くず鉄作りの海 - ジャンプ感想ログ(2010/03)

2010/3/31


ジャンプ感想(2010年17号)


家庭教師ヒットマンREBORN!

SHITT・P……こいつは凄い精神攻撃だぜ。
健やかな学園生活が営まれていた2年A組の教室が一瞬にしてパーフェクトフリーズされました。間違いなくこの子は沈静化を司る雨の炎の属性ですね。日常が魔界へと変化した瞬間です。ここがサイレントヒルなら教室は一瞬にして血と錆でまみれた部屋に変貌しています。というか、これが教室に来る前の段階で誰か止めようとは思わなかったのか。教師のみなさんは転入手続きの時点で食い止めるべきだった。担任の先生の寿命がストレスでマッハにならないか心配です。
名前も「SHITT・P」と微妙にストレートな単語からは外しているけど、要するに「Shit(糞が)!ピー(放送禁止用語)野郎!」ってことですよね。誤魔化せていないよ。やっぱりドストレートだよ。fxxkレベルの禁止用語が少年ジャンプで連発されているよ。よく考えたら誤魔化そうという気すらなかったよ。

S***T・P「”しとぴっちゃん”と呼んでクダサーイ!!」

その名前に「ぴっちゃん」とか、水分を連想するニックネームを生成するのはやめてほしいです。えっとこれは、日本語に直訳すると水下痢とかそういう意味ですか。

S(ピーー)・P「トクギは、ハッコー」

これは「ハッコー」が何かを予想しろということでしょうか。すでに作中でリストに挙がった「8個」、「発光」、「発酵」はおそらく正解からは外れてくるでしょうから、それ以外の「ハッコー」ということになります。「薄幸」、「発航」、「白光」などいろいろありますが、そもそも日本語の「ハッコウ」であるという保証もありません。

S<禁則事項>・P「コウブツ、ピッ・プププ・ピーッ…」

先も言ったように、この「コウブツ」もピー音が入ってしまうような公序良俗に反する物が「好物」と言っているわけではなく、「鉱物」等、別の単語の可能性もあります。関係ないですけど、秘孔を突かれたモヒカンが破裂する時の音みたいなしゃべり方ですね。

さて、これだけ色々書いておいて、実はまったく裏の意味はありませんでしたとかだったりしたらどうしようかな。白蘭編であれだけ下準備をしていたチョイスを無かったことにされた時は本当に予想を裏切られたからなあ。



NARUTO

なんかここに来て火の国の大名の頼りなさが一層際だってきました。シスイの瞳術効果もあったのかもしれないけど、その場の勢いだけで押されてダンゾウ(自己の立身のために裏で大蛇丸や先代雨影などと組んでいた人、木の葉の里がペインの襲撃で大被害を受けた時に地下にこもって何もしなかった人、五影会談で他の四国を敵に回して外交関係を最悪の状態に持っていった人、つまり政治力的には無能どころか害悪)を火影に任命しちゃうような人だしね…

綱手の容態が回復したことで、カカシの火影就任の話はなかったことになるのかな。短期間で組織のトップがころころ入れ替わるのも歓迎すべき話ではないから、火影は綱手のままで続行となるのでしょうけど。汚点しか残らなかったダンゾウが六代目に就任していたという出来事はおそらく木の葉の歴史からは速攻で抹消されるのでしょうね。考えてみるとダンゾウもかわいそうなものですけど。



BLEACH

藍染さんがしまいにはとうとう事実とは真実とは何かという禅問答のようなことを言い始めた時にはこの話はどこに行こうとしているのかと心配になりましたが、簡単にまとめれば、俺は最初っから嘘つきまくってましたよってことですよね。この狼少年が。あと藍染さんはそろそろ話を三行にまとめる努力をしてほしい。
藍染の長口上をガン無視して攻撃してきていた山本とは違い、一護は藍染の発言一つ一つに大リアクションで反応してしまうのは若さ故の未熟さのせいか。幻覚トラップ系の技を持っている相手にペースを握らせるのはやっぱり命取りです。
一護が死神になったきっかけからここまでの戦いに至るまで、全てが藍染の仕組んだことだったいう真相は、明らかに後付け設定なのですが、以前の”一心が(一護の体に入っている)コンに対して一度も「一護」と呼んだことはない”という説明など、もともと伏線ではなかったところをきれいに伏線として利用してくる手際は素直に上手いと思ってしまいます。ついでに過去の展開と今の展開の間にある矛盾点もまとめて解決しています。


藍染「君は生まれた瞬間から特別な存在だった」

私の死神がくれた始めての斬魄刀。
それはソウルソサエティオリジナルで、私は15才でした。
その切れ味は甘くてクリーミーで、こんな素晴らしい斬魄刀をもらえる私は、
きっと特別な存在なのだと感じました。
今では、私が死神。息子にあげるのはもちろんソウルソサエティオリジナル。
なぜなら、彼もまた、特別な存在だからです。


藍染「私は君が生まれた時から、君のことを知っている」

この台詞、百年前に平子がよく藍染に言っていた「お前が母ちゃんの子宮ん中におる時から気付いとったわ」に似ていますね。平子の決まり台詞から下ネタ成分を抜かすとこういう言い回しになるのか。もしかしたら百年前に平子の影響を受けてのことなのかも。なんだ、意外とかわいいところがあるじゃないですか。

藍染「何故なら君は死神と───」

「死神と」○○の子、と言いたかったのでしょうけど、そこは黒崎パパの横槍で中断されました。パパが死神だから、死神と人間のハーフだから特別製だというのが普通に思うところですが、それだけだとこれまでに起きた一護の謎の虚化などのいろいろな事象は説明できません。となれば、これまであまりスポットが当たることのなかった黒崎ママの方も普通の人間ではなかったという可能性も出てきました。単純に今の一護の状況を見た限りでは、黒崎ママは非常に獰猛な虚か何かの類だったとしか思えないですけどね。
しかし、黒崎真咲はグランドフィッシャーのような雑魚虚に殺されてしまったくらいだから、普通の存在ではなかったとしても戦えるようなタイプではなかったようですが。

何にしろ、一護がルキアの力ですんなり死神になれたことや突然の虚化などは、ある程度の意図的な力の介入がなければ理屈に合わないところがあるのも確かです。まあ、それを言い出したら織姫やチャドの能力覚醒も大いに謎だらけなんですが。

ところで、元々霊体だけの存在の死神だった黒崎一心の体も、あれは義骸だったんでしょうか。義骸と虚か何かの間に子孫が残せるのかどうかは知りませんが。



ぬらりひょんの孫

もしかして:羽衣狐様の肝吸いは若い女の子限定

日本全国数万人の男達の夢と希望が砕け散る音が聞こえました。


着々と羽衣狐勢力下に落ちた封印を攻略していくものの暴走気味となっている首無と、首無が二代目と出会う前の頃に戻ってしまうことを心配する毛倡妓。

首無の精神テンションは今!
貧民時代にもどっているッ!
二代目と出会う前のあの当時にだッ!
冷酷!残忍!その首無が羽衣狐どもを倒すぜッ!

