くず鉄作りの海 - ジャンプ感想ログ(2008/)

2008/11/26


ジャンプ感想(2008年52号)


BLEACH

「脇差ってのは刀じゃ戦いづらい場所で戦うときに抜くもんだよ。刀といっしょに使うもんじゃないの」

刀がモーニングスターに変化したり触手になって襲ったりするような世界でそんな普通のことを言われても、なんだか場違いな発言にしか聞こえませんが。破面にとっての斬魄刀って文字通りお飾りだし。というかこの人まだ始解すらしてないんですね。なぜ全力どころか一割の力を出すことすら惜しむのか。
一方、京楽といっしょにいた浮竹はというと、仲間たちが傷つきながら死闘を繰り広げている戦場の最中で正座で待機していました。京楽以上のやる気のなさです。多対一が不公平だというのなら三対一で苦戦していた松本の手助けでもしてあげればいいのに。
そしてお互いにヒマしていたパンツ幼女に「やらないか」と誘われるも「それはだめだ!」と即座に拒否。そうだよね、相手はまだ子供だもんね。一方パンツ幼女の方は自分は破面だから実年齢は100歳を軽く越えているから大丈夫だよお兄ちゃん的な感じの理屈を出し始めましたが、厳格な浮竹は見た目が幼女だからNGと最近の世間の情勢を考慮した発言を返します。
さらに「うちに帰って鞠でもついてなさい!」と年齢がばれる(数百歳くらい)ような叱責をしてこのパンツ幼女をおうちに帰そうとしますがこれは逆効果。さすがに相手をなめくさるにも程があります。

帰刃形態を現したハリベル配下の三破面。それぞれの左腕を千切って融合モンスターを誕生させました。モンスターカード3体を生け贄に捧げた融合召喚ですからかなり強いはずです。特殊効果も当然あるでしょう。それにしても口喧嘩ばかりしているわりには戦う時は常に連携を取っていて仲いいんですね。破面にしてはかなりレアな協力して戦うということを知っている子たちです。ただ、これがいかにも取って置きの手っぽい言い回しなので、この融合モンスターの破壊=三破面の撃破という諸刃の剣ということもありえそうです。
「長引かせた方が面倒そうだ」という台詞に三対二の戦いを描かないといけない作者の本心が見え隠れしているようにも感じられるこの状況、ここに至って無駄に戦いが長引くだけの展開を挟むとも思えませんし、このキメラクリーチャーで決着に持ち込む腹づもりなのではと思われます。



ONE PIECE

サンジは 地獄に いました。

どうしてこんなことになったのか、私にはわかりません。



魔人探偵脳噛ネウロ

穂村

穂村に火を使った犯罪方法を仕込んだのは葛西なので、穂村の話が持ち出されるのは分かりますが、とりあえず突っ込みたいのは…

・電子ドラッグ洗脳時の穂村(最終形態)

穂村

なんで回想の中でズボンの上げ幅が進化しているんだよ。
明らかにズボンの着こなし方が変わっているじゃねーか。社会の窓から顔を出すという我々のファッションの常識をディスるかのような彼の姿はもはやズボンそのものか闇人甲式に乗っ取られたとしか見えません。このまま進化を続けていったらどんどんズボンの位置が上がっていき、いずれはズボンが頭部をすり抜けて人の衣服という制限された境地を脱し、人の肉体から解脱してしまうのかもしれません。自分が今何を言っているのかも分かりません。

石垣「おまえは今日から、俺の事を先輩と呼べ」
石垣「…俺たちは刑事だよ新入り。今こそあの人の言う通り、余計な事を考えず、目の前の仕事を全力でやろう」

いまだ笹塚の死のショックから立ち直れずにいた等々力に石垣が提案した「罰ゲーム」。
かっこいい石垣を初めて見た。きれいな石垣です。石垣の成長フラグは予想できましたが、「罰ゲーム」のにくい使い方にやっぱり泣けてきました。
今更気付きましたが、これまで等々力は石垣のことを一度も「先輩」と呼んだことがなかったんですね。当初から石垣を「お荷物」として見下していたので、そんな相手を笹塚と同じように「先輩」と呼ぶことには抵抗があったのでしょうが、ここでようやく等々力に認められるに至りました。そして「あなたには負けませんから!!…先輩!!」とちょっとツンデレチックな等々力がかわいいです。

