くず鉄作りの海 - ジャンプ感想ログ(2010/06)

2010/6/30


ジャンプ感想(2010年30号)


今週のシンクロニシティ

「レーサー」描かない福田は二回死ねーっ!!

完全に一致。



BLEACH

お髭のおじさまだった斬月が、天鎖斬月になることで若いイケメンになりました。この次があるとしたら、おそらく前髪パッツン長髪少女になっているんでしょうね。「お前の人生を賭けた勝負に付き合う気など私には無い!!」とか言いながら持ち主への反抗度もさらに上がっているはず。
いやしかし、ここで協力してあげなきゃ自分の本体が逆に討ち取られて、イヤよ好きよもない事態だと思うのですが、そんなに最後の月牙天衝を教えるのは斬魄刀たちにとって恥ずかしい行為なのでしょうか。一心パパも自分の斬魄刀に暴れられるくらいにすごい羞恥プレイを強引にさせた末に斬魄刀の調教に成功したんですね。

さて、その頃藍染たちは空座町を普通に徘徊していました。徒歩で。
もの凄く運の悪いおじさんがただ”運が悪かった”という理由だけで早速犠牲になりました。現代日本の基準では外見からしてすでに普通じゃない二人組を見かけて何の警戒も抱かずにうかうかと話しかけようとしてしまった彼も彼ですが、状況が状況ですからそんなコスプレ二人組にも藁にもすがる思いだったのでしょうね。
あとよく見ると、藍染の霊圧で肉片にされたのは他にもたくさんいるようで、一護が断界で修行をしている現世時間での一刻一刻の間にも空座町の人たちが次々に肉片にされています。藍染がただ歩いているだけでこの有様ですから、一時間が経つ頃には空座町の人工が半分くらいにはなっていそうです。



ONE PIECE

「おい手当を急げ!!」
「これはひどいぞ…!!」

これはサボ生存フラグですかね。海面にサボの死骸が浮き上がっていなかった時点でほぼ生きていることは確定でしたけど。エース、ルフィ、サボの三人ともが後の世に名を馳せるということになるのであればサボがここで死ぬはずもありませんが、革命組織のドラゴンに拾われたってことは、サボだけは海賊ではなく革命組織の一人して成り上がっていったりするのかな。サボの境遇を考えたら海賊としての人生を歩むよりもそちらの方が彼の目標に適っている気もするし。
ところで、2、3の短いセリフのみで誰だかすぐに分かってしまうイワさんのキャラクターはほんと便利ですね。



めだかボックス

ここ数週での王土くんの急激な小物化ぶりがちょっと痛ましい。

体を液体化する子が出てきたあたりからこの作品における異常(アブノーマル)能力というのが現実を大げさに延長したものから現実を飛び越えたファンタジーになっていましたが、球磨川のスタンド能力もこれはもう見たまま本当に”元に戻す”能力の持ち主と思えばいいんですかね。自分でネジ回し挿入プレイをした相手だけならともかく、真黒の一年前に摘出された臓器と筋肉繊維や、もがなの破れた制服まで元通りにしているのはトリックとかでは説明つきませんしね。まさか鏡花水月的な能力ではないよね。なんとなく織姫の能力がdisられている感覚。
球磨川の能力はここまで見た限りでは”治す”能力と言うこともできますけど、それをあえて”元に戻す”という言い方をしているのは、人が積み上げた行いを”無かったこと”という無意味に帰してしまうキャラクターであるがゆえですか。クレイジー・ダイヤモンドというよりもゴールド・エクスペリエンス・レクイエムなんでしょうけどね。
それにしても、鍋島さんのような女の子の体にまであんなごつくてぶっといモノをねじ込むとか、ほんと怖ろしい鬼畜男です。



こち亀

オチも付けられないままカットアウトという、プロの仕事としてはダメダメなんでしょうけど、でも珍しく秋本先生が本当に好きな物を熱く語った回だったので、読み手としては楽しかった回でした。
私はこういうのは嫌いじゃないです。



ぬらりひょんの孫

土蜘蛛さんてSUMOレスラーだったのか。
今週、スーパー頭突きと百烈張り手は披露したので、あとは百貫落としと大銀杏投げですか。
ところで、回想シーンの土蜘蛛には腕が六本あるのに、今現在の土蜘蛛は四本しかないのは、これも過去に戦いで失ったのでしょうかね。



トリコ

ボスの後ろ姿が思い切り地上最強の生物リスペクト。

今美食會のボスたちがいる魔界っぽい雰囲気の場所はどうやらグルメ界の中のようです。とてもグルメ的で美味な食材があるような場所には見えませんが、もうそろそろ読者の皆さんも『トリコ』世界における”グルメ”という単語に惑わされることもなくなってきた頃だと思うので、あえて突っ込みません。
さて、現在魔界に美食會ボスが居住を構えてはいるものの、ここに入ってこられるのは美食會の中でもアルファロを含めた6人(6.5人)とのこと。料理長は初出はスタージュンやグリンパーチよりも大物感が足りなくて噛ませ犬臭い雰囲気だったのですが、こうして実力順に並べられるとやっぱり強そうに見えてきますね。それにしても、相変わらず”料理”という単語とはおよそ無縁そうな顔つきをした連中です。この人達が厨房に立っているだけですでに違和感バリバリで出オチが確定します。
美食會の副料理長〜支部長以上が魔界への侵入が可能ということは、トミーロッドと互角以上の戦いをしたトリコや他、鉄平らあたりも魔界へ入ろうと思えば入れるってことですか。