あ、これは確かに放っておくとやばいですね。完全に死亡フラグじゃないですか。



PSYREN

1. 現代で幼マリーとのフラグを立てる
 →未来世界でマリーのフラグが立ってハグしてもらえる
2. 現代で雨宮さんとのフラグを立てる
 →未来世界でマリーのフラグが立って積極的にせまってくれるようになる

どっちの選択肢を選んでもご褒美イベントが発生しているじゃないですか。当たりか大当たりかの違いしかないという、なにこの確変突入状態。何をしても100%好感度が上がるって、アゲハ、どんだけチートキャラなんですか。
まあそれはそうと、個人的にはそろそろフレデリカ・ルートを開拓してほしい頃合いなのですが。

現代でのアゲハたちの行動の影響か、サイレン世界の未来はさらに変化を遂げていました。以前は死んでいたはずの人間が生きていて、未来はまた新しい分岐を辿ってはいるものの、それでいて改変される以前にアゲハたちが介入した出来事も事実として残っています。また新しい未来の分岐が生まれるのかと思えば単純にそうでもなく、ここで頭を悩ませているのはアゲハだけではなく読者も同様と思われます。
しかし、よくよく思い返してみれば、サイレン世界の未来が現代における行動の影響で改変可能なものであれば、タツオがずっとサイレン世界にいる件、ドルキがアゲハへのリベンジにやってきたこと、W.I.S.E側がドリフトたちのことを変わらず覚えていることなど、単純に新しく分岐された未来にドリフトたちがやってくるのならリセットされていないとおかしい出来事がいくつもあります。
今、現代に帰還することなくサイレン世界に居残り続けているタツオやヒリューたちには未来世界はどう見えているんでしょうね。”根”の人たちと同じく知らぬ間に書き換えられた未来世界と一緒に記憶も書き換えられているのでしょうか。
このあたり、岩代先生もすでにこうしたタイムパラドックスな問題の扱いについては色々と考えていることでしょうし、今後どう作品設定を壊すことなくうまく収拾を付けていくのかが楽しみなところであります。

あ、忘れるところだった、アゲハ、甥っ子誕生おめでとう!
アゲハは早くイアンのことを「にーにー」って呼んであげようぜ。

とうとう”根”の場所を突き止めたジュナスとその配下のイルミナ体のサイキッカーたち。その中には先ほどのスカージの他、現代で”潜航師”としてW.I.S.Eの一員となっていた鬼瀬もいます。とりあえずなぜ服を脱ぎ出す。
あの初期W.I.S.Eメンバーは全員、星将クラスに就任していたのだと思ったのですが、鬼瀬は星将ではなくジュナス配下になっているんでしょうか。性格的に部下をまとめるタイプではないのは分かるのですが、でも、彼がドルキさんより格下だったというのはなんとなく腑に落ちないです。
”根”の地下というフィールド設定は、鬼瀬の能力にとっては相性が良さそうですね。狭い地下の通路などで鬼瀬の”潜航師”の能力に攻撃を仕掛けられたらかなり苦戦しそうです。
逆にアゲハ、カイル、フレデリカなどは能力的には屋内の狭い場所での戦闘には向いていなさそうです。



トリコ

巨大化しようとする奥底なるものを抑え、封じ、押し込め、圧し、締め付ける…
閉じ込め続けるのだ。一瞬だって気を抜かずッッッ。

トミーロッドが油断なく縮こまってくれていたおかげで生まれるのが防がれていた最強の昆虫パラサイトエンペラーが、とうとう生み出されてしまいました。トミーロッドは普段、うっかりパラサイトエンペラーが孵化しないように抑制するための体力を消費し続け、かといってパラサイトエンペラーに餓死されたりもしないようにエネルギーの補給も怠らず、日本人が好んで食すライスボールなら約500個分くらいには相当するカロリーを毎日摂取し続けてきているのでしょうか。
個人的にはごつい昆虫のパーツ寄せ集めなデザインにするよりは、顔の部分のようにもっと生理的に気持ち悪いデザインにしてくれた方が恐怖感が高まって良かったかなと思ったところ。
大出産を終えたトミーロッドは干物みたいな有様となって完全に力尽きてしまったようです。ヘタしたらパラサイトエンペラーに巻き添えで殺されてしまいそうですね。
パラサイトエンペラーの捕獲レベルは81。以前にグリンパーチが連れていたジャックエレファントが捕獲レベル85ですから、それとほぼ同等の強さということです。グリンパーチはジャックエレファントをペットとして完全に従えていましたけど、トミーロッドはパラサイトエンペラーの扱いには自身も手を焼いているかんじでしたから、副料理長の中ではトミーロッドは弱い方に入ってしまうのでしょうかね。


2010/3/22


ジャンプ感想(2010年16号)


ONE PIECE

改めて海軍の敵に回った黒ひげとそれを止めようとするセンゴク。そして今ここでルフィの命にトドメを刺そうとする赤犬と、ルフィを守ろうとする白ひげ海賊団。エースが殺され、白ひげが倒れた今となっても戦いは激しさを増す一方のマリンフォード。
センゴクは再び能力を発現させてきましたが、いつまでシルエット状態を続けるつもりなんでしょう。ここまで来たらもういいんじゃないかって気もするんですけど。それともこの黒塗り状態が実はそもそもの能力発現状態のセンゴクのデザインなんでしょうか。黒光り肌の大仏男とか、ちょっと趣味がマニアックすぎてイヤですね。

赤犬の手からなんとかルフィを守ろうとするも自分の体ごとルフィを攻撃されてしまったジンベエ。いやこれ、赤犬の言うとおり人の心配をしている場合じゃないケガをしていますよ。下手したら今のルフィよりも重傷じゃないですか。ところで赤犬に背後から貫通されたジンベエの絵面がなんというかヤバい。いや、別に貫通をそういう意味で言っているわけでは。アアアッ!!!!
ジンベエと赤犬との間に割って入ったクロコダイル。アラバスタを乗っ取ろうとしたり白ひげの首を取ってやろうとしたり、悪人で油断はならない男ではあるんですけど、白ひげが仲間を裏切ったと思った時には本心で怒っていたり、ドフラミンゴの誘いに安易に乗らなかったり、自分のスジはしっかり通っている男です。
クロコダイルも赤犬と同じロギア系ですけど、マグマと砂ではさすがに分が悪そうです。どうがんばっても砂でマグマを止めるとか無理だよなあ。というか、メラメラの実の炎でさえも焼き殺せるという時点で、イフリートを炎系魔法で倒したダークシュナイダー並に無茶苦茶な性能なわけですが。

クロコダイルの助けで赤犬から逃れたジンベエ。そしてさらにルフィのために現れたのはトラファルガー・ロー。この調子だと他のルーキー海賊たちも集まってきたりするのかな。ジュエリー・ボニーなどは明らかに白ひげに思い入れがありそうでしたし。
「医者」だということで重傷の二人はこれで大丈夫、と思いたいところですけど、異名が”死の外科医”な人に果たして重体の人間を任せていいものなのか不安はあります。普通に治療をしてくれればいいですけど、鎬紅葉と同じく、なんというか一歩間違えたら変な人体実験とかされそうで普段だったらあまりお世話にはなりたくないタイプのお医者さんです。



ぬらりひょんの孫

京都の街は、19XX年世紀末が一足遅れてやってきたかのようなモヒカン頭、ならぬ、骸骨頭が爆走する街へと変わりました。ヒャッハー!