そして二人の近しい人間の死を目の当たりにした弥子は…
ネウロとの決別。ネウロの「精一杯の幸あれ」という皮肉の言葉を背に、血族との戦いの渦中から逃げ出した弥子。
人間そのものを評価するようになったはずのネウロから向けられた「興味を無くした人間に対して向ける顔」。辛い思いをぶちまけたところで慰めてくれるような相手でないのは確かですが、弥子にとってはもっともきついトドメの一撃となりました。
普段の二人のやり取りなら、弥子がどんなに嫌がってもそれを楽しんで同行させていたのがネウロでしたが、今回は弥子が探偵として「進化」してきた自分の行いを否定したこと、ネウロもまた弥子に期待を裏切られたことに感情的になっていることが大きく違います。
この後心の折れてしまった弥子を支えるのは誰になるのか。これまでの展開からすればアヤが一番有力でしょうか。HAL編でネウロに自分の命を預けられた弥子の良きアドバイザーとなったのも彼女ですし、ここでまたアヤの声が必要となる時がくるのかもしれません。ただ、探偵としての自分を否定した弥子があえてアヤには会いにいかないという可能性もあり、その場合は吾代、遙ママの出番になるかもしれないです。
夕焼けの下の弥子の背中があまりにも悲しすぎます…



SKET DANCE

ボッスン「クラムチャウダーだったら3個ぐらいはもらわなきゃな」
姫子「うーん…せやな、そんならしゃあないか…」

ここでアンソニーが来ることは予想できていたのに実際に次のページをめくったらやっぱり笑ってしまいました。私の頭の中でアンソニーがエンポリオに変換されていただけになおさら。
というか、姫子の所持物がアンソニー3体しかない時点でボッスンも分かってて振ったよねこれ。



PSYREN

星将が出てきたところでテンションダウンしていた『PSYREN』でしたが、ここ数週の現代編は面白くなってきました。やっぱりこの作品はFチックな要素を前面に押し出すよりは、少し地味目に持って行った方が面白くなると思います。
そういえば第一話に出てきたアゲハからテレホンカードを奪おうとした二人組が再登場することもあるのかしらん。

全身を高熱で焼かれても生きていた影虎さん。さすがステゴロ喧嘩ヤクザ。口の中で銃弾を発破させられてもライフルの集中砲火を受けても生き延びることでしょう。しかし重傷であることは変わらないので治療は必要となるでしょうが、これがマツリに知られることになったら、あっちの世界の人であることを知られたくない影虎さんはまた、おばあちゃんのこいだ自転車が腹を貫通して死にかけた時のように誤魔化すんでしょうか。おばあちゃんがポイ捨てした煙草の火が全身に回ってこんなことになってしまったとか言うのかもしれません。



ぬらりひょんの孫

ここぞとばかりに権力争いに走る反リクオ分子や危機感の薄い幹部たちのせいでグダグダな会議となっている如良組の総会。十刃を従える藍染も最初はこんな苦労をしていたのかもしれません。
そこへ一喝を浴びせて登場したのは狒々の二代目の少年。私の記憶では、確か殺された狒々っておかめ面を付けた変態オヤジだったのですが、それが何をどうしたらビジュアル系の刀使いの子供が生まれてきたのでしょう。
そんな妖怪物語よりも『DOGS』に出てきそうな猩影くんですが、今はいかにも妖怪な風貌のぬらりひょんや隠神刑部狸のお爺ちゃんも若い頃はイケメンだったようなので、この猩影くんも成人したらおかめ面を付ける立派な変態に育つのかもしれません。夜のリクオのあのエイリアンチック後頭部もヘアスタイルじゃなくて実体みたいだしなあ。


2008/11/23


ジャンプ感想(2008年51号)


ONE PIECE

「東の海にはこんな諺があるという…”恋はいつでも!!ハリケーン”!!!」

すげえ名言来た!
と思ったら、これ、東の海でサンジが言っていたのか。なんかガッカリだ。
しかし、恋煩いで死ねるって羨ましいくらいに情熱的です。
そして、もしも九蛇島行きだったら「今日は死ぬにはいい日だ」と言ってこれこそが自分が追い求めたオールブルーの世界だと自己欺瞞をかけてでも本懐を遂げたことにして天寿を全うしそうだったそのサンジはというと、今頃どこにいるのやら。あなたは今どこで何をしていますか?この空の続く場所にいますか?



トリコ

GTロボは操縦者の実力・存在感までも再現可能ということで、GTロボ自体が四天王二人をビビらせるほどに強いわけではなく、最初にトリコたちが見たGTロボの操縦者がそれだけの実力者だったということのようです。逆に言えば、今ハッスルしているベイ操縦のGTロボはそこまで強いわけではなく、マジギレ状態のトリコにはそれほど苦戦させることなく倒されてしまう可能性があります。
GTロボの性能は五感全部がきっちり操縦者に再現されるそうですが、これってGTロボをボコボコに破壊されたら痛みで操縦者も死ぬこともありえるってことですかね。
ところで頭部に口に当たる部品が見あたらないGTロボですが、味覚を再現する時はどうやって食物を摂取するんでしょうか。一応感覚を再現するだけなら体構造を人間と同じにする必然性はないので、尻から食物を摂取するということもあり得るわけですが。フグクジラの洞窟にいたGTロボも、あの大量のフグクジラをお尻から美味しくいただいた可能性だってあります。



