くず鉄作りの海 - ジャンプ感想ログ(2010/09)

2010/9/21


ジャンプ感想(2010年42号)


LIGHT WING(新連載)

1ページ目のテンプレというか、ベタすぎかつ強引もいいところなシーンでここだけですでに「これだめそうだな」という感想を抱いてしまったのですが、後半の100対1サッカーには笑わされました。これはギャグ漫画で合ってますよね。
フィールドの片側だけに100人もひしめき合っていたらサッカー以前に動くという行為すら難しいでしょうけど、Jリーグ一部のJrユースの選手っていうのは一般人が相手ならそういう無双ゲームができるくらいに超越しているのでしょう。少なくともこの世界では。
サッカーだったから良かったけど、これがテニスだったらより直接的な攻撃行為でボールを顔面にぶつけられたり金網に磔にされたりして戦闘不能にすることで戦力を削られていましたね。



NARUTO

小南の起爆札を600000000000枚用意した執念よりも、一人で札の枚数を数えたその律儀さの方が怖いです。

マダラがイザナギを使って窮地をしのいだところまでは特に問題なく分かるのですが、突然雨がやんだことと小南が希望を見いだしたあたりがなんだか理解に消化不良がありました。
弥彦、長門、ナルトへと意志が受け継がれていったというのはいいのですが、最後に小南が何をしようとしていたのかが結局よく分からなかったし。死んだ仲間たちの意志はナルトに受け継がれたことに気付いたから心残りなくマダラと戦って散る覚悟ができたっていうのだと、そんな「希望」にすがる小南がなんだかかわいそうでもあったり。
あとやむことがないはずの雨隠れの里の雨がやんだ理由もちゃんと欲しいところ。単に虹の演出のためだけにだとしたらちょっと納得できかねるところが。

写輪眼と初代の細胞を移植したダンゾウにできたことがマダラにできないはずもなく、イザナギで窮地をしのいだのは伏線もあったから自然な展開で「それがあったか」と思わせられるところで、かつ敗れる小南の株も落とさずにすみました。
今回の戦いでマダラの写輪眼は犠牲になったのだ…ですが、マイルームに大量の写輪眼のストックがありましたから、すぐに補充はできちゃうんでしょうね。



エニグマ

同じような疑問を持った人は結構いるんじゃないかと思うんですけど、対変質者用の暗号放送って実際にあるものなんですかね。飲食店でGという名の変質者に侵入された時にお客に知られないように暗号を使うという話は聞いたことはありますけど。私が通っていた小中高校にはありませんでした。そういう危険性の高い都内の学校だとあったりするのかな。
でも、全校生徒への周知なしに生徒手帳に書いておいて自主的に読ませるだけじゃ手落ち感はありますね。

支倉モトの能力はやっぱりあの眼帯を外したら邪気眼的なものが出てきて発動するのかな。
まだ何もしてないのに「こわがり」キャラ認定されてしまった支倉くんはちょっとかわいそうね。



BLEACH

藍染「どれほどの代償を払えばこれだけのオーラを…!!」

月牙天衝を使うまでもなく藍染自身が言うように「更に上の次元に立っている」ほどに圧倒していた一護がわざわざ自身の死神の力を失うほどの代償を払って最後の月牙天衝を使う理由がさっぱり分からないです。せめて藍染を小物化せずに、一護もこれを使わないと他にはもうどうしても勝ち目がないという状況になっていればまだ良かったんですけど、どうにも強くしすぎた藍染と一護のパワーインフレを抑えるための処置に思えて仕方ないです。
ここで思い出すのが『YAIBA』終盤の展開で、地球を破壊できる規模まで強くなった刃の強さをリセットするためにその強さの大元である覇王剣を封印して、終盤はまた人間レベルの剣術で戦っていました。今回の『BLEACH』の展開も、基本性能が圧倒的+鏡花水月というトリッキー能力まで持つ藍染が更に超進化して手の打ちようのない強さとなり、それを倒す力を身につける一護には能力ロストという代償を払ってもらってインフレを抑えようとしているのではと思います。