羽衣狐が最初にやや子を産んだという鵺ヶ池。墨汁のように真っ黒な池で、若手芸人でもなければこの中に浸かることはちょっと拒否したくなりそうな池ですが、羽衣狐は何の躊躇いもなくつかつかと入っていきました。さすがカリスマお姉様。しかもセーラー服のままです。鞄も持ったままです。うん、さすがにやや子の出産にそれは要らないと思うから、鞄くらいは預けてから入ればよかったのに。鞄の中の教科書とかノートはきっと墨汁まみれで使い物にならなくなってるよ。
それにしても、せっかくの水浴シーンだというのにタイツ一つ脱がないとはなんともガードの堅いことです。セーラー服の古風な様式から、スクール水着の方もおそらくは旧式であることが予想されるところですが、そんな羽衣狐様の水着姿のお披露目はないようです。

しょうけら「闇の聖母…!!」
茨木童子「変なあだ名つけんじゃねェ。面白くもなんともねーぞカスムシ野郎」

普段から周りの妖怪にちょっと中二病の入った、付けられる方は「勘弁してくれ」と言いたくなるニックネームを付けるしょうけらとそれにツッコミを入れる茨木童子の姿が容易に想像できて笑えてきます。しょうけらは絶対これまでに茨木童子にも恥ずかしいあだ名を付けていますよね。「流れるようにストレートに漂うマイITA」とか、「知ってたか?板は茨木童子の象徴なんだぜ」とか本人の意向を無視して勝手にニックネームやキャッチフレーズを付けていますよね。茨木童子ほどこんなにいじりやすいビジュアルの妖怪は他にいないのに、それをしょうけらのような男が放っておくはずがありません。

さて、羽衣狐が二条城で産み落とそうとしているやや子とは”ぬえ”だということ。ぬえ(鵺)という妖怪は猿の顔、狸の胴体、虎の手足に蛇の尾を持つ、日本版キメラのような妖怪です。伝承上は特に九尾の狐との絡みはなかったと思います。



バクマン。

山久「彼には才能、可能性がある。それを潰す権利なんてたとえ親にでもない

山久さんの株が急上昇中。

服部(まさか本当にやめたいと…)

そして服部さんの株がちょっとダウン。
服部さん、あれだけ露骨に挑発しておいて無責任な…

『タント』をやめたいサイコー達の意志と、編集部側の意向の衝突を、エイジの「連載打ち切り権」の発動で解決されるという予想もちらほらと見られますけど、自分はそこはあえて外してくるんじゃないかなと思っています。
なにより、ここまで作家側と編集側が真摯にお互いの意見をぶつけてきてサイコーたちもどうするべきかということを、最悪はジャンプを抜けることになってもという覚悟までして悩み抜いているのに、それを一人の看板作家の権力発動で解決させてしまうのは納得できません。『バクマン。』は一応はフィクションの世界の話ですけど、ジャンプではここまで重要な問題を売れっ子作家の一存で好きに出来てしまうという印象を読者に与えてしまうのはいいこととも思わないでしょう。



いぬまるだしっ

ダイビングピーチボンバーじゃないですか、これ。



HUNTER×HUNTER

プフとユピーの大部分を吸収し、以前よりも強力になって蘇ったメルエム。そしてプフだけでなくユピーもまた随分とかわいらしくなっちゃっています。まだ分身を残しているプフと違い、ユピーはもうこれっきりですよね。ピトーはもうゴンとベイジンに向かってしまったし、プフも残りの分身さえなんとかすれば、これで実質護衛軍は無力化したようなものになります。

王が記憶を失っている今が好機とコムギを殺しにいくプフとそれを迎え撃つナックルたち。記憶が曖昧になり思想が揺らいでいる今こそメルエムが何を見るかが大きな意味を持ってきます。今プフにとって最大の懸念事項となっているコムギは、ほんの数分前まではプフが手を下すまでもなくゴンに殺されていた可能性もあったわけですけど、ピトーが余計なことをせずに素直に要求を受け入れてくれていて本当に良かったということです。



PSYREN

再びサイレン世界にやってきたアゲハたちの前には大量のタブーと星将直属の部下が待ち受けていました。今回登場したタブーはまたグロテスクなデザインですけど、これを開発したのがおそらくは”創造者”である理子(カプリコ)であることを考えると、彼女のデザインセンスの悪趣味さは矯正されるどころかそのまま野放しにされていたようです。どんだけ目玉オプションが好きなのか。W.I.S.Eの中に「さすがにこれはないわ」となんとかしようとする者はいなかったのでしょうか。
そしてどうやらW.I.S.Eには星将以外にも人間の形と意識を保ったイルミナ体もいたようです。ジュナスには強くて忠実そうな人間体の部下がいるのに、ドルキの時には配下には雑魚タブーしかいなかったのはやはり第二星将と第五星将との地位の違いによるものなんでしょうか。しかも雑魚タブーにすら陰口を叩かれていた始末で人望すらないとか。

ジュナスによって壊滅させられたネオ天草。今までここが無事だったのは全てドルキの退屈しのぎだったとのこと。決してドルキさんの怠慢や無能による手落ちなんかではありませんでした。ほんと疑ってごめんなさい。
そして日光の下では生きられないはずのイルミナ体も、『ナウシカ』みたいなマスクで呼吸もノープロブレムのようです。
これで脳獣はおそらく全滅でしょうけど、大河、億号はさすがに生き残っているでしょうから、エルモア・ウッドと合流の流れですかね。



リリエンタール

これってテレビを通してカナリーナの内面描写までも含めて彼女の一挙一動が丸流しにされているってことですかね。ある意味盗撮ですよね、これ。
ライトニング光彦とカナリーナが登場するのは子供向け番組のようだから、ふわふわした描写とか、深夜帯に放映されるジャンプアニメのような描写が流されて、てつこやマリーたちに情操教育上よろしくないシーンを視聴させてしまう心配がなかったのが幸いです。


2010/3/18


ジャンプ感想(2010年15号)


ONE PIECE

おれこそ最強だ!!