BLEACH

隊長格の砕蜂や狛村ですら一対一で従属官と戦っていたのに、なぜか自分一人だけ一対三で戦うという罰ゲームのようなことをやらされていた松本の窮地に助けに現れたのは、病み上がりの雛森でした。そしてここ数ヶ月ずっと炎の中に閉じこめられていた藍染もかつての自分の部下の霊圧に気付きます。藍染も市丸も、かつて隊長・副隊長という間柄だった雛森や吉良のことを気に留めていたのに、一人だけ気に留めてもらえなかった檜佐木はどんだけ影が薄いんだ。
ところでこの炎の、上下は塞がれていなさそうなんですがそこから抜け出せないものなんでしょうか。それともそこは空気を読んだ藍染たちが十刃たちの戦いのカタがつくまで待ってくれているんでしょうか。多分後者なんでしょうね。
イジメのような戦力分担をされた松本にとっては同格の副隊長の助っ人はありがたいところですが、しかし物理的にも精神的にも微妙な戦力であることは否めません。今はいいですが、いざ藍染と戦う時になって藍染に刃を向けた途端に背後から刺される心配だってあります。
今のヤンデレ気味の雛森なら逆に愛憎ゆえに藍染をメッタ刺しにする勢いで戦ってくれるかもしれませんが、しかし博打過ぎます。



魔人探偵脳噛ネウロ

自分の体に刻まれた「6」の字を見せた本城。笹塚を誘導させたのも、ヴァイジャヤとの戦いで不利な状況に追い込ませたのも、そして娘刹那を病気にさせたのも、全てシックスの指示に従った本城の手によるものでした。
人間でありながらシックスの存在に惹かれ、娘をシックスの気まぐれの悪意のおもちゃに捧げることにも逆らえなかった本城。全ての原因を知っていながら春川に何の手助けもできなかったのは彼がそれでもシックスの側についていたからでしたが、結果、刹那が無惨に死んでいったことは彼に他の誰でもなく自分自身を責めさせ続けることとなりました。

本城「ずっと…自分自身を殺したいほど憎んでた。世を捨て…死に場所を探してた」

かつて弥子に、刹那の病気の犯人は分かっていてその犯人を殺す機をずっと待っていると言っていましたが、それは自分を殺す機会をずっと待ち続けていたということでありました。
そして彼が偽ホームレスとなって各地を転々としていたのも、ダンボール好きとかそんな面白い理由などではなく、こんな重い理由があったとは…
笹塚を目の前で殺されるという出来事があったばかりだというのに、今度は本城の自殺。もうこれでもかというくらいに鬱展開に追い込まれている弥子の精神状態が心配でなりません。

脳の強さが不完全ゆえに記憶を失ったというXですが、今頃はその薬も完成していそうですし、今のイレブンはXの時のように記憶の喪失に悩まされることもなく脳の状態も安定していそうです。

──葛西善二郎は考える──
葛西「うちの国のサッカー代表が得点を入れられないのは…」
葛西「あれ実はわざと外してるんだぜ」
葛西「「シックス」に家族を人質にとられてんだ」

思わず「それはない」と突っ込みを入れたくなるところですが、シックスの性格を考えると本当にそんな意味のない嫌がらせもやりそうだから困ります。

葛西「長生きの秘訣は…玩具の歯車に徹する事さ」

長生きするためにシックスに従う葛西。歯車に徹しきれずに葛藤して自殺という選択肢を取った本城のことを考えるとなんとも皮肉な台詞です。
しかし、歯車というのはそれ一つなくても物が動かなくなるものであり、欠けては困るものでもあります。歯車にすらなれなかったパーツはシックスの気まぐれで腹ノコギリで自殺させられたり、何かと間違えられて踏み殺されたりするので、歯車の地位を保つのにも葛西はがんばって働かないといけません。
社会の歯車というとネガティブな意味で使われますが、本当に歯車になるにはある程度必要とされる存在にならないと、いくらでも入れ替えのきく小ネジ程度の部品にすらなれません。

葛西の放火準備の現場を捕らえた笛吹たち。今回は笹塚や外の協力者、そしてネウロの助けもなく、警察の、人間の力だけで血族に立ち向かうことになります。
そして葛西の右頭部の火傷の痕。いい年したおっさんがいつでもどこでもキャップをかぶり続けていたのは気になっていましたが、これを隠すためだったようです。筑紫の過去の回想に現れた葛西はキャップは付けていなかったので、警察との大立ち回りの時についた負傷でしょうか。



アスクレピオス

クロスボウで首と胸を打ち抜かれたパレ。「”命”を貫く」なんて煽りは出ているものの、そんなパレの負傷もバズが治してしまうんだろうなと思ってしまい危機感が出ないのは医術漫画のつらいところです。
それにしても右腕の切断に続き今度は首と胸ですか。バズは治療する側の人間だから彼を怪我させるわけにはいかないし、ロザリィは女の子だから嫁入り前の体を傷物にするわけにはいかないしで、結局仲間内に起きるアクシデントで怪我を負う役割はパレに回ってしまうわけです。このままバズたちと旅を続けていったら、パレもそのうち花山のように傷だらけの体になるかもしれません。