いぬまるだしっ

「男でも女でも…関係ないよね…!!」

はじまったな。



保健室の死神

占い師の男が皆から奪った長所は、息子(娘)の操に付加され利用されていました。

ガラスの破片で相手の喉を切り裂こうとする本好から奪った長所は、「知性」というより「残虐性」ですよね。ジャンクマンの格闘テクニックの特性を「知性」と呼ぶくらいに違和感があります。どのみち戦闘面で活かされた時に最もヤバイ長所であることには変わりありませんが。
この長所には、仮に相手が美作だったら手出しができないとか、逆に美作絡みのライバル相手には最大ステータス値が超サイヤ人に覚醒した時の悟空のように大幅に上がるとかの条件付き特性も付いていたりするのかな。
戦闘面での強さは抜きにしても本好は敵に回したくはないタイプです。

さて、先週あたりから占い師のパパがうっかり操のことを「息子」なり「娘」なり表現するのを待っているのですが、なかなかガードが固く、いまだに操の性別は不明のままです。いっそこのままどっちとも付かないまま突き進んで、『保健室の死神』の作中における操の性別は「性別:操」という方向で行くつもりでしょうか。
男でも女でも…関係ないよね…!!



LOCK ON!(最終回)

残念ながら2クール(18話)での打ち切りとなってしまいました。以下、どこがまずかったのだろうかと振り返ってみます。
この作品の主人公の真田は、撮影という手段を通して人間に興味を持つ(最初は女の子だけだけど)キャラクターであり、人間関係を描いていくお話だったんですけど、その肝心の作中の登場人物の個性に厚みがなかったのが足りなかったところだったかなと思っています。
話の展開も半分以上が、取って付けたようなチンピラクラスの悪人が出てきて吹っ飛ばされて無理矢理カタルシスにするというバトル漫画的なオチの付け方で、キャラクターの人間性を描く方面でもシンプルなケンカバトルのカタルシスを描く方面でも不完全燃焼で終わっている印象でした。
特にこの作品に登場する悪役のキャラクターの薄さはかなり気になったところで、ニコの空手の先生であるという通りすがりレベルではない重要人物に至ってすら、ただの痴漢男だったという有様で、本当ならこの先生の良心的な面と卑劣な面を織り交ぜてもっと人間ドラマに深みを持たせることだってできたはずです。この辺は打ち切りだったから話を手早く畳むためにそうしていたというよりは、この作品に登場する”敵方”のキャラクターが概ね同じようなタイプばかりだったので、ここは作者の最も大きな手抜きであり力の弱さだったと思います。


2010/6/23


ジャンプ感想(2010年29号)


トリコ

成長したオブサウルスの長舌は絶対二次創作で性的な用途に使用さr

最終的にはそのまま”食べる”目的で使用される収集した菓子食材を、あえて建築物の形に仕上げる必要性がどれくらいあるのかは大いに疑問視されるところなのですが、そうはいってもやはり”お菓子の城”というのは人類なら誰もが抱く憧れであり、利便性とか耐久性とかコストとか、そういう些末な問題を並べ立てて論じることがすでに無意味なのかもしれません。誰だってお菓子の家に住んで朝も昼も夜もなく飽き果てるまで喰らい尽くしたいという思いを抱くのは当然のこと。それが真理です。
トリコハウスで個人的に一番気になっているのは、バス&トイレの部分です。いやね、そこで入浴したり用を足すのが衛生的かという以前に、使用済みのお風呂や便器を食べることができるのかどうかということです。て、なんだこの一文、『トリコ』の感想ということを差し引いたら正気の人間が書いたものとは思えないぞ。この感覚、『To LOVE る』の感想を書いていた時に何度か味わった感覚だ。
しかし、家の食べられる部分がなくなったら跡には何一つとして残らないって、トリコの家には食物以外の物は何一つ置かれていないのか。

今週テリーはトリコと一緒に蟹ブタを食べていましたけど、BBコーン以外の食べ物でも普通に食べられるようになったのかな。所詮は好みの味かどうかという好き嫌いレベルの話だからそれほど驚く話でもないのかもしれないですけど、好き嫌いを言わずにご飯を食べられるようになったのは成長したねテリー。



BLEACH

ここに来て修行タイムはなんとも勢いが削がれちゃいますね。元々チート級の力を持っていた藍染をさらに強くしてしまったから、今の一護じゃ勝ち目が無さすぎなのは分かりますけど、ここは精神と時の部屋だからというフォローを入れたところで、空座町が藍染の手で崩壊させられそうになっている一分一秒を争うはずの今じっくりと腰を据えて修行を始めてしまったのはやっぱりすごい違和感があります。
せっかく一護にはウルキオラの帰刃第二形態をフルボッコにしたビーストモードの奥の手だって残っているのだから、ここでわざわざ強さ調整をすることもなかったのになと思うところ。



べるぜバブ

扉絵がどう見ても幼児虐待の図。

神崎「さっきからブロックの度にネットにつき刺さってんだろーが!!面白すぎんだよ!!切れボケ!!」

いや、そこは、そんなおいしいことになっているのならむしろそのままでいかせるべきでしょう。「それでどんなレシーブするの(笑)」とか、姫川のアピールポイントをしっかり拾ってネタにしてくる神崎の芸人根性は凄いです。



PSYREN

ああ、ここでようやく数週前のカイルの「クソッッ」のシーンにつながるのか。
イルミナス・フォージの唯一の弱点である陽の光を前に撤退したジュナス達。元来の自然の陽の光が戻ったことを”汚染”と言っているのは、W,I.S.Eが創ろうとしている今のサイレン世界こそ清浄な世界と考える思想からですかね。その意味でもW.I.S.Eでありながらイルミナス・フォージをしていないヴィーゴは彼らの中でも異端派なのでしょうね。

