くず鉄作りの海 - ジャンプ感想ログ(2008/06)

2008/6/25


ジャンプ感想(2008年30号)


ONE PIECE

成り行きで共犯者にされたとはいえ、キッドとローも大物賞金首らしくドンと構えたところを見せてくれました。それにしても「噂通りのイカレ具合」って、ルフィの評判てそういう方向で上がっているのか。

オークション会場を包囲する海軍を相手に共同戦線を張るルフィ、ユースタス、ローの三人。
ユースタスは「反転」、もしくは「移動の向きを変える」といった系統の能力。強さ云々はおいといて彼のキャラクターにしては意外と地味な能力です。
ローは結界のようなものを作りだし、結界内にいた海兵の首と胴体を分離、そして切り離された首と砲弾を等価交換。これって首が取れるところも含めて能力なんでしょうか。しかし、犠牲になった海兵は首だけの状態でも生きられているみたいですが、体の方は砲弾の爆撃で間違いなく粉々のミンチ状態になっているはずです。首だけの状態で生かされて、目の前で自分の体が粉砕されるところを見せられるという、なんともぞっとする拷問プレイです。普通に斬首するよりもはるかにえげつないです。
ローには”死の外科医”なんて通り名もついていますし、きっとこの能力をフル活用して少年誌には描けないような行為もたくさんやってきたのでしょう。彼の祖先をたどったら、『ネウロ』の血族の血筋にたどりつきそうです。もしかしたら、海兵が首を切り離されて生きているのは能力なんかではなく、チョコラータのようにどういう風に切断すれば死なせずに人間の首を切り離せるかを研究してきた結果なのかもしれません。



アイシールド21

セナを体に張り付かせたまま、大学生時代のジョナサン・ジョースターのような重機関車のような突進でゴールを目指す大和猛。後の富竹ジロウである。
セナの体重が48kgなので、体に約50kgの重りを付けた状態で疾走しているわけです。鷹の方も案外、空中戦でモン太が同じくらい飛べるようになったら、「これが俺の本当のプレイスタイルだ」と言って、モン太を体に張り付かせたまま空中を歩き続けるかもしれません。烈海王もドイルを背負った状態で水面を10メートル以上歩行しましたし、鷹も「2人だとさすがに沈むな」くらいの感覚で済んでしまうかもしれません。
阿近の時に彼が超反応で大和から離れたのは、大和に抱きついたままの状態で運送される構図に耐えられなかったからなのでしょう。いつも女を振り回す側だった男が逆に男に振り回される側になるというのは屈辱的なものだと思います。



どがしがでん!

「練馬与一…192cm94Kgという格闘家のような体を持つ男…それだけじゃない!!!」
(省略)
「主将の広瀬さんをケガで欠きながら…去年のウィンターカップ都大会三位になったメンバー!!!」
「面子だけなら…間違いなく都内オールスター!!!」

うわあ…
ものすごい説明台詞なうえに、説明台詞だけで先輩たちのすごさを表現しちゃったよ。しかもなんだろう、このインパクトのない面々は。「チェケェッ」とか絶対流行んねーよ。

「すげえ」
レギュラーメンバーが勢揃いだ…!!」

いや…部活で練習しに来てるんだからレギュラーメンバーが勢揃いして当然なんじゃないのか。正選手の先輩たちがそろって部活に来ただけなのに、なんでこの子はこんなに驚けるんだろう。むしろレギュラーメンバーがめったに勢揃いしない部活ってヤバいんじゃないのか。



こち亀

アンダーグランド1

アンダーグランド2

アンダーグランド3

アンダーグランド4

アンダーグランド5

アンダーグランド6



魔人探偵脳噛ネウロ

枕代わりにする適当なもの(段ボール)が見つかっていなかったら、今頃は吾代の頭の下には弥子の膝枕があったんだろうな。

吾代「そんな奴等…本当に存在すんのかよ?」

ヴァイジャヤの人間を超えた能力を体験し、そしてチー坊の最期の言葉を聞いたうえで感じた吾代の疑問。DRが始末された時に、シックスは「人間」と「血族」の決定的な差を薄い鉄板で例えていましたが、血族の中でもエリートであるはずのDRもそれくらい簡単に血族である資格を失い消されてしまっています。本城博士の情報から血族の根城の手がかりをつかんだように、この疑問が血族の致命的な欠点を暴く鍵となりそうです。