PSYREN

夢路と犬井がプーチンとキレネンコに見えてしょうがない。
もう一人の東雲は主人公サイドのキャラクターの特徴である名字に天候関連の字が入っているという特徴を持っていますが、作者も特に意識せずたまたまなのか、それとも彼だけ後々主人公側に付くようなことがあるのか。

「新鮮な生肉を超巨大電子レンジに───…」

影虎さん丸焦げの危機。生き物を電子レンジに入れて乾かしてはいけません。よい子は真似しないでください。
それからガチムチのおっさんを「新鮮な生肉」とたとえていることには多少の抵抗感があったりもします。ある意味生々しいですけど。
しかし、このままやすやすと殺されるような人でもないと思うので、かなりのダメージは受けるでしょうがタフネスそうな影虎さんなら地の体力でなんとかこらえるんじゃないでしょうか。そして衣服が丸焦げになることで自慢の傷だらけの筋肉と背中の入れ墨と白褌をさらけ出すことができ、本気の喧嘩モードに入ることができるようになるはずです。


2008/11/12


ジャンプ感想(2008年50号)


BLEACH

どうやら大前田と戦っていたエレファントマンは本当にあれで終わりだったようです。私が一番気になっていたのは本当に流れ弾一発で死んでしまったのかどうかでしたが、あれから全く姿を見せないところからして本当に死んでしまったようです。名前を名乗るヒマもなかった、ディ・ロイ以上のしょっぱい死に方もあれですが、大前田の渾身の一撃<<<流れ弾なところも泣けてきます。

涙目気味で隊長に冷たいあしらいを受けたことに猛抗議をする大前田。砕蜂の突っ込みの裏拳に物理的にありえない軌道で吹っ飛ぶ彼はリアクション能力には十分に期待できそうです。意外とイケメンキャラの方が死にやすいのが『BLEACH』なので、大前田は末永く生き残れると思います。
砕蜂に隠密機動部隊の心得を説かれる大前田。言っていることは正当ですが、その対象が副隊長の座にまで登りつめた男だということを考えると今更そんなことを感が漂ってしまうのは否めません。隊長入れ替わりの場合以外は副隊長は隊長の推薦で選ばれていたはずですが、自分の片腕を結構考えなしに選んでいる隊長は多いのかもしれません。これまでミスター・アンダードッグの称号を欲しいままにしてきた阿散井くんがヘタレ扱いされることは一度や二度ではありませんでしたが、他の副隊長を見ていたら、阿散井は副隊長にしてはかなりがんばっていた方だったと思います。

「本当の力を見せてやる」という台詞とともに筋肉ムキムキに変身するという自殺行為を犯してしまったヴェガ。雑魚だと思っていた相手に挑発されて逆上してしまった気持ちは分からないでもないですが、こんな格好悪い変身をして戦おうだなんてサイダーにメントスを入れて飲むに等しい行為です。

砕蜂「真打ちだ。手の内を悟らせる言葉は吐くな」

従属官を蹴散らした砕蜂が次に狙うのは十刃バラガン。って、いやいやいやいやいやいやいや。無理無理無理無理無理。
この相手は少なくともしょっぱい変身しかしなかった従属官とは違います。これまで登場した十刃はアモーレの人と代理六番の人をのぞいては相応の力量を持った人たちでした。上位3番以内の十刃に砕蜂をぶつけるのはどう見ても格の違いを見せるための噛ませ犬コースです。ドリアンにケンカを売る加藤と同じくらいに冷や冷やする展開です。
ところで十刃って9が最下位でしたよね。

従属官も十刃も次々と倒されていき、今、偽空座町にいるメンバーがほぼ虚側の全戦力(ウルキオラをのぞいて)なんですよね。『BLEACH』世界は量より質が恐ろしいほどものを言う世界ですから、数字持ち未満の破面、虚や、三席未満の死神は存在しないに等しいか無双プレイの当て馬になるだけの扱いです。しかも死神側にはまだ浦原一家やヴァイザードなどのリザーバー要員もいますし、どう考えても虚側の状況はこの時点でジリ貧です。
今回藍染が2年以上もの期間をかけて、織姫拉致に始まる冗長壮大な陽動作戦で自軍の幹部クラスの犠牲覚悟で死神の戦力分散を計ったのも、こうでもしなければ死神勢力と対抗することは難しいと考えたからなのでしょう。それに破面の幹部たちは仲間を助けるとか協力するという概念がなく、ノイトラのように隙あれば仲間の足を引っ張ろうとする奴ばかりです。そうした自軍の駒の使えなさも考慮した末の藍染の苦肉の策だったのでしょう。
破面前のヴァストローデの虚の力がすでに死神隊長格数人分を越えているという話はそろそろエターナルフォースブリザード小僧のでまかせというところに落ち着きそうなので、トップ3の十刃が倒れたらいよいよ藍染たちは後がないです。今思うとあの日番谷の話の後で十刃が勢揃いしているシーンを持ってきたのはとんでもないハッタリだったよなあ。