フレデリカ「クックック、おるわおるわウジャウジャと…!!飛んで火にいるカスの虫とはこのこっちゃ」
「早くビルへ入れ!!!フレデリカに焼かれるぞ!!!」

助けているはずの”根”の人たちからもタブーと同じくらいの脅威として扱われているフレデリカ。
そしてなんだこのフレデリカのキャラクター。怒った時だけでなくハイテンションになってもこのキャラになるのか。しかもちょっとオヤジギャグ的に上手いこと言った的な言い回しになっています。フレデリカはそんなこと言わない。
しかし、この攻撃の破壊力と広範囲ぶりを見るとエルモアウッドの中ではフレデリカが一番強いんじゃないかって思えてきますね。シャオは一対一の近距離肉弾戦が主流ですし、マリーやカイルにしてもここまで大規模な破壊行為はできないでしょうし。
もっとも、同じ火属性の”爆塵者”の能力のドルキさんなどは、星船形態で広範囲攻撃を繰り広げていたところをまだ格下の力量だったアゲハのピンポイントアタックで倒されてしまっていますから、広範囲攻撃に特化しすぎると防御面や高密度の攻撃に対する対抗手段がなくなってしまうのかもしれません。

スカージの一人であるオドに命を救われていたアゲハ。敵方でありながらアゲハたちの知り合いで手心を加えそうな人物というと朧くらいしかいないのですが、なんか指が異常に長いのはタブーの死骸から回収したイルミナス・フォージを移植した影響でしょうか。ここで全くの新キャラに因縁を持たせるのも不自然ですしね。
逆に朧ではない可能性をあげるとすると、オドがカイルのマテリアル・ハイをライズっぽい能力で粉砕していたことで、キュア系能力者だった朧が使うには正反対すぎる能力でした。もっとも、セルフ魔改造でPSI能力の性質自体変質してしまったのかもしれないですけど。



ぬらりひょんの孫

土蜘蛛「テンション上がってきた」

嬉しくなるとつい壊っちゃう性格らしい土蜘蛛さん。羽衣狐様から龍炎寺を任されていた茨木童子は庭先を血で汚されただけで自分の面目に泥を塗られたと激怒していましたが、土蜘蛛さんに関しては自分で建物を破壊しています。後々鬼童丸あたりが「だからあいつに封印を任せるのは反対だったんだ」とかボヤきそうです。
リクオに斬られて腕を一本失ったものの、怒るどころか歓喜したあげくに「早く斬りつけてこい」とか「オレは的だあ」などと、さらに自分の体を傷つけることを要求する土蜘蛛さん。ドMもいいところで座波間左衛門もひいてしまいそうな困った性癖の持ち主です。

鬼纏で戦うごとに百鬼の仲間を象徴する刺青が背中に追加される仕様になったリクオ。例えるならスタンプラリーみたいなものでしょうか。これはコレクター心をくすぐる粋なはからいですね。
ゼンとつららの二人分だけですでに背中の三分の一くらいのスペースが使用されてしまっているのですが、やっぱりいいスペースに自分のシンボルマークを入れてもらえるのは早い者勝ちになるんでしょうか。リクオの百鬼に参加したのが後になればなるほど脇の下とか尻のあたりとかあまりありがたくないスペースに入れられちゃうことになるんですかね。
このペースで刺青を追加していったら、百人達成時には『バキ』のスペックみたいなことになっていそうです。
あと、首無と鬼纏をやったら背中に生首の刺青が彫られることになるのかな。



めだかボックス

王土「偉大なる俺は二度と王を名乗らん」
王土「よかろう。普通なる俺が承ったよ」

地味にじわじわと来る今週の王土くんのセリフ。”王様”であることはやめたといっても、言葉遣いは尊大さに謙虚さが混ぜ込まれて水と油を混ぜようとしたようになんだかどっちなのかよく分からない人になっています。

まだ戦闘中のはずのプラスシックスとチーム負け犬たちを止めるために向かった先に見たのは両者全滅の磔という想定外の光景。糸島軍規くんと百町破魔矢くんに至っては作中で能力を披露することすらなく倒されてしまいました。かわいそうに。
ところで少年ジャンプで人間が磔にされる展開を見たのは『テニスの王子様』以来でしょうか。

そこにいたのはめだかにとってトラウマの存在となっている球磨川でした。
この作品の最大の伏線にしてラスボスになると想定されていた球磨川がここで登場してきたってことは、やっぱり打ち切りの展開に入っちゃっているのかな。
球磨川の巨大ネジで磔にされた人たちですが、釘ではなくネジってことは、一発打ちで穴を開けられたのではなく、体にネジを打ち込まれた上でそこからさらに回すという動作を加えられた上で壁に磔にされているんですよね、ひえええ。
突っ込むだけ野暮かもしれませんが、この大量の巨大ネジはいったいどうやって持ってきたのか。
球磨川が所属するのは三年−(マイナス)十三組。ここに来て未知のクラスが登場してきましたが、まさか十三組の生徒など比ではないアブノーマル中のアブノーマルが集められたクラスがあるなんてオチではないですよね。このパターンはすでに『REBORN!』の真・六弔花でやった結果、あまり芳しいことにはならないことは分かっているでしょうからまさかないとは思いますが。溶岩風呂に浸かって鼻歌を歌っている生徒とかいたら肉体面でも人格面でも満場一致で変態アブノーマル認定はできますけど。



四ッ谷先輩の怪談。

これはホラー物ではないと思って読んでみると結構面白く読めてきますね。
今までは四ッ谷の語る怪談や演出で犯人の良心の呵責や弱みを突くことで追いつめてきましたが、そんなものに動じない真のキチ○イには逆に反撃されてしまったのはちょっと面白かったです。


2010/6/16


ジャンプ感想(2010年28号)