七武海の地位を捨て石にして、インペルダウンに収容されていた大物犯罪者たちを手に入れることに成功し、そして今黒ひげは、戦闘の最中のマリンフォードに現れ、白ひげのグラグラ実の能力を奪い取ることに成功しました。
白ひげの死地となった今回のエース救出のための戦いにしても、元はといえば黒ひげを追っていたエースが返り討ちにあったことに起因しているわけです。ルフィたちがインペルダウンで起こした脱獄騒ぎのような偶然の幸運を利用しながらも、全てが自分が最強の部下と力を手に入れる目的のために物事を動かしてきていたのです。
『ONE PIECE』ではシャンクスやミホークのような”ライバル”や”目標”となる存在はいたものの、物語の最終局面での敵対者となる、いわゆる”ラスボス”にあたる存在は登場していませんでした。ただ黒ひげがその座に就くのであれば、初登場時から今に至るまで黒ひげはまだ実力(白ひげに指摘された過信や油断という弱さも含めて)や地位は未熟であるものの、ルフィら主人公側と同じく急激な成長を果たしつつあるキャラクターであるわけです。モックタウンで二人が出会った時、お互い似たような性格ながらも食べ物の好み等が全くの正反対だったりしたところなどは、今にしても思えばルフィと対になる最大の敵対者となることを意識した伏線だったのかもしれません。

”何かの方法”で死んだ白ひげからグラグラの実の能力を奪い取ったティーチ。一つの肉体に二つの能力、この途方もない例外の意味を推し計れるかといったところです。
わざわざ黒い布で二人の姿を隠して中でモゾモゾと熱湯CMのようなことを始めた時には違う意味でひどく焦りましたが、幸いにも白ひげの体そのものは無事だった模様。衣服にも乱れはありません。
悪魔の実の能力は一人一つまでしか身につけられないということは以前に作中で説明されていましたが、具体的にどういう理由で身につけられないのかは明確にはされていなかったと思います。「二つ食べたら爆発して死ぬ」ということは言われていたものの、眉唾物の噂話レベルの扱いでしたし。
ティーチの肉体構造の異形が焦点に当てられているところを見ると、ヤミヤミの実の「無効化」能力でどうにかできたというわけでもなく、ティーチ自身の特性のお陰のようです。

で、ティーチの肉体の”異形”て何なんでしょうね。見た目はちょっとガタイがでかくてメタボも多少気になるお腹の幅広さがあるくらいで、特別異形な様子は見られません。となれば内部構造が普通と違うということなのでしょうけど、例えば関節が無数にあるとか程度じゃ悪魔の実の能力を二つ所有するという理由にはなりませんし、関節や骨格くらいならイメージの力で増やしちゃう人もいます。
悪魔の実が食べることで能力が身に付くものだということを考えると、胃袋が二つあるとかですかね。牛は食べた物を反芻するために第1〜第4の四つの胃袋を持っていますが、そういう物ではなく、食べた物が流れていく経路から違っている、ダブル胃袋(+腸)とか。
一説には、女性も甘い物を食べる時にはイメージの力で「別腹」と呼ばれるもう一つの胃袋を創り出すと言われていますが。



NARUTO

サスケのためなら一緒に死ぬことすら厭わないと宣伝したナルト。サスケは別に一言も「死ぬ気だ」なんてことは言っていないけど。とにかくこれで一応、一人の忍としてするべきこと、そしてサスケの親友としてするべきことを、ナルトの中ではなんとか一致させたかたちになります。『忍の本分を全うする』、『親友もとる』、「両方」やらなくっちゃあならないってのが「火影になる男」のつらいところだってばよ。覚悟はいいか?オレはできてるってばよ(相手の覚悟を待つ気はない)。
縁を切ったはずの元仲間が今でも数年越しに渡って自分のことを追い続けていたうえに「一緒に死んでやる」と心中宣言までされたサスケの側にしてみれば内心穏やかではいられないところだとは思いますが。それにしてもサクラの立場のないことといったら。クナイでサスケを刺そうとしてミスを連発していた彼女の行動全てがまるでナルトの引き立て役のために使われたようです。
ナルトの初恋の相手であるサクラの価値って、今のナルトにとってはどれほどのものなんでしょうか。少なくともサスケとは天秤にかけるまでもないほどであることはすでに分かっていますが、醤油ラーメンあたりとなら結構いい勝負ができるのでしょうか。



BLEACH

流刃若火の能力が封じられようと意に介することなく、素手でワンダーワイスを倒した山本総隊長。元護邸十三隊隊長格で、虚化でさらに力を増していたはずの拳西でさえ倒せなかったワンダーワイスを斬魄刀も鬼道すらも使わず楽々と倒してのけたところからして、他の死神たちとの力量の差は推して知るべしです。きっと全盛期のイチロー並の逸話をガチでいくつも残していることでしょう。
・山本にとっての卍解は始解のなりそこない
・その場に立つだけで虚が泣いて謝った、心臓発作を起こす虚も
・斬魄刀を使わずに素手で虚を倒したことも
・始解でハリケーンが起きたことは有名

ところで『BLEACH』には初期に、「死神が虚を殺すのは、虚になった後の罪を斬魄刀で洗い流し、尸魂界へ行けるようにしてやるということ」という設定があったはずですが、素手で破壊されてしまったワンダーワイスはもう成仏するチャンスはなくなってしまったということですかね。なんと哀れな……能力が使えなくてもトドメは刀を使ってあげれば良かったのに。

倒されはしたものの、まだ終わってはいなかったワンダーワイス。体内に封じ込めていた流刃若の炎で自爆。山本をそのまま倒せても倒せなくてもどちらに転んでもいいように準備してあったということです。
確かに能力を封じるだけで終わるなら、藍染もいつまでも傍観していないでワンダーワイスの助太刀に入っていなければおかしいはずです。斬魄刀以外の手段でワンダーワイスが倒されてしまった時点でポシャる計画になるのですから。しかし、万が一、山本に現世の街が二、三、吹き飛んでも藍染を倒せればそれでよしと判断されていたら藍染自身もかなり危なかったわけですよね。
今回の藍染と山本の戦いは、主人公である一護以外の者に藍染を倒させるわけにはいかない以上、言ってみれば”如何に山本の格を落とさずに戦闘不能にさせるか”という戦い。斬魄刀の能力が使えないというハンデと現世を守らないといけないという弱みの二点を山本に課すことでなんとか格付けを落とすことなく退場させることができたというところですか。



バクマン。

山久は胡散臭い雰囲気はあるけど、編集者として能力はあるし、静河への対応を見ると情熱や作家への思い入れも本物なんですね。山久や、初期はデレなしツンデレ(つまりツンツン)だった蒼樹嬢、あとエイジも、第一印象をあまり良くしていない人物を徐々にいい面を見せていって好感度の上がるキャラにしていくパターンが多いですね。つまりは岩瀬がデレキャラになるのも時間の問題ということです。