葛西「状況は最悪だ。もはやこんなひ弱なおじさんじゃ手に負えねえよ」

葛西のことだから、「ひ弱」を「火弱」と言い換えるくらいはしそうだったのに。
予定通りだったのは最初のDRの時まで。五本指二人目のテラでネウロにとどめを刺すはずが、人間(笹塚)の助太刀で失敗。そして三人目ヴァイジャヤも予定外の任務で「人間」相手に敗北することなってしまいました。五本指はもともとネウロを殺すためだけに組織されたものではないので、それがここまで戦力を消耗することになったのは血族側にとっても大きな痛手でありました。当初のネウロにとって非常に不利だった時点から状況はだいぶ好転してきています。
そして葛西の挑発でとうとう五本指の指揮官であるジェニュイン自身が動くことになりそうです。って、葛西自身は動く気あるんだろうか。なんだかんだでシックスが倒れた後でも最後の最後まで生き残って、『寄生獣』の浦上的なキャラクターになりそうです。
五本指の能力が木火土金水で来ているので、残るジェニュインは「金」と予想されますが、葛西に「魔女」と呼ばれているくらいですから、「金」だけではなく、火+水+木+金+土+日+月を操る程度の能力は持っているかもしれません。



サムライうさぎ

今私が気になっているのは、うさぎ道場と講武館との試合の行く末よりもマロとスズメの間に発生したフラグの行く末の方です。最終的には二人の間になんらかのゴールインが見られることを期待しています。

うさぎ道場の名声が上がったことに驚異を感じた清木自身の要請により、講武館とうさぎ道場との試合が決定されます。まだケガの癒えていない伍助も、「ベストコンディションになったら相手をしてやる」とジュニアをでまかせの言葉で挑発したマホメド・アライのように、相手の神経を逆なでするように挑発をかけられていたら超回復を見せていたかもしれませんが、今回はちゃんと体調を考慮しての取り決めでした。

宇田川夫婦の家に突如住み込みを始める伍助の母。
清比人の修行で成長しているとはいえ、清木との力量の差はまだ大きいと思われるので、伍助の大成長を果たすために講武館との試合数日前にうさぎSAGAを決行するものと予測していたのですが、どうもそれどころではなくなりそうです。ただ、まだ一ヶ月あるので、試合一週間くらい間に伍助母が帰郷し、「強くなりたくば喰らえ」という言葉を残して去っていく可能性もあります。


2008/6/18


ジャンプ感想(2008年29号)


アイシールド21

桜庭の事務所の社長はちゃんと本人の許可を取ってグッズを売ってるんだろうか。

泥門メンツが容赦なく潰しにいけるように、花梨が「男」という設定を流しておいたヒル魔。今の時代ならストレートにかわいい女性選手にするよりもむしろソッチにした方がウケる傾向もあるので、下手に女性キャラを増やしてヒロイン競合させるよりは本当に「実は男」設定にしてしまうのもありなのではないかと思います。

花梨の能力は”捕りやすさ”だけを追求したフローラルシュート。緊急事態に赤子の手をつかむように卵を包むようにほどよく脱力した消力シュートです。



キン肉マン(読み切り)

ジャンプ40周年記念、『キン肉マン』29周年記念企画で、20年ぶりに『キン肉マン』が少年ジャンプに掲載されました。それにしても今回の読み切り企画って、これに対してどういう感想を書いたかでジャンプ感想サイトの管理人の年代を特定させてしまう踏み絵企画だよなあ。

王位争奪戦から半年後。ビビンバとの結婚式当日に、スグルが仲間たちをキン肉ハウスに呼び集め、共に悪行超人と戦った仲間たちとの最後のガチスパーリングをするという話です。
過去に『キン肉マン』の読み切り企画は、連載中、連載終了後含めて何度かありましたが、正直短いページ数で話を盛り上げてきれいにまとめるのはうまくはない人たちだったので、痛い外し方をしていたことの方が多いです。なので今回の読み切り企画も読む前は不安だったのですが、総集編のように主要キャラをそれぞれ活躍させ、話もきれいに締めてありました。登場する技も過去の試合のダイジェストを兼ねており、『キン肉マン』の戦いの軌跡をなぞるかたちでもありました。最後の相手がテリーなのも泣けますね。
少なくとも『キン肉マン』をリアルタイムで読んできた読者にとっては悪くない内容だったと思います。
だけど、「超人」を「CHOJIN」と言い換えるのはやめてほしい。本編でも一度も言ってなかったろうが、ていうか、やっぱりやっちゃったよ。