ONE PIECE

狙撃手でもないのに命中率100%でサボの船を沈めたジャルマック聖の腕前パネェっす。
船をパクられた漁師さんにとっては泣きっ面に蜂の惨状ですね。船を沈めた天竜人に賠償責任を取ることができないのはもちろん、盗難犯も消息不明となってしまったからひたすら理不尽に損失を被っただけです。
天竜人のゴーイングマイウェイ!ぶりが無茶苦茶なのはすでに読者に知らされていますが、サボもサボで迂闊すぎるところはあります。政府の船の目の前を海賊旗を掲げて通っていたら相手が天竜人でなくても撃たれるのは当然の成り行きでしょうに。
前々々回くらいに、後にエース、サボ、ルフィの三人が海賊として世の中に名を馳せるということが言われていましたから、ドグラの死亡確認は王大人の死亡確認程度の信頼性しかないわけですが、肝心の移動手段が破壊されてしまっていますからこの後無事に海を渡れたのかどうかも分かりませんね。
エースとルフィに残されたサボの手紙。見ると宛名にはSに×を重ねた文字が。これはもうわざわざ言うまでもなくサボの海賊旗のマークであるとともにエースの肩の刺青にあった印です。あの刺青はスペルミスではなくエースの死んだ(と思っている)サボへの思いを込めたものでしたか。だからといって「ACE」の間に入れることもなかったろうに。
ただ、その後にエースがサボの生存を知っていたらわざわざ刺青にそのマークを入れるなんてこともしなかったでしょうから、少なくとも彼が刺青を入れるまでの間はそのことは知らずにいたわけですよね。

エースの「逃げる」コマンド禁止プレイの理由はロジャー譲りということでした。何の考えもなしに「逃げる」ことを拒否していたわけではないというのは分かりましたが、それでもチームのリーダーの損失=チーム全体の危機につながるわけですから、討ち死に覚悟で勝ち目のない戦いに挑むというのは納得しかねるところがあって自分はダダンの意見に同意してしまいます。
エースの性格は正確には「逃げる」コマンドが使えないわけではなく、常時「かばう」コマンドが発動していると言った方が近いか。



NARUTO

なんだこの漫才親子。
クシナを最初に”九尾の正体”だと推測したナルトはちょっと願望的なものも込めてませんか。それだったらそれで九尾を調教してコントロールするという修行に新たな希望とやる気がムンムンわいてくるじゃあねーかッ!おいッ!。まあ、クシナの髪が赤で九尾の毛色も赤ときているからそのせいかもしれませんが。
ところでナルトの顔が母親に似ていないという件(ナルト談)がさらりとスルーされているのが気になってしかたないです。どっちの親にも似ていないってありえないよね。イケメン父と美人母の息子だったら当然アカデミー時代のナルトもサスケ並みにモテモテで然るべきですよね。

今のナルトの状態って、精神世界の中で九尾と戦いながら、さらにその中のナルトの中の精神世界の中でクシナと会話している、という状態なのかな。なんだかややこしい。



トリコ

マッチは量的にスープをちゃんと子供たちに供給してやれたのかな。タッパー1ケース程度だとどう考えても一口啜って終わりというかんじになりそうですけど。
ところで、ヤクザが持ってきた得体の知れない液体を子供たちが飲まされて尋常じゃないニヤケ面になっているところを端から見たら、犯罪の臭いを感じてしまいそうです。
滝丸がスープを持って帰らなかったのは妥当な判断かもしれません。幻のセンチュリースープを持ってきました→一口飲んでみる→あのでれーんとしてニヤケ顔になる、を死にかけの愛丸の前でやるわけにはいきませんよね。



メタリカメタルカ

ミネアを目指す者に犯罪の経歴は必要ない→だから殺す
ズオゥくんは殺人衝動の異常(アブノーマル)でもお持ちなのでしょうか。
しかもおどしや違法侵入は問答無用で死罪(個人的判断による私刑)にするくせに、自分の公共施設の器物破損行為については全く意に介していません。



黒子のバスケ

黄瀬の力は青峰には及ばず、桐皇学園の勝利となりました。青峰に「もう一つ上がある」というのは正直いらなかったかな。せっかく海常対桐皇で勝ち負けの見えない展開にできたのに、まだ青峰は全力じゃなかった、なんてことを言われても白けてしまうだけですし。
しかし、その「もう一つ上」の能力は発動条件が限定されるようで、この辺の表現はスポーツ漫画というよりは能力バトル漫画のものですね。この作品は『テニスの王子様』あたりで慣れ親しんだような表現が出てくることが多いです。



ぬらりひょんの孫

リクオ「だから…お前のその心も体も、オレに全部あずけろ!!」
リクオ「みせろ。お前の”***”」
リクオ「オレのために***を…解き放て、つらら!!」
※青少年の閲覧に配慮して一部伏せ字にしてあります

まあ!リクオ様ったら、いけないひとッ!



保健室の死神

扉絵で語られていることって、なにげにストーリーの根幹に関わる重要なポイントなんじゃないですか。

「ふ…うふふ…ふはは、入った…!感じるぞ…!!」
「……無茶だ。僕はそれを腹でこなせるようになるまで何年もかかった…」
「身体が壊れるぞ!!」

ハデス先生…あなた、教職の身でありながら真っ昼間から一体何をなさって…
まあ!ハデス先生ったら、いけないひとッ!