めだかボックス

袋

このリアル妹、ほんとドMだな。と思ったけど、めだかも真黒も基本Mだし、黒神家の人間はそういう性癖嗜好なのかな。
「めだか」、「くじら」と来たのなら、多分あと一人、「黒神こい」という名前の姉がいると予想。姉が一人しかいなかったら「くじ姉」って呼び方はしないよね。

包帯剥ぎ取りプレイで素顔を晒した名瀬。中学時代から付き合いのある古賀でさえも素顔は初めて見たそうですが、間違いなく彼女がいじめられていた原因の一つにこの覆面プレイは入っているよね。
さて、わざわざ素顔を隠していた理由は、素顔を見られたら命を絶たなければいけない掟があるとかロボ超人だからとか、別にそんな深刻な理由があったわけではなく、単に「恥ずかしいから」といういたってシンプルな理由からでした。うん、わかりやすいね。私のような一般人(ノーマル)からすれば、四六時中紙袋を被ったり包帯マスクをしている方が目立って目立ってしょうがなくて超恥ずかしい気がするのですが、その辺の感覚の違いはノーマルとアブノーマルの超えられない壁があるのでしょう。
下着姿を見られるよりも素顔を見られる方が性的な意味で羞恥を覚えるとか、新ジャンルが始まりすぎてどうコメントしてよいものやら迷います。
包帯取る前と取った後で明らかに目の形や髪の毛のサラサラ感が変わっているのはあまり気にしない。

阿久根「なっ…真黒さんが女子に着衣を促しただと…!?」
阿久根「馬鹿な!そこはむしろぬぐ場面だろうに──否!普段の真黒さんなら全裸になっていてもおかしくない!」

驚きのポイントが何がなんだか分からなくて吹いた今週の阿久根の台詞。本当に心底から阿久根に真性の変態としか思われていないんだね、真黒兄さん。女の子が下着姿でいたら服など着ている場合ではありますまい。



こち亀

これって要する女性版変態仮面てことですよね。もしく特殊刑事課の人。
ただ、変態仮面や海パン刑事のような見た目のインパクトがない分、銀行強盗を追いつめていたシーンは完全に空回りでなんとも…



トリコ

トミーロッド「ハハ、なんとファンタスティックな……」

トリコのグルメ細胞が製造した自家製エッセンシャルオイルの効能でトミーが放つ虫たちは無効化され、森林の香り成分で癒し効果も抜群、また保湿効果に優れたエッセンシャルオイルは極寒の地で痛んだ肌をも優しく包み、つるつるの卵のようなお肌に生まれ変わりました。

先週のトミーの「バカが…」という言葉の意味は、トリコが虫たちの攻撃を退けるために行ったオイル生成が実は失策だったわけではなく、単純にエッセンシャルオイルの臭いがトミーの逆鱗に触れたからでした。
トリコの挑発にもまるで動じなかったトミーでしたが、臭いだけは我慢できないタイプのようです。しかし臭いの好みが使い捨て扱いしている虫たちとまるで同じとは、トミー自身もやっぱりその生態が哺乳類よりも昆虫類に近くなっているということなんでしょうか。

激しさを増すトリコとトミーの戦い。片腕を無くしても殴り抜けるトリコに、殴られても相手の腕を掴んで道連れにするトミーロッドのやり取りはなかなか息詰まる展開でいいですね。
小指、手、腕とどんどん容赦なく削られていったトリコの左腕ですけど、後々どうするのかなこれ。ジュエルミートやセンチュリースープクラスの美味い物を食べればグルメ細胞効果で再生するのかな。



HUNTER×HUNTER

以前にネフェルピトーがレオルたちのことを「信頼はできないけど信用はできる」と言っていましたけど、今回のゴンの「信じる」っていうのもそういうことですね。
しかしゴンこえー。


2010/3/11


ジャンプ感想(2010年14号)


こち亀

以上、地上波デジタル放送の提供でお送りしました。
両さんが座っていたクレーンの座席、ちょっと楽しそうでもありますね。
下手に作者の興味もない流行りの萌えジャンルで金儲け展開をやられるよりは、今回のような話や、以前のカメラ談義のような話の方が知識欲も刺激されて好きですね。

ところで部長は報告書が云々よりも本業を数ヶ月もさぼって副業に勤しんでいることをまず問題にするべきじゃないのか。去年の12月からだとしても、少なくとも3ヶ月以上は派出所に出勤していなかったことに気付いていなかった部長もどうかと思いますけど。



ONE PIECE

ティーチの目的は全てはインペルダウンの大物囚人達を仲間にするため。苦労して七武海の座に就いたのもこの一点の目的のためでした。
ところでマゼランはやっぱりやられちゃったんでしょうかね。状況的に考えたらティーチたちが堂々と囚人引き連れてここまでやって来られている以上、マゼランがそれを止めに入らないわけもなく、返り討ちにあったと見るのが妥当なんでしょうね。
ティーチの新メンバーは、「巨大戦艦サンファン・ウルフ」、「悪政王アバロ・ピサロ」、「大酒のバスコ・ショット」、「若月狩りの女囚カタリーナ・デボン」、そして「雨のシリュウ」。アバロ・ピサロ以外は以前にイワさんからインペルダウンLevel 6の伝説級の凶悪囚人として名が上がっていた連中ですね。
とりあえずサンファン・ウルフはどうやってインペルダウン内に収容していたのかということからここまでどうやって移動してこられたのかが気になります。彼用の囚人服の調達だけでも一苦労でしょうに。
あとアバロ・ピサロは名前も初出のキャラですが、彼だけ囚人服を着ていないのは、イワさんたちのようにインペルダウン内で雲隠れしていた一人だったりするんでしょうか。そもそもあのニューカマーランドの拠点となった穴蔵自体、全容も誰が作ったかも分からないものでしたからね。
そして「若月狩り」のカタリーナ・デボン嬢。意味としては、これから大物に成長しそうなルーキーばかりを狙っていた海賊ということでしょうかね。今で言えば、ルフィやユースタス・キッド、バジル・ホーキンスあたりのような。「若月狩り」という言葉から、フレッシュな若い男ばかり狩って食っていた(ピクル的な意味でも範馬勇次郎的な意味でもなく)というもう一つの嫌な意味での連想もできなくはないですが、個人的にはそこはあえて避けて見ないふりをしておきたいです。若くてイケメンのバジルやトラファルガーあたりはちょっと危険かもしれないので、早いところシャボンティ諸島から逃げてほしいです。ティーチ海賊団に若くてイケメンな男がいなかったことは不幸中の幸いと言えるでしょう。

