2006/9/29ジャンプ感想(2006年43号) 『P2!』(新連載) 画力、構成力、内容、どれも新人にしてはかなり高いレベルに入り、ベテラン漫画家と比較してもそんなに遜色はないと思います。絵柄も『村雨くん』とは違い受け入れられやすい絵柄ですし。 特に際だって悪いところもなく、内容も面白い作品だと思うのですが、だがしかし、どうもなにか物足りなさ、際だった印象に欠けるところがあると感じたのも事実です。おそらく、どこかで読んだような話と、既視感を感じさせてしまうところがあったためでしょう。良く言えばきれいにまとまっている反面、逆に言えばきれいにまとまりすぎて読者にコレ!と印象づけるものに欠けているのでしょう。 決して悪くはないんですが、打ち切り判定の厳しいジャンプ誌上ですので、読者のハートをつかむインパクトが何か一つ欲しいところです。 関係ないですが、メガネの人は学研の広告漫画に出て来そうな顔してるなあ。 タ○ヤが一年前に通過した場所 『ワンピース』 最後にルフィ達を助けに来たのは、バラバラに破壊されたはずのメリー号。ルフィ達は手放しで喜んでますが、いったいどうやって修復したんでしょうね、これ。長い間愛用された物に精霊が宿って付喪神(九十九神)という器物の神となるように、メリー号にも精霊が宿ってついでに自己修復能力まで備えたんでしょうか。言い方を変えれば呪いの人形のようなものです。 もしもこの後、ルフィ達がもっと大きな船を必要とするようになってメリー号を捨てようとしても、メリー号の方で何度でもルフィ達の元に戻ってくるのかもしれません。捨てても捨てても元の持ち主の所へ戻ってくる。今回のメリー号の復活はその手始めに過ぎないのでしょう。ところで付喪神には二種類あって、持ち主に恩返しをしてくれるものもあれば、ぞんざいに扱われた付喪神は災いを及ぼし人間を殺すこともあるそうです。「付喪神」などという呼び名ですが、実際には神様ではなく妖怪化した存在のことを言います。 『BLEACH』 いつの間にか十人そろっていた十刃。思わせぶりな登場をしたワンダーワイスは十刃じゃなかったんですね。藍染の玉座同様、みなさんとても座り心地の悪そうなイスに腰掛けてらっしゃいます。このイス、デザインとサイズ的に位置固定っぽいんですが、テーブルとイスとの隙間がほとんどないうえに足を伸ばすスペースもないので、みんなかなり座りづらい思いをしていると思います。藍染のマゾ趣味にでも付き合わされているんでしょうか。 テーブルの左側の上座にウルキオラ、右側上座に 6のグリムジョー、そして右側下座に 10のヤミーがいるところを見ると、こういう配置なんでしょうかね。 (下座) 5 10 4 ┌─┐ 9 3 │ │ 8 2 │ │ 7 1 └─┘ 6 (上座) この理屈でいくと、ウルキオラが破面の 1ということになりますね。 藍染「お早う、十刃諸君。敵襲だ。先ずは紅茶でも淹れようか」 なに言ってんのこの人? 『リボーン』 先週「クフフフフフ。我が名はクローム」などと、いかにも六道骸らしい登場の仕方をしていたクロームでしたが、今週はその先週の「クフフフ」笑いなどなかったかのように骸であることを否定、さらにはかわい子ぶりを見せているクローム。性転換してきただけでも驚きなのに、性格までもがわずか一週の間に別人のように変貌しています。 で、ツナまでもが六道骸じゃないよと言い出してしまいましたが、そうなると結局何者なんですかね、この子は。個人的には性転換したことで別人に生まれ変わったつもりの六道骸というヲチを期待したいですが。 ツナにいきなりキスをするクローム。「何してんだ」って「あいさつ」ですか……ああ、挨拶ね、うん、挨拶なら何もおかしなことはないですね。イタリアじゃ挨拶代わりにキスをするのが普通です。シーザー・ツェペリが初対面の女の子に対してやっていたので間違いないです。先週イタリア語で自己紹介していたのはこのためだったんですね。 しかし、クロームの挨拶(キス)の仕方が変にエロいですね。これ、舌を入れる時のキスの仕方じゃないですか。キスをした場所がツナのほっぺにでなく唇にだったら入れられていたところでしょう。しかしイタリアじゃ初対面の挨拶で舌入れキスをするのもごく普通のことです。シーザー・ツェペリが初対面の女の子に対してやっていたので間違いないです。 そんな公開キスプレイの前に、マーモンも「ファンタズマが(性的に)興奮している」と言っています。 ついでに「サーカスにでも売りとばせば、金になりそうだな」と言っていますが、どう考えても売りとばす場所を間違えています。きっと本当は「サーカス」の部分は別の単語だったのが、少年誌的にNGだったために書き換えられたのでしょう。ヤクザ家業が若い女性を売りとばす場所と言ったら大体決まっていますし。 お互いに幻術を繰り出すクロームとマーモン。いきなり無数の触手でクロームを絡め取るマーモン。顔を赤らめて「ああっ」と喘ぎ声をあげるクローム。しかし手に握った黒い棒だけは離そうとはしません。 て、なんだこれは。いつから『リボーン』は『To LOVE る』と張り合うようになったんでしょうか。まるで触手の使い方なら俺の方が上だぜと矢吹先生に挑戦状を叩きつけているかのようです。 マーモン「弱すぎるね。見せ物にもなりゃしない」 いや、見せ物にはなってますよ。 『魔人探偵脳噛ネウロ』 最後のスフィンクスの破壊に向かうネウロと弥子。 捨て石に使われたビルの会社名が「TSUBURE CORP」となんとものわかりやすい名前です。 個人的に収入の方がどうなっていたのか気になっていた吾代ですが、ちゃんと望月の会社の副社長としての給料をもらえていることがわかって安心しました。 そして吾代が新車を買ったという時点で予感はしていましたが、絶対大破するんだろうなあ。というか、ネウロが乗り込んで3ページ目にしてすでにぶつけまくってますね。 見たところ完全に電子ドラッグに取り込まれたように見える篚口。まぶたの裏をガリガリ掻いているのは見ている方が痛くなりそうです。ところで篚口の犯罪願望は何になるんでしょうね。江崎の刺殺(貫通)願望や朝永の銃犯罪願望のようにわかりやすいものでもないし。コンピュータ犯罪願望? 篚口がネウロの足止めしている間、オズワルドとの合流を間近にするHAL。ついさっき篚口が2基のスフィンクスの敗因を「留まって防衛する事に固執したためだ」と言っていましたが、空母というのはその欠点も補っているわけですよね。海上を自由に移動し、侵入しようとする外敵に対する対抗手段も備えているわけです。 ところで今も笛吹達が捜索を続けていることから春川の死体はまだ見つかっていないわけですが、いったいどこに隠したんでしょうかね。