スグル「ひと様の家に不法侵入を働くヤンキー超人!」

そういえば、初期のテリーの性格ってなかなか定まってなかったよなあ。

スグル「いつも訳のわからない屁理屈ばかりこねて重厚ぶってる若年寄!」

一番分からなかった理屈はジャングルジムのピラミッドパワーで毒素を抜いた時でした。
ところで側頭部の傷は…

スグル「私という美男子をさしおいて、貴公子を気取る仮面野郎!」

なんかロビンだけあんまり挑発になってないです。優遇されてるな。

スグル「いつもコーホーコーホーって口数少なく何考えてやがんのかわからん色黒男!」

ウォーズマンはシャイな性格ですから。

スグル「豪放磊落を売りにしてるが、一人ぼっちが大嫌いな淋しんぼう!」

なんかバッファローマンへの挑発だけ生々しくないですか?バッファローマンも内心リアルにヘコんでそう。

スグル「その他…せっかくの友の結婚の儀に、出席しようともしない不届きなやつらめ!」

とうとうその他大勢扱いか…
まあ、ブロッケンジュニアとウルフマンのモーストデンジャラスコンビといえば、その名の通り自分たちの命がモーストデンジャラスな活躍ぶりで、ビッグボンバーズと同レベルの業績でしたからね…「その他」と言われてもしょうがないか。ブロッケンジュニア単体でならそこそこいい活躍をしていたのに。
それでも『U世』で汚名の上塗りを続けたビッグボンバーズに比べればずっとマシな扱いですが。
そして共に悪魔六騎士との死闘を経たというのにこの場にいないジェロニモは、微妙に空気を読んでいるようで読めていなくて普通にスグルの結婚式の招待に応じて出席しちゃっていたんでしょうか。



REBORN!

>今回の話でγのロリコン疑惑は晴れましたが、代わりに「夜這い(に失敗する)男」のニックネームが付けられそうです。
先週こういう感想を書きましたが、スマン、ありゃウソだった。十分ロリコンフラグが立っていました。
マフィアの男が惚れた女性には失恋し、代わりにその女性の娘に惚れられるというビヨンド・ザ・グレイヴ展開。

獄寺とγがトークタイムに入った頃、山本は「この時代最強の剣士」と言われる幻騎士と遭遇。そういや「幻騎士」って彼の役職やジョブのようなものだと思っていたんですが、これが名前なんですね。まあ源氏名みたいなものなんでしょうが。しかし、それでもちょっとこのネーミングセンスにはエターナルフォースブリザード的な臭いがします。自己紹介する時も「俺の名前は幻騎士だ」って言うんですかね。ものすごく痛々しい空気が流れそうです。



ダブルアーツ

急に二人きりということを意識しだしてハァハァしながらシャワーを浴びているエルーがとても良かったです。今後も変に環境に慣れたりせず、常に恥じらいの気持ちは持ち続けてほしいものです。
しかし、「寝床を作る」という言葉だけで激しくうろたえていたエルーはどんだけアダルトストロベリーな方向で妄想を巡らせていたんでしょう。山籠もりをして熊を仕留めることをテニスの特訓と言い張るくらいに解釈の幅を広げていないと「寝床作り」を性交渉に結びつけることはできませんよ。
それにしても、エルーのリアクションは合格点なんですが、キリの反応がやっぱり淡泊すぎる。彼には少し『To LOVE る』の主人公を見習ってほしいところです。