白ひげは「ワンピースは実在する」という一言を残して大往生。いくら打たれようと斬られようと背中に一切の逃げ傷を残さなかった生き様を後に残しました。



NARUTO

「火遁・豪火球の術」
                                   、_人_从_人__/
                                   _)
 ,..r;;:  (  人)  ) ,;`ー、          | ヽ丶       _) 消  木
 ヾゞ、  ゞ'´   '`´   `ヾ、     ─|─           _) 毒   の
          -‐':、ゞ'``  ,l      / | ヽ            _) だ  葉
ヾ、 ゞ;;.  ,r-、   `ヾ、    ヽ、                   _)  l   は
, rヾ    ,r!/r'ヽ    '`      \      _|_      _) っ
   _,,,.,ノ、_ ヽ,       `ゞ;;    ;:、    /|        `) !
,r‐'''" ,.r ,イ彡ミミヾ、      ``  ´;;i             V^V⌒W^Y⌒
__,.;;,ィ'´ ,:;;;;彳彡ミ;j`、        `i;:、      オ
;; ヾ、彡;;;ノリ;jjjjj;;;jr' i   . ノ;;:'' `゙`、 ``ー、                   ,ィ
彡冫;;il;;;ミ;;;;;y;レ  ,t'´           ,.、ー、  ゝ     ォ             i|l;
;'イ;;;'ヾ``ヽ、ィ;;i ,ri'´    ヽ ヾノ ,ry' il'Y゙r    ヽ、            ,j|l;;
j'´ '´ '´/ゞ';;::`´ヽ    ``´ー  ゙i ;;: ,r'      )  ,r、       ,rヾlir'ミ,
  / ,;:' '´/ ー≡;i{、      /ヾr'´  ,.   '`;;:、 〉ゝ  r-ー-、_ ,{i=i= }i、
ーr-、j ,! ,;',;'ィ;;:イ''``ゞ、_,、-‐'´ヽ:;/ 、 ``ヽ  ;:、 `' (´  `ゞ、;;;;'',,fi、,≡:;イ==、
,,:'  ``ゞ、,;;ゞ、 "´イ ,... `'彡 ,/´  `ヾ、ヾ   '    ー、  ii;j `i;;!'´ニil';;;;ゞr、_,r'ミ
'   ー‐─ ,rー'゙ー─-、_j;:r'´     ヾ,ゞ         、 ゞ,ミ;:l;;l  ,!  ,!,i;;'´¨/
;.   r-‐;;'"}            ``ヾ、  ノ       ,;;;: (i,;)))、,,:;!、__,:};!_,.、l
....   _,,,ィ、 i        'ヾ人  、}( /     ノ   ,r'i  r'"ヾ-‐i‐-:;イ, / ヾ
                                     サスケェ



BLEACH

今週の『ONE PIECE』と同じ号で、山本おじいちゃんの傷だらけの背中を持ってきたのは失敗だったなと個人的に思うところ。背中の”逃げ傷”比較されまくっちゃうよね。

藍染「その能力一つのためにワンダーワイスは、言葉も、知識も、記憶も、理性すらも失った」

破面として生まれたての時にワンダーワイスが自分で自分の名前を名乗っていた気がしたのですが、あれはノーカンですか。
そしていつだったか東仙はギンに対して、自分に懐いていたワンダーワイスのことを「お前みたいに性根がねじくれている奴よりもずっとマシだよ(意訳)」的なことを言っていたのですが、デフォルトで理性のパラメータが0の子と比較して更に下に置かれてしまうとは、あの時ギンは東仙に結構ひどいことを言われていたんですね。

千年、護邸十三隊総隊長を務める元柳斎の拳は無刀であろうと凶器そのものである。

斬魄刀の能力を封じたからそれでお仕舞いなんてのは並の死神の話。いくら対最強キャラ引きずり降ろし用の都合のいいユニットが用意されていたからって、それであっさりリタイアされては死神最強の座が安くなってしまいます。そんなわけで斬魄刀無しで素手で破面をブチのめす山本おじいちゃん。
考えてみれば、死神には斬魄刀以外にも鬼道などの戦闘手段もあったのですから、だったら他の武器で戦えばいいだけという話です。雛森のような鬼道を使った戦いの方を得意とするタイプや、そもそも斬魄刀自体持たない鬼道衆、マユリ様のように薬物乱用を得意とする連中もいたわけですし。
しかし、山本総隊長が斬魄刀の代わりにまさか己の体ひとつで破面をフルボッコにするガチムチバトルを始めるとは、まったく護邸十三隊総隊長にふさわしい己の信念に歪みのない男です。



家庭教師ヒットマンREBORN!

ここ数週の白蘭さんの変顔ぶりがやばいです。常時微笑キャラだったあのカリスマぶりが今では『DEATH NOTE』終盤の月に匹敵する崩れっぷりです。激怒や切迫した顔だけならともかく、今週の上目遣いのガン付けなんかはもう小物臭たっぷりでもはやただのちんぴら。「ああこいつ、もうすぐ倒されるな」と思わせてしまうカリスマブレイクでした。

白蘭「あのおしゃぶり付きの人形は僕に最高のオモチャを与えてくれたのに!!」

いや、別にそういう意図を含んでいるわけではないことは分かっているんですけどね、なんというかその…オブラートにというか……何が言いたいかというと、白蘭さん、あなた洗脳したユニ幼女ちゃんにいったいナニをさせていたのですか。

ラスト、白蘭の体が塵と化していますが、今度こそ初めてツナが人を殺ったということでいいんですかね。



めだかボックス

阿久根「くそー、一足遅かったか。真黒め、まんまと奪いおって」
名瀬「いいえ、あの方はただの変態だったわ。妹のために戦って下さったんです」
阿久根「いや、奴はとんでもないものを奪っていきました」
名瀬「……」
阿久根「あなたのパンツです」
名瀬「それはただの犯罪者です」

無敵の改造人間、古賀の弱点は持久力。これだけチート能力を抱えていても高千穂には敵わないという理由にも納得のいくアンサーでした。エネルギー消費が激しい分、古賀ちゃんには常人離れした大食い属性とかも付いていそうですね。
古賀のスタミナを消費させるために阿久根が選んだのは縦四方固め。しかし阿久根が古賀に覆い被さって古賀が喘いでいるこの絵面、なんというか絵的にかなり危険アブノーマルですね。

次回は名瀬の素顔公開。あの頭に刺さっているナイフはモノホンなのか気になるところだったんですが、なんということなくスルーされそうな気がします。
「勝負はむしろここから」と言う真黒ですが、名瀬の真黒への対抗意識や「俺より上なのは年齢だけだ」という台詞などからして、名瀬の正体は真黒の後任として作られたクローン、もしくはコピー改造された人間とかですかね。真黒がフラスコ計画を抜ける時に彼の臓器やら筋肉組織やらを提供することになったという伏線もありましたし、この作品世界なら短期急成長させたクローンくらいは作りそうです。もしそうだとすると、ある意味名瀬は真黒のリアル妹ということにもなるのかな。



HUNTER×HUNTER

この上ない至高!!