少なくとも築刃大の研究室に人間の死体丸ごとを人に見つからずにきれいに処分できるような設備があったとも思えないですし。早いところその辺を明らかにしてくれないと、春川の死体の処遇についてどんどん怖い考えが浮かんでくるので不安になります。 『斬』 なんだか今回はやけに背景の描き込みに力が入っていますね。以前から突っ込み所は別にして背景はわりとちゃんと描いている人ではありましたが、描き込みが今週になって急に細かくなっています。連載開始から九週目ということで、そろそろ募集していたアシスタントが入ってきそうな頃合いでもあるので、それで背景の描き込みに力を入れるだけの余裕が出て来たんでしょうか。 村山達の前に現れたハンマー男、壊原。 村山「くっ…この人は昼間会った変な頭の手下…」 やはり金蔵のヘアスタイルは『斬』の現代でも変な頭として認識されているようです。さすがに村山もあれが上級デスメタルのヘアスタイルであることは知らないのでしょう。 壊原の足止めを引き受けて村山を先に行かせる貫木。なぜか8回ほど急角度で向きを変えながら校門を走り抜ける村山。まっすぐに走ることも出来ないのかこの子は。なんたるドジッ子属性か。 そして村山が校門を通り抜けるのを見届けてから「待ぁてぇい!!」と言っている壊原、君も行動が遅すぎるよ。 場所は変わって密室に公然猥褻カット男と二人きりにされた月島さん。目の前の○○○を見て、「何で(略)こんなにミニサイズなのよ!」と激怒しています。さすがは月島さんです。普通の女性ならば怯えうろたえるところを逆に「小さすぎる」と言って怒っているのですから。なにか怒るべきポイントを大きく間違えている気もしますが。先週の「な、何この小っこい○は…」に続いてほんとに容赦のない人です。根っからのサディストです。 こうも言いたい放題されてはさすがに金蔵も精神的にもこたえるものと思われますが、とうとう彼も開き直ったのか、「そいつは小さいがまぎれもなく○○だ」、「もちろん、○○と同じ斬れ味がある」と小さいことを認めたうえで言い返してきました。 校舎内で待ち受けていた刺々森。月島さんの時と同じく、村山の斬撃を左腕で受け止めます。そして学ランの下から現れたのは籠手らしきもの。 壊原がハンマー使い、刺々森が籠手を使った防御とカウンター攻撃、討条はまだわかりませんが、今回の敵三人は奇策使いがそろっているのかもしれません。 『謎の村雨くん』(最終回) この漫画の一番の失敗は、作者が「スパイ」というものが何をするものなのかよく考えないまま描いていたことじゃないでしょうか。 ところでメロもどきの人ですが、「数多の戦場を渡り歩く傭兵」のくせに「少佐」だったってどういうことなんでしょうね。無理矢理箔付けしようとして設定を破綻させてしまったようです。と、そんなどうでもいいことだけが最後に気になりました。 ▲
2006/9/20ジャンプ感想(2006年42号) 『こち亀』30周年記念、ということで、今週のジャンプは『こち亀』特別編に加え、各連載漫画に両さんが特別出演しています。ギャグ漫画の『ボーボボ』や『ペンギン』あたりはそのまま漫画内のネタにも使えるのでやりやすかったところでしょうか。一番うまく利用していたのが『銀魂』。ネタに利用するばかりでなく、木を隠すなら森の中の論理でフェイクまでかけてくれました。 一方、シリアス漫画の方はそのまま両さんをネタを使うわけにもいかないので、群衆の中やカレンダーの絵の中などにさりげなく入れるという手段で両さんを登場させています。 しかし、大勢の海兵や観客の登場した『ワンピース』や『アイシールド21』はまだ無理なく登場させられていましたが、その余地すらなかった『BLEACH』や『D.Gray-man』はもうこうするしかしょうがなかったんでしょうね… 『ワンピース』 スモーカークラスの海兵が200人(能力者込み)も出て来て絶望的と思われたものの、実際戦ってみるとなんとかなっちゃっているルフィ海賊団。まあ、スモーカーだけは大佐の中でも特別強かったのかもしれません。 それに、一人では圧倒的に強かった敵が、大勢に増えた途端にコストダウンした量産型のごとく弱体化することはよくある話。 スモーカー大佐をガンダムとするならば他の大佐はコストダウン設計したガンダムの量産型のジム。 スモーカー大佐を『うしとら』の紅蓮とするならば他の大佐は黒炎。 スモーカー大佐を『ジョジョ』一部のDIOとするならば他の大佐は『ジョジョ』二部の雑魚吸血鬼。 その程度の強さなのでしょう。 ルフィへの声援ついでに海賊団への復帰まで約束しちゃったウソップ。と言っても、別にウソップも勢いやノリだけでルフィの元に戻ることを決めたわけでもありません。 ウソップがルフィの海賊団を抜けたのが時間にして二、三日ほど前のことですが……ああ、なんかもう一年以上前の出来事のような気もしますが気のせいでしょう…そもそもウソップが海賊団を抜けるにいたった理由が二つ、メリー号のことと自分の戦闘能力への自信喪失です。メリー号についてはフランキーになだめられてもう航行不可能なことを納得したし、その後メリー号は破壊されてこだわる理由もなくなっています。もう一つの戦闘能力については、これもロビンを助けるときの長距離狙撃で自分がルフィ海賊団の中で役立たずではないことを認識します。 ウソップがルフィ海賊団を抜けて一ね…数日の間にこの二つの問題は解消されたので、もうルフィ達から離れる理由はなくなっているのです。 『BLEACH』 相手を交換した途端に活き活きとしだした石田とチャド。一護としては正直、破面の中でも最下層と思われる敵を相手に相性の善し悪しを考えないといけない時点で「お前らもう帰れ」と言いたいところでしょうが、あまりに石田とチャドの二人が活き活きとしているもんだからどうにも余計な口を挟みづらいようです。 飛び道具同士、連射勝負を始める石田とアイスリンガー。アイスリンガーの連射段数は108発。単に数だけしか言っていないのではっきりしませんが、秒間108発と思っていいんですよね。ただ108発とだけ言われてもすごいのかすごくないのかよくわからないってば。秒間108発なら高橋名人の6.75倍なので、確かにこれはすごいと納得できます。 で、なぜか煩悩の数だけの秒間連射が可能なアイスリンガー。もしかしたら自分の煩悩を霊力に変えて発射しているのかもしれません。そんな煩悩の数を自慢するアイスリンガーでしたが、それに対して石田が口にした煩悩の数はなんと1200、桁違いの煩悩の数に驚愕し、精神的に完全に屈服してしまったことでしょう。父親にしてからがかなり腹黒そうなので、この親にしてこの子ありといったところでしょうか。 