To LOVE る

美柑「知らないよね、あんたは…私たちが…血の繋がった兄妹じゃないって事…」

まじめなシーンなんですけど、とうとうそこまでやってしまったかと、今週のジャンプで一番笑ったシーンでもありました。

美柑「そんなドラマみたいな展開あるわけないじゃん!」

ドラマでもやらねえよ。それなんてエ(ry

さすがにただなんとなく言ってみただけ、なんてことはないと思うので、本当に血の繋がってない兄妹設定だったりするのでしょう。血が繋がっていない=今後リトを巡る恋愛関係に美柑も参入してくる可能性は十二分なわけで、ただでさえリトの気持ちがララと西連寺で天秤状態になっている最中に、そこに血の繋がっていない妹を参入させて話をさらにこじれる方向に持って行く度胸がすごいです。そしてそんな最中でも古手川は蚊帳の外なんだろうなあ。



こち亀

一発ギャグ卍



PSYREN

イアンは何人か人を殺してそうな顔してるなあ。
どう見ても「癒し」系とは対極に位置しているキュア使いイアンは、天然物のPSI使いで、ドリフトではありませんでした。スタンド使いにも「矢」で目覚めた後天型と生まれついてのスタンド能力者がいるようなものでしょうか。

飛龍の様子を見に祭の部屋を訪れるもイアンに閉め出されそうになる雨宮。当然のように彼女の四方八方に広がっている導火線に火を付けてしまうわけで、ドアの形が変わるくらいにノックすることで抗議の意志を見せてくれました。これには殺人鬼もビビッて素直に引き下がらざるをえません。
今いるのが恩師の部屋だということなんてすでに頭にないでしょうし、彼女に関してはドアを人間に置き換えることにすら何の躊躇いも持たないかもしれません。
祭のマンションではイアンやら影虎やら、胡散臭い外国人やどう見てもカタギではない人が出入りしていたり、ドアが変形するくらいにノックされていたり、その部屋の主はいつも飲んだくれていたりで、とても近隣の住民からは良い評価を得られているとは思えません。こんな状況下では祭が一つのマンションに落ち着くことができる期間も短いのではないかと思います。
それとも、ここまでいってしまうともう、近隣のカタギの住人たちにとってはクレームをあげることすら怖くて何も言えないのでしょうか。彼女のマンションでの私生活にクレームが入る時はきっと、マンションの管理人なんか通さずに、警察が捜査令状を持ってやってくるはずです。



魔人探偵脳噛ネウロ

従順に夫に従い続けた結果、血族として受け継いだ知識を搾取され続けて死んでいったチー坊の母親。チー坊のママなので略してチーママです。
これが原因となってチー坊は、自分も母親のように利用されて使い捨てられないための力を求めるようになっていました。そしてそんな時にシックスが現れることで、チー坊は父親を血族の知識で殺してのけることで自由になり、血族として目覚めることになりました。
今回もチー坊の回想シーンではジェニュインのコスプレがあると期待していたのですが、彼女が着ていたのはいつもの露出度の高い服でした。シチュエーション的には白衣を着るチャンスだったというのにそれをふいにしてしまったのは勿体ないです。
それにしても、目ン玉ボーンと飛び出す猛毒で殺してのけるという、ギャグだったはずの前フリをシリアスシーンで本当にやってのけてしまうという珍しいパターンでした。これとは逆のパターンならよくあるのですが。そしてチーママは、薬草の中にそんなアメコミ的驚愕の表情をリアルでやれるような愉快な毒草を混ぜておいて何をするつもりだったのか。

水を操るDR、土を操るテラ、火を操る葛西、そして木(植物)を操る能力を持つヴァイジャヤと、五本指の能力はストレートに木火土金水で来るようです。次はいよいよ葛西の出番ですかね。元々葛西は警察関係者の始末の役割を与えられていたようなので、笹塚+笛吹たちが葛西に立ち向かうことになりそうです。


2008/6/12


ジャンプ感想(2008年28号)


ONE PIECE

やっとルフィが殴ってくれた!
予定通りに予想通りの展開とはいえ、天竜人の嫌な奴加減の前フリをさんざん溜めてきてようやくここで発散されたカタルシスは爽快なものがあります。力みなくして開放のカタルシスはありえません。モンクならあともう一回溜めていたら自爆していたところでした。
その反面、キレやすくて一番悪行を重ねていたことでルーキーナンバーワンの賞金首だったユースタス・キッドは、天竜人を前にしてもブツブツ言っていただけで”小悪党”止まりの男だったという印象です。大型ルーキーと言われていたベラミー(故)を思い起こさせます。ルフィかトラファルガーあたりの噛ませ犬ENDになりそうな予感。