ネテロの命がけで仕掛けた自爆は王にさえも致命的なダメージを与えていました。四肢は損壊、焼けただれたその姿はもはや元の姿の判別すら難しい有様です。一歩間違えばいつもの海苔修正が入りかねないくらいです。
もはや王の命もこれまでかと絶望的になるプフとユピー。しかし、かろうじて王に息があるのを見てプフが思いついたのは、「自分自身を食べさせる」という選択。そしてプフに負けじとユピーもまた自分の細胞を変化させて王への供物とします。そしてなんだこの描写
『ミスター味っ子』的な叙情溢れるグルメ描写で、食した側だけでなく食べさせた側までも官能の世界へと誘うとはさすが王と言うべき賞賛すべきプロフェッショナルな味描写。プフの味が「妖精の霧」、ユピーの味が「天使の雫」と評されましたが、仮にこの場にピトーがいて自分も食べさせていた場合、何と評されていたのかは気になるところです。「天界の猫もまっしぐら美味しさ………すみません、私にそういう描写の才能はないようです。
端から見たらどん引きしそうな歓喜をしている二人ですが、感激のあまりに少年誌では出してはいけない細胞まで出してしまいそうで心配になります。いくら王が重体だからって粥(もしくはその如きもの)とかはやめておいてほしいところです。

今のところ王はまだ自分が何を食べさせられているのかには気付いていないようですけど、これ、あまり王がおだてすぎるとそれこそこの二人は自分の肉片一つ残らず王に供しちゃいそうですね。
これで一応一命は取り留められそうな王ですが、全快からはまだ程遠いからこの後ピトーのところに行くのでしょうか。といっても、今ピトーはコムギの治療中。王がコムギの治療を後回しにして自分の治療を優先させるとは思えませんが、ネテロ戦で人間のドス黒い面を身をもって体験した王の心変わりとかもありえるのでしょうか。
メルエムが自分の名前を意識したということは、単にその情報を得たということだけではなく、自分の存在の有り様に迷っていたメルエムが自分の立ち位置をはっきりと確立させたということでもあるのでしょう。元の姿も分からぬような瀕死の状態から復活したことも「王」だった者が新しく「メルエム」として生まれ変わるということを意味しているのでしょう。再生したメルエムの姿もプフとユピーの細胞を取り込んでまったく違ったものになっている可能性だってありえます。
ただ、それが人間の側にとっていい方向にいくのか悪い方向にいくのかはまた別問題。そういう意味では最悪の場合、人間への見方をさらに変えてしまったメルエムがコムギの存在ももはや”どうでもいいもの”と見なす可能性もあるし、ネテロ(人間たち)から受けた敵意をふまえたうえでメルエムが暴君ではなく統治者としてより高みに成長する可能性もあります。



PSYREN

ごちそうさまでした。

ヒリューくんのことはもう忘r

今週の雨宮さんにはもうこれ以上語るべき言葉もないのですが。
ギャル宮が雨宮さんの抑圧していた精神の反映ということはつまり、ギャル宮の発言全て雨宮さんの素のままの本心ってことですからね。そのギャル宮がアゲハに、彼のことを白馬の王子様扱いしていたうえに、「あらゆる生物の中で一番好き」だということまで公言されてしまったわけですから、これはもうニヤニヤが止まらない世界。「全生物の中で一番」とか、『バキ』で例えれば範馬勇次郎クラスの待遇ですよ。愛の力で地球に落ちてくる隕石くらい素手で止めてしまいそうな勢いです。なにげないフリを装ってあそこまでアゲハにベタ惚れだったとは。
まあ、アゲハの方にしても、そんな雨宮さんのマグマ風呂よりも熱いラブコールにお姫様抱っこで「俺がずっと守ってやる」と、中世だったらこれでもう婚約が成立しているような行為で応えていたわけです。
なんだ、もうこの二人、あとはいつ籍を入れるのとか子供は何人作ろうかとかの世界じゃないか。



抱きしムェタイ!

いつもの『ジャガー』のネタだと思っていました。
うすた先生にしてはネタとしての勢いやパンチが弱かったなとは感じていたのですが。


2010/3/3


ジャンプ感想(2010年13号)


四ッ谷先輩の怪談。(新連載)

四ッ谷くんは将来的には稲川淳二のようなお仕事をする人になるんでしょうか。

こちらも先週に続き、読み切りからの連載化です。妖怪や怪異と直接戦うわけではない純粋な怪談物というのはジャンプでは珍しいパターンですが、「学校の怪談」というのは怪談物としてはかなり王道なところです。たくさんの人間が集まり、あることないこと色々噂される場所としては学校を超える場所はそうないでしょうね。だからって四ッ谷くんのように座敷童のごとく何年も居着いてしまうのもどうかと思いますが。
四ッ谷くんはどうも学校へは真面目に通ってはいるくせに、授業にはろくに出席せずに屋上で一人青空教室というなんだか自虐的なプレイをしています。さすがにこんなことを毎日続けられて教師側も気付かないということはないと思うので、半ば黙認状態で放置されているのでしょうか。新手のイジメのようにも見えてしまいますが、留年という正当な理由で学校に居残り続ける彼を学校側も持て余していて困っていそうです。

読み切りの時との違い、主人公である四ッ谷が「教師→生徒」へと変更されています。立場的には教師の方が学校の内情をより詳しく知ることができるはずですが、それをあえて生徒に変更してきたのは、主人公側の視点から入る情報を制限することでミステリーの余地を増やすためと思われます。
変わり者の教師が実験室や準備室で何か得体の知れない恐ろしいことをしているという想像は、学校の怪談には欠かせない要素です。

語りと舞台セッティングを駆使したトリック的なやり口でターゲットを追いつめていくというのはなかなかな物珍しくて面白いので期待したいところです。『魔少年ビーティー』にも通じるところがあますね。ただ、今回の怪談の正体は教師の猟奇殺人だったわけですが、普通に猟奇殺人の方が怪談よりも怖いところがありますね。
作画の方は新人ながら怪談物に雰囲気のあった特徴と迫力のある絵が描けていてすごく良かったです。



NARUTO

香燐の体、手足だけじゃなく胸元から腹部のあたりに至るまで噛み跡だらけなんですが、これが全てサスケの噛み跡であると考えると非常にエロスなものがあります。チャクラの回復という建前に二人が日々どのような行為に及んでいたかが容易に想像できてしまいます。そしてそんな香燐を足手まといになったからと即座に捨てたサスケは本当に外道ですね。
さらに辛いのは、ずっと自分が好きだった男が他の女とそんな濃厚なプレイをしていたという物的証拠をまざまざと目の当たりにさせられているサクラでしょう。そりゃあサクラだってこれ以上ないくらいの悲しい顔で泣きますよ。