『アイシールド21』 1ページ目、明らかに偽物臭いドンペリをつかまされていそうなどぶろく先生に笑いました。 そして先週の太陽スフィンクスと白秋ダイナソーズの引きを見た読者からしたら「無駄づかい早ーっ」どころか「破産するの早ーっ」が決定してしまったどぶろく先生。 全国の少年少女にギャンブルにのめり込むのはいけないよということを諭してくれたんでしょう。 『NARUTO』 言葉通りの「不死身」の体を持つ飛段。しかし痛みの方はしっかりあるようで、当人にしてみれば生殺しと言えなくもないですね。 そして反対に顔にどんどん死相が出ているアスマ先生。とうとう自分から「へへ……ただの捨て駒にはならねーよ」と、死亡確定な台詞まで言い出してしまいました。特に「へへ…」の部分がこれから死に行く男の哀愁を漂わせていてヤバいです。それに「ただの捨て駒にはならない」という台詞、これは強敵を道連れにしようとして失敗する男によく使われる台詞ですので、アスマ先生はこの一言で死亡フラグどころか犬死にフラグまでいっしょに立ててしまったわけです。 初めから使い捨てとなることが決まっているキャラ以外はめったに殺すことのない『NARUTO』ですが、今回のアスマ先生はこれでもかというくらいに前フリをしているのでさすがに危険な状況下にあると思います。 さて、何やら体の色が変わった飛段、地獄系なメイクでついに『NARUTO』までクラウザーさんにレイプされてしまったのかと思いました。 俺は暁に感謝してる 暁にならなければ猟奇殺人者になってたから… 『魔人探偵脳噛ネウロ』 今週も弥子の拷問シーンから始まった『ネウロ』。なんか『男塾』あたりでこういう根性試しがあったような気がします。 お出かけの際にネウロにぶっかけられてしまった弥子ですが、本当にこのままで行くつもりなんでしょうかね。今の弥子はライブラをかけたら「ほのおによわい」と表示されるくらいに火気厳禁の状態、レイズをかけられたアンデッドのようにマッチ一本の火で即死できますよ。 HALに取り込まれたヒグチ。そのヒグチが示した犯罪願望は電子ドラッグをさらに強化するというもの。 ヒグチの作ったワクチンも今は役に立たなくなり、電子ドラッグに冒された人間が犯罪を再開。ところで今週の『ネウロ』では民衆の暴動シーンの中に両さんがいたわけですが、その2ページ後にもどこかで見たような人たちが… ヒグチが電子ドラッグの改造に手を出そうとしているのが少し気になりますね。後々HALにとってこれが裏目の結果に出そうな予感がします。 ヒグチに最後のスフィンクスを守らせる一方、HALはすでに自分の最後の砦の構築を完了させようとしていました。笛吹が考えていたように、春川本人はすでにこの世にはいませんが、それでもHALのいるコンピュータさえ確保してしまえば、自身では物理的な自己防衛手段を持たないHALはそこでお終いです。それならば自分の本体を厳重な防護施設の中に入れてしまえというのがHALの考え。 ところでA国の司令官はかなり思わせぶりな言い方をしているところを見ると、すでに電子ドラッグにやられているんですかね。 『リボーン』 あの六道骸がモロッコから帰ってきた!! ……わけではなく、どうやら骸が新しい体にどこかの女の子の体を仕入れてきたようです。 「Chrome 髑髏(クロウム・ドクロ)」で、「ロクドウ・ムクロ」を並べ替えた名前になるわけですね。 人気投票では悪役部門でツナの倍近い投票数で一位を獲得した人気キャラを性転換させてしまう英断にはかなりの数の読者が度肝を抜かれたことでしょう。そして骸配下の犬と柿ピーも性転換して帰ってきた自分の主人に対してどう接していいのか迷っているように見えます。 この骸の女性化に対して、かわいいけど中身は男なんだよなあ、といまいち萌え切れない思いを抱く読者が7割、むしろその方が萌えるという読者が2割ほどいることでしょう。残りの1割は萌えるのに性別とか細かいことは気にしないという人たちです。 『斬』 「や、やっぱり変だよね僕…」という村山に対してしっかりとフォローを入れてあげている貫木。できた友達じゃあないですか。 さて、月島さんに届いた恋文ですが、これはいったい誰からのものだったのか… 1 第三者からのラブレター:1.2倍 2 先週のイケメン男からのラブレター:1.6倍 3 金蔵が月島さんをおびき出すために作ったラブレター:2.2倍 4 木下からのラブレター:5.7倍 5 メガネ委員長(仮)からのラブレター:10.2倍 6 村山の第二人格が出したラブレター:54.1倍 7 牛尾からの果たし状:202倍 答え7……7…7… 思いきり大穴が一着入賞してしまいました。ていうかもう退院できたんだね牛尾くん。 まーしかし、裏面に「果たし状」と書かれているからといって、それが「果たし状」であると断言するのは早計なのかもしれません。今さら月島さんにこだわる理由も大してなさそうなのに、退院するなり真っ先に月島さんを果たし合いに呼び出す牛尾の心理……これはどう見ても月島さんにかまってもらいたいのでしょう。何度もピーチ姫をさらうクッパの心境にも近いです。もしかしたらあの封筒の中身は本当に牛尾の熱いポエムがつづられた恋文だったのかもしれません。しかし武士として生きることに夢中だった月島さんは「果たし状」の部分だけを見て、それを額面通りに受け取ってしまったのでしょう。 月島さんに(「果たし状」と書かれた)恋文を目の前でポイ捨てされた牛尾は内心、木下に胸を貫かれた時以上に胸の痛みを感じていたことでしょう。 第一話ではビビリがちだった月島さんですが、一度人(木下)を斬ったことで今はもう気持ちも吹っ切れたのか、臆することなく牛尾と互角の戦いをしています。 この辺の戦闘シーンは動きにも躍動感があって上手いんじゃないでしょうか。無論、細かいあら探しをすれば欠点は出るでしょうが、動きの感じられる描写はしっかりできていると思います。 またも真剣勝負に横槍を入れられてしまった月島さん。自分が横槍を入れなくても誰かが勝負に横槍を入れてくる星の元に生まれているようです。 横槍を入れてきたのはあの金蔵の部下たち。不意打ちされる牛尾とはどうやら格が違うようです。 月島さんの刀を左腕で受け止めた刺々森、まさかこれは… 実際学ランの下に手っ甲だかなんかを付けているのでしょう。一見、裸の上に学ラン一丁というセクシーアピールもいいところな格好の刺々森ですが、これはあえて自分の裸を見せることで学ランで隠れている部分に「何かを仕込んでいるということを気付かせない」ためのカモフラージュと考えられます。 そして今週注目すべきは次の月島さんのポーズです。 