トリコ

トリコがイクラ食ってる車内、イクラの臭いが充満してきっついことになってそうです。そういや新井理恵氏の4コマ漫画『x(ペケ)』で、イクラ好きの男が寿司屋で「ダニが湧こうが蛆が湧こうが部屋中イクラ敷き詰めてイクラ飲み飲み泳いでみたい」と語る話を思い出しました。
私もイクラは好きですが、イクラオンリーで大鍋一杯の山盛りを食わせてやると言われたら辞退します。芥川龍之介の『芋粥』じゃないんだから。それに鍋の底の方とかきっと重みでイクラがブジュブジュ潰れてバブルスライム状になってますよ。

反射運動で展開の整合性を付けているところは良かったと思います。事実を土台に強引だけどスケールの大きいフィクションを組み立てて読者を納得させるやり方は『バキ』に似たところがありますね(「三戦」でジェットコースーターとか「消力」理論とか)。これを食欲ではなく性欲に当てはめると、「くやしい…でも…感じちゃう!」も反射運動の一種と言えますね。



ダブルアーツ

街に到着するなり、三人の路銀を横領してチェリー狩りに出向いてしまったスイ。しかも以前住んでいた街では乱交だけじゃ飽きたらず、万引き、食い逃げ、暴力行為は当たり前で、ガゼルよりも真っ先に警察の捕縛対象になっていそうなものなのですが、範馬勇次郎やオリバのようにスイを逮捕することのできる実力を持つ機関が存在しないことで無理矢理にアンチェインな生活を認めさせていたのでしょうか。さすが純血の戦闘民族です。

武術家ファランは怖そうな外見とは反対に、お子様ランチを旗付き指定で注文する人でした。花山薫も行きつけの定食屋ではオムライスを旗付きで注文していましたし、同じタイプの漢なのかもしれません。あとはメイド喫茶でメロンソーダをお召し上がりになれば完璧です。もちろん死を覚悟して注文を取りに来たメイドさんに「バニラアイスを乗せるのを忘れずにな」と念を押すのも忘れません。



アイシールド21

本庄鷹
能力:空を飛ぶ程度の能力

大和猛
能力:運命を操る程度の能力

主役とラスボスクラスの能力の敵を相手に泥門は予想通り初っ端は押され気味です。こりゃあエイプマンがいくら「キャッチMAX!」と意気込んだって勝てるわけないですよね。ただ、圧倒的実力の違いを見せつけられるという展開はすでに神龍寺戦でやってしまっているので、”最強”相手であればこのくらいの苦戦はまだ十分に予想の範囲内でインパクトには欠けます。鷹が空を飛んじゃったのは完全に予想外でしたけどね。
ああでも、空中浮遊も予知能力も、どちらも『テニプリ』が通過済みの場所でした。ラストバトルなんだからセナも大和もオーラを出したりタックルで相手を観客席まで吹っ飛ばすくらいはしてもかまわないんじゃないかって思ってしまう発想はやっぱり『テニプリ』が残した影響が大きいなあ。



どがしがでん

・愛を育む→バスケの愛を
・一緒に暮らす→寮に入って
で、特にそれ以上そっち方面での進展はなさそうで、普通にスポーツ漫画をやるようで肩すかしでした。スポーツ描写に関しては期待はしていなかったので、そっち方向でハジけてくれなかったことに残念な気持ちがあります。
ところで、中学で三年間人並み以上の練習をしてきたはずなのに普通のパス(ちょっと力はいってるのかもしれないけど)もまともに取れないって、才能以前の問題じゃないだろうか。



REBORN!