トリコ

網膜、虹彩、指紋、静脈まで本人と一致していたというドヘム。それらのアナログ情報以上に精密で重要機密な情報として持ち出されたのがグルメIDでしたが、1ページ分の解説まで使ったわりには「そんな機密事項調べられるわけないじゃん」と1コマで片づけられてしまったのにはなんだか違和感が。今後の展開のための伏線かもしれませんが、ここで長々と語る意味はあったのかな。
GTロボが身体情報込みでドヘムに化けおおせたのは、『ネウロ』の血族方式で化けていたんでしょうか。GTロボがかぶっていたものが本物の人間の部品だったと思うと怖いな。

GTロボは遠隔操縦で動かされ、操縦者もいる模様。やっぱり…ロボだったんじゃないですか。中に誰もいませんよ。
トリコがGTロボを前にして前回ほど緊張していなかったのは、同じGTロボでも個体差、または操縦者によって性能差が大きく出るからでしょうか。このまま同じ性能の敵を相手に戦い続けるというのも漫画的には退屈な展開になるので、いろんな種類のGTロボが出てくるなんてこともありそうです。



REBORN!

最後に白蘭様万歳な負け台詞を残して倒された幻騎士。どんだけ白蘭が好きなんだこいつ。一応幼女のボスにも心を動かされたことはありましたが、幼女よりも男を選んだのが幻騎士さんの生き方です。ようこそ、男の世界へ。

リボーン「もっとも最後の力を使ってこの場から離脱した幻騎士を見逃したのは気にくわねーがな」

虎眼流では「殺したらダメ。(剣名を高める道具にするために)ちゃんと伊達にして生かして帰せ」という教えでしたが、マフィアではやっぱり「伊達にしても生かしておいたらダメ。ちゃんと殺しておけ」という方針なんですね。しかし、中学生に「ちゃんと息の根止めろ」と殺人を教唆しているリボーンも外道だと思います。

ツナが突き破った壁からなぜか大量の海牛が。これって幻騎士が使っていたものでしたっけ。別に密閉された部屋の中に大量の海牛が詰まっていたわけではないと信じたいです。毎日誰にも知られないように白い装置の部屋に海牛を詰める作業に勤しんでいた入江を想像したら怖くなりました。



To LOVE る

ヒロインや子供が難病にかかってそれを治すために危険な場所に出向いて冒険するという展開はよくあるパターンの話ですが、栽培している食虫植物のために冒険に出かけるというのは新しいシチュエーションです。今週のリトは本当にすごいと思いました。



HUNTER×HUNTER

モラウのキセルをあんまり大事に捨てていないプフ。キセルがモラウの手に戻るかは別にしても、武器を奪っただけで脱落と見るのは認識が甘いような気がしないでもないです。

先々週のプフの発言の意味は、実は体を分解しての移動には制限があったということで、結局モラウが煙の牢獄を解除しなければプフは逆に自身が倒される可能性すらあったということでした。しかし、仲間数人を見殺しにしてまでプフを拘束し続けるという選択肢をモラウが取るとも思えないしなあ。

「東塔兵隊蟻用控え室に一名!!数日前に捕らえた人間!!」

ええええ!これってパームか。どこに行方をくらましたのかと分からないままになっていましたが、一番最悪の展開になっていたとは。ジャイロのようにキメラアントになっても自我を残していた例もあるので、パームも自我を残せていれば敵として回るとは限りませんが、何と融合したかによってはひどいことにもなりかねないです。猫とか兎とかかわいい系の動物ならまだしも、パームが蜘蛛とか動きの素早い系統の昆虫と融合したらブチ切れ時の恐怖度は倍増です。

ノブの手によって保護されていたシュート。一度は髪も真っ白になってすっかり廃人化してしまった彼ですが、それでも立ち直って出来る限りの仲間へのサポートをしていました。プフがキセルを捨てたのもせいぜい視界に宮殿が入る程度の距離なので、これも裏方ノブさんが回収してくれる可能性は高いです。



魔人探偵脳噛ネウロ

パチンコ屋で大はしゃぎする中年葛西。「凌辱」と書いて「フィーバー」と読ませる葛西のセンスになにげに彼の変態性が垣間見られます。だんだんハイテンションになってきた彼ですが、炎の中で「しゃらくせえ!」とか言い出すようになるのも近そうです。