刺々森に吹っ飛ばされた月島さん、いつものM字開脚座りを見せるかと思いきや… これは…M字開脚座りではない! 両足は閉じながらも、脚線美はしっかりと見せている女の子座り。仮に「N字閉脚座り」と名前を付けておきましょう。 窮地に陥るたびに新しい座り方を編み出す月島さんですが、いかんせん真剣勝負では何の役にも立たず、そのまま連れ去られてしまいます。 自分が連れ込まれた場所に不安になる月島さん。複数の男に人気のない部屋に連れ込まれたら女性の月島さんとしてはいろいろと身の危険を感じるのも当然です。そこに現れたのはこの拉致軟禁の首謀者、金蔵です。公然猥褻ヘアーという上級デスメタルのヘアスタイルまで現れてしまいましたが、「真剣勝負」という言葉を聞いただけで安心する月島さん、よほど気が動転しているのか彼のヘアスタイルがどれだけ怖ろしいものを意味しているのか気付いていないのでしょう。 しかしそんな月島さんも彼から○○○を握らされた途端に青ざめます。 「な、何この小っこい○は…」 ○○○のあまりの短小ぶりに、思わず言ってはいけないことを言ってしまった月島さん。この一言で金蔵の心はもう立つことすらままならないほどにダメージを受けてしまったのではないでしょうか。 『村雨くん』 扉絵の両さんの顔はちょっとひどいと思った。 『みえるひと』(最終回) ひめのんを連れてパラノイドサーカスから逃げ回ることに限界が来た明神達。そこで明神が出した結論はひめのんを連れて桶川雪乃の所に行くこと… 観照だけ動物じゃないなと思ったら、この人が裏ボスだったんですね。元案内屋であることとか、この辺は伏線も張って話も考えてあったみたいなので打ちきりで未消化のままとなってしまったのは残念でしたね。 ひめのんが見た夢は正夢になるんでしょうね。パラノイドサーカスとうたかた荘に住んでいる光景はなんともほのぼのしていていいですねえ。やっぱり『みえるひと』はバトル路線重視の話でいっている時よりも、こういううたかた荘での日常のドタバタを描いている時の方が好きでした。 あとコクテンはともかく、キヨイは年頃の女の子の部屋なんだから遠慮すべきだと思いました。 ▲
2006/9/13ジャンプ感想(2006年41号) 『ワンピース』 中佐、大佐クラスの精鋭のみ200人の出陣。って、下士官を置いていきなり指揮官クラスの人間だけを出陣させるのも異常ですが、この世界での海軍の階級というのは指揮能力云々よりも強ければ出世できるという仕組みなのかもしれません。バスターコール用に揃えられたのが実践で己の腕っ節一つで功績を挙げて出世した人間ばかりなのであれば間違ってもいないのでしょうが。 いっそ海軍士官の強さを表すのに階級で表現するのを止めて、わかりやすいように「Sクラス、Aクラス、…Dクラス」とか、「上忍、中忍、下忍」とか、「海軍一級、海軍初段、海軍二段、…」とかにすればいいんじゃないでしょうか。 しかし、そんな精鋭揃いの中にも、エリートコースで出世、戦闘能力も指揮能力も大したことはないが親の七光で中佐以上の座に納まっている士官が二、三人くらい混じっていたりしないんでしょうかね。 「少佐以下出陣不要。「大佐」及び「中佐」のみ精鋭200名により、速やかに始末せよ」 中佐「!?」 中佐「うっそー!出んの?俺も出なきゃダメ!?ムリ!ムリムリムリ!だって実戦経験なんて一度もないし、あんな化け物みたいな連中とやりあったらマジ死ぬって!」 中佐「なんで「少佐以下出陣不要」とか言ってんだよ、フツーに考えておかしいだろ!やっべー、後ろの方で隠れてば気付かれないかな……そうだ!200人もいるんだから一人くらい欠けてたってわかんねーよな」 下士官「あ、中佐!こんなところにおられましたか!「中佐」、「大佐」の出陣命令が出ております、速やかに出陣のご用意を!」 中佐「ひゅ、ひゅつじん!?あ…ああ、出陣ね…わかってたよはははは、そんなこと言われなくてもわかってるってば。お前ら、俺のかっこいいところをちゃんと見てろよはははは」 下士官「は!中佐の勇姿をしかとこの目に焼き付けておくであります!」 中佐「お、おう!行ってくるぞ」 下士官「中佐?どこへ行くでありますか。そっちは出口ではありません!そっちはトイレであります!」 中佐「(ギク!)……ば、ばっか!久々の出陣だからな、ちょっとお化粧直しして気合い入れてくるんだよ。二時間くらいかかるかもしれないが心配するな」 下士官「何を言っているでありますか!もう他の中佐殿は甲板まで出ています!急いでください!!」 中佐「ちょ…おま…引っ張んなって…や、やめ…」 一部ではこんなやり取りも起きていたのかもしれません。 『BLEACH』 「これだけ長い廊下に窓が一つも無い!」 窓もなければ明かりすらないように見えるが、光源はどこから出ているのか。 『聖闘士星矢』の積尸気や冥界のように、視力で物を見る世界ではないとかいう説明でもあれば納得できるんですが。 石田「知能の低い奴ほど、虚に近い姿をしているそうだ」 ということは、あの散々ウルキオラに学習能力の無さで馬鹿呼ばわりされていたヤミーも本当は知能が高かったんでしょうか。「こいつらヤミーよりも頭悪いんだぜ」なんて言われたら、そりゃあ雑魚破面の二人も腹を立てます。 あとあのどう見てもキ○ガイだったワンダーワイスについてはどう説明するつもりなのか。 強くなったわりには、そんなキチ○イよりも知能の低い、斬魄刀すらないディ・ロイ以下の破面にしょっぱい戦いをする二人。早くもこの二人の行く末が心配になってきたのは自分だけでしょうか。 斬魄刀解放の心配すらない雑魚破面に「相性」がどうだの、「反撃」だのと言って得意気になっている石田たちの成長ぶりに涙さえ出て来るのは自分だけでしょうか。 『エム×ゼロ』 九澄「…………いったいどーゆう事?たしかに最近柊とは近づけてなかったけど。何か思いつめたような顔…」 最近では出番すらなくなった自分のヒロインとしての存在意義に焦っていたのかと思ったのは私だけではないはず。 『アイシールド21』 関東大会では無敗の王だった神龍寺と阿含がもうちょっとショックを受けているかと思ったんですが、試合後の描写は意外とあっさりと片づけられていました。あまりにもあっさりと流しすぎて少し拍子抜けした感もあります。ヒル魔と阿含との因縁についてもなんとなくうやむやなまま流されてしまってますね。 初めて(?)の敗北で火がついた阿含、「来年の春にこいつらぶっ潰してやる」と言ってますが、泥門の二年はこれが最後の大会ってことになってませんでしたっけ?後々ヒル魔が無理矢理規則を変えてしまうことくらいはやりそうですけど。 