本当にこれで一護が死神の力を無くすなら、『BLEACH』も最終回へと向かい、一護はごくごく普通の高校生となって日常に戻るEND、という展開になるのでしょうけど、次章への伏線はしっかりと張られてしまっています。あくまで一護の強さのインフレ制御のためと思われます。すでに一護よりも先に最後の月牙天衝先を通過している一心が今も普通に死神の力をふるえていることからして、正確には死神の力を喪失するのではなく、死神の力がレベル1に戻るようなものになるのでしょう。

実際、崩玉藍染と互角以上に戦える強さの一護をそのままにしておいたら他の死神たちの活躍する場がなくなるのは確実です。ノーマル藍染が隊長格が束になっても適わない強さで、それを更に圧倒的に超越、そしてそれを更に越える一護の強さというのを考えると、一護単独で尸魂界と虚園を滅ぼせてもおかしくないくらいですし。



逢魔ヶ刻動物園

これはジャンプお家芸のバトル路線テコ入れなのかな。個人的にはこの作品には全くそういう方向性は期待していないので、陸生動物が一致団結して海生動物を倒してやるぞ!っという展開になってもワクワク感は出てきませんが。

園長の右腕に抱きつくだけで頬を染めて満足している意外と純情なウワバミさんに対して、ナチュラルに園長の腰に手を回してより積極的な接触を行う華。しかも胸をあててんのよまでしているという天然の恐ろしさが垣間見られるワンシーンでした。
まだ園長の首とか、他にもっと積極的に手をかけられる位置は残っているというのに、控えめに腕を取るだけで幸せそうにできるウワバミさんのなんと純情なこと。

一応人間のアルバイトを雇っていた逢魔ヶ刻動物園とは違って、水族館は人間の職員は皆無なのかな。しかし、飼育員から受け付け担当まで、皆が皆顔を隠していたらそれはそれで不気味がられそうな気もしますが。

そんな水族館の館長はほぼ人間に近い姿はしているものの、どうやら水中からは出られない体のようです。酸素マスクのようなものを付けているから、人間として酸素呼吸は必要だけど、呪いが完全に解けていないから陸棲はできなくて海水生活を強いられているんでしょうか。うん、これはきついですね。ウサギ化の呪いなんて比にならない苦しみですよ。
ところでほとんど人間化しているので分かりにくいですが、この館長は何の生き物から呪いを受けたんでしょうね。頭のところにフジツボがひっついていますが、もしかしてフジツボに呪いをかけられたのでしょうか。長いことマスクを取り替えていないだけだったらいいですが、これが呪いによるものだとしたら、いったい彼はフジツボにどんなイタズラをしてそこまでのことをされたのかが気になるところです。食用でフジツボを獲っていただけなら世界中でフジツボ人間がもっと大量に発生してなきゃおかしいですから、そうした必要性をもたない個人的娯楽行為からフジツボに虐待を加えていたはずですよね。



SWOT

闇暗のキャラ崩壊やらおっぱいやらで露骨なテコ入れは感じるのですが、それでも今週の『SWOT』は面白かったです。

メニュー見ただけでテーブルにヒビを入れるほどブチ切れる学崎くんはキレの早さは相変わらずですけど、喫茶店でどれも1000円以上するメニューばかりで一つとしてその内容が分からないのはさすがに今回ばかりはブチ切れてもいいと思います。

倒藤くんは”カクゴ”の説明で普通に「天候や地理に変化を及ぼす奴」と言ってますけど、今後超能力バトルへと進んでいくことはほぼ確定ですね。


2010/9/15


ジャンプ感想(2010年41号)


エニグマ(新連載)

謎解き物としてはなかなかひかれる展開で、期待できるんじゃないでしょうか。固定メンバーに閉鎖された施設内からの脱出というのは鉄板物の展開ですが、シミになって消えた母親というホラー、予知夢のような何かしらの特殊な才能を持ったキャラクターたち、色々な仕掛けを予想させる脱出のルールと、話の引き込み方としてはよく練られていてうまいです。
『バクマン。』であれこれやっている今の時期にこういう系統の作品を新連載に持ってきたのは編集部の意図のようなものも感じられますが、そういう余計なものは差し引いて純粋に面白そうだと思います。