幻騎士「綺麗な顔してるだろ、死んでるんだぜ、それ…」
γ「ボスを守るのが、部下の務めなのに…」

γの回想風景を見ると、
→ボスに夜這いをかける(真ん中)
→ボスに撃たれて入院(左下)
という流れにしか見えないんですが。「あっはっは!リアルで撃っちゃったよごめーん」みたいな感じなんでしょうか。
というかこいつ、「ボスを守る」とか言いながら思い切りルパンダイブ三秒前な夜這い行為に及んでいたのかよ。今回の話でγのロリコン疑惑は晴れましたが、代わりに「夜這い(に失敗する)男」のニックネームが付けられそうです。



魔人探偵脳噛ネウロ

今週、塀の中で志朗田がカブられた危機感を覚えているところだと思います。
ドーピングコンソメ状態で吾代を追いつめるヴァイジャヤ。吾代の挑発に血管みなぎらせてギンギンになって吾代を襲おうとします。安い挑発に簡単に乗ってしまったわけですが、この辺はいくら血族といっても年の若さゆえの精神的な弱さでしょうか。ヴァイジャヤがもう少し年齢と経験を重ねていれば、ブチ切れながらもこんな風に自分を抑えることくらいはできたはずです。

チー坊

ヴァイジャヤ「わたしはまだ目標の暗殺をすませてなかった。これはうかつと言うべきだろう………貴重なアドバイスだったよ」
吾代「血族ってのはタイヘンなものだ。血族としては、人間に挑発されていちいち反応していたのでは血族の沽券にかかわる。当たらずとも遠からずってとこだろう」

笹塚がヴァイジャヤに傷を負わせ、隙をついた吾代がヴァイジャヤの毒を奪って逆にヴァイジャヤに使用する。チー坊は笹塚のマグナムでバックから狙撃され、その穴に吾代からは座薬形の危ない薬を突っ込まれてしまいました。
ゴボゴボとDRやテラ以上にひどい死に方をしそうなんですが、ヴァイジャヤとの戦いはこれで決着でしょうか。どうも吾代に攻撃をくらうまでが隙がありすぎるようにも見えましたが。
まだこれで終わりでないとしたら、ヴァイジャヤは自分の毒の対抗剤くらいはすでに注入済みで致命傷とはならないか、もしくは体中にいろんな薬物が回りまくって薬物と滅び行く肉体とのせめぎ合いの果てに薬物を凌駕する例外の存在に進化してしまうかもしれません。最終的には骨延長手術で2メートルを超す大男になり、もう誰にもチンケのチー坊だなんて言わせない姿で帰ってくるのでしょう。
ただ、今のところ五本指も最強死刑囚ほどのしぶとさとしつこさは持っていなかったので、松井先生がそんなに戦いを長引かせることはなさそうです。


2008/6/4


ジャンプ感想(2008年27号)


どがしがでん(新連載)

タイトルが『とがしかでん(富樫禍伝)』に見えた。

弐足丈「春吉…お前が補欠だった理由…わかるか?”その1”はこれだ」
弐足丈「ひゃはァ!やっぱりなァ!!ボールが来ると焦ってキャッチミスする!まだまだあるぜェェェ!!!
春吉「(やっぱりだ………丈くんは……)」
弐足丈「”その2ィ”!!DFが来るとビビって背中をむける。これが理由”その2”だ」
春吉「(なんて……優しいんだ……!!!)」
春吉「言われなければ秒殺だったかもしれない。あえて教えてくれてる。そして導いてくれてる…どうすればより強くなれるか…」

と、そんなツッパリビーストハンターのような元同級生の教えでバスケの才能が目覚めた主人公が、「あててんのよ」のお嬢様に気に入られて愛を育むことになるというお話でした。

まあ、スポーツ描写の方はどうでもいいので、お嬢様曰く「純粋な”白”」な春吉少年がお嬢様に調教されて染められていく、愛読者アンケートで言えば「3. B」の展開に期待しています。



ONE PIECE

アプー「正気か!?世界政府………!!!」
ドレーク「”白ひげ”の船の2番隊隊長、火拳のエースの”公開処刑”が確定した」
海賊「え!?……ええ〜〜〜〜!!?そんな事したら”白ひげ”が動くのでは!!?」

