を吸おうと思ったら、心尖部(胸)に噛みつくのは難しいので、首筋か、手首か、脇のあたりか、太股内側のあたりに噛みつけばいいわけです。個人的には太股なんてなかなかマニアックでいいんじゃないかと思います。



テニスの王子様

「あ、悪魔だぁーーーーっ!!!」

人か魔か切原赤也
獣かそれ以下か
悪魔かそれ以上か

越前「せ…先輩殿。切原赤也…あれは人にござるか」

「このワカメ野郎」の罵倒を受けてデビル化した赤也。もはや赤也覚醒のシーンがホラー漫画のそれになっているんですが、えっと、今自分は何の漫画を読んでいたんだっけ。今の赤也なら人間のハラワタを素手で引き抜くくらいのことはやってのけそう。ていうか、これはそういうシーンにしか見えない。

切原赤也といえば、Googleで検索すると関連項目に「切原赤也 ドリーム小説」、「切原赤也 同盟」、「切原赤也 アンソロジー」、「切原赤也 待ち受け」などが出てくるくらいに人気の高いキャラクターですが、彼女たちは今の彼の姿をどういう思いで見ているのでしょうね。
ちなみに「乾貞治」で検索してみたら、関連項目に「乾貞治 キモい」とか出てきました。乾先輩超カワイソウ。

不二「彼はどこまで進化するんだ…」

何か根本的なところで間違っている感想です。あれを「進化」と言い切れる彼の思考もいい加減どうかしていますが。

デビル化してまずは海堂を(物理的な意味で)血祭りにあげるかと思ったら、海堂は直接狙わず乾を狙ってきた赤也。一見、デビル化して正気を失っているように見えますが、実は冷静です。海堂が何か叫んでいますが、相手に返されないところを狙うのはスポーツとしてはごく当然の判断です。自分を「ワカメ野郎」呼ばわりした仁王先輩にも襲いかからないところを見ると、見た目よりは冷静に状況を判断しているようです。
そして攻略の糸口を見つけたとばかりに赤也に攻撃される乾。いつの間にか当たり前のようにポイント=相手をダウンさせるに変わっているのですが、それはもう突っ込むだけヤボというものですね。
赤也「よっしゃ!パターン入った」



魔人探偵脳噛ネウロ

桂木弥子「血迷われたか」
桂木遥「何と?」
桂木弥子「ドリルとノコギリでケーキを作ることはできぬ。風船と油絵の具は食すことすらできぬ。ならばこの料理……このような料理と呼ぶに値せぬ見せ物にて台所を汚したとあれば、いよいよもって美和子殿に申し開き出来ぬ破目に陥り申す」
桂木遥「否!見られい、弥子」
桂木弥子「……」
桂木遥「不屈の精神を持った料理家にあっては、自己に与えられた苛酷な食材こそ、かえってその若い闘魂を揺さぶりついには…」

それはおよそ一切の流派に
聞いたことも見たこともない
奇怪な料理であった

美和子「ああ、あれこそは遥さま必勝の料理、遥特製ケーキ(?)のお姿…」
ネウロ「弥子…食ってくださいまし。えぐい、えぐいえぐい料理を」

弥子「(ケーキを見て)怪物め」


久々の日常編。「少しの間楽しい話を紹介します」とあるので、しばらくは事件も起きない弥子の家庭や学校を舞台にしたお話が続きそうです。普段から弥子の日常生活の方に照明が当たることは少ないので、こっち方面での話の掘り下げに期待したいです。いい加減、叶絵以外の弥子の学友も登場させてあげてほしいところです。
ただ逆に言うと、この展開が終わってシックスとの対決編に入っていくと、楽しい話なんてできなくなってくるということにもなります。この先アンドリューやアイが死んだ時のようなえげつない展開がやってくることも予想できるので、今の内に明るい話をやってしまおうというつもりとも思われます。