NARUTO

マダラ「一つ問う…なぜお前らほどのメンバーがオレを裏切った?」

小南「なぜアナタは私達に裏切られたか分かる?」
マダラ「さあな……それはお前らの問題だ」

マダラは意地でも自分に非があった可能性は認めないわけですね。そういうところが部下の人望を得られなかった一因だったんじゃないでしょうか。あと、長門たちがマダラに特別心酔している様子もなかったですよね。
それに部下に裏切られたのは初めてじゃないでしょう。過去に大蛇丸に離反されたこともあるし、サスケには速攻で足抜けされたし、イタチにはトラップ仕掛けられて殺そうとされたし。むしろいまだに部下が自分を裏切ることがありえないことかのように考えるそのポジティブシンキングがすごいですよ。
そもそも暁って、サスケにしろ飛段にしろ、信念や信頼関係による結びつきは希薄で、互いの利害関係ありきでつながっていたドライな組織だったのだから、そこに不一致が出れば裏切りが出るのも珍しくはない気もするのですが。

小南はマダラ相手に予想外の善戦を繰り広げていますが、がんばりすぎで逆に死亡フラグの臭いが…



家庭教師ヒットマンREBORN

ぴちゅーん!(残機×2)
ぴちゅーん!(残機×1)
ぴちゅーん!(残機×0)

「サンシャインカウンター!!!」

カカッ!
カカッ!
カカッ!

「サンシャインアッパー!!!」


相手の動きが見切れれば直接ダメージを受けなくてもいいとはいえ、やっぱり効率の悪い能力だよなあ。最低でもかすり傷は負わないといけないってマゾ仕様過ぎます。三寸切り込めば人は死ぬのに。笹川が座波間左衛門だったらむしろそういうプレイは望むところなのかもしれませんが。
そもそもボクシングの原則って”打たせずに打つ”ことなのに、相手の攻撃を受けることを前提としている時点で晴れのボンゴレギアの能力はボクシングには不向きです。どちらかというプロレス向きですね。
でもこのボンゴレギアって持ち主に合わせて形態を進化させたのだから、それが相手から殴られることを前提にした能力になっているのは笹川の隠れた願望によるものなのでしょうか。



保健室の死神

・扉絵
ハデス先生が裸コートプレイをしているように見えるのは、彼のポーズのせいだけではなく、ハデス先生の股間の位置に視線をあてて顔を赤らめている花巻さんによるところが大きいと思う。


・本編
みのり先生がいつの間にか裸ジャージになっているのですが。
ここまで胸元を露わにして下着が見えていないことを考えるに、ジャージの下にはいっさい下着を身につけていないか、胸元露出用のブラジャーを着けているかです。いずれにしろ、品行方正がポリシーだった彼女が凶器と呼ぶべき己のバストを武器として使用するという、愚地独歩流に言えば「禁を破る」行為に至った経緯が気になるところです。

三途川先生は校長なのに一般の職員にも顔を知られていないんですね。校長の顔を知っているのってハデス先生と教頭先生くらいですか。他の先生方は校長の存在がパッショーネのボスのようなことになっていることに少しは疑問を持った方がいいです。
そんな少年ジャンプを創刊号から愛読しているという三途川先生ですが、少年ジャンプは今年で創刊42年ですから、10歳頃から読み始めたとしても少なくとも50歳は越えます。思わずジョセフ・ジョースターが「50さい!おっおっおっおっおっおっおっおめ〜〜、50といやあ、つまり、ば…ばb


そんな少年ジャンプを創刊号から愛読しているという波紋使いのように若々しい三途川先生ですが、大海原先生はとりあえず生徒が「少年ジャンプを創刊号から毎週欠かさず読んでいる」と言っていることにツッコんでおくべきじゃなかったのか。

最後に登場したのは操かな。表情に感情が出るようになっていますけどそうですよね。
性別不詳だったこの子ですが、とりあえず女の子ぽいですね。あの父親は女の子にあんな上も下も露わになりそうなきわどい格好をさせていたのか…