笹塚を殺された怒りと悲しみ、そして自分たちのボスが敵の言いなりになっていたという屈辱を乗り越えて命がけの戦いの決意をする笛吹たち。シックス編に入ってからの笛吹は本当にかっこいいシーンが続くなあ。泣くのも笑うのも全てのケリがついた後でいいと言っていた笛吹でしたが、それでもこらえきれない思いに涙をにじませます。
笛吹がシックスとの戦いのために集めた「最も誠実で優秀と思える」警察官たち。篚口はともかく、これまでサボマイスターキャラで通されてきた石垣の「誠実さ」と「優秀さ」はかなり怪しいのですが。石垣は笹塚との深い縁があったからということでの選抜かもしれませんが、「お情け」で入れられただけでなく、ここまで来たら石垣自身の大きな変身を期待します。
ところで、今週の『ネウロ』の後で『こち亀』を読んだら違う意味で泣きたくなってきました。

ヤコ

ヤコ

笹塚の死の影響か、ダークサイド気味な目をするようになった弥子。弥子に冷たい目で見下されたいという新たなファン層を開拓することにもなりそうです。
あらためてこれまでの経過を振り返り、本城に疑惑を向けた弥子。確かにこうして言われると本城の言動には不自然な点が出てきますが、葛西、ヴァイジャヤは確かに本城を暗殺することを計画していたこと、刹那の病気の犯人への復讐の伏線を考えると、純粋に血族側の人間というわけではないと思います。彼自身の復讐のために周りを利用、または復讐の機会を掴むために意図的にシックスの言いなりになっていたと考えられます。
ただ、初めて弥子が本城と出会った時に、「この人が私たちにとって重要な人物になる」という伏線を残しているので、本城が敵側に回るということはないでしょう。


2008/11/4


ジャンプ感想(2008年49号)


ONE PIECE

敵であるサンダーソニアを”守った”ルフィ。その行為がどうやら冷徹と思われていたハンコックの心にも訴えることになったようです。ハンコックは妹たちに対しても冷酷に振る舞うと思っていたのでここだけは意外でした。
今回の九蛇島編、ルフィが単身ハンコックまで倒して終わりかと思っていましたが、単純にボスを倒して終了、ではなく、ここでハンコックと和解し、今ハンコックが招集されている七武海対白ヒゲの戦いへもルフィが首を突っ込むようなことになるのかな。それにここでハンコックの好感度フラグを上げておけば、運良くは覇気についてのレクチャーまで受けられるかもしれないというボーナス付きです。
そういえば、「偶然入浴シーンを見てしまう」、「最初は嫌な奴だったけど後でいい奴になる」って、恋愛漫画や恋愛ゲームではボーイズ・ビー・ラブしてしまう伏線じゃないですか。

それにしても、九蛇島に漂着してからのルフィはやたらと頭が冴えるようになっている気がします。股間のキノコを引き抜かれそうになっていたところまではいつものルフィでしたが、冷静にまずは九蛇島の権力者との対話を求めようとしたり、それがダメなら騒ぎが大きくならないうちに島から逃げようとしたり、ついには敵の事情を気遣ってあげたり、考えて行動するようになっています。
いつもならルフィがノープランで行動しようとするところをナミやウソップあたりにたしなめられたりするところなんですが、今はそのルフィの暴走のストッパーとなる仲間はいません。しかし一人になったらなったでちゃんと冷静な行動が取れるあたり、あのルフィの縦横無尽ぶりは自分を止めてくれる仲間がいるからという安心感からの行動だったりするのかもしれません。いわゆる「ほんとは一人で出来るのに甘えたがり屋さん」タイプなのかも。



BLEACH

この辺は上司譲りなのか、一撃で戦いを決められなかった大前田。個人的には砕蜂×ヴェガの戦いよりも味方の流れ弾を食らった象男がどうなったのかの方が気になっているんですが、まさかあれで死んじゃったんでしょうか。

砕蜂「…誰が助けに来いと言った。私は一度破面の帰刃の力というものを見ておきたかったのだ」
砕蜂「続く十刃との戦いに備えてな

なんてことでしょう。この子はこの戦闘の後もまだ自分の出番があると思っているみたいです。真っ先に十刃を狙わずに従属官単体を狙ったせいで、残っていた十刃は他の隊長格に取られちゃっているのですが、砕蜂的には日番谷あたりはどうせ負けるだろうという計算があるのでしょうか。
そしてちょっと涙目な大前田がかわいいです。
ところで「敵の力量を測っておきたかったからわざとやられていた」っていうのはどこまでが本当なんでしょうね。まだ瞬閧も出していないし、だからといって斬魄刀の方も即死系効果なんていう敵の力を測るには不向きな能力だもんだから、うまいこと手加減して戦うのが難しくて苦戦してしまったというのは、一応はちゃんとした言い訳になると思います。だけど砕蜂に限っては真面目にやっていたのに苦戦していたけどでもそんなこと恥ずかしくて言えないから手を抜いて戦っていたことにしてるだけだった、ていう方が砕蜂らしくてかわいいと思います。