準決勝では「本物のバケモン」の進が待っていると言いますが、今さら神龍寺に一度も勝てなかった王城の方が上のように持ち上げてもいまいちピンときません。負けた途端に格下扱いされて叩かれる阿含もかわいそうです。 今回のトーナメントで一番勝敗の行方がわからなかったのが今回の神龍寺戦。王城も、決勝で当たっていれば勝敗はわからないところでしたが、準決勝という中途半端なところで泥門を負けさせるとは思えません。さらに決勝戦も、相手が白秋ダイナソーズという新登場したチームとなると、そこで泥門に敗北させる可能性はどちらかというと低いでしょう。 あと番場がかませ犬になるのは第二部の初回で再登場した時からわかっていたことでしたね… 『魔人探偵脳噛ネウロ』 前回のスフィンクス破壊に同行しなかった罰でネウロにお仕置きされる弥子。バックれた弥子をわざわざ探しに行かなかったからといって、それで許してくれるはずがありませんでした。それにしても……いや、もうみなまで言わなくても分かりますか… ロープ、ロウソク、拘束、蛇のようなもの……いや、もうわざわざ言うまでもないことですね。 これまでネウロのみを脅威と見ていたHALにとって、ヒグチの活躍は予想外でした。今となっては自分を守るスフィンクスも残り一体、それもネウロに破られるのは時間の問題です。「必ずあなたを防衛します」と言っている小柴がさりげなくHALにスルーされているのにちょっと笑いました。確かに、大勢の拳銃部隊も、最新鋭のレーザー攻撃も通用しなかったというのに、そんな相手に今さらハンマーで殴ることしか考えていないバカを差し向けたところで役に立つとは思えません。HALが有能な手駒の確保を考えるのも当然のことです。 ヒグチの活躍により、事態は収束に向かうかと思われた電子ドラッグの脅威。しかし、反電子ドラッグのプログラムが作られることはHALには想定済みのことでした。そしてHALの電子ドラッグに取り込まれたヒグチ。ミイラ取りがミイラになってしまいました。 先週でヒグチを持ち上げておいて、ここでヒグチを敵側に回すとは正直全くの予想外でした。 ズボンというよりはもはや服、服というよりは怪人ズボン男と言った方がよさそうなズボンの入れっぷり。しかもよく見ると、トランクスの中にまでシャツを入れ込んでいます。 あと気付いた人は少ないかもしれませんが、これが『ネウロ』初のパンチラシーンです。 感染レベル1 感染レベル2 感染レベル3 シーツ剥ぐ前に気付けよ。 感染レベル4になると、『よつばと!』のパンツマンになります。 今週また登場したQRコード。以前の「世界を再構築せよ…」と同じかと思ったらまた新しいメッセージになっています。 今回のメッセージは↓の通り(Ctrl + Aなどで色反転させてください)
脳を捧げよ 従属せよ 私の名前は 電人HAL HAL自身が新たな段階へと進みつつあるためか、最初は対象の願望を喚起するだけだったメッセージに、今はHALの本来の目的が現れつつあります。 『D.Gray-man』 登場自体が久し振りだった神田ですが、アレンと神田ってこんなに仲悪かったんでしたっけ?どうも長らく神田が本編に登場していない間に作者の脳内設定が進みすぎて読者を置いてきぼりにしているような気がします。 『斬』 エマージェンシー。エマージェンシー。 今週判明した月島さんの新属性、「サド属性」。 この太陽系新惑星発見に匹敵する大事象を受けて、ZOZ団の活動本拠である「くず鉄作りの海」としては第四回ZOZ団活動を今週末に行うことを決定。詳細についてはそこで語ることとする。 月島さんと同じ空間にいるとたいてい殴られるか蹴られるかされている貫木。まるで『エウレカ』中盤までのアネモネとドミニクの関係を見ているようでとても微笑ましいです。 そんな一方的に暴力を振るう側と振るわれる側の二人を見て、「二人って好き同士だったりして」と考える村山。どうやら彼にはあれがSMプレイか何かに見えていたようです。 それをツンデレの貫木が必死になって否定したところで「好きよの裏返し」にしかならず、このままでは貫木のマゾキャラとしての地位が確立されかねません。 ところで村山たちの前に現れた月島さん、仰向けに寝ている男二人の頭の前で仁王立ちするという無防備ぶり。M字開脚座りの破壊力を10とするならば、これには8.5くらいの破壊力があります。これが『To LOVE る』だったら軽くサービスカットが入り、お約束的なパンチラを目撃した村山と恥じらう月島さんの姿が見られたはずです。しかしそれをしないのが『斬』という漫画です。恥じらう変わりに軽くサッカーキックで貫木の背骨をへし折るのが月島さんなのですから。 さて、今週になっていろいろと新キャラが登場しました。 廊下でぶつかった村山に絡んできた四人組。 リーダー格の三角頭、眼帯男、大麻っぽいものを吸っている少年(『バキ』の空道のマスター国光がこんなのを吸っていた)、ハンマー男…… …ん?ハンマー? _ _l l_ _l l_ //[][]  ̄l lニ、ヾ  ̄l lニ、ヾ _l l_ ヽヽ-, く ノヽ-ゝ く ノヽ-ゝ  ̄l lニ、ヾ  ̄ く ノヽ-ゝ / / /ニニヽ / \ _/ / o o l / 真剣は切れ味がある分 \ /\\. く u_'_ ゝ ,' あつかいやすいし \_/ \\_/ '――‐' |_ l 素人から玄人まで幅広く ,k´ \l ̄ ̄ ̄/::::::::l`ヽ、 i 使われている剣士の基本武器 /| ↑、 /\_.ノ:::::::::::ヽ ヽ | 対してハンマーは見た目なんかは . / | /:::::::::\/ヽ:::::::::::::::::::', ! `、 | 真剣とほとんど変わらねぇが / l/:::::::::::::::::::`ヽニ=::::::::::::::V i < …ごめんウソついた . / /::::::::::::::::::::::::::::::\\:::::::::::::ヽ | | 見た目からしてすでに / i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\\:::::::::::i ! | 真剣とは別物で / |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\\:::l´ \ .