さて今週は病魔を持つ占い師の”息子”の操という子供が登場しました。顔立ちも名前も中性的なので貧乳の女の子のようにも男の子のようにも見えるのですが、とりあえずきわどい格好しているよね。どう考えてもぱんつはいていません。ちょっと前屈みになったりズボンの位置がずれただけで見えてしまいます。むしろハデス先生との戦闘の際に紙一重でかわした攻撃が前面のベルトを切り裂いてズボンの下がポロリしてしまうシチュエーションが発生する方にわしは2ポンドかけてもいーよ。



PSYREN

最初の宣言通りに再びマリーの前に現れたヴィーゴ。マリーとは今日初めて出逢ったばかりなのですが、「マリーを迎えに来ただけだ」と決して軽くないケガをおして会いに来るほどにマリーに一目惚れレベルのご執心というか彼の脳内ではすでにマリーとは運命で結ばれた的な仲にまで発展しているようです。
シャオがわざわざトドメに心臓部分を狙ったということは、ヴィーゴは生身の人間で確定と見て良さそうですね。イルミナス・フォージであればコアを破壊して終わりのはずでしたから。
W.I.S.Eはほぼ全員、今のサイレン世界の環境に適応するためにイルミナス・フォージ済みの中で、彼一人だけ生身のままなのはそれなりに理由があるのでしょう。人間の骨格の美しさには人一倍のこだわりのある人体フェチですから、自分の身体がイルミナス・フォージで変成されるのが我慢ならなかったからとかいう理由だったりするのかもしれませんが。
生身ということは、当然ながらスカージのメンバーでもないわけで、ヴィーゴは別にジュナスの配下として動いていたわけではなく、ジュナスと同格に近い人員として”根”侵攻に参加していたようです。ヴィーゴの性格を考えたら彼の同行は「生身の人間大量殺戮のチャンスだぜオレも混ぜろよヒャッハー!」的な理由くらいしか思いつきませんが。

アゲハの窮地を救い、空間ごと支配する強大なPSI能力でジュナスを圧倒する夜科朱鳥(56)。しかし過剰な負担を強いていたらしい朱鳥のPSIは長くは持たず、ジュナスを倒しきることはできませんでした。
しかしそこへさらなる助っ人の登場です。帰ってきたヒリュー&タツオのドラゴンコンビ。
以前は羽や尻尾だけのパーツ単位でしか出せなかったヒリューのドラゴンも、タツオと再開できてテンションが上がっているためか、完全体で出現できています。ドラゴンを運転しているヒリューがバイクの運転みたいになっているのがなんだかとても彼らしいです。
タツオが放った攻撃は直接ジュナスを攻撃するのではなくサイレンの特殊な雲を突き破り、イルミナス・フォージの弱点である陽の光を呼び寄せました。イルミナス・フォージ側にとっては触れたら死亡レベルのデストラップに等しい陽の光ですから、こうなるともはやPSIの力量差など関係なくなってきます。
ただ、まだ奥の手も阿修羅や毘沙門すらも出していないジュナスがここで倒れるとも思えないので、遊鳥から受けたダメージも含めた形勢不利を鑑みて撤退となる可能性が高いのかな。デルボロもまだカイルと戦闘中ですけど、ジュナスの身代わりになるなどの要因で死んでスカージは全滅しそうな気がします。


2010/6/9


ジャンプ感想(2010年27号)


ぬらりひょんの孫

今週のつららのあわやというシーンは、やはり二次創作をされる人たちのためのネタ提供をしているのでしょうかね。
あれだけ大勢で取り囲んでおきながらつららの着物に綻び一つつけられなかった彼らは所詮は名も無き雑魚妖怪といったところですか。袖もぎ様や星矢(源氏名)くんクラスの妖怪だったらもっとがんばったでしょうに。
つららはこれはもう完全にヒロインな扱いですね。人間側ではゆらが、妖怪側ではつららと、人間と妖怪の二つの顔を合わせ持つリクオの性質に合わせてヒロインも二人用意されたかたちになっていますね。そうか、昼と夜でリクオを分け合えばお互いにケンカもしなくて済みますね。
あと、元ヒロインの家長は『テニスの王子様』の桜乃のように数年に一度だけ登場するツチノコ的な存在になるんじゃないかと思います。
いや実際、超人テニスバトル展開になった『テニスの王子様』の世界で普通の人間だった桜乃に何も存在をアピールする手段がなかったように、妖怪と特殊な能力を持った人間たちが戦いを繰り広げる『ぬらりひょんの孫』の世界で普通の人間の家長が存在を誇示してストーリーに入り込む余地がそもそもどこにも用意されていないんですよね。彼女の存在感がキセキの世代六人目のようになってしまうのも今の展開では仕方のないところではあります。



NARUTO

・ジャンプ表紙
九尾って赤(橙?)色だったのか。九尾の狐というと『うしおととら』の白面の者のイメージが強かったせいか、勝手に金色か白色だと思い込んでいました。火の国にいる尾獣だから火属性で赤い狐なんだと思えば分かりやすいですね。我愛羅が人柱力になっていた一尾・守鶴はやっぱり緑色だったんでしょうかね。狐が赤なら狸は緑でしょう。

そんな赤い狐、FireFoxの力をコントロールするために奮戦中のナルト。過去に九尾を完全に支配下に置くことができたのはうちはマダラだけということだったので、今回の修行でナルトが九尾を、孫が生まれた以降の海原雄山のように手なずけることができれば、ナルトの力量は全盛期のマダラと並ぶことになるのでしょうかね。


・今日の九尾のツンデレ・ワード
九尾「……八尾と組んだようだな…九尾の人柱力ともあろう者が情けない!」

一見ナルトを否定している発言のように見えますが、「情けない」という言葉の裏には九尾がそれだけ高くナルトのことを評価していたということを意味しています。
これをもっと分かりやすくツンデレ的な表現に言い直すとしたらこうなります。

九尾「八尾あんな女なんかにデレデレしちゃってさ……みっともないとは思わないの!?」

ツンデレっていうかただの焼き餅かこれ?