NARUTO

チョージ「さっきので皆やられちゃったよ!」

自分の出した攻撃を跳ね返されただけで壊滅してしまったその他勢の木の葉の忍たち。先週、綱手は(ナルトをのぞく)自分の里の忍のことを信用していなさすぎると言いましたが、この有様を見たら信用できなくても仕方ないかと思ってしまいます。
ナルトがペインに捕まれば、木の葉が管理していた尾獣を奪われ国際的な問題になり、そのことを懸念してダンゾウはナルトを木の葉に戻さないように腐心していました。しかし今考えると、綱手が危険度がピンポイントで上がっているナルトを強引に呼び戻そうとしていたのは、目的であるナルトさえ捕獲できればこれ以上ペインが木の葉の里で暴れることはないだろうという算段なのかもしれません。放っておいたら木の葉の里の忍はペイン一人(六人)に壊滅させられかねず、多少外交的な問題を抱えたとしても木の葉の里の安全を優先したのかもしれません。
すでに砂の国など尾獣を奪われてしまった里もいますし、尾獣の件に関しては火の国一国が責任を問われることはないはずです。雲隠れの里なんて人柱力が演歌歌手になるために家出とかしているし、だいたい他の国も人のことをとやかく言えたものじゃないです。そう考えると、ダンゾウは国際的な情勢を憂慮して「ナルトを呼び戻さない」という選択肢を取りましたが、綱手はそれよりもまず木の葉の里の安全を優先して「ナルトを呼び戻す」という選択肢を取ったのです。結局ダンゾウも綱手も優先したものが違うだけで、それぞれ間違った選択はしていないわけです。



魔人探偵脳噛ネウロ

E

なんかこのコマが凄くツボに入ってしまいました。
さすが絶対悪、スルースキルも完璧です。

笹塚衛士が最後に思うこと…それは天国にいる家族の事ではなかった。
家族のことを深く思ってはいたが、最後に浮かんだ『奇妙な疑問』の前に
家族たちへの思いは頭から吹っ飛んだ。

なぜ部外者に知られるはずのなかった出来事をイレブンが知り得たか。その答えが進化したイレブンの観察能力でした。これまでも対象を「箱」にすることでその人物の記憶と知識を読み取ることはできていましたが、イレブンに進化したXはもうそんな手間をかける必要もなくなりました。

X子

誰への変身でもない「自分の姿」を現したイレブン。ゆるやかなウェーブ黒髪など父親似のところも見られるので、これが元々シックスのクローンとして生まれたイレブンの本来の姿なのでしょう。
かつて、Xはほんのわずかな本当の自分に関する記憶の中に、とてつもない憎悪を感じ取っていたはずですが、それをシックスは何をどう調教して短期間にこんな「パパっ子」に育て上げることができたのでしょう。実年齢になったイレブンは見た目の通りの17歳ですが、17歳といったら一番難しい年頃です。「お父さん臭うから近寄らないで」とか、「下着をお父さんのといっしょに洗濯機で洗わないで」とか言われかねない年頃です。シックスはぜひとも全国の年頃の娘の態度が冷たくなって涙しているお父さん方に娘の調教育て方を教えてあげるべきだと思います。

ところでこのイレブンの顔、見覚えもある人はいると思いますが、Xがアイと初めてであった時にXが変身して見せた少女の顔にそっくりです。

X子

X自身が気付かずに自分の本来の姿になっていたということです。ついでに言えば、ダボダボYシャツにネクタイという格好まで一致していて、偶然ではなく松井先生もかなり確信的に描いているのでしょう。関係ないですが、この女の子にダボダボYシャツとネクタイという組み合わせはなかなか心惹かれる構図ではないかと思います。欲を言えば下は何も履いていない方がいいのですが、重要なのは袖が長くて手が出し切れていない点と、ネクタイがゆるんでいるという点であり…
E

ようやく現場に到着するも、血族相手に渡り合うための力も手段も作戦も何も持ち合わせていなかった弥子と吾代。自分たちの無力さを知る結果となってしまいました。「警察の人をいっぱい呼んだから」という弥子の言葉もあまりにバレバレな嘘です。
しかし、仮に本当にこの急場で弥子が大勢の警察を呼べたとしても、イレブンとシックスを相手になんとかできたとは思えません。犠牲者の数を増やすだけとなっていたでしょう。

最期に弥子に笑顔を見せて死んでいった笹塚。復讐は失敗し、無念の中での死でありながら、弥子に見せたのは復讐心や敵意の表れの笑みではない、本当の笹塚の笑みでした。走馬燈のように蘇らせた思い出が仲間との楽しい記憶も思い起こさせたからなのか、最後の笹塚の仲間への気遣いだったのか。
ただ、「俺が死ぬのはいいとして」という独白から、復讐を目的とした笹塚が自分自身の命はすでに軽く見ていたことも分かり、その笹塚に弥子が何もできなかった悲しさもあります。