    ,ィィr--  ..__、
   ル! { ウルージ `ヽ,       ∧
  N { l `    ,、   i _|\/ ∨ ∨
  ゝヽ   _,,ィjjハ、   | \
  `ニr‐tミ-rr‐tュ<≧rヘ   > つまり
     {___,リ ヽ二´ノ  }ソ ∠ 戦争が起きる
    '、 `,-_-ュ  u /|   ∠  ということなんだ!!!
      ヽ`┴ ' //l\  |/\∧  /
--─‐ァ'| `ニ--‐'´ /  |`ー ..__   `´
    く__レ1;';';';>、  / __ |  ,=、 ___
   「 ∧ 7;';';'| ヽ/ _,|‐、|」 |L..! {L..l ))
   |  |::.V;';';';'| /.:.|トl`´.! l _,,,l | _,,|  , -,
    ! |:.:.:l;;';';';'|/.:.:.:||=|=; | |   | | .l / 〃 ))
    l |:.:.:.:l;';';'/.:.:.:.:| ! ヽ \!‐=:l/ `:lj  7
    | |:.:.:.:.l;'/.:.:.:.:.:.! ヽ:::\::  ::::|  ::l /

な、なんだってーー!!!

捕らえた高額の懸賞金がかかっているであろう大物の海賊を公開処刑するという、彼らの役割を考えれば割と当然と思えることをしようとしているだけなのに正気すら疑われてしまう海軍。それだけ白ひげの勢力が、政治権力と癒着するくらいに拡大しているマフィアのように、迂闊に刺激できないくらいにのさばっているということなんですかね。
それとも、エースが黒ひげを追っていた理由が仲間の船員を殺した裏切りへの報復だったので、白ひげ海賊団のメンバー1人を殺せばその報復が完了するまでは白ひげ海賊団の全員がやってくるという零崎一賊のように面倒な連中なのかもしれません。



トリコ

トリコの「お菓子の家」に競りの様子など、こう展開させれば面白くなる、こういう小ネタを挟んでいけば読者が楽しんでくれる、ということを意識して描いているなというのが分かる内容でした。『たけし』の頃はわりといきあたりばったりな内容も多かったので、こういうところは変わったなと思うところです。

昔「TVチャンピオン」だかでリアル「お菓子の家」(ミニチュアサイズなどではなく人が入れるくらいのサイズのもの)を作るというのをやっていたのを見たことがありますが、こういうのって子供の憧れのようなもので、そこの生活風景を描くだけでも見ているのは面白いものです。
ただ、実際にそこで「生活」するということを考えると、四方八方に食べ物がむき出しの状態で置かれ続けているわけで、衛生的にとても心配になります。トリコの家など実際に虫がたかっているわけですし。寝ている時もチョコレートやら飴やらの臭いに悩まされて安眠はできなさそうですし、キッチンは不要としても、風呂やトイレの設備ついてはとんでもないことになりそうです。便器が白飴とかホワイトチョコレートでできていても嬉しくないよなあ。TVでやったら「食べ物を粗末に扱うな」っていう苦情が来そうだし、「スタッフが後でおいしくいただきました」ってわけにもいかないし。

「先日、一両20億する「グルメ戦車」を出動させましたが…見事ひっくり返されました…重さ40トンの戦車がです」

「グルメ戦車」が意味分からなすぎて思わず笑っちゃいましたよ。なんでも「グルメ」って付ければいいという投げやりぶりが爽快です。そのうちグルメ海軍とかグルメ皇帝とか出てくるんだろうな。



NARUTO

鷹は飛ぶんじゃ!



魔人探偵脳噛ネウロ(Cカラー)

・第3回キャラクター人気投票結果発表

第1位:脳噛ネウロ(1→1)
第2位:石垣筍(43→2)
第3位:桂木弥子(2→3)
第4位:篚口結也
第5位:笹塚衛士
第6位:筑紫候平
第7位:笛吹直大
第8位:X
第9位:ネウ子
第10位:早乙女國春

石垣が2位……だと…?
大量の組織票を抱えて引きつっている石垣が描かれていて、どうやらそんな動きがあったようですが、石垣ならそれもネタになるので笑って済ませられるところでしょう。石垣を応援する人たちの組織票というよりは石垣に同情する人たちの組織票という感じですし。次はレモン石鹸(24位)に負けたDR(25位)を応援してあげてください。