めだかボックス

つまり、蝶ヶ崎と志布志は幼なじみ属性ということですか。

通常の団体戦なら、相手の出方をうかがって勝つために順番を工作するのは別にひねくれた考えでもないのですが、めだか側が自分たちの役職を賭けた戦いであるという縛りがあるからすでにハンデを背負っていますね。ジャンプ漫画では選手の順番を入れ替えて敵に当たるなんてのはむしろ主人公側がよくやることですが。

副会長の不在は雲仙戦の前後から話題に上がっていましたが、ここまで引っ張るっていうことは、すでに味方寄りの十三組の誰かからとか想定できそうなところからは持ってこないんでしょうね。
もっとも西尾先生の作風を考えれば、律儀に団体戦を会長戦や副会長戦までやるとも限らず、庶務戦から無茶苦茶になるということだってありえます。



こち亀

なんというか、面白いかどうかを思う前に少し心配になりました。

ワライタケで笑わせるっていうのはまた古典的な展開ですけど、Wikipediaで「ワライタケ」について調べてみたら、ワライタケって麻薬原料植物に指定されているんですね。外装を麻薬っぽくしようがしてまいが、完全に麻薬なので所持している時点でアウトです。
今週の話は面白さという点ではさっぱり理解不能だったのですが、この話って警察官が署内で麻薬を散布して全員ラリっていた様子をゲラゲラ笑う話だったんだと考えると、10年に一度あるかないかの衝撃的な一作だったのだと思います。



メタリカメタルカ(最終回)

最終話は残した伏線は全部はしょって、成長したルカの姿と父親との戦いを描いて終わりとなりました。
ハンター試験のところで終わらせるのではなくあえて時間ジャンプをして父親を出してきたのは、メタリカ族のルーツと父親に関するところは当初から考えていた設定でどうしても描いておきたかったところだったのかな。

多種多様な性質を持った架空の金属を登場させるというアイデアは良かったと思うのですが、テンプレートからまったくはみ出ていないキャラクターが話に魅力を添えるには力が不足していたといったところでしょうか。


2010/9/9


ジャンプ感想(2010年40号)


べるぜバブ

看板とまではいかないものの中堅どころポジションで安定して続いていた『べるぜバブ』ですが、めでたくアニメ化。
ベル坊の一物を公共の電波に流せるのかが問題ですが、過去に同じジャンプ作品で『花さか天使テンテンくん』がゴールデンタイムでアニメ化されたこともあるので、そこは心配はなさそうですね。

いかにも使い捨て的な帝毛「影組」と数週かけてバトル展開になるのかとちょっとげんなりしたのですが、思い切りテンポ良く一週で片づけてくれました。うん、ギャグベースの漫画なんだし、このくらいの思い切りの良さがあった方でいいですね。
ラストの『聖闘士星矢』的表現とパンツ一丁にされている霧矢は良かったです。



NARUTO

イタチってこんなよくしゃべる人でしたっけ?
サスケ以上に無口、どころか必要最低限なこともしゃべらないという印象を持っていたせいで、なんだか普通に会話をしているイタチ兄さんを見るだけで変な気分になります。

お互いろくな死に方はしないと予言しておきながら、イタチも鬼鮫もそれほど悪くはない死に方に落ち着けたようで。
鬼鮫は仲間の情報を守るために自害、長門は自分が手をかけた木の葉の忍の蘇生のために命を代償にし、イタチはサスケのために命を捨て、デイダラはサスケを道連れにしようとして自爆。敵味方へを問わず自己犠牲率の高い組織です。
暁の中で一番悲惨な最期を遂げたのは議論の余地無く、生首のまま生き地獄の目に遭わされている飛段ですよね。

長門の輪廻眼を回収に来たマダラとそれを防ごうとする小南。自宅に専用の眼球展示ルームまで備えている熱烈な眼球コレクターのマダラにとっては、写輪眼の格上に位置づけられる長門の輪廻眼は垂涎もののレアアイテムであることでしょう。長門が生きていた時も、マダラは「あの眼球たまんねェ〜、ホルマリン漬けにして一日中眺めてたいわ」とか思っていたんでしょうか。長門が傀儡の体でばかり行動して本体をなかなか表に出さなかったのも、こういうアブない上司に貞操の危機を感じてのことだったのかもしれません。小南からも「絶対来ると思っていたよ」と言われていることからしてマダラの眼球愛好癖は相当露骨だったのでしょう。