ONE PIECE

ブルージャム「うわぁ…ゴミ山の中…すごくあったかいナリ…」

生き死にの勘定を入れずに「逃げる」コマンドを禁止しているエースの生き方は、成長した後、黒ひげとの戦いでは捕らえられることになり、マリンフォードでの戦いでは赤犬に殺されるという、全て裏目の結果ばかりになってしまったんですよね…
呪われた子として扱われてきたエースの境遇が大きく影響していたのでしょうけど、「逃げない」=「死んでもいい」、という覚悟ですから、この発想は無条件で賞賛はできないんですよね。



BLEACH

今の剥けたてつるつるの藍染さんて新しいパンツをはいたばかりの正月元旦の朝のよーに爽やかな気分になっているんでしょうね。パック効果でお肌もすべすべになっていそうです。
藍染自身が「蛹籃の時」と言うように、あの全身パック状態は崩玉と融合する完成体になるための途中段階だったようです。ジャク・ハンマーで言えば試合前に打ったアナボリックステロイドがようやく体に回り始めた頃合です。
しかし、わざわざ蛹化までしたわりにはビジュアル面はあんまり変わっていませんね。

藍染は一心たちと戦闘しながら蛹状態でメタモルフォーゼを完了させるというかなり器用なことをしていたということになります。そう考えるとパペットマペット藍染があまり強そうに見えなかったのはまあ納得です。というか、普通はこういう時こそ部下が率先して藍染の変身が完了するまで盾となって守るものだと思うのですが、『ギャグ漫画日和』の曽良並に上司の窮地をスルーする部下しか残っていなかったせいで、結局藍染さんは身重の体だったのに一人で多勢の死神たちを相手にしないといけなかったんですよね。
とはいえ、真面目に戦ってくれそうな部下(ハリベル)を自分の手で始末してしまったのもこの人だから、そこは自業自得としか言いようがないのですが。



PSYREN

精鋭兵士のスカージたちは難なく倒せても、やはり上位星将のジュナス相手にはまるで刃が立たないという現実がありました(神刃が相手だけに)。過去にドルキが雑魚扱いで倒され、シャイナも恐怖を感じて逃げ出したくらいにエルモア・ウッドの子供たちの力は大きなものになり、圧倒的な力を持った敵を相手に命が危ういかもしれないという緊張感は久しくなくなっていましたが、ここでジュナスの強大ぶりが発揮されたことでまた緊迫した状況になってきました。

圧倒的すぎる力量差に打つ手もないかと思われたところに現れたのは夜科遊鳥。現代では彼がPSI能力を持っていたという話はありませんでしたが、ドリフトと同じようにサイレン世界の大気の影響で覚醒した可能性はあります。もしくはこれも通信空手の成果でしょうか。次週は神刃の能力を持つジュナスに遊鳥の通信空手が挑みます。神心会のように対刃物をも想定した実戦空手ならジュナスの神刃相手でも遊鳥が後れを取ることはないでしょう。
しかし彼は全然老けませんね。今の年齢は分かりませんが、10年前の現代ですでにアゲハ(高校生)とフブキ(24)の息子娘がいたわけですから、今の年齢は少なく見積もっても50歳は超えているはずです。しかも今や孫までいます。この若々しさは荒木飛呂彦先生に匹敵しますね。絶対何か怪しげな方法で永遠の若さを手に入れていますよね。



トリコ

スープがトリコの再生の決め手になるかと思っていたら、スープの完成と同時に回復していました。これもある意味ルールをブチ破られたといったところですか。
あと、「治った」というか、「新しく生やした」のですよね。修理じゃなくて欠損したパーツ丸ごと調達ですから。

動物的な本能で小松のセンチュリースープの完成を嗅ぎ取って復活したトリコ。早くも「うまい飯がオレを呼んでんだよ」と小松のスープを求めて動き出します。今までも腕が再生するまでの間に膨大な量の食物を食わせてもらっておきながら「うまい飯が呼んでる」とは、トリコのために数ヶ月もの間、食材の調達を続けた鉄平やサニーたちが聞いていたら内心涙目になりそうなセリフです。

センチュリースープを完成させたことで一躍有名人になった小松。今週はメインはみんなでスープを飲むというだけの話になるのですが、小松の料理を完成させたという功績が然るべき評価をされているのはいいですね。

小松「センチュリースープを餌にして育ったのかも…それでスープの味の一部が体に染み込んでいるんだ…」

いやなんというか、スープの味が唾液として出てきて良かったですよね。自身が食材にされなくて…



めだかボックス

今週になって急に展開に巻きが入ったかんじですね。打ち切りフラグが立ってしまったのかな…
今週、改めてフラスコ計画の正当性とフラスコ計画関係者を含めた「みんなが幸せ」になることの妥協案が論じられたのは良かったのですが、それだけにその後の王土のベタな悪役ぶりが残念であります。
王土の性格は唯我独尊で傲岸不遜なものではありましたが、勝つための力を手に入れるために人の命を犠牲にさせたというのは個人的にはしっくりきません。天井に直立できる能力が「偉大な俺にふさわしい」と言われてもその通りですとは言い難いですし。行橋の見捨てっぷりもそうですが、展開を早めるために性格の設定が大雑把にされてしまったように見えます。
あと、筋肉などの物理的な改造でアブノーマルの域に達した古賀の能力を電気信号のやり取りで手に入れるというのはやっぱり補足の説明でも付けてもらわない限りは納得できません。

そして古賀の巻き添えで死んでしまった行橋。バ…バカな…か…簡単すぎる…あっけなさすぎる……
自分の周囲にいる人間の影響をもろに受信してしまう体質だからしかたないこととはいえ、行橋はこの体質でよく今まで生きてこられましたね。たまたま通学途中で交通事故や心臓発作の現場に出くわしただけで死亡フラグが立ってしまうくらい油断のできない体質だったんですよね。
こんなスペランカーのような体質で人の多い都心部で生活してこられたのは奇跡的とも言えます。フラスコ計画に参加する前は一人でゲーセン通いとかもしていたようですが、これだって行橋の体にしてみたら高層ビルで鉄骨渡りをした先でEカードをプレイするくらいに命がけの行為だったんじゃないでしょうか。


2010/6/2


ジャンプ感想(2010年26号)


家庭教師ヒットマンREBORN!