今回は弥子の母の手料理のお話。『ネウロ』のコミックを買っている人は知っていることですが、遥ママの料理はガラスのおはじきを食べても大丈夫な弥子をして「殺人的に下手」と言わしめたほど。予想通り彼女の料理の異常性がネタになりましたが、その度合いは斜め上をいっていました。餃子を作るのに接着剤を使っていたのがまだ割とまともに思えてくるから不思議です。例えるなら、テニスの試合をしているはずなのに突然選手がデビル化して相手を血祭りにあげてきたのを見たような衝撃でしょうか。

もはや料理ってレベルじゃねーぞと言われそうな遥ママの料理ですが、少なくともケーキを作る過程において、
素材:卵や粉
調理法:焼く
ケーキらしい要素:ふっくらさせる、色を付ける
という基本的な要素は押さえているようです。ただズレているのはそれらを物理的にではなく概念のレベルで認識しているために、「ふっくらさせる=風船を入れる」という発想になってしまうのでしょう。

なんだかんだでシックスの存在で不安な気持ちになっていた弥子のことを気にかけていた遥ママ。

桂木遥「私でもいいし、友達でも、さっきのネウロ君でもいいし、誰かと一緒に楽しく過ごして忘れちゃえ」

イメージ映像に笹塚や笛吹がいないのは「警察関係者=シックスとの対決」に繋がってくるからでしょうか。
何のプレイ用かわからない極太鎖を持ったネウロや浅田はともかく、陳大和さんがいるのはなぜなのか。危篤と回復を繰り返している人に安らぎを求めちゃいけないと思う。


2007/9/13


ジャンプ感想(2007年41号)

BLEACH

・今週のあらすじ
た…大変ッス!ネルがでかくなったッス!巨乳になったッス!
これじゃあロリ要員に使えないッス!!
しかもノイトラ様に後ろからヤられて記憶をなくしていたらしいッス!
ノイトラ様オニ鬼畜ッス!変態ッス!やっぱり風天組は最高ス!

十刃時代の記憶をなくしていました、ということで、早くも読者に突っ込まれそうな矛盾点にはフォローを入れてきました。この辺のフォローの早さはさすがです。



魔人探偵脳噛ネウロ

シックス「同じ理由で、我が一族を知る人間は…その異質を「病気シック」と解釈した」

病気といえば思い出すのは本城刹那に起きていた原因不明の脳の病気。彼女の症状についても「悪意の固まりのような病気」と評されていたので、「悪意」の一族であるシックスの血族が関わっている可能性もありますね。

シックス「同じ異質同士…気に入ると思ったんだがな、このプレゼント」

養殖『謎』のプレゼント、これ、神経を逆なでするつもりでわざとやっていたと思っていたんですが、シックスさんは大真面目だったようです。人間の魂とか食って生活している破面の人たちに紅茶をふるまった藍染様並みに空気の読めない人だったようです。
まあXもネウロが食料とする『謎』がどのような性質ものかは分かっていなかったようなので、断片的な情報しか持たないシックスには『謎』の品質なんてものは知りようもないところだったでしょうが。

せっかくの悪意の心のこもったプレゼント、それを無下にされたシックスの取った行動は…


べ、別に悲しくなんかないんだからね…!

スネちゃいました。

すごい豪快なツンぶりです。これが噂のデレツンというやつでしょうか。普通に無関係の人間が巻き添えになるのでかなりタチが悪いです。
失恋でもしようものなら、腹いせに国一つ滅ぼそうとするんでしょうね。悪い意味でスケールのでかい男です。逆恨みで魔法律協会を滅ぼそうとしたエンチューもいい勝負しているかもしれませんが。

ネウロと自分の人間に対する考えの違いを語るシックス。ネウロが人間を進化の可能性を持つ食料の源と考えているのに対し、シックスはその可能性を潰すことが自分たちがするべきことと考えます。

猿と人間

今週のこのシーンは個人的にかなり神がかった描写だったと思います。ギャグにはなっているんですがこの表現の秀逸さは松井節全開と言っていいでしょう。



ベルモンド

ロラン「なんてことだ…ついに5人組も最後の1人まできたのに!!こいつさえオトせば”仮面”の正体がわかるというのに!!」
ロラン「いよいよだ!!今夜5人の刺客を送りこんだ…”仮面”の正体が明らかになる!!」