| 玄人好みのあつかいにくすぎる工具 . / -、 |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\ 刃―、-゙ | 使いこなせねぇとナマクラ刀より弱い ´/ Y:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`メ, ヽ、| ただのハンマーみてぇなもんだってのに / /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| | ', 何であのガキは? . / /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ | ヽ / /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ | \ もはや刀剣の類ですらないモノが出て来ましたが、これもありなのか。 まあ、手裏剣を武器として使用することも真剣勝負として認められるくらいですから、この世界における真剣勝負=相手を殺傷することが可能な武器を用いての勝負と考えればいいのでしょう。 そしてこの四人組以外にも登場した新キャラ。 使徒でも倒せそうな大剣を背負ったイケメン男。初回数話は月島さんの 『みえるひと』 「ああ、白金ブルー!!!イエロー!!ピンク!!」が妙にツボに入ってしまいました。白金の分身は五人限定ということですか。 ガク「飛べると思えば、空は飛べるのだ」 生身の人間が言ったら間違いなく薬物使用を疑われる言葉ですが、もう生身の体ではないガクには有言実行できる言葉となりました。 明神「フツーに親と暮らして!!!学校行って!!!友達作って!!!それで良いんだ!!!それがオレの願いだ!!」 高度の霊感体質のために友達も作れず、グレて、15で不良と呼ばれたよ、な明神には手に入れることのできなかったのがフツーの学校生活。ひめのんの入学式に出席したり、学校で友達ができていないんじゃないかと心配していたのもそんな自分の境遇あってのことだったのでしょう。 しかし、うたかた荘に住んでいる時点でフツーの生活は送れていない気もしますが。 ▲
2006/9/8ジャンプ感想(2006年40号) 『アイシールド21』 神龍寺戦、ついに執念の末の勝利。最後は神龍寺に捨てられた男、栗田の活躍で決着が付きました。シメを栗田に持ってきたのは熱くていいですね。ラストには当然セナと阿含との一騎打ちも期待されていたでしょうが、すでに一度セナの勝利となる結果が出ているので、もう一度この二人の対決を持ってくるよりは栗田を持ってきた方が盛り上がりとしてはよかったと思います。 栗田と神龍寺(阿含)との確執は試合前から伏線として張られていたわけですが、最後の最後で神龍寺の足下をすくったのは、神龍寺が「怖れるに足りぬ相手」と軽んじていた男、阿含が「役立たずのデブ」と馬鹿にしていた男、ベンチプレス160kgの怪物、栗田の底力でした。 って、「ベンチプレス160kg」って、今比喩的な意味で「怪物」って書きましたけど、日本人男性(大人)のベンチプレスの平均が40kg、ある程度鍛えこんでいる人で70〜80kgといったところなので、ベンチプレス160kgっていったらほんとに怪物だよこいつ。いったいどういう思考をすれば、こんなヒグマよりも危険な生き物を放置しておけたんだ神龍寺の面々は。試合相手の中にヒグマが一匹紛れ込んでいたらまずそいつを第一に警戒するのが普通だろ。栗田がその気になれば、神龍寺のライン陣を一人ずつ文字通りの意味で潰して回ることもできたはずです。 思い返せばこの神龍寺戦、泥門対神龍寺、というよりは泥門がどうやって阿含に勝つかということに終始したような試合でした。最初は真・豪鬼のように人間離れした圧倒的な強さを見せつけ、こんなのにどうやって勝つんだという雰囲気だった阿含でしたが、泥門と阿含との戦歴を振り返ると阿含は、 十文字を止めきれずにタッチダウンを許し、 雪光を一休と二人がかりで止めきれずにタッチダウンを許し、 セナとのタイマン勝負には完敗し、 ヒル魔には逃げ切られて、 モン太には出し抜かれて、 栗田には四人がかりで押し負けて、 泥門の主要メンバーにだいたい一通り負けています。 試合時間があと30分もあれば、100M走で石丸に負ける阿含の姿が見られたかもしれません。 『ワンピース』 「こんなに簡単に…人って死んでいいの?」 今週はこのナミの台詞にいったい何人が突っ込んだことでしょうか。もしかしてここは笑うところなのか。 なかなか人が死なない、または死んだと思ってもこんなに簡単に…人って生き返っていいの?ということのあるこの漫画ではあまりにも実感に乏しい言葉。ついでに砲撃に巻き込まれたルッチ以外のCP9も二ヶ月後くらいには扉絵連載で元気に遠い地で船大工に転職した姿を見せていると思います。 海兵全隊に告げられている「完全抹消完了。全員死亡」という通達も実は王大人がやっているんじゃないでしょうか。 「ルフィは初めから自分が戦わなきゃならない相手をわかっている」 それは確かにすごいし、エース戦力としては優れた能力なんですが、チームのリーダーに立つ人間としてはどうかというとまた微妙なところです。敵味方の戦力比を把握できるのは集団の将の資質としては重要ですが、そのリーダーが毎回仲間(部下)をほっぽり出して戦いに行っていたらチームはまとまりがつきません。誰がこのチームに指示を出して率いるのか。例えば軍の武将が、あいつが敵軍の中で一番腕が立つからといって、部下を置いてその敵兵一人に単身突っ込んでいくことが許されるのかということです。 とはいえ、ルフィたちのチームは、海賊とは名ばかりの腕っ節の格段に強いケンカグループのようなものです。医者やコックにいたるまで全員が戦闘要員という異色の集まりです。ついでに言えば、海賊だけど海賊行為すらしておらず、主な仕事は人助け、その見返りに資金や物資の援助を受けている人たちです。こんな善良な人たちに懸賞金を賭ける世界政府もどうかしています。 そういうわけで、このような小規模グループの場合、必ずしもリーダーのルフィに将としての資質は要求されません。むしろ必要となるのはできるだけ仲間の数を減らさずに戦闘に勝利するための個人の腕っ節と危険察知能力です。そういう意味ではこの超少数精鋭部隊のリーダーとしては適任なのでしょう。 『BLEACH』 「今後死神とは関わっちゃいけません」というパパとの約束を屁理屈をこねてシカトした石田さん家の息子さん。しかしこの屁理屈、口八丁の上手さは実は父親譲りなんじゃないでしょうか。 あの石田パパも、屁理屈こねさせたらかなりのものと思われます。確かあの人医者だったと思いますが、この腹黒そうなお父様、口先一つで健康な患者に三つ四つ重病をこしらえて、高額な治療費をボッたくるくらいのことはやれる、ていうかやってきていそうです。 さて、ノコノコと破面の元にやってきた織姫でしたが、一応彼女なりにこれがみんなを助けることになると考えての行動だったようです。