そういえば、ナルトたちは鬼鮫からマダラや暁に関する情報を手に入れることは失敗しましたが、ナルトに全面協力すると約束した小南から情報はもらえなかったのかな。



家庭教師ヒットマンREBORN

我流の全身を覆うアーマーパーツがそのまま笹川の体を覆うアーマーへと変化。って、まさに『聖闘士星矢』だな。
キャラグッズへの展開を計算していそうなボンゴレアイテムですけど、今のところはリングとかボックス兵器がグッズ化されたことはまだないのかな。まあ、指輪とかは少年向けグッズにするには無理があるし、あの細かい装飾を再現しようとしたらコストも高くなるか。ボックス兵器は小さな筺から大きな動物等が出てくるギミックに無茶があるし。
その点今回のボンゴレ聖衣は、フィギュア化なら今や珍しくもないし、かなり現実的な線に入るんじゃないでしょうか。



BLEACH

「ねぇねぇ、苦心して100年以上かけて手に入れた力が」
「俺のわずか三ヶ月の修行(現世時間では1時間)で上回られた今どんな気持ち?」
        ∩___∩                     ∩___∩
    ♪   | ノ ⌒  ⌒ヽハッ    __ _,, -ー ,,    ハッ   / ⌒  ⌒ 丶|
        /  (●)  (●)  ハッ   (/   "つ`..,:  ハッ (●)  (●) 丶     「今、どんな気持ち?」
       |     ( _●_) ミ    :/       :::::i:.   ミ (_●_ )    |        「ねぇ、どんな気持ち?」
 ___ 彡     |∪| ミ    :i        ─::!,,    ミ、 |∪|    、彡____
 ヽ___       ヽノ、`\     ヽ.....:::::::::  ::::ij(_::●   / ヽノ     ___/
       /       /ヽ <   r "     .r ミノ~.    〉 /\    丶
      /      /    ̄   :|::| 藍  ::::| :::i ゚。     ̄♪   \    丶
     /     /    ♪    :|::| 染  ::::| :::|:            \   丶 「しかもさっき俺が斬った山を見て
     (_ ⌒丶...        :` |    ::::| :::|_:           /⌒_)  『それが今の私の力だ(キリッ』とか
      | /ヽ }.          :.,'    ::(  :::}            } ヘ /   言っちゃってたよね?」
        し  )).         ::i      `.-‐"             J´((
          ソ  トントン                             ソ  トントン
                            「ねぇ、どんな気持ち?」

この時点でもう一護にかなう死神は一人もいなくなりましたね。護邸十三隊まとめてかかっても無理なレベルで。
一気に小物化されて涙目状態の扱いになってしまった藍染ですけど、まだもうちょっとだけちょっといいとこ見せてくれると期待しましょう。



めだかボックス

球磨川のマニフェストをまとめると、「四足歩行の獣ごとく動物的に男女積極的にまぐわえ」ということなのですが、仮にこれが実現される場合は、自分たちもその校則にしたがわないといけないんですよね。さすが球磨川!おれたちにできない事を平然とやってのけるッ!そこにシビれる!あこがれるゥ!
でも少子化対策には有効な施策かもね。直立二足歩行の禁止はちょっと不便でしょうけど、大丈夫、ピクルも少年期は四足歩行だったし、むしろ頑強な頸椎に鍛えることが出来る。
実際そうなったら私だったら全力で不登校しますけどね。あ、+と−の十三組は登校義務はないんだっけ。−組は今も制服も転校前の制服を着たままだし、自分たちだけは校則を無視る気満々なのか。

いろいろ前フリはあったけど、生徒会メンバー対マイナス十三組代表5人との直接対決となり、チーム戦でも始めそうな展開となってきました。この分だと、もう他のマイナスさんは登場させる気はないのかな。出てきたところでプラスシックス並みの扱いしかされないでしょうし。
ただ、蝶ヶ崎と志布志は球磨川には一歩劣るようなことを認めていたので、球磨川に匹敵する二人のマイナスというのが新たに出てくる可能性はありますが。そのうちの一人が不知火だとしても少なくともあと一人は。