すごい説明台詞。ロラン自重しろ。

で、”仮面”の正体についてはかなりやっちゃったな感があります。もう少し長い伏線を張って、そのキャラへの掘り下げをしてからやっていれば読者には「え、こいつが!?」というインパクトは出るんですが、大してキャラも立っていないうちから持って来ちゃっているんで、「なんだそりゃ」という印象の方が強いです。

あとボス格のはずだったゴシィスマが一番キャラが立ってないのが痛い。
一人目はきれい好き。ということで、その性格を利用した拷問をベルモンドは行いました。
二人目、三人目は双子。ということで、双子であることを利用した拷問をベルモンドは行いました。
四人目はバカのバカ力。ということで、普通に殺しました。「もう拷問とかめんどくせ(by ベルモンド)」
五人目は刺客のボス。ということで、一物を潰してオトしました。

こうして見ると劣化ぶりがひどいです。刺客も四人目まではかろうじて特徴を持っていたのに、最後のゴシィスマの特徴って、ただ「潰された人」です。最後にはこの作品のウリだった”魔女の力を使った”拷問そのものも否定されてしまいました。

初回は設定の妙味から面白くなることを期待していたんですが、どうにも残念な結果となってしまったようです。



テニスの王子様

海堂のレーザービームを顔面にくらって出血しながら吹き飛んだ赤也。
それに対する各人の反応はというと、

海堂「15分経ったぞコラ………立てよ」
「立てよ」じゃないよ。まず「ごめんなさい、大丈夫ですか」でしょうが。手塚部長から「ラケットは人を傷つける道具じゃない」って教わらなかったんですか。

青学テニス部員
人にボールをぶつけて流血させた先輩を見て、歓喜の声を上げているようです。なんですか、この虎眼流剣士みたいな人たちは。もしかして青学テニス部ではまず試合相手を伊達にして初めて一人前となれるという教えをしているんでしょうか。試合に勝つは易し、伊達にするは難し。これまで青学テニス部ではこうやって剣名を広めてきたんですか。手塚部長も実は「ラケットは人を傷つける道具じゃない」とか言いながら試合相手を伊達にしてきたのかもしれません。マジ怖ェよこのテニス部。

越前(記憶喪失中)
マジ引きしてます。そりゃそうでしょう。記憶のないまま自分はこの部活のエースだったんだと教えられて、その部活というのが相手をラケットとボールを使用した暴力行為によって相手を叩き潰すものなんだと知れば、もう記憶なんて戻らなくてもいいから早く帰りたいと思うことでしょう。

仁王「このワカメ野郎」
鬼だこの先輩。ともあれ、これでデビル赤也覚醒のフラグが立ったようです。まだデビルの力を使いこなせていない赤也は、デビルの血を目覚めさせるのに一度重傷になる必要があるようですが、これで条件はそろいました。



ピューと吹く!ジャガー

ガマンやらないか


ガマンやらないか


ガマンやらないか


ガマンやらないか


阿部長巳がしているのはガマンではない
もっとおぞましい何かだ


阿部さんはハマー並みにコンスタントに笑いの取れるキャラになってきそうですね。
あとページ最後の次号予告欄なんですが、

「第298笛…/おわり  次号、阿部さんの飛行が、大気圏を越え宇宙へ到達!?」

ねーよ。
予告欄なんて誰も見ていないと思って好き勝手やってないですか。


2007/9/6


ジャンプ感想(2007年40号)

BLEACH

増殖ドンドチャッカに襲われる雨竜。まったく同じ姿形、同じ言葉をしゃべる連中が群れを成して襲ってくるのと戦うのって結構精神にくると思います。ナルトと戦った忍とか辛かったろうな(精神的な意味で)。あと同じように雨竜や阿散井なんかもわらわらと部屋中にあふれかえっているんですよね。阿散井クローンが卍解したら軽く同士討ちして全滅しそうですけど。