BLEACH

ようやく出てきた山本総隊長。部下達が体を張って戦っている時にあのお爺ちゃんてば何をしているんだよと前々から突っ込んでいたのですが、なんと相討ち上等で藍染を仕留めるための巨大トラップをと仕込んでいました。
たとえ山本の戦闘能力が藍染を上回っていたとしても、藍染に鏡花水月という反則技がある限りは全て無駄打ちか同士討ちに終わってしまう可能性がある以上、真っ向勝負は避けるしかありません。そこでとったのが周囲を巻き込んでの強制道連れアタック。その巻き添えになる隊士たちも「覚悟はできておる」と強制的に潔い死に様を選ばされています。「一死」どころかまとめて五、六死くらいしちゃうんですけど。すでに大半の死神たちは戦闘不能状態でYES/NOの選択の余地すらありませんが、まだ軽傷の大前田あたりは「聞いてねえよ」という顔をして逃げているかもしれません。大前田は砕蜂の回収くらいはがんばるかもしれないので確率としては半々くらいですが、射場副隊長が藍染に斬られていなかったら確実に隊長を捨て置いたまま逃げ出していたことでしょう。

その山本の決死の覚悟に水を差してきたのが(火だけに)ワンダーワイス。護邸十三隊の中で唯一藍染以上の戦闘能力を持つ山本を封じるために作り上げられた破面が彼でした。帰刃前に白などにワンダーワイスがやっていたのも彼の能力無効化能力の発現だったようです。
そういえばワンダーワイスは最後は六車と戦っていたはずですが、こうしてナイスタイミングで駆けつけてきたということはすでに描写外のところで倒されちゃっているということでしょうか。白は始解シーンすらなく、六車は卍解した姿のみで終わってしまい、ヴァイザードのみなさんの扱いが予想以上に悲しいことになっています。



LOCK ON!

うーん、二話目にしてすでに想定の範囲未満のうえに起承転結も弱い展開。
目が良くて観察眼がすごいから、「他人のスリーサイズが分かる」、「ジャンケンが強い」、「嘘を付いているかどうか分かる」というのも、誰もが思いつくもうテンプレに近い設定です。そのまま何の調理も施さずに出してしまうには捻りがなさすぎるといったところです。
あと残念なのは、主人公の「目の良さ」をアピールポイントにしているわりには、相手のどういう仕草で、どういう視覚的証拠から隠されていた解答を導き出したかというのが全く説明されていないこと。その設定がフィクションでもノンフィクションでも「リアリティがないと面白くない」というのはよく聞く言葉ですが、この漫画も現状は読者を納得させる説明もなく、ただ「この主人公はすごいんだぞ」と言われているだけです。



家庭教師ヒットマンREBORN!

ツナに圧倒的にボコられて、これで「全身の力を使い切ることができる!」と言っていたのが先週の白蘭で、これはラスボスらしく最終形態の変身でパワーアップかと思っていたのですが、本当に言葉通り「全力の8割」→「全力の10割」が白蘭の限界だったようで、相変わらずぎりぎりの状況でした。

ユニが自分の命を捨てようとしている理由がいまいち理解できていないのは私だけでしょうか。
白蘭についてはリングの枷が解けたことでツナが互角以上に戦える状況となり、すでに手助けをされなくても勝てそうな状況になっています。ツナたちが10年前の過去に帰るのにもアルコバレーノたちの力が必要だという設定もなかったと思ったのですが(入江が責任持ってなんとかすればいいだけで)、なんだかよく分からないまま心中されてもピンときません。



PSYREN

現代のドルキさんが大物ぶった風情を漂わせているだけでなんか笑えてしまう。
そしてグリゴリ03号はかなりのツンデレーションですね。「一生付きまとってやる」とか、もう世が世ならプロポーズに等しい言葉ですよ。

ジュナスと影虎の逃亡・追跡劇はなんと三日にわたって続いていました。アゲハたちが夜科朱鳥の研究所を訪ね、射場と出会い、グリゴリ研究施設で遊坂と戦っていた間も、この人達は追いかけっこを続けていたわけです。昼夜飲まず食わず続けていたんでしょうかこの人たち。ライズ使いの足腰なら日本列島の北端から南端くらいの距離は移動できてしまいそうです。
ジュナスと影虎の怪物二人はさておき、自分の足は使っていないにせよ子供の理子にも三日三晩飲まず食わずの耐久レースを強いるのは無理だと思われます。ジュナスの言っている「ガキの面倒」とは、食事、睡眠、排泄、また必要に応じて入浴といった衛生面でのことも入っているのでしょう。空気の読める影虎さんはそこは一旦追跡は中断して、しかし見失うことだけはないように、ジュナスが理子のためにコンビニで弁当やお菓子を買ってきたり、理子の寝床の準備をしてあげたり、トイレやお風呂の世話をしてあげたりしているところをしっかりと監視はしていたのでしょう。まだ幼い理子がグズり出したりしたら、なだめたり遊び相手になってあげたりもしなくてはいけなかったはずです。
そんな姿を終始観察され続けるというのは、これはジュナスにとっては仕方がないとはいえなかなかの羞恥プレイだと思われます。影虎さんの「楽しくなってきた」というのはこのことを言っているのでしょう。



いぬまるだし!

るまぬい



めだかボックス

名瀬さんタイツの上からパンツはいてませんか。
でも、足先の方も革靴の上からタイツをはいていたりするから、そういう服の着方をする子ってことでいいのかな。古賀の方もブラジャーを露出させてブラまるだし!をしているし、二人ともそういうアブノーマルな下着の着用の仕方をするキャラクターという設定ですか。
実は名瀬のパンツも見せパンで、覆面レスラーが試合用の覆面の上にオーバーマスクをかぶるようにタイツの下にもちゃんと本番用のパンツをはいているのかもしれませんが。

複雑骨折程度なら十秒で完治するという”ミカエルの眼”のような改造ボディをしている古賀。男でこの設定なら、刃物で刺されようが片腕千切れようが鉛弾打ち込まれようが次々再生して戦うシーンを描いても全然問題ありませんが、外見上はかわいい女子高生でそれをやろうとするとはなかなかアブノーマルなチャレンジ精神だと思います。ヤングジャンプやウルトラジャンプあたりでならむしろノーマルな展開ですけど、ここは久保先生でさえも女性をいたぶる描写は控え目にせざるをえなかった少年ジャンプですから、決着は非破壊で何か相手の戦闘能力を奪うやり方で付けるのでしょうね。いくら再生能力が凄いからって、女子高生をそれを上回るレベルでボコボコにするとか(少年ジャンプでは)無理だよね。

真黒は「はいてない」には興味ないのか、と思ったけど、この人の場合ははいてなくても興味あるのでしょうね。