SWOT

今週、なんでもないことかのように無壊くんは地上から三階建ての屋上まで一瞬にして移動するという忍のようなことをやってのけましたけど、そこは細かく気にするところじゃありませんね。そのうち三階建ての建物丸ごと破壊してのけるくらいのことはやるだろうし。

凶器の使用、コンクリートの壁が破壊されるほどの超人的力、そしてついにはオーラの使用と、まだ九話目の時点にして『テニスの王子様』でいえば無我の境地が使用されるところにまで到達しました。ちなみに『テニスの王子様』における”凶器”とは、言うまでもなくラケットとボールのことです。作中、実際にそれが人を痛めつける目的、もしくは明確な殺意をもって使用された例もたくさんあるし。
掲載順も含めて、このアップテンポぶりには少なからず不安も感じてはいるのですが、その反面、この作品はいくところまでいってしまった方が面白くなるとも思っているので、期待と不安が入り交じった複雑な心境でもあります。

この倒藤が出した”カクゴ”は、拳や得意武器など、攻撃手段に纏わせるかたちで使われるものになると予想すればいいのかな。まあ、呼び名なんてなんでもいいんです。この手の能力も今のジャンプではスタンド物と並んでバトル漫画では王道パターンですし。念能力、覇気、PSI能力、死ぬ気の炎、等々…


2010/9/2


ジャンプ感想(2010年39号)


ONE PIECE

『ONE PIECE』は四週間の休載となることが宣言されました。これまでほとんど休むことなく長期連載を続けてきたのだからたまにはいいんじゃないですかね。月〜年単位で休む連載漫画家が何人もいた少年ジャンプで四週連続休載と言われてもさほど長い休みとも思えないですし。

ルフィが仲間だけに伝わるように流したメッセージは腕に刻んだ「3D(×)2Y」の文字。3日後ではなく2年後に再び、そして新世界で戦えるだけの強さを身につけてから会おうというメッセージでした。これも『DRAGON BALL』や『NARUTO』が通ったジャンプの王道ですね。グランドラインはなんだかんだで陸地に上がれば普通の一般人でも何の支障もなく生活できる世界だったことを考えると、それも難しそうな新世界から見たら本当に”楽園”なんでしょうね。
この2年後に仲間と再会というのを長いと思う人もいるかもしれませんが、『HUNTER×HUNTER』の再開にリアルタイムで3年かかったことを考えれば、漫画内時間の2年なんてたいしたことではないですね。



トリコ

な…何ですかこれ!?
もうエロいとかやらしいってレベルの話じゃないですよ。どストレートじゃないですか。
オゾン草の皮を剥いだら中から液体をほとばしらせる葉肉が出てきて、
小松曰く、「葉脈が光って脈打ってますよ…」
トリコ曰く、「まるでオレの体が一方的に”必要”としているような…」
そんな艶めかしい葉肉に二人してむしゃぶりつく小松とトリコの姿はまるで──

あれですか、特殊賞味素材っていうのはそっちの意味での”食べる”だから特殊ってことなんですか。
あげくに事後になってからようやくトリコは小松に「お前の手料理が食べたい(意訳)」と告白です。たった今二人で初めての共同作業を終えたところで順番逆じゃないかと思うところですが。
まあ実際、二人同時に食べないといけない仕様のオゾン草って、要するにアベック用パフェみたいなものですよね。ハート型のデザインなんてあからさまだし。

そうして小松が天にも昇る気持ちに浸っていたところへ(雲の上だけに)、現れた謎の黒い生き物。形は似ているもののGTロボとは別物と認識されています。顔の部分にまで毛が生えていたり尻尾があったりなど、ロボットではなく本物の生き物っぽい感じでもあるので、GTロボのモデルになった生物だったりするんですかね。