実は元十刃だったネル。なんかほんと後から取って付けてみましたな秘密が明かされたんですが、グランドフィッシャーの仮面割れといい、一護の父親が死神だった件といい、なんでこう後で回収ができなくなりそうな伏線を張りたがるんでしょう。ところで元十刃ってことは、あれですか、ネルにもドルドーニさんみたいに 102とか恥ずかしいナンバーが付与されているんでしょうか。そのわりにはドルドーニさんはネルのことは全く知らなかったようだし、ネルも十刃やその部下たちは雲の上の存在ですみたいなことを言っていた気がしましたが。まあ、次週でうまいことで説明を付けてくれるんでしょう。久保先生はどんな無茶な後出し設定をやっても、強引に辻褄を合わせるのは上手いのできれいにまとめてくれるでしょう。
さて、十刃時代のネルはどんな破面だったんでしょうね。これまでにネルが発揮した能力の一つは治癒力の高い唾液です。おそらくは死神の卯ノ花隊長のように十刃の回復役だったのでしょう。しかし口から出す唾液とも胃液ともつかないもので傷を治療するのが他の破面たちに不評で十刃落ちしたのかもしれません。または、やたらと人の股間に攻撃を加える行動がセクハラと苦情を受けて降格されたのかもしれません。



NARUTO

自来也「お前たち、クナイを振り回していたところを見ると、下っ端でも一応忍だな?」

額にしっかり正式な忍者の証である額当てを付けていたのにそこを見て忍と判断してくれない自来也も性格が悪いです。
ところでこの額当てのマーク、暁や抜け忍のように横一文字に傷が入れてありますね。雨の国ぐるみで暁に属しているってことなんでしょうかね。里長のペインが堂々と暁のユニフォーム来て外に出ちゃってますしね。

自来也が罠で作ったバーですが、看板に「飲み放題・500両」って、『サムライうさぎ』世界の貨幣価値にすれば5000万円ほどの価値になります。『NARUTO』世界で流通している貨幣がどれだけインフレが起きているかは分かりませんが、ボッタクリもいいところかもしれない。



魔人探偵脳噛ネウロ

常人が飲むと胃がただれる特性ローズヒップティーも、弥子なら普通においしく飲めそうです。つくづくこの場に弥子がいなかったことが残念です。胃袋なら弥子も人間の常識を軽く越えています。とりあえずビタミンCはとっても豊富そうですけどね。
シックスにお茶をすすめられるもやっぱり飲もうとすらしなかったネウロ。藍染様が十刃にふるまった紅茶並みのスルーのされようです。これまでネウロは『謎』と『瘴気』以外の何かしらの飲食物を口にするところは見せたことはないのですが、興味がないだけでなく生物学的構造上食べられなかったりするんでしょうか。

「悪意」を追求した定向進化を遂げたのがシックスの血族。7000年の間の継承を繰り返して発達した「悪意」の脳は、もはや人間とは別種のモノに進化を遂げていました。歴史の重みが違います。「ロマサガ2」の皇帝みたいな人ですね。電子ドラッグで引き起こされる程度の「悪意」などはシックスからすれば「すでにわれわれが2000年前に通過した場所だ!」といったところでしょう。
しかし、シックスは「脳」だけが定向進化を遂げた存在が自分たちだと言っていますが、X捕獲の時にシックスが見せた身体能力は完全に通常の人間レベルを上回っていました。身体の方は自分の「悪意」を存分にふるうためにシックスがまた別に改造を施しているんでしょうかね。そのための実験体だったのがXだったのかもしれません。Xに施した実験がうまくいったら自分にもXと同じ改造を施すつもりだったのかも。

それからシックスが自分の血族の話をしているシーンに、葛西らしき影も出ていますね。葛西も単に「悪意」の強さをシックスに認められて側仕えしているだけでなく、シックスの血筋も入っているんでしょうか。