「今の肥大化したボンゴレを壊してくれ」っていうのは、なにげにそのままボスの座を継承することの数倍ハードな要求をされていますよね。ゴネてみたらHARDモードをLUNATICモードに変更されて事態が悪化しただけだよ。おじいちゃんマジドS。
良かれ悪しかれいままで積み上げられてきたものを壊すのだから、ボンゴレファミリーの中で築き上げた地位や生活の糧を失う者も出てくるわけで、そこに反発する人間もたくさん出てくることは容易に想像できます。最悪、10代目のやり方に反対する勢力との内部抗争も起きて血で血を争う凄惨な戦いが繰り広げられることにだってなりかねません。
元々ツナにボンゴレファミリーボスの白羽の矢が当たったのも他のボス候補者たちが皆不慮の死を遂げたからで、9代目はツナに率先してその渦中に飛び込めと言っているんですよね。朗らかな人柄に見えてやっぱり怖いわこのおじいちゃん。さすがマフィアのボス。

元々は住民を守る自警団だった組織が肥大化して今のマフィアになったというボンゴレファミリー。”良心的”なマフィアが登場するフィクションでは、例えば『GUNGRAVE』など、よく目にする設定ですが、そのような流れでマフィアが成立することって現実的にありえるのでしょうかね。マフィアやヤクザが一部で自警団的な機能を持つこともあるにはあるようですが、元来荒っぽい人間の集まりであり現実はやっぱりそうきれいなものではないようです。

ボンゴレリングはパワーアップを果たす度にどんどん装飾が豪華になっていきますけど、(使われている宝石類が本物だと仮定して)これ売ったらすんごい値になりそうですね。普段ツナをいじめている不良達の目に止まらなかったのは、いくらなんでも偽物だろうと思われていたのでしょうか。エイジャの赤石を所持していたリサリサ先生は胸の谷間に挟み込むという女性らしい方法で携帯していたので、ツナもボンゴレリングをもっと目立たないようにパンツの中にしまい込んでおけばいいのではないでしょうか。ちょうどリングが(以下自主規制)



ぬらりひょんの孫

え……しょうけらさんもうやられちゃったの!?
IBARAKIDOUJIさんは結構長いこと戦いを繰り広げながらまだ生き残ったというのに、しょうけらは青田坊の本気の一撃で即死ですか。オリバにトドメの一撃をくらった時のゲバルみたいに直立姿勢で石畳に突き刺さったようです。今頃しょうけらは青田坊をブチのめしてIBARAKIDOUJIさんからも「お前がナンバーワンだ」みたいなことを言われて応援に駆けつけた羽衣狐様からは「貴方の肝を吸わせて」的なことを言われて何もかもがうまくいきすぎている夢でも見ているところでしょうか。



PSYREN

おばあちゃん、なにマリーの死亡フラグだけ立ててるんですか!せめて最後までしゃべっておけよ。マリーに何かよくないことが起きるのが見えたようですが、スカージはすでにあらかた片づけられていますから、現状マリーに危害を加えそうなのはこれからアゲハと戦おうとしているジュナスでしょうかね。ベタなところではジュナスの攻撃からアゲハをかばってマリーがやられてしまう、とか。

予想されるマリーに起こる一大事とは
@アゲハの身代わりになってマリー死亡(or 重傷)
Aジュナスに殺されかけるアゲハを見てマリーがブチ切れる、そして成長してマリーさんになる
B何か大宇宙の意志的なTo LOVE るな力が作用してマリーの服が全てちぎれ飛ぶ

おれがマルをつけたいのは答えBだが期待は出来ない。
Aに関しては、以前に碓氷が糸を使って雨宮さんの中身をいじくり回そうという鬼畜外道な行為をしかけていた時にブチ切れて本領を発揮したという伏線もありましたし、普段は大人しくて温厚な彼女が一度本気でブチ切れたらすごいことになってしまうのかもしれません。そりゃおばあちゃんも焦るわ。



トリコ

セツ婆の十年=小松の三ヶ月。
セツ婆は少しは涙目になってもいいくらいなのに、純粋に小松を尊重して一料理人として応援している姿勢は偉いですね。そういえば、有名な画家パブロ・ピカソの父親は彼自身も芸術家でピカソに芸術の教育を施していましたが、ピカソが13歳になった時にすでに息子が自分の力量を超えたことに気付いて、自分は絵を描くことをあきらめてしまったそうです。創作をする人間というのは大なり小なり自分の創るものや力量に自尊心を持っているしそれがないと創作をするなんて行為はできないものですけど、同じ道を辿っている自分よりはるかに若輩の人間が自分が辿ってきた足跡を比べようもない短時間で追い越してしまったとなれば、それは尋常じゃないショックだと思うんですよね。
そういえば小松って年齢はいくつなんでしょう。見た目はかなり若いですけど、それで五つ星レストランのコック長に就任している程ですから「天才」の側の人間に入っているんですよね。実はえなりかずきみたいに年を取ってもあまり外見が変わらないタイプだったりするのかな。
一つ残念なのは、小松がそこまでの天才だったという描写はほとんどなかったことですかね。どちからというと凡才だけど努力で報われていくタイプというかんじでしたから。

センチュリースープの再現に欠けていた最後の1ピース。それは小松が連れてきたウォールペンギンの子供のよだれによって埋められました。これ以外にもセンチュリースープには出汁ペリカンの口から出された吐瀉物なども含まれており、センチュリースープには動物の嘔吐物が重要な役割を果たしているようです。これなんてプレイ?