かろうじて生き残っていた部下たちも全員イレブンに始末させたシックス。単なる道楽で部下を殺してしまうことはありましたが、一度失態を見せただけでも簡単に見切りを付けられてしまいます。DRが葛西に後処理された時の言のように、「一度折れ目が付いたら」血族の同種たる資格はないということなのでしょう。以前に「(血族の中でも人間を越えた)その百人以外の全人類は滅んでいいと思っている」と言っていましたし、人間相手に後れを取っている時点でもう生きている資格はないと見ているのでしょう。

今週の松井先生の巻末コメントを見ても、なんとか笹塚は生きていました、なんてことはないので、本当にここで笹塚の命は終わってしまったのでしょう。第一話から登場してきた超メインキャラの初めての死。ホル・ホースの弾丸を食らったモハメド・アブドゥルのように弾丸は眉間の骨をちょっぴり削り取っただけでしばらく死んだことにして治療を受けた後で復帰して「YES! I am!」と叫んだり敵に放尿をしかけるような陽気なキャラになって復活、なんて期待もするだけで無駄で、しかもそんなハイテンションな笹塚は見たくない。
読者にとっても十分衝撃だった笹塚の死ですが、この後弥子や笛吹たちに与える影響を考えるとむしろ来週以降にこそ鬱展開が起きることになりそうです。



アスクレピオス

上司からも性格に難ありとお墨付きをいただいてしまっている聖騎士カリギュラ。手段を選ばない彼が取った手は人質作戦でした。
しかし、「お前の仲間が今命に関わる重傷を負っているから助けに来いよ」って、これを街中に告知して回っている聖騎士たちも凄い嫌々だろうなあ。誰に重傷負わされたのかってすぐに予想が付けられてしまうだけに周囲のひんしゅくを買うことは間違いないし。さらにはそのローラは今、左大腿骨粉砕だけでなく、裸ワイシャツに両手を縛られているというマニアックプレイまでされているという有様です。正直に「貴様の友人であるローラ・ノーマンが、現在裸ワイシャツ拘束プレイを強いられている」とか告知して回ったらもう聖騎士は「非情」だけでなく「変態」のレッテルまで貼られることは間違いないです。



PSYREN

あの人は

あえて何がとは言わない。

アゲハと望月の精神に危うさを感じて目を離さないように、そして二人が道を誤りそうになった時には止めるように忠告するマツリ。現ドリフトメンバーの中では最も常識人な最後の良心である飛龍くんを歯止め役に選んだのは至極妥当な判断だと思います。逆に言えば一番フツーの人間という位置づけにされてしまったわけですが、雨宮さんや霧崎に歯止め役ができるかと言われれば無理だろうなとなるので、やっぱりこういう貧乏くじは飛龍くんに回ってくるわけです。
危険という意味では監視すべきはまず雨宮さんの方な気がしないでもないですが、キチ<ピー>女でもしっかりW.I.S.Eやタブー側の存在とは違うということは意識していたので、彼女が道を誤ることはないのでしょう。それとも雨宮さんを止めるのは飛龍くんでは荷が重すぎると思ってあきらめているのか。

プールの底でイチャツキモードに入り、もう少し盛り上がったら『パ★テ★オ』(死語)な行為を始めそうないい雰囲気になっているアゲハと雨宮さん。マッハの勢いで置いてきぼりになっている飛龍くんの扱いにはもう涙するしかありません。
二人がいい雰囲気になっているところに突然登場したのは全身傷だらけのガチムチ男、影虎さん。ほんといい仕事するなこの人。水中でもサングラスは外しません。水中サングラス、気を付けなよマーメイド。カップルが遭遇したくない生物ベスト10には入ります。
ところでコマ中に影虎さんの下半身がまったく映っていないのですが、ちゃんと履いていますよね?極ド…ある業界の方らしく下着も水着も褌オンリーだったりするんでしょうか。褌ならまだいいですが、これがハイレグビキニとかだったら色々とリアクションに困ります。

影虎さんが来た理由の一つは、アゲハを悪事をはたらくサイキッカー狩りの仕事に誘うためでした。影虎さんやイアンのような天然サイキッカーは他にもいるようですが、そんな中に過去(現在)のW.I.S.E星将の人もいてばったり出くわすようなこともあったりするのかな。

この後は、アゲハたちがほどほどに楽しく泳いで遊び疲れてくつろいでいるところに飛龍くんがやってくるわけですね。
プール遊びはもうお開き状態で今更いっしょに泳ごうなんて状況でもなく、自分のいない間にそんなウフフフフキャッキャな光景が演じられていたことを知ることになる飛龍くんの心境を思うと涙を禁じ得ません。

飛龍は泣いた
己の無力さ非力さ愚かさに
そして誓った。これ以上
誰一人不幸にしまいと…。

めでたしに限りなく近いなにか。