「私は今、2階上にいた自分の親友を殺しました!!犯行現場からたった10秒で戻って来ました!!さて、どうやったでしょ〜〜かッ!?」

シックスがネウロの前に差し出したのはインスタント殺人事件の山。
戯れに無理矢理人殺しをさせているシックス。思いきりゲス野郎ぶりを見せてくれています。しかも、もはや『謎』とかいうレベルじゃない。殺害状況は丸見えになってるし。ああでも、2階上の部屋からたった10秒で戻ってきているのか。どうやって移動したのかが一応『謎』になるということですね。
そんな養殖『謎』の山を見たネウロの顔は今までにない不快そうな表情をしていました。悪意が生み出した純粋な『謎』を求めていたネウロからすれば、この養殖物の山は自分の美食嗜好を侮辱しているといっていい行為でしょう。今にも「この『謎』を作ったのは誰だぁっ?!」と雄山先生のように激怒しそうです。
ネウロと弥子、食に対するこだわりは二人とも共通しています。かつて弥子がシロタの薬物入り料理を食べた時も、弥子は「料理じゃない…食べるって事に対して…失礼な気がする」とまで言っています。この頃はまだ『ネウロ』の連載が始まったばかりの時でそれほど気にはなりませんでしたが、あのカマドウマでさえ美味しく食せる弥子が食べ物に対してここまで言いはなったのはかなり珍しいことです。この時のシロタの料理は「茹でたカマドウマにも劣る生ゴミです」と言われたようなものだったのです。



不恋愛戦隊ハヤタ・ジョー(読み切り)

もうパンツ漫画はいいってば。



サムライうさぎ

「これでマジで借金…チャラになンのか?」
田丸「なるなる!オレも千両借りてるし!!」
田丸「じゃ…明日から始めよっか!!借金ふみ倒す為に!!」

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        |    f\      ノ     ̄`丶.
        |    |  ヽ__ノー─-- 、_   )
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         | |          ,'  /
        /  ノ           |   ,'
      /   /             |  /
     _ノ /              ,ノ 〈
    (  〈              ヽ.__ \
     ヽ._>              \__)

こ、こいつら、何の呪いだ…

ダルマの着ぐるみをすれば借金がチャラになるって、どう見てもいかがわしいカルト宗教に引っかかった人たちです。みなさん、最高ですか!
田丸がどうやって借金をふみ倒すつもりなのか、ダルマの着ぐるみでどうやって借金をふみ倒すのか、現実逃避以外の解決策が思いつきません。『ネウロ』とは別のベクトルで先の読めない展開になってきました。



ムヒョとロージー

マリル「ティキが求めたのは只の破滅?」
リリー「否、否!母なる協会への愛の裏返し…!!歴史は常に想いに乱される」

これは何のエロ同人小説ですか?
こいつらは一体何を書いているんだ。ティキの行動が全ては「愛の裏返し」ってどんだけすごいツンデレぶりだったんだ。いやあ、人間って悪いことして死なない方がいいですね。自分が死んだ後でどんな恥ずかしいこと書かれるか分かったもんじゃないですから。死んでなくてもエンチューの方も後で「全てはムヒョへの愛の裏返しだった」とか書かれるのかもしれません。魔監獄のエンチューに彼らの書いたBL小説を差し入れたらエンチュー発狂してまたグレるかもしれません。

イサビ、禁書、フリオが消え、どうやら次の展開の伏線となるようです。最近の展開の急激さと掲載位置から終わらせに入っていると思っていたんですが、どうやら切り抜けたようですね。