BLEACH

藍染さん、早くもヘタレ化フラグが…

とりあえず今の一護はアルティメットシィング状態の藍染と対等以上の力は身につけられたようで、あとは鏡花水月という反則能力にさえ注意すれば藍染もさほど怖くなさそうです。もっとも、今の藍染はまだ見せていない鏡花水月の卍解どころか始解すらもう使わなさそうではありますが。
ただ、市丸の謀叛を契機に藍染は”死にそうになってビビると進化する”というかなり厄介なアビリティを身につけてしまっています。サイヤ人だと肉体的に瀕死の状態に追い込む必要がありますが、藍染の場合は精神的に追いつめられればいいだけな分、戦闘中の発動のしやすさも上回っています。いかに相手にヤバいと思わせず、油断させ、仕留める時は「やられる」と思わせる間もなく迅速にやる必要があります。ラスボスなだけあってかなり難易度の高いクリア条件がそろっています。

一護は邪魔者のいない断界という修行のお膳立てを受けて自身を強化してきましたが、一方の藍染も市丸のせいで性能強化されてしまっているわけで、結局のところ、市丸が百年以上の歳月をかけてやってきたことって…



ぬらりひょんの孫

全裸で身をよじって喘いでいる羽衣狐様がエロすぎて生きているのがつらい。
『トリコ』のアレがなかったら間違いなく今週のエロスMVPとなっていたところでした。



PSYREN

シャイナ「やだなぁ…前に僕に負けたのを覚えていないんですか?」

やだなぁ…あなたこそ前に雨宮さんに腕一本折られてビビったあげくに数十km先までマジ逃げテレポートしたのを覚えていないんですか?
だいたい雨宮さんの怖さっていうのはPSIの力量だとか体術だとかそういう次元ではなく……
もしかして、記憶からなくしてしまうほどに怖い思いをしていたのでしょうか。

星将シャイナも、ノヴァを身につけた雨宮さんの前ではもはや敵ではありませんでした。
もっともメンタル面の弱さを指摘されている通り、PSI能力開発部というインテリ部署にいてろくに戦いなど経験していなかったのかもしれませんから、戦闘自体はほぼド素人だったのでしょう。当時ははるか格下だった雨宮さんに大技を出す隙をつかれて腕をやられてしまったところからしてもそう思えます。
そういう意味では積極的に戦いに生き甲斐を見いだして自分の命もためらいなく賭けてくるグラナ、ジュナス、ウラヌスら元グリゴリたちとはまるでタイプが違うんですよね。まだ戦いにプライドを賭けていたドルキの方が近かったのかもしれません。

黒雨宮「優しくて可愛い方の私が心を読んで、キレイでカッコよくてカワイイアタシが刹那に動く」

「かわいい」は大事なことだから二回言ったんですね。



黒子のバスケ

結構初期の頃から能力バトル的な要素は見せてきていましたが、火神の才能開花をキセキの世代が直感したっていうのはいかにも能力物的な展開になってきましたね。いや、どちらかという『バキ』的なのかな。強者だけが感じ取るシンクロニシティ。
これって逆に言うと、この作品はキセキの世代が最初から最後まで最強のキャラで、主人公側が越えない限りはこいつらを越えるプレイヤーが登場することはないということでもありますね。今さらキセキの世代を超える新敵キャラクターを出されても話としては落ち着かないでしょうし。



SWOT

短いスカートで跳び蹴りや踵落としをしている蓮野にチラリともさせないところに杉田先生のこだわりを感じます。

いろいろとツッコミどころ満載な学校だとは思っていましたが、当の学校の校長が不良達の抗争を煽る首謀者でした。学校への凶器の持ち込みが黙認されていることも日常的に校内の施設が破壊されていても放置されていることも、校長がそれを望んでいるのだったら誰も止めるわけがありません。
そもそも「頂点」というのがどのような待遇の約束や社会的な影響力、組織構成で成り立っているのかはまだよく分からないのですが、とりあえず強そうな学生諸君をあちこちから集めるという格ゲーのラスボスみたいなことをしているこの校長もまた、この「頂点」に一枚噛んでいるのでしょうか。終盤この校長も「頂点に行きたければワシを倒してから行くんだな」と服がびりびりに破けてふんどし姿になってムキムキの肉体を露わにする変身とかしてくれるといいかんじ。