どうやら彼女はグリムジョーやルピたちが逆にボロボロにされて帰ってきていたことを知らないようです。でも実際にはみんなの役に立つどころか、これ以上織姫を破面の元に置いておけば一護や尸魂界の脅威となることは確実。危険を冒して虚園に乗り込んででも早いうちにこのバカ姫を始末しておこうという一護の選択は正しいと思います。 そして「来たか」と言っている藍染が座っているのはやっぱり座り心地の悪そうな硬そうなイス。ここまで来るともうマゾとしか思えません。 『リボーン』 どうやら山本は「生まれもっての殺し屋」らしいです。このまま野球選手の道に進んでも、いつかはその本性が暴走して、バットで打つのがボールではなく人の頭になっているのかもしれません。リボーンが山本をマフィアにスカウトしなければ、気が付いたらHALの撲殺部隊の一員入りの未来だったのかもしれません。 山本「俺はマフィアに感謝している。マフィアにならなければ猟奇殺人者になっていたから…」 『斬』 死合の最中だというのに油断しすぎの村山。今のところ、村山にとっての脅威は、 自分の裏人格>>>>蜂>>>>貫木 ちょっと貫木くんがかわいそうになってきました。 そして何度も村山に空中に吹っ飛ばされる貫木。よく見たらこれ、空中コンボになってますね。相手を空中に飛ばしてそのまま連撃で場外へ。ソウルキャリバーならこれでリングアウト勝ちです。ていうか、リアルでも四階屋上から突き落とされたらゲームオーバーですが。 「壁にブツかって左が全身やられち」まった貫木。なんとも玄人向けの扱いにくすぎる表現ですが、きっとリアルで空中コンボを決められたという常識はずれの出来事に動揺していたのでしょう。誰だって気が動転していればおかしな言い回しの一つや二つは言いますよ。 もしくは貫木は二体一身の生物で、左半身が「貫木左の」、右半身が「貫木右の」という名前なのかもしれません。いざという時は分離して菊丸のようにダブルスで攻撃するのです。 己が半身を倒されたことで敗北を認めた貫木。潔く「殺せ」と言います。その直前に貫木は屋上から落ちて死ぬことをよしとせずに抗ったわけですが、「左の」がやられなければまだ貫木にも勝機はあったのでしょう。 まあ実際、誰だって危険が訪れれば、まず藁をつかんででもなんとかしようと体が動くはずです。忍の訓練を受けていた貫木であれば、なおさら危機回避の行動は頭で考えるまでもなく体に染みついているはずです。 しかしそうして拾った命を貫木はあっさりと捨てようとします。 忍と武士とは生き方の違う人種です。貫木は忍の家系に生まれ育ちながらも、武士として生きることに憧れ続けていたのでしょう。だから忍としての自分が命を救っても、それを否定して武士(オトコ)らしくケジメをつけて死ぬことを選びます。貫木が再三「武士(オトコ)らしく」という言葉を使っていることからもわかります。女性として生まれながら武士として生きることにこだわる月島さんに共通するところがあります。 最後はツンデレ貫木の誕生。 ところで「真剣勝負で負けて生きてるなんてハズ」かしいというのは、この世界ではどれくらい一般的な発想なのか。殺し合いが前提の勝負だから、負けて生き延びた人間も多くはなさそうですが。 『魔人探偵脳噛ネウロ』 銃犯罪部隊の敗北を教訓に、次にHALがしかけたのは無数のレーザー。対ネウロへの教訓がイビルリフレクター単体にしか向いていない気がしますが、ネウロがあとどれだけの魔界能力を持っているかわからないHALとしてはそれ以上の対策は取りようがないのでしょう。どちらかというと今回の戦いは、魔界能力への対抗策を取った時にネウロがどのような攻撃手段をとるかを調べるためという意味合いが強いのかもしれません。HALがネウロへの勝利を確実にしようとするなら、ネウロがどんな身体能力、特殊能力を見せてもひねり潰せるだけの算段が必要になるわけです。 そして江崎さんは今週も素敵な笑顔を見せてくれました。見た者の魂を奪い、ついでに石にしてしまいそうな笑顔です。 多分これ、ゾロと張り合うつもりなんでしょうね。しかし、口にモノくわえてどうやってしゃべってるんでしょう。 江崎さん自身には何も手出しをしなかったネウロ。アヤの時は『謎』を喰っただけ、ヒステリアの時もおとなしくさせただけで、女性相手には例え凶悪犯でも優しいんですよね。 あの弥子へのサド趣味溢れる愛情表現に見過ごしがちですが、実はフェミニストなのかもしれません。 ちゅぱちゅぱ 笛吹がヒグチに言っていた「お前のようにか?」の意味は、ヒグチが元犯罪者(容疑のみ)であることへの当てつけでした。後々ヒグチがネウロ達の敵側になる伏線かとも思えましたが、ネウロのように善悪に頓着はないが味方ポジションで居続けるキャラになりそうです。 『ムヒョとロージー』 実は人間ではなかった梅吉、その正体は毒島が魂の半分を与えた使者。それはともかく、毒島さんの書が呼び出せるのは梅吉限定という使えなさっぷり。なんか彼女を戦力として頼るのは非常に酷な気すらしてきます。 梅吉が「ハナッから化け物だと言ってた」と言うムヒョですが、梅吉(人化状態)の外見で人間じゃないと言われると、他にも人間かどうか怪しい人たちはたくさんいます。そもそもムヒョにしてからかなりグレーゾーン。ベビーサタンが化身した姿と言われれば信じるでしょう。あとエビスは完全にアウトです。何が化身しているのかは知りませんが、人間でないことだけは確かです。 『みえるひと』 中学レベルの英単語しか使わないキヨイのしゃべり方がなんだかエセ外人っぽい。特にカタカナ発音なところが。いきなり泣きながら「アンビリーバブル」と言われたときはちょっと噴き出しそうになりました。ここ笑うところだよね? 分身してコクテンにイタズラする白金。顔を赤らめて下半身を押さえるコクテン。いったい白金は何をしたのか。クリムゾン的には「悔しい…でも(ry」な展開、まるでエロ同人でパロってくれと言わんばかりの展開です。 コクテン「こら、羽根はダメ!!んっ…!!」 コクテンたんの弱点が判明しました。羽根を攻められると弱いそうですよ。『みえるひと』で同人を描く人はここのポイントを忘れないように。 ガクを守るように現れた焔狐。下水道で喰ったと言っていた焔狐でしょうが、新たにガクを主人として契約を結んだのか、それとも『ヘルシング』のアーカードのように自分の魂の一部として操っているんでしょうかね。 ▲