戦いを終えたムヒョの仲間たちはというと、入院中の毒島さんは病院を脱走。そういや毒島さんが入院していたのって戦いで負ったケガの治療のためでしたっけ。普通にアルコール依存症の治療のためとばかり思っていて忘れていました。
そしてギンジに「何でもする」という約束を取り付けたキュラは観光に来た外人よろしく人間界で遊んでいました。ハラジュク・アキバ・メイドは手堅いところだと思います。
それにしてもキュラさん、明らかに人のものではない耳と尻尾を丸出しにして街を歩き回っているんですが大丈夫なんでしょうか。まあ最近は池袋の路上でもメイド姿が見られるくらいだし、場所が場所なら単なるコスプレとでも思ってくれるかもしれません。今のアメリカ人が日本を表す時の言葉は「スシ・フジヤマ・メイド」というくらいですから。もし今年7月にアニメ化された『シグルイ』がアメリカでも人気が出るようになったら、日本を表す言葉はきっと、「ブシ・ゾウモツ・ヌフゥ」になるのでしょう。
ところでギンジとキュラは男子トイレに籠もってナニをしてきたんでしょうね。満足そうにツヤツヤした顔をしているキュラと元気の素を搾り取られたような顔をしているギンジとの間にナニがあったのでしょうね。あと、キュラは当然人間界に寝泊まりする場所なんて持っていないでしょうから、おそらくはギンジの家に同棲居候しているわけですよね。どうやら家に帰り着くまで我慢できなくなったキュラの命令でコトに及んでしまったようです。



瞳のカトブレパス(最終回)

打ち切りの運命は逃れられませんでした。第一話から、作者のジョジョテイストぶりだけは注目されて話題にはなりやすかったようですが、内容自体はいまいち盛り上がらなかったな、と思いました。
この作品で一番残念だと思ったのは敵のデザイン、性格ともにまったく魅力がなかったところですかね。四凶が特にまずかったと言えますが、主人公サイドを引き立てる使い捨てとしてしか描いていないのがあからさまでした。

ただ、設定自体は結構読者の人気が出そうな要素を取ってきてはいたんですよね。
1. 一風変わったヒロイン(京都弁、大食い、変態扱い)
2. 自分の妖魔に取り込まれる危険性を承知で力を限界まで使う主人公
3. 肉親(兄)がラスボス
4. 強敵を倒したら、その強敵全ての強さを兼ね備える敵が出てくる(熾凶)

このパターンの成功例を簡単にあげると、
1. 『のだめカンタービレ』の野田恵、『ネウロ』の弥子、『げんしけん』の荻上、等
2. 『うしおととら』で獣の槍の力を使いすぎて妖怪化した潮
3. 『TRIGUN』、『バキ』、『MADARA』、等
4. 『キン肉マン』の悪魔将軍
しかし『カトブレパス』の場合、これらの設定がほとんどいかせていませんでした。

2のパターンは、本来予兆を少しずつ小出しにしていって長いスパンの中で使うべきもので、いきなり主人公がパワーアップ、でもこれは副作用があるんだよ、と急に言われてもご都合主義と感じられてしまうところのが多かったでしょう。『うしおととら』の場合は、潮が槍を使った後の後遺症を徐々に出していって、強敵、血袴戦で危険性は十分認識したうえで槍の全力を出して、ついには槍に取り込まれて暴走させることで緊迫感を出していました。潮が槍の力を使いすぎた理由が他人を助けるためだったというのも読者をぐいと惹きつけるいいやり方でした。
4での『キン肉マン』の場合、悪魔六騎士というトップクラスの正義超人たちがぎりぎりの戦いで勝った(一人は引き分け)強敵たちが合体して、そのパワー、スピード、テクニックなどを備えた敵が出てくるという分かりやすいけれど読者を強引に納得させる上手いやり方をしていました。「力はサンシャイン、テクニックはザ・ニンジャ、スピードはプラネットマン、残虐性はジャンクマン、ボディの強靭さはスニゲーター」と、その一人一人が立派に引き立っていたので、そんな強さを持つ悪魔将軍も十分に強敵だと感じることができました。「残虐性はジャンクマン」とか、この辺能力ではなく性格の話になってますけど、それでもジャンクマンという超人にインパクトがあったので「そりゃ恐ェ!」と思うことができました。『カトブレパス』の場合は、四凶の個性(性格、特殊能力等含めて)が立っていなかった(立たせる間もなくやられてしまった)ので、その本体の熾凶が出たよ、と言われても、「はあ…全然似てないですね…」と思うしかありませんでした。