石垣の予想外のぬふぁーんなランクアップはありましたが、上位陣は割といつもの鉄板の顔揃えでした。
カオスなキャラのランクインでは、2コマだけの登場だったネウ子(9位)や、うらぎり君(18位)が上位に入ってきていました。
シックス(19位)、葛西(22位)は投票時期の活躍が少なかったせいかあまり順位はふるわず。そして睦月(29位)、等々力(30位)は予想外に低順位でした。やはり等々力には一度豹変はじけた姿を見せて筑紫や笛吹のように意外な一面を見せてもらう必要がありそうです。


・本編感想

弥子の太股率の高い回でした。そしてその太股を膝枕で独占している吾代。
重傷とはいえ致命傷を免れることもできましたし、一見災難な目に遭っているように見えて、同時に幸いな目も享受しています。

幻術などではなく本当に刺されていた吾代。なんとか急所は外していたといっても、この世界には回復魔法の使い手はいないので、普通に入院して吾代は以降の血族との戦いにはリタイアすることになりそうです。スタンド使いなら、腹を貫通されてもガムテープとホッチキスで傷口を塞いでおけば数日後には回復するのですが。本城博士に任せておけば、損傷した内臓の部品くらいは段ボールで作ってくれそうです。
車の周囲にできた溝も植物を利用したトリックでした。直接車の方を壊さなかったのは時間がかかるからと見ればいいですか。大木一本を槍投げしてみせるくらいならできなくもなさそうなんですが。
Xの強化細胞+植物の力でテラを超える身体能力を発揮するヴァイジャヤ。胃袋に寄生させた植物の成分は血管中を駆け巡り、血管から注入(たべ)ることでさらに数倍の効果を発揮。
飛んでくる大木を見て「発想のスケールで負けた」というシチュエーションで、パワーだけなら究極生物並にありそうです。
45口径クラスの拳銃で撃っても、車で轢き逃げアタックをしてもピンピンしているホラー映画のモンスターのような敵を相手に、状況はどんどん絶望的になっていきます。しかもこのTウィルスゾンビはいろんな特殊能力まで持っているからさらにタチが悪い。



アイシールド21 鷹は飛ぶんじゃ編



鷹(ビィン ビィン ビィン ビィン)

スポーツ漫画で空中歩行という、一人だけスペックが『ONE PIECE』か『BLEACH』基準というひどいチートぶりを見せる鷹。鍛錬によって到達し得る領域を明らかに凌ぐ跳躍とかいうレベルじゃありません。
ほんとにどういう原理で鷹が空中でビィンビィンしているのかよく分からないのですが、空中の右足が下に落ちる前に左足を上に上げるとかいう理論じゃないですよね。もう少しまともに考えれば直立姿勢を維持したままでハイジャンプできるということなのかと思うのですが、でもどう見ても空中を歩いているよなあ。問題はない!!15メートルまでなら!!!ということなんでしょうか。



PSYREN

通常なら、今週の展開で「もうこの漫画のヒロインは望月でいいよ」という発想が出てきそうなものなのですが、飛龍の瀕死体を前にどう見ても正気を失った目を見せたり、飛龍に抱きつく望月を見て鎖鎌で刺そうとしたり、その次には子供のように泣きじゃくったり、相変わらず虎眼先生よりも不安定で(周囲の人間の命が)危険な百面相を見せることで雨宮さんもさらに濃いヒロインぶりを見せてキャラクターの立ち具合が全く負けていません。

望月「朧だ。朧と呼んでくれていいよ、アゲハ君」

さりげなくお互いを下の名前で呼ぶ関係にしようとする望月。

飛龍は望月が回復魔法に目覚めたことで一命を取り留めました。FFで言えば、黒魔道士(アゲハ)、召喚士(飛龍)、バーサーカー(雨宮)、白魔導士(望月)がそろったところなので、バランスからすると残りのカブトはシーフか忍者あたりの性能に落ち着きそうです。

「おれはしょうきにもどった!」タツオ。しかし、アゲハのバーストでコアを「アーーッ」されて「力を失った」と言っているので、飛龍に別れだけ告げて死亡のようです。
逆にここでタツオが生き延びた場合、タブーに関する情報を一気にタツオから引き出すことができますが、展開的に話の中心となるサイレン世界の秘密についてはぎりぎりまで隠しておいてくれていた方がいいでしょう。