2006/9/1ジャンプ感想(2006年39号) 今週のジャンプ感想は画像多めです。 『リボーン』 第二回人気投票の発表。今回は通常の人気キャラ部門と悪役キャラ部門があったんですか。ネウロの”犯”人気投票みたいなものですね。今シリーズのラスボス、XANXUSの人気がいまいちなのは、まだ豹変していないからでしょう。 人気キャラ部門は、 第一位:沢田綱吉 第二位:雲雀恭弥 第三位:獄寺隼人 悪役人気キャラ部門では、 第一位:六道骸 第二位:ランチア 第三位:ベルフェゴール という結果。 『リボーン』人気を支える層を考えると、人気キャラ一位にはてっきり獄寺か山本が来ると思ったんですが、しっかり主人公が一位の座に付いていますね。悪役一位も前シリーズのラスボスと、順当な結果。どこかの忍者漫画のように、妙に偏った人気投票結果にならないのはいいことだと思います。 ……て、あれ、何か忘れているような………はっ!! なるほど、うわははははははは 女性キャラが一人もランクインしていないんでしたァぁぁぁ いつの間にかぁぁぁー 言葉を発するたびに「う゛お゛ぉい!!」のかけ声が入るスクァーロ。萌えキャラが語尾に「〜にょ」とか「〜ですぅ」とか付けるようなものですかね。全然可愛くない口癖ですが。 スクァーロ「だからこそその峰打ちは解せねえ。真剣勝負をナメやがって」 軽々しく「真剣勝負」なんて言葉を使うと、背後から月島さんに不意打ちされますよ。 あと君もそろそろ、山本が持っているのが日本刀ではなく両刃の剣であることに気付けって。当たったら斬られるんだってば。 「時雨蒼炎流 九の型」 それはおよそ一切の流派に聞いたことも見たこともない奇怪な構えであった。 『魔人探偵脳噛ネウロ』 自分の目的は春川と同じだと言うHAL。二人の違いは目的達成のための手段の取り方に躊躇があるかないかということだけなのか。 弥子を「無力な操り人形」と評すHAL。事実、これまでもほとんどの場合において弥子が果たした役割はその通りだったわけですが、ネウロのみを脅威と見て弥子は眼中にないHAL、この油断が後々弥子がHALにとって想定外の活躍を見せてHALの命取りとなる伏線となりそうです。 二体目の「スフィンクス」を守るのは江崎志帆。彼女が呼び覚まされたのは貫通(刺殺)願望。 江崎「この快感わかるでしょ!?他人の体内を自分の体が貫いた瞬間の快感!!」 江崎「私が刺し貫いた春川教授の遺体でも…砂場と同じ事をしたわ。そしたら!!」 すっげえいい表情してます。 バンジーナイフの時といい、今シリーズで一番いい表情(カオ)を見せてくれているんじゃないでしょうか。 あと妙に言い方がいやらしい。イケない人です。 好きだった教授の遺体を刺し貫くことで快感を得た江崎。今はまだその衝動に目覚めたばかりですが、お気に入りの男同士に凶器を持たせて刺し合いをさせたりすることで快感を得たりするようにもなるかもしれません。男同士が刺しつ刺されつしている姿を見て興奮するのです。そのうちこだわりも出て来て、どちらが刺す側(攻め)でどちらが刺される側(受け)かにもこだわるようになることでしょう。 兄攻×弟受 上司攻×部下受 でかい方が受 3P 『BLEACH』 虚園への道を開く浦原。ほんと何でもできるなこの人は。死神の誰一人手出しすらできない(ことになっている)反膜もどうにかできるんじゃないですか。 そして一方虚園にはすでに織姫が到着していました。破面の城、「虚夜宮」。幅の狭いフロアに、高すぎるだろっていう位置にある玉座。下からじゃ藍染の顔すら判別できません。かなり機能性に乏しい造りになっています。匠にリフォームを頼む必要がありそうです。 そして藍染は相変わらず座り心地の悪そうなイスに座っています。これに長時間座っていたら背中や腰を痛めそうですが、後で藍染が肩こりや腰痛で戦えなくなったりしないか心配です。 その場のノリだけで殺されたルピ。あまり必要性の感じられなかったルピの生還は、このためだけにあったんですね。「戻ったぜ力が!!」と言ってますが、霊圧の高さって腕一本の有無で変わるものだったんですかね。 そしてやたら6番という中途半端な数字にこだわるグリムジョー。どうせなら 1を目指せばいいのにその度胸はないようです。一番よりも 6!!それがこのグリムジョーの人生哲学よ!!文句あっか!! グリムジョーが復帰したと思ったら今度はルピが消えた十刃のメンツ。今だ10人揃っていないうえに、ヤミーが十刃入りしているという深刻な人材不足にあるのに、藍染はそろそろ自分の部下達が人の話も聞かずに勝手に仲間の片腕を切り落としたり、殺したりして同士討ちで戦力を低下させているのを止めさせた方がいいと思います。破面側の実情がわかればわかるほど、尸魂界以上にこいつらもうダメだ感が漂ってきます。尸魂界が何もしなくても三ヶ月後には破面の方で勝手に自滅してくれているかもしれません。 無惨なルピの最期… 『もて王』 今週のムヒョネタに何かものすごくデジャヴを感じると思ったら…… 31号の感想を書いた時に似たようなことを考えていたことに気付きました。 というか、同じ発想をしたというよりは、やっぱり『ムヒョ』のアレはそういうのを狙っていたんだなということが確信されたというべきでしょうか。あざといです、西先生。 とりあえず31号の『ムヒョ』と、今週の『もて王』を並べてみましょうか。 下ネタが過激になるといけないので、念のため宏海の方にもモザイクをかけておきました。 しかしこうして比べると明らかにロージーの方がサイズが上ですね。さすが常人の3倍あるだけはあります。 『ムヒョとロージー』 油断したうえにあっさりと使者を破られるペイジさん。ティキの時に敗北した経験が何も活かされてないなあこの人… 『斬』 なんてこった、今週も月島さんが登場していないじゃないですか。月島さんのいない『斬』は、ハルヒのいないSOS団にも等しく。早急な復帰が望まれます。 刀を収めて徒手空拳で戦う貫木。どうやら真剣勝負をナメているようです。というか、この時点で「お互いに真剣で勝負する」意味での真剣勝負が成り立たなくなっています。今村山が素手の貫木に斬りかかったら、これは犯罪行為と見なされてしまうんでしょうか。もしそこまで考えてのことだとしたら、この男、かなりの策士のようです。 しかし貫木もあんまり真剣勝負を愚弄していると、いつ背後から月島さんに斬りつけられるかわかりませんよ。突然背後から現れた鬼の形相の月島さんに肩から心臓近くまでを切り裂かれたうえに、「真剣勝負を語るのに、「手裏剣」だ の「拳」だの、 上等の料理に蜂蜜をぶちまけるが如き思想ッッ!!」と説教されるかもしれません。 村山の第二人格は、剣の腕自体は上がっているわけではないようです。元々村山には怪力があったわけで、第二人格が出ることでパワーアップするというよりは、ブチ切れて普段無意識にしていた手加減がなくなるというのが正しいのでしょう。 ▲ |