トリコの腕はともかく、センチュリースープはもっと長期間のスパンでいろんな食材を集めながら完成させるものだと思っていたのですが、この分だとトリコの腕の再生のための養分として小松のセンチュリースープが提供されることになりそうですね。トリコのスープ料理の枠を埋めることになるのはほぼ確定かな。



LOACK ON!

真田「焼き鳥にするぞウサ公!!!」

四足獣の兎を焼き肉や兎鍋ではなく「焼き鳥にする」と言ったのは、兎が鳥と見なされていた時代の風習にならってのことでしょうか。古風な男です。

土田先生は悪役を描くのが苦手なのかなと、真田や大和たちに吹き飛ばされるためだけのベタな悪人が登場する度に思ってしまいます。
さらに言うと、今回は休日になぜかヤンキー二人組が動物園にライオンを見に来るという、登場のシチュエーションもかなり不自然なものでした。ヤンキーでなくても年頃の男が二人きりで動物園に来るという時点でかなりありえないのですが、そんなに猿渡くんはライオンとか動物が大好きっ子だったのでしょうか。そしてそれに付き合う名前もないもう一人も。

今回のシチュエーションを好意的に解釈するなら、猿渡くんと連れのもう一人は、休日に二人だけで動物園に行くくらいに仲のいいカップル関係で、猿渡くんは見た目は怖いけど本当はライオンを見るのが心から好きな純真な子だということになります。彼の部屋にはライオンのぬいぐるみや写真集などライオングッズもいっぱいです。好きな野球チームも西武ライオンズ。もちろん彼が使っている歯磨き粉や洗剤も全てライオン製品です。
アイスクリームを購入した女の子が店の目の前という目立つポイントで襲われているというのに店員はおろか周囲の人の誰も手出しも通報もしようとしていないのは、猿渡くんがこの動物園の常連で、決して女の子にご無体な真似をしたり人を傷つけるような子ではないことを分かっていたからなんだと思います。実際、今週猿渡くんは大和に傷一つつけていませんでしたし。

こうして猿渡くんがわざわざライオンを見に来た理由を理解してみたら、なんだか結構かわいい奴だということがわかってきました。
しかし一つ大きな問題があります。今週で猿渡くんは大和をライオンと認識してしまったことです。中学生の頃からどんなに負けてボコボコにされてもケンカを売り続けるくらいに真田に執着してきていたという猿渡くんです。猿渡くんのライオンへの愛着と真田への執着心が結合して愛情へと錬成されてしまうのはもはや時間の問題でしょう。



黒子のバスケ

主人公チームが敗北した桐皇が勝つんだろうな、というのが私の予想だったんですけど、ここまでの展開はその予想を見事に裏切ってどちらが勝つのか分からないところまでもつれ込んでいます。先に勝ち負けが見えている展開で桐皇が勝つようだったら予定調和の消化試合でつまらないと思っていたところですけど、黄瀬を善戦させるだけに留まらせずどちらが勝ってもおかしくないところまで追い込ませている今のところまでやってくれれば、どちらが勝っても面白かったと素直に言えます。
ラスボスになりそうなのはキセキの世代が二人入ったという学校になるでしょうから、ここで桐皇を負けさせても今後の展開としてはそれほど困りはしないんですよね。ある程度王道な展開を覆してどちらが勝つか分からない展開回しにしてくれた方が読者もハラハラできます。



HUNTER×HUNTER

プフにとっては思惑とは裏腹に、状況は想定を超えた最悪の事態へと進んでいました。ただしイカルゴたちにとってはいまだ圧倒的な力を持つメルエムがいる以上、状況は彼の気持ち一つでどうとでも変わってしまうので安心はできないことには変わりありません。

プフが発見した時にはすでに事切れていたユピー。直前の状況を踏まえれば、ウェルフィンに倒されたことになります。ウェルフィンの能力は交渉用の能力で「黒百足」による激痛を無視して攻撃してくるような相手には弱かったはずですが、ユピーはすでに自身の体のほとんどを王に捧げて見た目で分かるほどに弱体化していました。
ただ、twitter上でユピーの死因は別ではないかという意見も出ていて、そもそも「卵男」の能力で死んだにしては死骸に「黒百足」に食い荒らされた跡がありません。そして先々週くらいからユピーはずっと妙な咳を続けており、今週には鼻血も出すという病状と思われる様子を見せています。鼻血だけに関して言えば『シグルイ』で藤木がよくやるような激情の表れにも見えますが、咳のことも加味すればやはり前者だと思われます。
メルエムは会長との戦いで「貧者の薔薇」の直撃を受けました。その時ユピーはメルエムを救出するために直接爆炎の中に飛び込んでいます。「貧者の薔薇」が現実世界における核に相当する物であれば、例え爆炎の中を生き残っていたとしても放射能、ないしはそれに相当するものによる後遺症を受けているはずです。ユピーの咳や鼻血の症状、そして死因はそれによるものと見た方が自然になります。
プフとユピーの力を取り込んで万全に回復したように見えているメルエムですが、やはり今週で彼も鼻血を出しています。現在、蟻側三人の中で咳や鼻血の症状が見られないのは「貧者の薔薇」の爆炎の中には飛び込んでいなかったプフだけになります。メルエムがまだ倒れていないのは単に体力面での差違だけのことでしょう。

今週最後のパームの「もう大丈夫」という言葉、これはもうメルエムの命もそれほどもたないことが分かったということなのでしょう。
しかしまたいいところで休載に入ったな。